2017年6月24日土曜日

志摩市がソーラー建設抑制条例を制定

 三重県志摩市が、太陽光発電施設、いわゆるソーラー発電所などの設置を抑制する条例を制定し、7月から施行することとなりました。三重県内の自治体としては初めての制定となります。
 条例は「再生可能エネルギー発電設備の設置と自然環境等の保全との調和に関する条例」が正式名称。太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーによる発電施設の建設が、志摩市の優れた自然環境や景観の消失、農林水産業への影響をもたらしかねない ~市民団体などによれば、すでに開発行為も含めて大きな影響をもたらしている~ ことから、再生可能エネルギーの普及と生活環境の保全との調和を図るために制定されたものです。
 条例の主な内容は次のようなものです。
1)条例が適用されるのは、太陽光発電設備のうち事業区域の面積が 1,000 平方メートル以上、発電出力が 50 キロワット以上、または海上など水面域に設置するもの。など。
2)市長は市自然環境保護審議会の意見を聴いたうえで、景観の保全が必要な区域や、災害の危険性が高い区域、農地・漁場などとしての保全が必要な区域などを「事業抑制区域」に指定できる。

3)市長は事業抑制区域内での発電施設の設置抑制を事業者に依頼することができる。
4)事業者は、再生エネルギー法により事業計画を国に提出する前に、事業の概要や、土砂の流出防止、環境保全策などを市長と調整しなければならない。
5)事業者は、市長との調整が完了したら住民説明会を開催し、事業計画について地域住民の理解を得るよう努めなくてはならない。
6)市長は事業者に報告や立入調査を求め、指導・助言・勧告を行うことができる。また、正当な理由がないのに勧告に従わないときは、事業者の氏名、住所等を公表することができる。

 市では当初、条例案の中で、発電施設の建設には市の許可や同意が必要とする要件設定も検討していたそうです。しかし再生エネルギーの推進はいわば国策であり、発電施設を建設しようとする土地利用者や所有者に条例で利用(建設)を制限することも法的に難しいと判断したとのこと。これは確かにその通りで、条例制定権の限界でもあります。竹内志摩市長の言うように「一定の抑止効果」が期待できるものとして、一歩前進と評価するべきなのでしょう。
 本質的にはエネルギー政策も含めて、地方で起こっている再生エネルギーに関する矛盾、混乱については国政で論じるべき、重要な課題だと思います。

■条例案(志摩市ホームページ)
https://www.city.shima.mie.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/23/saiseikanouenejourei.pdf

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