2016年11月4日金曜日

内部の人間でも怖い職員モラル

 三重県教育委員会事務局が11月2日、2名の職員に懲戒処分を行ったことを公表しました。
 1名は県立高校の男性教諭で、今年8月にスマートホンで女性のスカートの中を盗撮したというもの。地方公務員法第29条第1項第1号(法令違反)及び第3号(公務員にふさわしくない非行)に該当するとして停職6ケ月。
 もう1名は社会教育・文化財保護課の主幹で、平成25年4月から平成28年5月にかけて、診断書等を偽造するなどして合計238日の病気休暇を不正に取得したというもの。結果として168日間の欠勤となり、この間、不当に受け取った給与は336万円にのぼりました。地方公務員法第29条第1項第1号、第2号(職務義務違反)及び第3号に該当するとして、免職。

 三重県、ボロボロです。

 もちろん、ここでいう三重県とは地名の意味でなく、行政組織としての三重県(三重県庁)という意味ですが。

 行政職員について付け加えれば、今年4月、四日市建設事務所の男性職員が飲食店のトイレに盗撮目的でビデオカメラを設置したとして停職5ケ月の懲戒処分を受けています。

 3月には、伊勢農林水産事務所の男性職員が、1年3ケ月にわたって、所属長に研修を受講すると申し出て33回出張し、実際には研修には参加せず、結果的に計23日間欠勤するとともに、出張旅費を不正受給したとして懲戒免職となり、上司も戒告処分を受けています。

 さらに同じ3月、鈴鹿地域防災総合事務所の男性職員が交通死亡事故を起こし有罪判決を受けて、停職6ケ月になっています。

 さらにさらに同じく3月には、津建設事務所の男性職員がコンビニエンスストアで雑誌などを万引きし逮捕され、刑事事件としては不起訴処分となりましたが、この職員は停職3ケ月の懲戒処分を受けました。

 さらにさらにさらに、平成27年9月には津総合県税事務所の女性職員が、平成20年から平成27年4月までの間、合計105件の医師の診断書等を偽造し、それを所属長に提出して計395.5日間、病気休暇を不正に取得していました。この間、400万円近くの給与を不正に受給しており、この職員も懲戒免職処分となりました。

 つまり、行政職員だけでこの1年近くの間に6名もが処分を受けています。教員などを含めるとさらに数は多くなるので、まさに異常事態ということができます。

 良くないのは、病気休暇の不正取得が短期間に2度発覚していることでしょう。
 病休はデリケートな問題ですし、医者の診断書を鵜呑みにせざるを得ませんし、ましてやそれが偽造されているとは通常は考えないと思います。
 しかし、実際に昨年9月にはそういうことが起こったので ~免職となった職員は、診断書を偽造した理由を、慢性疾患による体調不良のため、実際に医療機関を受診するのが「億劫」だと感じたから、と説明したそうです~ プライバシーにかかわる微妙な内容ではあっても、職場に出された診断書をきちんとチェックする体制が必要だったのかもしれません。

 しかしながら、内部にいるわしがこのようなことを書くのもなんですが、三重県庁(出先機関も含めて)内には、何が何でも不祥事を洗い出して、これを機会に根絶しようという決意というか覚悟というかはあまりないように見受けられます。
 なんだか相変わらず、ずるずるとぬるま湯の中に沈んでいく感じというか、職場全体がゆるーい雰囲気なのです。危機感が無いと言ってもいいでしょう。

 理由は2つあります。
 1つは、結果的にですが、懲戒対象となっているのは出先機関の職員が多く、職員の定数(絶対数)が圧倒的に多い本庁(県庁)勤務者から見ると、出先機関は何かにつけて労務管理がルーズなので起こりうるが、本庁はクソ忙しいので不祥事なんか起こしている暇もないだろう・・・みたいな潜在的な共通認識があることです。つまり、あまり自分のこととして捉えられないのです。
 2つ目は、以前このブログにも書きましたが、県庁は年功序列なので、課長とか所長とかいった所属長に、マネジメントの経験が豊富でマネジメントに優れている人が多くはないことです。
 不祥事が起こると、全職員に綱紀粛正の通知が出されますが、電子メールで送られてくるだけで、知事が全職員を集めて訓令するとか、部や局、課といった職場単位で職員同士で話し合うとかの本気っぽい対策はほとんど取られません。一方的に講師から話を聞く研修はやったような気はしますが。
 つまり、内部統制がグズグズなうえに、組織的に不祥事の芽をチェックする体制もモチベーションを維持する仕組みも構築されず、さらに本庁と出先の意識の差も大きいので、考えたくはないことなのですが、今回をもってスパッと不祥事がやむとは考えにくいのです。 

2 件のコメント:

まろ さんのコメント...

10年程前は三重県内の行政機関の模範でもあった三重県。全国からベンチマークにも来るほどでしたね。
以前の知事は本質的な思考をするタイプの人柄で内部マネジメントにも多少の気を配っていたようですが、今の知事はお祭り事にしか関心がないようです。
一県民からしても、窓口対応の質の低下も感じる今日この頃、今は昔になりにけりですね。

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 おっしゃる通りで、もう経営品質とか、パブリックマネジメントなどは三重県庁では完全に死語になりました。少なくともここ数年内に入庁した若手職員は、まったくマネジメントの知識もなく、トレーニングの機会もなく年齢を重ねているのです。残念なことです。