2017年7月19日水曜日

金沢ひとり勝ち説は本当か(上)

 滑川に続いてわしが訪れたのは石川県は金沢市です。
 北陸新幹線で富山駅からわずか20分ほどで到着するのですが、満席の乗客のうち富山で下車する人はわりと多くなく、ほとんどが終点の金沢まで向かっていました。
 北陸新幹線の開通により、富山や金沢へは東京からわずか2時間~2時間半程度となりました。糸魚川、黒部、富山、高岡、金沢などの沿線都市にとっては観光を中心とした地域振興の千載一遇のチャンス到来と期待されつつも、しかしふたを開けたら観光客の伸びは金沢だけが突出する結果となり、「金沢のひとり勝ち」などと評されているのは記憶に新しいところです。
 そして、わしがぶらぶらっと見聞きした範囲でも、対富山市と比べると金沢市は圧勝していたように見受けました。

 三重県在住のわしには極めて馴染みが薄い北陸新幹線。ひかり号に当たるのが全席が指定席の「かがやき」、こだま号に当たるのが「はくたか」です。


 金沢駅は新幹線の開通に合わせて大改装(と言うか、ほぼ新築)されており、併設されている「金沢百番街」なる土産物街は人でごった返しています。名古屋人以上に金沢人は金ピカが好きらしく、金粉入り清酒を筆頭に、金箔押しの和菓子・ケーキ、金箔がかかったソフトクリームなど金ピカ系の土産物が店頭に溢れ、それが飛ぶように売れていたのが印象的でした。

 続いて、市内の観光地に向かいました。金沢を代表する観光地である「近江町市場」です。


 市内は大渋滞でした。金沢は金沢城(兼六園とか)を中心にして観光スポットが点在している都市構造なのでバスを利用することになり、実際にバスはすごく便利なのですが、クルマだらけでなかなか進みません。
 そして予想通りというか、近江町市場も大混雑で(写真は奇跡的に人が少ない瞬間が写りました)、昼メシは海鮮丼を食べようか、寿司にしようか・・・と期待して行ったのですが、どこも大行列でした。


 わしが金沢を訪れたのは約10年ぶりですが、昔は確か、もっと小汚い(失礼)、ごちゃごちゃした感じだった近江町市場が、すっかり清潔で近代的なたたずまいになっており、京都の錦市場みたくなっていたのには驚きを禁じえませんでした。
 結局、伊勢でも食べられるチャンピオンカレーを食べて、次の目的地である金沢21世紀美術館に向かいました。わしはまだ行ったことがなかったのです。


 金沢21世紀美術館は平成16年にオープンした、北陸唯一の現代美術専門の美術館とのこと。サナア(建築家の妹島和世氏と西沢立衛氏のユニット)による設計で、日本建築学会賞など多数の受賞歴がある、建物や空間自体がアートな美術館として高名です。
 しかし、どうもわし、とことんついていないみたいで、天気は回復してきて良かったのですが、館内が改修工事中だそうで展示スペースの半分近くが閉鎖されていたほか、オブジェとして有名な「スイミング・プール」も休止中ということで、やはりなんだか不完全燃焼な見学となってしまいました。

 この後、近くにある「しいのき迎賓館」にも寄りました。大正13年に建築された旧石川県庁を使った建物で、カフェや生涯学習施設などがあります。写真はありませんが、アールデコ調の内装やステンドグラスは見事でしたし、ここから見渡せる金沢城の石垣もきれいでした。ここはおススメ。

 最後に、昔の茶屋街(遊郭街)の雰囲気を今に残す「ひがし茶屋街」に行きました。ここは外国人の比率がぐっと増え、あちこちで自撮りする人々や、着慣れないためか何だかだらしなくも見える、着物(和服)を着た外国人も多く見かけました。


 わしはこの景色を見て、伊勢神宮・内宮前のテーマパーク「おかげ横丁」を連想しました。ここも飲食店やカフェ、土産物屋が軒を並べていますが、あまり生活の匂いがしないように思えたのです。
 しかし、作り物に過ぎないおかげ横丁とは違い、ここの家並みには江戸時代から続く貴重な町家建築やお茶屋建築が現存しています。ある種の重々しさというか、本物感を強く感じるのは確かで、残念ながらこのような本物感が伊勢には足りないなあ、と思わざるを得ませんでした。
 金沢は、兼六園、金沢城、尾山神社など非常に日本的な庭園や建物が多く、食も豊富で観光資源に恵まれています。外国人観光客も急増している中、こうしたビジュアル系に強い金沢にアドバンテージがあるのは明白で、「ひとり勝ち」は本当だなあと思いました。そして晩メシに入った地元のお寿司屋さんで、居合わせたお客さんたちから「金沢ひとり勝ち説」についていろいろな意見を聞くことができました。かなり酔っぱらっていましたが。

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