2017年3月21日火曜日

伊勢おもてなしヘルパーをやってみた

 以前このブログに書きましたが、わしは車いすを使用している方々の伊勢神宮・内宮の参拝をお手伝いする「伊勢おもてなしヘルパー」の研修を受講し、一応ヘルパーの末席に加えていただいています。
 正式採用(?)の通知が1月ごろにあったのですが、実際に稼働できる機会がなかなかなく、この連休中ようやっとデビューできたので、簡単に様子をメモしておきます。
 伊勢神宮・内宮は平成27年に約549万人の参拝者がありました。このうち車いすの利用者は約1万3千人。割合としては0.23%程度ですが、この数は年々増加しており、一日に換算すると35名の方が車いすで参拝しています。
 内宮は入り口に当たる宇治橋から正宮(本殿)まで約1km砂利道が続き、神宮が無料で貸し出しているタイヤの太い電動車いすを使わないと進行が困難です。また、参道終点から正宮へは25段もの石段があるため、電動車いすでは進めず、参拝は石段下からの遥拝にならざるを得ません。


 そこで、境内のガイドとあわせて、参道の往復と石段の昇降をサポートするのが「伊勢おもてなしヘルパー」であり、伊勢市や商工会議所、観光協会などが伊勢おもてなしヘルパー推進会議(事務局 NPO法人伊勢志摩バリアフリーツアーセンター)を設立し、市民をヘルパーに養成して、有償ボランティアとして事業を継続させていこうというのがこのヘルパー制度のあらましです。

 で、わしを含めヘルパー4人が一組になってガイドしたのは、関東からお越しになった若い女性お二人のお客さんでした。うちお一人が車いすを利用しているので、サポートの申し入れがあったとのこと。
 連休だったので内宮前の渋滞、そして参道の混雑はかなりのものだったのですが、宇治橋右側の衛士見張所で電動車いすを借り、自分の車いすから乗り換えてもらい、4人が交代でガイドもしつつ、電動車いすを操作 ~神宮の車いすは介助者がうしろで操作する方式なので、障がい者一人の場合は利用できないことになります~ しました。

 ちょうど梅が満開だったので、梅の銘木のいわれとか、手水舎のひしゃくの使い方とか、摂社の説明とかをしつつ、参道の終点へ到着。
 ヘルパーは、電動車いすの操作と別に、お客さん自身の車いすも一緒にここまで押してきているので、ここで電動から自分の車いすに移ってもらい、この状態でヘルパー4人が石段を上へ運んでいきます。
 この運び方にはコツがあって、車いすの車輪を使って石段を登っていき、最上段の7段のみ車いすを持ち上げて登ります。幸いにというか、このお客さんは華奢だったので、大変スムーズに正宮前までお連れすることができました。

 参拝を終えたら、今度は逆の手順で石段を下り、車いすを再び電動に乗り換えて、参道を戻ります。途中で荒祭宮と、お守りを買うために参集殿にも寄って、ほかにもあちこち寄り道し、記念撮影もしながら、約2時間半で出発点の宇治橋に戻りました。

 こう書くと、淡々とした行程に思えるかもしれませんが、伊勢おもてなしヘルパーになろうなどという人は、伊勢神宮が大好きだとか、伊勢のことや伊勢神宮の豆知識を披露せずにはおられないという感じの人が多く、途中でまあ、語る語る。
・内宮の境内は、神苑と神域のエリアが確然と別れている
・神苑には君が代に出てくる「さざれ石」がある
・手水はまず左手を清め、次に右手を清め・・・最後はひしゃくの持ち手を流す
・御手洗場にきたら瀧祭宮もぜひお参りしてほしい
・風日祈宮は鎌倉時代に元寇を退じた神風を吹かせた功績で、別宮に昇格した
・お参りは、二礼、二拍手、一礼の順で行う
・個人的な願い事は天照大神荒御魂が祀られる荒祭宮で行うこと
・四至神には上から手をかざすのでなく、ちゃんと手を合わせてほしい
・神馬は天皇陛下から下賜された馬で、月3回の早朝、正宮下まで参進する
 などなどはほんの序の口で、これらの豆知識を一般の参詣者がどれほど興味深く思い、理解してくれるかは疑問なしとしませんが、つまりはそれくらいフリークの人たちがヘルパーになっていることはよくわかりました。

 見た感じではこの日のお客さんも、若いわりには ~というか、若いからこそなのか~ こういったスピリチュアルな話は関心があるみたいで、けっこう面白がってくれたようでした。こうしたコミュニケーションはガイドブックやネット情報だけでやって来ても絶対に得られないので、きっとお客さんには印象深いお伊勢参りになったと思います。

 というわけで、この日のサポートはわしにとってもやりがいを再認識させてくれる機会になりました。今後もスケジュールが合えば参加していこうと思います。

■伊勢おもてなしヘルパー  http://www.ise-omotenashi.jp/ 
 

2 件のコメント:

イセオ さんのコメント...

お疲れ様です。大変、意義あるご活動です。質問ですが利用者はかなりの数いらっしゃいますか。あと、サポートの模様を見学できますか。

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 イセオさま、いつもコメントありがとうございます。
 ご質問の答えですが、正直なところどれくらい利用者がいるのかはわしにもわかりません。事務局である伊勢志摩バリアフリーツアーセンターにご確認いただいたほうがいいと思います。(見学も同じ)