2017年2月8日水曜日

統一したほうがいい

 このたび三重県庁が「みえセレクション」選定品を発表しました。
 みえセレクションとは、三重県産の農林水産物や三重県内で加工・製造された食品や酒類などのうち、「独自性」と「信頼性」について審査の上、特徴ある優れた産品を選定する制度です。
 平成25年からスタートし、4回目の選定となる今年は、伊勢製餡所の「伊勢あんもなか」など15品目が選ばれました。選定品や選定事業者は、今後、三重県が広く全国にPRを行い、新たな販路開拓や販路拡大を後押ししていくとのことです。
 わしがよく知っている東紀州(三重県南部の尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町及び紀宝町の2市3町からなる地域)からも、梶賀まちおこしの会「鯖子(さばこ)のあぶり」三和水産の「真鯛みそ 極(きわみ)」モリタの「種まき権兵衛ラーメン しお」の3つが選ばれましたが、この3社ともきちんとした真面目な姿勢でものづくりをしているのはよく承知しているので、今回の受賞も順当というか、大いに納得できるところです。


 このように、品質はいいのに知名度が低く販路が拡大できない地域産品について、県のような行政機関がいわば「太鼓判」を与えて、マスコミにも取り上げられやすくなり、県主催の商談会にも優先出展させるような支援は、確かにそこそこ有効です。これによって初めて世に出たような商品もたくさんあったし、販路が開けることで、その地域では数少ない雇用の受け皿である認定事業所が経営を安定させることができれば、地域の活性化にも繋がるでしょう。

 しかし、効果が見えやすく、予算もかからないゆえに、このような「認定事業」「認証事業」は一つの自治体の中でも各部、各課が乱立して制度を立ち上げ、外部の顧客やバイヤーから見ると同じような認証がいくつもあってさっぱり訳がわからないことも往々にして見られます。

 三重県は比較的この種の支援策は熱心だと思うけれども、わしが知っているだけでも
1)三重ブランド認証制度
 三重県の豊かな自然、伝統等地域の特性をいかした生産物のなかから特に優れた県産品及びその生産者を三重ブランドとして認定する。(対象は、原則として三重県内で生産又は製造された県産品とその生産者)
2)みえ地物一番
 地産地消運動を推進するため、三重県産の農林水産物や加工品等の販促キャンペーンのため、地元が一番という思いを込めたキャンペーンブランド「地物一番」を制定し、三重県に協賛事業者と認定された生産者などがシンボルマークを使うことができる。(対象は、生産者や加工者のほか、食品小売業者や外食事業者も含む)
3)三重のバイオトレジャー
 ビジネスとして成功する可能性を秘めた、その地域ならではの農林水産資源を三重県が評価し、特に有望と判断されるものを「三重のバイオトレジャー」として選定しPRする。(この制度は現在、休眠状態)
4)三重グッドデザイン(工芸品等)
 伝統産業・地場産業や地域資源活用商品の中から、伝統的な技術や技法で製造された、デザイン性やこだわりのある革新的な商品を選定。(対象は、作り手のこだわり、趣向、美意識、コンセプトなどが、技術、デザイン、信頼、機能等によって裏打ちされ、商品開発のプロセスや思いを具体化することにより、消費者に「感動」「共感」を与え、受け止められた商品)
5)三重県指定伝統工芸品
 三重県の温暖で豊かな自然と文化的、歴史的蓄積に育まれ、全国に誇りうる伝統工芸品のうち、産地規模が小さいことなどにより国の伝統的工芸品指定を受けられないものを「三重県の伝統工芸品」として指定し、維持・発展に努める。(現在、熊野花火など約30品目)
 などがあって、それぞれ、何が対象品目で何が対象品目でないのか、何がメリットなのか、何が選定基準の違いなのか、が判然としません。
 このほかに、法律に基づいた認定(地域資源活用促進法や地域商標制度など)とか、国(農林省、経産省、国交省、総務省など)の表彰制度、市町村による独自ブランドなど無数の認証制度があって、完全に認証のインフレ状態になっているし、おそらくすべての制度を正確に理解している人は誰もいないと思います。

 受賞された事業者や生産者の方は素晴らしいみなさんだと思いますが、正直なところ、行政の認証とはこの程度のものだと正確に認識しておくことは必要でしょう。

 あと、気になるのは三重県(庁)内でも認証企業に対するサービスの度合いが制度によってかなり違うことです。例えば、三重ブランド認証では、認証された品目や事業者を紹介する三重県庁のホームページの中にURLが記載されており、すぐにその品目や事業者のサイトにジャンプできます。
 一方で「みえセレクション」のホームページは写真入りの「一覧表」がPDFで表示されるだけで、URLはおろか会社の連絡先すらわかりません。「選定品及び選定事業者を三重県が広く全国にPRします」という県当局の説明がにわかに信じがたいほどです。
 これらは全庁で統一したほうがいいのではないでしょうか。

■三重県公式ウェブサイト  みえセレクション選定品(リンクはこちら

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