2016年12月14日水曜日

君の名は。でウルっときた件

 興行収入が205億円以上となり、邦画、洋画を含めて日本の映画興行ランキングの歴代第4位になった東宝映画「君の名は。」ですが、日経の「2016年ヒット商品番付」で堂々の西の横綱になっており、これほど話題の映画を見逃すわけにはいかないと思い、映画館に行ってきました。
 CMだけみると、男女が入れ替わったというバカバカしいコメディみたいな感じですが、まったくそうではないシリアスな素晴らしい作品で、わしは久しぶりに映画館でウルウルきたのでした。




 「凪のあすから」の時は全作全話、途中でテレビの前で寝てしまったくらいにアニメなど縁遠いわしで、足を運ぶのはかなりこっぱずかしさがありましたが、あにはからんや、観客(30名くらいいた)のほとんどは中年以上。やはり今話題だからという動機なのだと思います。

 くわしくはネタバレになるので書けませんが、この映画はロングラン上映確実で、あと2~3週間、年末くらいまではやると思います。ぜひ見に行かれることをおすすめします。

 わしのように地域振興とか、地域産業の活性化に関心がある人間にとっては、「君の名は。」のヒットのおかげでロケ地となっている岐阜県飛騨地方に聖地巡礼(ロケ地巡り)の観光客が多数訪れているとか、物語のキーになっている「組みひも」が注目され、関連商品や体験に人気が集まっているとか、といった映画の波及効果に目が行きがちです。
 確かに絵はものすごく精緻できれいで、スケールが大きく、あるいは凝ったアングルも多く、これを実写で表現するのはかなり難しいだろうと思います。雄大な自然のシーンでは、これほど美しいロケ地はもはや地球上にはどこにも存在しないと思うので、これはまさにアニメならではの表現、アニメでないと伝えられない世界だと感じました。
 これにもし「ロケ地」とか、作家が創作意欲を触発された風景があるのなら、実際に行ってみたい気がかなりしたのも事実です。

 一方で、実際に見たけどあまり感動しなかったという口コミも多く出回っています。
 おそらくですが、ストーリーの時間の流れが行きつ戻りつしてだんだんこんがらがってくるのと、すごく衝撃的な ~3.11を彷彿とさせるような~ 出来事があり、これで物語は一気にバッドエンドか・・・と思わされた、そこからの展開がちょっと飛躍してくることになるのかもしれません。わしがもしこの作品で、やや腑に落ちない点があるとすればその部分でした。

 しかし、二人の記憶がだんだん薄れていく場面、一番忘れてはいけない人の名前がどうしても思い出せなくなる焦燥感の表現は大変感動的でした。全然違うのですが、高齢化社会では避けられないある種の人間の宿命というか、わしはそういう人が身近にいたので、今になって、さぞ自分自身戸惑っていただろうとか、情けなく思っていただろう、不安だっただろう、などといろいろなことが頭をよぎりました。

 また、生まれ育った田舎町にうんざりしていて、卒業したら東京に行きたいと強く思っている女の子(三葉)と、東京でバイトに明け暮れているものの何かに熱中できない男の子(瀧)という、場所も時間も隔たった二人の身体が入れ替わり、しかし入れ替わっている間にどんなことがあって自分は何をしたかの経過をスマホの日記アプリでやり取りするのは、わしらの世代と、物心がついたころからスマホやネットがあり、それゆえにある意味で非常に濃密な友人関係である子供たちの世代はまったく感覚が違っているのだろうなあ、とも実感しました。 

■映画『君の名は。』公式サイト   http://www.kiminona.com/

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