2016年11月17日木曜日

ビジネスチャンスナビは三重県中小企業への福音

 先日、四日市市でビジネスチャンスナビ2020の説明会が開催されたので参加してきました。
 2020年(平成32年)に開催予定の東京オリンピック・パラリンピックですが、開催に伴う経済波及効果は20兆円(森記念財団)とも30兆円(みずほ総研、日銀)とも言われています。
 東京のみならず、日本全体にとって大きなビジネスチャンスとなるわけですが、これによって生まれる官公需や民間調達の情報を一元化してネットで提供し、全国の中小企業に受注のチャンスを提供しようという仕組みがこの「ビジネスチャンスナビ2020」と言われるシステムです。
 つまりはネットを使ったビジネスマッチングシステムであり、この仕組み自体はさして目新しいものではありません。
 問題なのは、このようなシステムは整ったとしても、本当に中小企業でも受注を獲得することができるのか?、特に地方にある中小企業でも本当に仕事が取れるのか?、ということです。
 この疑問に対して、講師から2012年のロンドンオリンピックの際に、実際にオリンピック需要がどう中小企業に波及したかについての調査結果が説明されたのですが、これがなかなか興味深いものでした。


 ロンドン大会の際も、大会需要をイギリス全土の企業に波及させるため CompeteFor というマッチングサイトが構築されました。
 このサイトを経由して契約された調達金額は約26億ポンド(為替レートにはよりますが、約5千億円)にものぼり、このうちの75%は中小企業による受注だったそうです。

 CompeteForに掲載された具体的な発注案件は以下のようなものです。

1)リサイクル素材を利用したノベルティー(ピンバッチやUSB)
2)消防士チャリティー用の消防ホースを再生利用したアクセサリー
3)オリンピックパークと選手村での下請け業者の実習生に対する研修の運営
4)屋根用の木材(ロンドン五輪調達ガイドラインに適合した100%合法な木材)
5)ロンドン警視庁向けのオフィス家具
6)仮設道路用資材(低炭素プラスチック素材)
7)オリ・パラ組織委員会向けの24時間営業の印刷サービス
8)ロンドン五輪公式マップの印刷
9)五輪マーク入りのしおりの企画・製造・販売
10)ゼッケンの製造・販売
11)イベントへの生花の提供やブーケ体験クラスの提供
12)オリンピック公式傘・雨具の設計・製造・販売
13)選手、関係者、機材の搬送
14)仮設フェンスの提供
15)等身大マスコットキャラクター
16)寝衣、下着、子供服、サングラス等のライセンス契約
17)選手リハビリ用の理学療法機材
18)開会式用花火
19)飲料ボトル、食器、キッチン機材、ごみ箱
20)防鳥ピン針(建物の鳥よけ)
21)防火設備の導入とコンサルティング
22)トーチリレーの映像・写真撮影
23)屋外広告枠の売買取引システム
24)オンライン映像ダウンロードツール
25)通訳
26)セレモニーでの特殊効果
27)難民や移民のロンドン移住アドバイス
28)建設現場での事故対応及びBCPコンサルティング

などなど。
 一般的にイメージされるような、建設や建築、スポーツ関連のニーズだけでなく、ノベルティなどの小物や、印刷・翻訳、運送といったサービス、消耗品まで、実に様々な官公需、民間調達があったことが分かります。しかし、この例示でも講師から示された事例の半分程度しか書けていません。何せ5000億円分あったのですから。

 このような話をすると、東京でのビジネス、しかも世界中から競争相手が参加する国際的なビジネスステージと聞くだけで、自社には関係ないとか、自社ではとても無理だと考えてしまう中小企業経営者は多いと思います。
 しかし、オリンピック・パラリピックの需要が中小企業にとって千載一遇のチャンスであることは間違いありませんし、この「ビジネスチャンスナビ2020」は、登録も利用もすべて無料です。もちろん、受注が成約した時の成約報酬等もないという中小企業にとっては非常にいい条件です。
 これによって仕事が向こうから転がり込んでくるわけではありませんが、エントリー(登録)しないとそもそも話になりません。三重県の中小企業も、まずはエントリーしてみてはどうでしょうか。強くお勧めします。

■ビジネスチャンスナビ2020  https://www.sekai2020.tokyo/bcn/

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