2017年3月7日火曜日

尾鷲市が「おわせ暮らしサポートセンター」を設置

 尾鷲市が3月1日から「おわせ暮らしサポートセンター」事務所を開設しました。
 地域おこし協力隊員が定住移住コンシェルジュとして4名配置され、移住希望者の相談に応じるほか、移住者向けに市内の空き家を紹介する「空き家バンク」の業務にも応じるとのことです。(市役所サイトへのリンクはこちら
 尾鷲市は平成23年にとうとう人口が2万人台を切り、高齢化率も40%に近づいています。移住の促進、特に若い世代の定住促進は急務と言っていいでしょう。
 中日新聞によると尾鷲市の空き家バンクは平成26年の設立以来、96軒の物件登録があり、50世帯(102人)もの交渉が成立しています。移住の相談とか登録物件の案内は休日を希望する人が多いそうなので、サポートセンターは月曜の定休日以外の土日も開所するため、さらに多くの移住希望者からの相談対応が期待できるとのことです。
 また、東紀州ほっとネット くまどこ によると、3月10日の夜にはサポートセンターで「地域を、語ろう。~若手しゃべり場座談会in尾鷲~」なるイベントも開催されるそうで、まだ10日足らずなのになかなかアクティブに活動が始まっているようです。


 そう思って、「おわせ暮らしサポートセンター」のホームページを見てみると。
 こんな感じでした。ひどく地味。


 しかし、これでもわしは大きな前進だと思います。
 今まで尾鷲がらみの情報提供では、すばらしいツアーや素晴らしい新商品のニュースがマスコミで報道されても尾鷲側でその関連サイトが作られておらず、まったくネットで検索されないので連絡先もわからないという事態が今まで嫌というほどあったのです。
 地域おこし協力隊の方々はその点、~表現は悪いですが~ よそ者なので、尾鷲ルールでない世間並みの情報リテラシーがあって実践されているのだと思います。今後おいおい見やすい内容に改善されていくのでしょう。期待しています。
 可能であれば、その3月10日のイベントも、遠方の人でも参加できるようにネット中継とかしてくれないかなあと思うのですが、それはともかく。

 こういう種類の話でわしがいつも思うのは、すでに尾鷲をはじめ東紀州地域(三重県南部の尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町及び紀宝町の2市3町からなる地域)では、いわゆる地域活性化、まちおこし、交流人口増加といったことは長らく地域の課題であって、住民も、行政も、民間も、さまざまなセクターのさまざまな人たちが何とかしようと関わり続けてきた歴史があるということです。
 そして、言いにくいことですが、それは必ずしも成功を収めてきたわけではありません。いろいろな人材育成が続けられ、特産品開発やモニターツアーなどが試みられ、いろいろな箱モノ投資が行われてきました。しかし、必ずしも成功していないのです。(言うまでもなく、これは全国の地方、田舎に共通しています。成功しているところがむしろ稀有なのです。)

 その原因の一つはハッキリしています。過去の検証をしないからです。
 行政主導の対策は、まず計画を作る ~まち・ひと・しごと創生戦略のような~ ところから始まります。しかし多くの地方都市は、過疎法による過疎振興計画であったり、企業立地促進法による地域産業活性化計画であったり、こうした振興計画はすでに無数に作っています。そして国から補助金をもらったりしてさまざまな事業に取り組んでいます。
 しかし行政の習性として、こうした取り組みの事後検証はほとんど行いません。
 田舎の自治体は自主財源がないので、国庫補助金や助成金を獲得するために常にこうした計画を作り続けて国のカネをもらい続け、事業をやり続けなくてはいけないのです。事後の検証などしている暇はないし、国も市民も結果の検証を求めることはなかったのです。

 しかし、そういった事業ありき、補助金ありきの活性化策ではどう逆立ちしても絶対に成功しないことに全国の市町村はようやく気付いてきました。
 その対策は、
1)過去の事例をよく検証する。形ばかりにしろ国の事業は報告書が作られて図書館の片隅に残っていたりするので、必ず読み返して同じ失敗は繰り返さず、成功例はまねすること。
2)その時に事業に関わっていた市役所職員、企業の人、市民団体の人などにヒアリングし、意見や感想を聞いてみること。(公務員は数年でどんどん人事異動するので、かつてのエキスパートが今はまったく違う部署にいる例は案外多い。また、企業や市民もその時は不完全燃焼で、次はもっとうまくやれるはずと思っている人は少なくない。)
 の2つかと思います。
 
 わしも一度、「おわせ暮らしサポートセンター」を訪ねてみようかと思います。たぶん引っ越さないけどね。

■三重県尾鷲市 定住移住コンシェルジュ(Facebookページ)
 https://www.facebook.com/owaseiju/

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