2016年10月17日月曜日

三重県の自殺者が再び増加へ

 10月13日に津市で開かれた三重県公衆衛生審議会の自殺対策推進部会において、三重県の平成27年の人口10万人当たりの自殺者数を示す「自殺死亡率」が19.0%となり、全国平均の18.4%を上回ったことが明らかになりました。県の自殺死亡率が全国平均を上回るのは統計が残る平成9年以降で初めてのことです。
 また、平成27年中の県内自殺者数は、前年比で約9%(29人)増の339人とり、3年ぶりに前年を上回りました。全国では前年比5%減の23152人となり、これでも6年連続で減少しているとのことで、三重県は全国とは逆の傾向を示しています。
 自殺対策推進部会の部会長である齋藤洋一県医師会理事は、「全国的に自殺が減少する中、県内では増加という非常に良くない事態となった」と述べ、自殺予防の啓発強化を県に要請しました。
 これに対して県は、「報道機関への資料提供や街頭でのティッシュ配りをしているが、予算が限られている」と説明したとのことです。(伊勢新聞10月14日付け
 日本人の死因の第一位が自殺であるとか、毎年の自殺者数が3万人を超えた、などと騒がれ出してから、もうゆうに10年以上は経つのではないでしょうか。
 これほど悲しい、そして重大な社会問題がなかなか解決せず、むしろ増えている三重県は何かが壊れているのではないでしょうか?



 三重県の自殺の状況については、三重県のホームページに詳細な資料が出ています。
平成26年 三重県の自殺の状況 (平成21年~26年の推移) 作成:三重県自殺対策情報センター

 これによると、自殺に関しては厚生労働省による「人口動態統計」と、警察庁による「自殺の概要資料」の2つがあって、調査対象や計上時点が微妙に異なっており、今回、県公衆衛生審議会で明らかとなった自殺率の増加などは人口動態統計によるものです。
 しかしそれにしても、県内の自殺はトレンドとしてはここ10年来、減少傾向になったのは明らかで、27年の増加の主原因が何なのかが知りたいところです。
 もっとも、自殺の原因は多種多様で、実際に上記の「三重県の自殺の状況」でも、性別や年代によって、あるいは職業の有無などで顕著な差があるほか、原因・動機も多様であり、しかもこれらが複合しているのが実情なのでしょうから、対策といってもなかなか有効な手段はないのかもしれません。

 一方で、以前このブログにも書いたように全国的に自殺防止相談員の人手不足が深刻だとも伝えられており、多くの場合、その理由が財政難であることを知ると、もう少しそういった対策に行政も予算が避けないか、または、企業などの有志の寄付が集められないか、とも思います。

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