2016年10月3日月曜日

サザエさん、見てる?

フジテレビHP より
 9月30日の日経MJに興味深い記事がありました。
 人気テレビ番組の代表格、定番中の定番である長寿アニメ「サザエさん」の視聴率が振るわない、という内容です。
 特に今年の春になってから視聴率が急激に落ち込んでおり、平成26年までは20%を超える放送回もあったものが、今年5月から8月にかけて視聴率がひとケタという回が4回も現れました。
 日テレ系の笑点の特番や、リオデジャネイロ・オリンピックと重なったとはいえ、平成27年以降は視聴率が20%を超えることも一度もなくなっています。
 MJによると、このサザエさんの低迷には大きく3つの原因(仮説)が考えられるそうです。

仮説1 磯野家の時代設定と現在とのズレ
 磯野家は3世代同居の大家族で、庭付きの平屋暮らし。サザエとフネは専業主婦で、しかもフネは常に和装です。


 厚労省の国民生活基礎調査によると平成26年に、全世帯数のうち単身か夫婦のみの世帯が50%を超えました。多くの視聴者にとって磯野家のような家族構成は実際に見たことも体験したこともなく、まさに「まあ、サザエさんだから」という緩衝材が視聴者の心にあったのが実際なのだろうとのことです。
 また、サザエは波平の実の娘とはいえ、時おり父親から叱責されるシーンは、現実の若いお嫁さんたちには心理的な違和感が相当なものである面もあるでしょう。

仮説2 フジブランド低下の余波
 これも面白い話ですが、「フジテレビブランドの低下」ともいうべき編成力の弱さが一因だという説です。
 フジテレビ系の日曜夕方は、FNNみんなのニュース、ちびまる子ちゃん、そして、サザエさんと続きますが、2つの前番組も苦戦しており、視聴者はフジテレビそのものを見なくなるという「視聴率のドミノ倒し」が起こっていると考えられるそうです。
 そもそも「家族で見るアニメ番組」そのものへの需要が細っています。以前は中学校入学くらいまでは見られていましたが、今は小学校3~4年生が上限です。今やテレビアニメの主流はコアなファンをターゲットにした深夜アニメであり、商品化や映画化などの関連ビジネスへの展開も見込めないサザエさんは「シーラカンスのような存在」との声もあります。

仮説3 テレビより居間スマホ
 最後は言うまでもなく、視聴者のテレビ離れです。日本の成人の多くはスマホを見ており、何気なくテレビを見ている、いつもテレビをつけている、という層は急激に減少しているとみられます。
 もちろん、コンテンツとしてのテレビ番組にはまだ魅力があります。視聴のスタイルが、動画配信サービスによるオンデマンド映像に移っており、サザエさんのスタイルが人々の生活様式にもはや合わなくなっているということなのでしょう。

 MJによれば、ネットではサザエさんの番組終了も話題になっているとし、アニメ50周年となる来年が一つの節目と考えられるほか、放送開始以来サザエの声を担当している声優の加藤みどりさんの引退などによっても情勢が変わる可能性を示唆しています。

 もっとも、サザエさんが地上波アニメとしてはトップ級の視聴率であることには変わりがなく、スポンサーにとっては安心して広告が出せる番組であるのは確かです。フジテレビには「笑っていいとも!」を打ち切った後、後継番組の視聴率が低迷したトラウマもあり、難しいかじ取りが迫られているとまとめています。

 実は、この記事が報じられる二日前、間の悪いことに三重県(三重県庁)がサザエさんのオープニングに三重県の観光地を登場させると公表しています。
 10月から来年3月にかけて、秋編(10月~12月)と冬編(1月~3月)の2種類を放映するもので、秋編の内容は伊勢神宮、英虞湾、御在所ロープウエイ、鈴鹿サーキットなど9カ所をサザエが訪問する映像が、おなじみの主題歌にあわせて紹介されるものだそうです。
 
 しかし頼みの綱のサザエさんは意外に視聴率が悪いと報じられてしまう。
 なんだか、早々と三重県PRの雲行きが怪しくなってきた雰囲気なのですが・・・

0 件のコメント: