2017年1月26日木曜日

3Dテレビが生産終了

 GIGAZINEによると、ソニーとLGが、アメリカのニュースサイトCNETに対し、「2017年は3Dテレビの販売を中止する」と表明したそうです。
 映画「アバター」の世界的なヒットがきっかけとなって、家庭用テレビでも3D技術が開発されることになり、各テレビメーカーは3D機能をハイエンド機種向けに投入。テレビの革命だとか、まったく新しい世界が見える、などと宣伝合戦が繰り広げられていました。
 しかし、3Dテレビで立体映像を見るためには専用の3Dメガネをかけなければならず、しかもそれらにメーカー間の互換性がないこと、そして決定的な問題として、そもそも3Dで放送される番組(コンテンツ)が圧倒的に少ないこともあって、「世界の亀山モデル」の凋落に代表される薄型テレビの不振を払拭できる有力商品とみなされていた3Dテレビの市場は、今一つ盛り上がりに欠ける状況でした。

 GIGAZINEは調査会社NPD Groupによるレポートとして、テレビの売り上げ(おそらくアメリカ国内の)に占める3Dテレビの割合は、2012年に23%あったものが2015年には16%に、さらに翌2016年にはわずか8%まで急落したと伝えています。
 この3Dテレビの落ち込みは、テレビの世界シェア1位であるサムスンが2016年に3Dテレビから撤退するなど、各メーカーが3Dテレビの販売を取りやめたことが大きく影響したと考えられるとのことです。

 思い起こせば、2012年(平成24年)のロンドンオリンピックでは、少なくともヨーロッパや北米では各競技が3Dで中継されており、世界の多くの視聴者が迫力ある立体映像を見ていたことが大きく伝えられていました。
 一方、日本では3Dによる中継はほとんど放映されておらず、このようなテレビ局の消極姿勢は3D化という世界の潮流に反している、これは日本国内のテレビ局が免許制で競争がないからだ、みたいな批判が有識者から起こっていたことが思い出されます。
 このオリンピックという3D普及にとって千載一遇のチャンスを逃したツケは大きく、五輪終了後は瞬く間に電器店で3Dテレビの価格が下がり、やがて展示そのものが消えました。石川遼選手や滝川クリステルさんなんかが出ていたテレビコマーシャルもほとんど見なくなりました。

 で、昨年のリオオリンピック。
 確かにこの大会では、3D中継などまったく誰の口の端にも上っていませんでした。この時にはもう世界的に3Dテレビは姿を消しつつあったのですね。

 問題なのは、やがて3Dテレビが復活する日は来るのか、ということですが、GIGAZINEの元記事のCNETの記事によると、LG担当者は「消費者はHDRや4Kといった超高画質の機能に関心を持っている」と分析しているようで、技術革新が速い家電業界、なかんずく映像家電の分野では、3Dが再び日の目を見るのは難しそうです。
 何といっても3Dの最大の弱点は、専用メガネが必要なことです。視聴者の多くはそのわずらわしさのために数回で投げ出してしまうからです。
 眼鏡不要の裸眼3Dテレビもブーム末期には各メーカーから発売されましたが、迫力があまりないということでアッと言う間に消えてしまいました。
 
 わしの経験でも、Lカセット、ベータビデオ、ミニディスクなどいつの間にか姿を消した消滅家電は多いのですが、3Dテレビは高価すぎて手が出なかったし、ちょうど仕事が忙しい時期で自宅でテレビを見ている時間がほとんどなかったので幸運にも買わずに済みました。
 次に危ない消滅家電リスト入りは湾曲画面テレビだそうですが、こちらはどれくらい踏ん張れるでしょうか?

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