2017年1月7日土曜日

糸魚川大火で気になること

新潟日報(28年12月23日)より
 12月22日に新潟県糸魚川市で発生した大規模火災は、約4万平方メートル、144棟を焼失し、200名以上が罹災しました。最大瞬間風速24.2mという強い南風が吹いていたことにより、複数の飛び火が発生して一気に燃え広がったようです。
 現場となった糸魚川市の大町地区は古い木造家屋が密集する地域で、雪国特有の雁木(がんぎ)という木製の雪よけのひさしが連なっており、場所によっては家と家の間に人が通る隙間もなかった状態だったそうで、これが延焼の一因となってしまったと考えられるとのことです。
 糸魚川市役所が被災前の街並みの映像を「甦れ いといがわ」と題してYoutubeにアップしていますが、これを見ると確かに大変美しい、ノスタルジックな町並みです。
 この地区は昭和3年にも100棟以上が焼失する大火があったものの、市長が「古さが観光の売りにもなっており、住民に愛着もあって、防火のために街並みを変えるというのはなかなかできなかった。」と語った(毎日新聞より)ように、市街地再開発といった抜本対策は住民も望んでおらず、対策を取ることは事実上不可能だったのでしょう。


 1月6日からはがれきの撤去作業が始まったとのことであり、一日も早い復旧を願わずにはおられません。

 多くの識者が指摘するように、日本にはいたるところにこのような木造家屋が密集する市街地があります。細い路地が入り組んでいて消防車も救急車も入り込めないところも多く、気象条件によっては同じような大火につながる可能性はごくごく身近にあると心がけるべきでしょう。
 そこで気になるのは、やはり全国の中心市街地で今、大きな問題になっている、「空き家」や「放置家屋」の問題です。
 わしも個人的に、老朽化した無人の隣家が我が家にもたれかかって来て、家主を探して取り壊しをお願いするのに往生した体験があります。(この経緯は以前このブログに書きました。リンクはこちら
 わしのように、隣家が無人であるとか、長年放置され朽ち果てている方も、全国では少なくないことでしょう。放置されて管理が行き届かない、あるいは事実上崩壊しているような空き家の場合、花火をされたり放火されたりすることも心配です。仮にそのような原因で火災になったら、燃え広がるまで誰も気が付きませんから火事が広がる可能性はさらに高くなります。

 そう思ってネットで調べていたら、新潟経済社会リサーチセンターという団体が、平成27年6月に「(新潟)県内における空き家の現状と課題」という興味深いレポートを公表しています。
 
 これによれば総務省が平成25年に行った「住宅・土地統計調査」によると、新潟県の空き家率は13.6%で、全国平均の13.5%をはじめて上回りました。また、糸魚川市には2800棟あまりの空き家があり、空き家率は14.5%(このうち、別荘や賃貸用住宅を除くと10.1%)であり、新潟県内では第2位の高率であったことがわかります。

 糸魚川大火(正式には糸魚川市駅北大火と呼ぶようです。)の場合はこのような空き家の状況や影響がどうだったのか、ほとんどマスコミでは報道されていません。
 あるいはこの地区に関しては空き家はほとんどなかったとか、少なくとも火災への影響はなかったと言うことなのかもしれませんが、今後の検証においてはこの視点もぜひ取り入れてほしいと思います。



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