2017年1月23日月曜日

「ア・ピース・オブ・コスモス」が道路協力団体に

国交省紀勢国道事務所HPより
東紀州地域(三重県南部の、尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町の2市3町からなる地域)は平成26年の高速道路(紀勢自動車道)全通によって、革命とも呼ぶべき交通アクセスの劇的向上がありました。これによっていろいろな影響が出てきています。
 顕著なのは国土交通省が公表しているような、観光客の増加とか救急車の搬送時間の短縮化などのプラス効果ですが、これと同時に、三重県北中部から東紀州に来るクルマは多くが高速道路を利用するようになった結果、今までの幹線道路であった一般国道42号の通行量には相当な余裕が生まれ、景色を見ながら、寄り道しながらのんびりドライブするには、むしろ望ましい状態になっています。
 そんな中で、紀北町と尾鷲市の国道42号沿線で、アジサイの維持・管理活動などを行っているNPO法人「ア・ピース・オブ・コスモス」が、国土交通省中部地方整備局長から道路協力団体として指定を受けたことが公表されました。
 道路協力団体とは、道路における身近な課題の解消や、道路利用者のニーズへのきめ細やかな対応などの業務に、自発的に取り組む民間団体等を国交省が支援することで、地域の実情に応じた道路管理の充実を図ることを目的とした制度だそうです。


 道路協力団体の制度は平成28年4月に創設されましたが、道路協力団体に認証されたのは三重県内では「ア・ピース・オブ・コスモス」が初の事例となるそうです。

 紀勢国道工事事務所の資料によると、道路協力団体の業務内容は以下のようなものです。

1)道路管理者に協力して、道路に関する工事又は道路の維持を行うこと。
(例:道路の清掃、花壇整備、歩道の段差解消のためにステップの設置等の軽易な工事)

2)上記のほか、安全・円滑な道路交通の確保や、道路の通行者の利便性を増やす工作物などの設置、管理を行うこと。

 ちなみに、2には道路法上の占用許可といった手続きが必要になりますが、道路協力団体が申請する場合は手続きが円滑化・柔軟化されるとのこと。さらに、道路空間を活用した収益活動も可能になるとのことです。
 2の工作物などの具体例としては、駐車場や駐輪場、シェアサイクル施設、歩行者の休息スペースやバス停等のベンチ・上屋、案内板、さらにオープンカフェ、マルシェといった食事施設や購買施設等が挙げられています。

国交省紀勢国道事務所HPより
現在、「ア・ピース・オブ・コスモス」がアジサイの植樹と除草・清掃活動を行っている区間は、国道42号のうち世界遺産である熊野古道(伊勢路)の馬越峠(まごせとうげ)の付近です。ここは馬越峠のハイキングの南側の出発地点に当たり、古道客やドライバーの目を楽しませているのは、ここを通ったことがある方なら記憶されていることでしょう。

 しかし、わしもよく知らないのですが、これらの活動がもし無償ボランティアとして行われているとしたら、会員の善意や熱意に支えられる活動が組織としていつまで継続できるかという問題は常にはらんでいるのではないかと思います。
 もし仮に2のように収益活動に拡大することで、運営経費を一部でも自分たちの活動で捻出できるようになれば、より余裕を持った、あるいは範囲を広げた活動も可能になるかもしれません。

 国が制度を作ったからとすぐに飛びつく必要はありませんが、道路協力団体として得られるアドバンテージを、こうしたコミュニティビジネス(地域の課題を、地域の住民が主役となり、地域資源を活用して解決することを目指すビジネス)に転用し、さらに有意義な活動を広げてもらうことに期待したい気がします。
 いずれにしろ、「ア・ピース・オブ・コスモス」の着実な取り組みは本当に素晴らしいと思います。

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