2017年3月30日木曜日

91点差で負けた英心高校って

 朝ぼんやり新聞を読んでいたら、高校野球の地区大会で91対0という結果の試合があったというニュースが載っていました。3月27日に行われた春季東海地区高校野球三重県大会の南勢地区1次予選で、伊勢市にある三重県立の宇治山田高校と私立の英心高校が戦ったスコアでした。
 英心高校はこの試合で、1回に8点、2回に31点、3回に41点、4回に11点を失い、62被安打17失策で5回裏を待たずにコールド負けしました。これほどの大差は三重県に限らず全国の地方大会でも珍しいそうです。
 ちなみに大勝した宇治山田商高は県下でも屈指の野球強豪校。甲子園出場も何回か果たしており、地元では山商(やましょー)と呼ばれて親しまれています。
 一方で、英心高校のほうは恥ずかしながら伊勢市民であるわしも校名を知りませんでした。それどころか、地元のわしの知人に聞いても、よく知らないかまったく知らないというばかり。いったい英心高校ってどんな学校なのでしょうか。


 そう思っていたら、JCASTニュースに、大敗した英心高校野球部の豊田監督が「選手はダメじゃないです」と投稿したツイートに多くの励ましの反応が寄せられていることが取り上げられていました。
 豊田監督は平成27年7月にツイッターを始めて以来、野球部の練習や試合の模様を時には写真・動画付きで伝え続けているそうです。発信の内容は部活ばかりではなく、部員の卒業後の進路が決まるたびに我が子のように喜んで報告し、昨年末には「高校の友人は一生の友人になります。なぜなら、自分の意思で選んだ場所には同じ志を持った人が集まりやすいからです」と述べるなど、野球を通じて生徒に何かを学んでもらおうという考えを投稿し続けているとのこと。
 監督はJCASTニュースの取材を受け、野球部が平成27年に創部した経緯や、野球に興味のある生徒が少しずつ入部して10人まで増え、高野連への登録申請が通りったことから対外試合を組み始めたこと、7月の最初の試合も26対0という大差で敗れたことなどを語っています。(3月28日付け リンクはこちら

 ところで英心高校ですが、同校のホームページを見ると、経営している学校法人は以前別の名前の高校を同じ校舎で運営していたようです。この学校の名前はわしも記憶があります。
 英心高校と改名したのは平成20年で、通信制・単位制高校であり、多様なカリキュラムを用意して生徒の個別指導に対応しているほか、他校の中途退学者の受け入れも行っています。
 毎日登校して幅広いジャンルの授業が受けられ3年で卒業する全日コースと、1ヶ月に2~3回、土曜日に通学して徐々に学校生活に慣れる土曜コースがあるそうです。
 まあ、一般的な公立高校とは違う、特長あるカリキュラムの学校のようなので、なかなか市民に広く知られることはなかったのかもしれません。
 しかし、現在のように硬直化し、その場の空気を読むスキルばかりが増し、個性や独創性は軽視するような、ある意味で袋小路に陥っている高校教育が蔓延している中で、若者の進路を多様化して、寄り道や周り道も許容することは、これからの社会には避けられないことに思えます。

 わしは思うのですが、有名大学に多くの卒業生を送り込む進学校を、三重県であれば県が県立として税金で運営する必要があるのでしょうか。受験勉強に熱心な家庭なら少々授業料が高くても、質の高い受験教育をする学校に我が子を送りたいと思うでしょう。
 宇治山田商高もそうで、ここは地元では文武両道の学校として知られており、過去から抜群の就職実績があって、最近では大学進学者も多いと聞きます。中学校の勉強エリートやスポーツエリートが集うようなこれらの学校こそ、自前の立派なブランドがあるのですから私立にして自立すればよいのです。
 むしろ、様々な事情で寄り道や回り道を余儀なくされている生徒に向けた教育機関に対しては、もっと公が負担をすべきではないかと考えるのですが。

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