2017年1月28日土曜日

三重県の石垣副知事が退任を表明

 鳥羽・志摩の海女漁が、国の重要無形民俗文化財に指定される見込みとなったことは、三重県民にとって嬉しいニュースではありますが、わし個人としては石垣英一三重県副知事が3月いっぱいで退任することとなったというニュースのほうが数十倍インパクトがあり、かつ重要なものであると直感します。
 1月27日の三重県知事の定例記者会見で明らかにされたもので、退任の理由として石垣氏はG7主要国首脳会議の開催終了や、県庁組織の新陳代謝、自身の健康問題などを挙げており、三重県知事も退任を了承したことから、今後、後任の副知事人事が県政の焦点となります。
 各紙が報じているように、現在の三重県政は石垣副知事の人脈、調整力、庁内の人望などに大きく依存しています。これは衆目の一致するところだからこそ、三重県知事は2期目の任期も副知事職の残留を強く懇願し、石垣氏もこれに応えてきたと思われます。
 石垣氏の退任で、今までは「石垣副知事がそう言うなら」、「石垣さんに話を聞いてもらえるなら」ということで丸く収まっていた県政に対する庁内外からの大小硬軟さまざまな意見や要望などが、防波堤を失って一気に噴出する可能性が高まるでしょう。
 収拾がつかなくなるのではないか、とぼんやりした不安を感じます。

 マスコミは「日本一の」とか「史上初めての」といった枕詞を好みますが、以前からこのブログでも書いているように、三重県の財政状況はこの5年間で急速に悪化しており、これから県議会で審議される来年度予算(平成29年度当初予算)では、県のいわば、理念や使命を実現するための予算である政策的経費が対28年度比で四割以上も減になるという異常な状況です。
 おそらくこのような財政状況は47都道府県のうち日本で一番悪く、戦後の混乱期を除いて県政史上初めてのことではないかと思います。
 29年度以降の県政の重要課題は財政の立て直しとなって、県民や企業に提供されているサービスや補助金が縮小され、県施設の使用料値上げなど県民に新たな負担求められるようになるのは ~もちろん分野で濃淡はあるでしょうが~ トレンドとしては避けようがありません。

 選挙管理内閣ならぬ「財政再建県政」があと数年続くことは必定で、歳出削減に付きものである利害関係者との激しいネゴシエーションが県政のあらゆる分野で繰り広げられることになるでしょう。
 前向きな拡大の話は景気がいいので誰も反対しませんが、削減、縮小、負担といった交渉は当然ながら相当に難航することが見込まれます。
 この時に必要なのは、困難に向かって全庁職員が一丸となって対応することであり、そのためには指導力、人望、突破力に長けたリーダーが必ず求められるでしょう。その意味で、上下左右見渡しても石垣氏に代わる人材は見当たらない気がします。

 一部の新聞には財政再建が重要課題となるがゆえに、総務畑が長く、財政に精通した人物が後任に取り沙汰されているともありますが、テクニカルな問題はそれでよしとしても、庁内に財政再建へのダイナミズムをもたらせるかどうか、これはもちろんわし個人の感想ですが、疑問を感じます。

 外科手術が避けられず、痛みも血もある財政再建は誰も望まないので先送りにし、経産省か厚労省あたりから適当な女性キャリア官僚を三重県初の女性副知事に就任させ、3年くらいはお茶を濁す、というのがわしの見立てですが、果たして?

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

可能性の高い選択肢ですが、いつ逃げるかわからない人のために国から来るかなあというところ。
もう一人の交渉・調整能力のなさが露呈したのと同時で、厳しい状況ですね。

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 コメントありがとうございます。
 国から来る人は省命なのでトップが誰であろうとほとんど違和感はないと思います。与えられた役割を粛々とこなして自分のキャリアを積むだけです。(県から副市長や副町長で行っている人もたぶん同じだと思いますよ。)

匿名 さんのコメント...

国から県へ、
県から市町へ、
なるほど、そういう構図なんですね〜
今、仕事で県の方と絡ませてもらって内情がだんだんわかってきましたが、町でも似たような事が起こってるんですね〜