2016年10月25日火曜日

春日大社のお砂持ち行事に行ってみた

 奈良にある春日大社は昨年から今年にかけて、第60次の式年造替を行っています。
 20年に一度、社殿を新しく作り替える神事ですが、伊勢神宮のようにすべてを新築し直すわけではなく、社殿の修復 ~春日大社の本殿は国宝に指定されています~ を行うもので、その間神様は本殿の西隣にある「移殿」(うつしどの)へ遷り、修復が終わったら再び本殿にお還りいただく(正遷宮)ことになります。
 今回の式年造替ではこの正遷宮が11月6日に行われるとのことですが、それに先立って、本殿の前庭や後殿・周囲の玉砂利を新しく入れ替える「お砂持ち行事」というものが10月23日まで行われていたので参加してきました。
 すっかり秋も深まり、奈良公園から春日大社にかけては、ものすごい人出でした。外国人観光客も非常に多く、奈良が世界的な観光地であり宗教都市であることを再認識しました。


 春日大社は奈良時代中期の神護景雲(じんごけいうん)二年(768年)に創建されました。
 武甕槌命(たけみかずちのみこと)、経津主命(ふつぬしのみこと)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、比売神(ひめがみ)の4柱が祀られており、平成10年にはユネスコの世界遺産にも登録されています。


 伊勢神宮の式年遷宮にも、完成した正宮に神様がお移りいただく前に、前庭に敷かれる白玉石を神領民が奉納する「お白石持ち行事」というものがあります。春日大社のお砂持ちというのも、それとよく似たもののようです。
 ただ、お白石持ちのほうは当日いきなり参加することはできませんが、お砂持ち行事のほうは所定の初穂料を収めると当日でも予約なしで参加できました。

 
 受付で、奉納用の砂が入った袋と、参拝記念の根付(春日大社の標章である藤巴が入ったキーホルダーみたいなもの)と、何というのでしょうか、こういう神事とか仏事とかの時に肩にかける帯状のもの(仏教では「輪袈裟」とか言いますが)の3つをいただき、中に進みます。


 意外にも人はそれほど多くなく、わしのいたグループは30人くらいでした。最初に中門の前で御祓いを受け、次に、神様がお移りいただいた後には通常なら立ち入ることができない御本殿のエリアに入りました。


 本殿は、これまた意外にもそれほど大きなものではなく、4つの社殿がくっついて並んで建っています。神聖な場なので撮影厳禁とのことだったので、どんな外観かは春日大社の公式ホームページをご覧ください。(リンクはこちら
 
 印象深かったのは、一般的な神社のオレンジ色に近い朱色ではなく、ご本殿は黒みがかったというか、深みのある真紅に近い朱色で塗られていました。屋根は檜皮葺で、扉や欄干の金具、擬宝珠などはまばゆい金色で、たいへん清々しい感じがしました。
 伊勢神宮のお白石持ちの時はヒノキの香りが非常に強烈で、わしはめまいがしそうだったのですが、春日大社のほうは今思うと朱の匂いとか、そういった嗅覚に訴えるものはまったくありませんでした。(境内は銀杏くさかった)


 お砂持ちの一行は、それぞれの神殿の前で袋から砂を出して奉納し、二礼二拍一礼で順に参拝して終了。
 時間的には10分くらいでしたが、このあと20年間はこういった機会はないわけなので、非常にありがたい経験をさせていただきました。

■春日大社 公式サイト    http://www.kasugataisha.or.jp/index.html

■春日大社 第六十次式年造替記念 奉祝行事実行委員会  http://www.kasuga-houshuku.jp/
 

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