2017年3月22日水曜日

熊野・丸山千枚田オーナー募集中

一般財団法人熊野市ふるさと振興公社が、「日本の棚田百選」に選ばれ、ユネスコの世界遺産にも登録されている、熊野市・丸山千枚田のオーナーを募集しています。
 オーナーといっても田んぼの地主になるわけでなく、丸山千枚田の景観維持と保全活動の資金に3万円の年会費を払う賛同者を募るもので、4月上旬の畦塗り作業から始まって、初夏の田植え、梅雨時の伝統行事である「虫おくり」、盛夏の案山子づくり教室と草刈り、そして9月の稲刈りに至る、一連の農作業がスタッフのアドバイスの下で体験できるほか、千枚田で獲れた新米10kgと地域の特産品のプレゼント、さらに宿泊施設の割引と温泉入浴半額回数券(20枚)の提供など、さまざまな特典があります。
 熊野市ふるさと振興公社は、「丸山千枚田を愛し保全活動に理解のある方で、地区住民をはじめとした地域の人々とのふれあいを大切にできる方」にぜひオーナーに就任してほしいとを呼び掛けています。


 東紀州(三重県南部の、尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町の2市3町からなる地域)のポータルサイトである東紀州ほっとネットくまどこによれば、丸山千枚田の由来は不詳ですが、古文書によると安土桃山時代の慶長6年(1601年)にはこの地に2240枚の棚田があったと記されているそうです。
 しかし時が下るに従って過疎・高齢化の波を受け、平成5年にはついに530枚にまで減ってしまいます。自分達の世代でこの貴重な財産を失うのは惜しいという地元の人々の強い思いがあり、この時から千枚田保全の活動が始まりました。「丸山千枚田保存会」やそれを応援する人達の努力で、現在は1340枚まで復元されているそうです。

 丸山千枚田についてはこのブログで何度も取り上げています。
 熊野市街地から国道311号線をひた走って風伝峠(トンネル)を抜け、取り付け道路からさらに山また山の県道を通ってやっとたどり着く丸山千枚田は、別世界のように忽然と視界に現れます。
 米が貴重な食料であった当時、この南向きの山の斜面を開墾したらきっといい田んぼになると、むかしむかし誰かが思い立ったのでしょう。
 しかし人力しかない時代、これほどの大規模土木工事には莫大な資金と、のべ数万人もの労働力が必要だったに違いありません。おそらく数百年がかりでちょっとづつちょっとづつ開墾が進んできたものでしょうし、田んぼには必須である水利の施設 ~堰や導水路、高低差を利用した分水施設や用水路など~ の建設には当時としては最高の測量技術が用いられたはずです。

 もしまだ丸山千枚田に行ったことがない方は、ぜひ一度は訪れていただきたいですし、この場所を目の当たりにして身体の奥底が呼び起こされるような深い感動を覚えたなら、千枚田のオーナーになることも考慮に値するのではないでしょうか。

■東紀州ほっとネットくまどこ
  平成29年度丸山千枚田オーナー募集中!(2017/03/21)  

■はんわしの評論家気取り
  熊野・丸山千枚田の虫送り行事に行ってみた(2012年7月15日)

  丸山千枚田のグッドアイデア!(2014年5月20日) 
 

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