2017年5月10日水曜日

EV化はミニバイクから始まる?

HONDAホームページより
ある友人と話していたら、今年最大のニュースはホンダの50ccバイク、モンキーが今年8月をもって生産終了となることだと断言していました。
 彼は今は引退しているものの若いころバイク乗りで、バイトして最初に買ったバイクが中古のモンキーだったとのこと。
 マニアから見るとモンキーはまったく無駄のない、最もベーシックなバイクだそうで、これを分解して組み立てなおしたり、パーツを改造したりを繰り返すことで、メカの勉強をし、さらに大きなバイクに乗り換えていくことが一般的だったそうです。
 発売から50年目になるという古参モデルであるからこそ引退が惜しまれるのでしょうが、わしにとって意外だったのは、それまで何となく50ccバイクは排ガスが少なく、環境にあまり負荷をかけない乗り物と思っていたのに、モンキー生産終了の理由が「今後強化が進む排ガスの環境基準に対応できないから」というものだったことです。


 ITメディアによると、1960年代から排ガス規制が始まり、年々厳しくなる基準をメーカーが必死の技術革新によってクリアーしてきた歴史がある四輪車(クルマ)に対して、二輪車(バイク)は平成11年、つまり1999年の世紀末まで排ガス規制の埒外に置かれてきました。
 その理由はクルマに比べればエンジンの排気量も小さく、圧倒的に燃費が良いバイクは有害な廃棄ガスの排出量も少ないこと、もう一つは、小排気量から高馬力を出さなくてはならないバイクは、排ガスをきれいにする技術がクルマより難しかったこともあるそうです。

特に50ccのエンジンを乗せるバイクは、原動機付自転車という日本独自の規格です。世界的に見ると、最小のエンジン容量は125ccというのが標準で、この大きさでぎりぎりにクリアーできる排ガス基準を、半分以下の容量しかない原付バイクで実現するのは技術的に極めて難しいものだとのこと。
 今までも徐々に原付バイクの排ガス基準は強化されてきており、メーカーはキャブレターの改良、さらに燃料噴射制御装置(インジェクション)の搭載など改善を重ねてきましたが、平成28年からはユーロ4というさらに厳しい基準が適用されるに至り、3年後にはさらにさらにそれを上回るユーロ5基準が導入される見通しで、50ccエンジンがクリアーできるのは極めて難しくなる ~高価な貴金属を原料にした触媒を採用するなどのほかは~ とのことです。つまり、遠からず原付バイクは姿を消すだろうというのがこのITメディアの記事の見立てです。(ITmediaオンライン  池田直渡 目前に迫った50ccバイクの滅亡

 しかしこの記事が面白いのはここからです。
 規制はやむを得ないとしても、現実に50ccバイクは配達ビジネスや通勤・通学・買い物の足として広く使われています。原付がなくなれば困る人、困る企業が続出します。
 ではどうするか。答えは簡単で、ガソリンエンジンでなく、モーターを動力とした電動バイクに置き換わるのです。
 池田さんによれば、電動バイクと充電インフラは郵便事業や新聞配達のようにビジネスツールとして不可欠な仕組みの中に位置付けられており、そこがアーリーアダプター向け商品を脱却できない電気自動車とは違う点です。「シビアなビジネスの場で揉まれることで、電動モビリティの基礎が築かれていく可能性はある」とのことで、日産やテスラが先行するEV(電気自動車)が普及するよりさらに早く、原付バイクは電動が常識になるかもしれません。

 一方で、わしが問題だと思うのは、これもまたどうやっても覆りようがない、原付免許保有者の減少です。
 日本自動車工業会の「2015年度 二輪車市場動向調査」によれば、原付免許新規取得者は一貫して減少傾向です。


 また、普通・大型二輪免許も減少ないし横ばい傾向で、若年人口が減少するトレンドの中、回復は見込めない状況です。つまり、ガソリンエンジンにせよモーターにせよ、原付バイクに乗る人自体が減っていくのです。
 そう考えると、EV化と並行してバイクの自動運転、あるいは運転補助のような技術も開発されるかも ~開発せざるを得なくなるかも~ しれない、とさえ思えるのですが、どうなのでしょうか?
 

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