2017年3月19日日曜日

三重県内ロケ映画が世界的ヒット

 三重県桑名市の六華苑や諸戸氏庭園でロケが行われた韓国映画「お嬢さん THE HANDMAIDEN」が世界的なヒットとなっており、3月から始まった国内公開の集客動向に注目が集まっているそうです。
 この映画はパク・チャヌク監督の作品で、韓国では成人映画(R19指定)扱いでの公開でしたが、観客動員が約400万人にもなる異例の大ヒットとなりました。原作は、イギリスの人気作家サラ・ウォーターズ氏の「荊(いばら)の城」という小説で、映画での舞台を1939年(昭和14年)の日本統治下の朝鮮半島に変えて描かれています。
 2016年のカンヌ映画祭でも、コンペティション部門で最も優れた技術的成果を挙げた作品として、ヴァルカン賞を受賞しているとのこと。ただ、わしにはこの賞がどれくらいスゴいのかがよくわからないのですが。
 なお、日本ではR18+指定(18歳以上なら観覧可)とのことですが、残念ながら現時点で、三重県内の映画館では上映されていません。当然、わしも見ていません。


 あらすじは、スラム街で詐欺グループに育てられた孤児の少女スッキ(キム・テリ)、莫大な遺産の相続権を持つ令嬢ヒデコ(キム・ミニ)、ヒデコの財産を狙う「伯爵」と呼ばれる詐欺師の男(ハ・ジョンウ)の思惑が入り乱れ、騙し合いや復讐が繰り広げられる様を描く作品とのこと。(CINRA.NETの記事より)
 出演者は韓国人ですが作品中のセリフは日本語であり、キャストは日本語の猛特訓を積んでセリフを覚えたそう。また、パク監督によれば、ヒデコという名前は彼がリスペクトする女優の故高峰秀子さんから採ったものだそうです。
 詳細はネタバレを含め、いろいろな映画サイトで紹介されているので適宜そちらをご参照ください。公式サイトはこちらです。

■お嬢さん THE HANDMAIDEN 公式サイト  http://ojosan.jp/

 わしは何だかエロそうなこの作品そのものに興味があるのは正直なところですが、上述のようにロケには桑名市役所内に事務局がある「桑名フィルムコミッション」が支援をしています。
 この種の、地域活性化や観光PRを目的としたフィルムコミッションが、知ってか知らずかエロい映画の撮影をサポートしたことがたいへん意外に思えました。
 もちろん、それがいけないというつもりはまったくありません。映画は娯楽であり芸術作品なので、脚本家や監督、俳優はアーティストです。芸術の自己表現は狂気と紙一重なのですから、性や暴力、残虐といった面も人間の本性であって、避けて通れないからです。むしろ、桑名フィルムコミッションの度量の広さというか、芸術を支援する姿勢をちょっと見直さなくてはと思いました。
(特に、桑名フィルムコミッションは、昨年鳴り物入りで公開された地元の小学校を舞台にしたご当地作品が興行的にコケたので、この「お嬢さま」のヒットは起死回生の明るいニュースかもしれません。)

 外国人旅行客が大幅に増加し、アジア諸国に人々にとって、日本は遠い国ではなくなりました。かつては目覚ましい経済成長の実績が羨望の的になっていましたが、今は良い面も悪い面も等身大の日本に興味と関心を持つ層が増えているようです。
 日本を舞台した作品も、さまざまな視点、さまざまな意図、演出によるものが創造されるでしょう。中には日本にとってイメージが良いとは言えない作品も出てくることと思います。
 このへんにどこまで寛容になれるかが、量的な拡大は一服し、質的な成熟に進む日本社会や日本国民に突き付けられる課題になるのではないでしょうか。


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