2017年7月25日火曜日

儲け損ねているかも

 京都市の門川市長が、京都市バスが500円の定額で乗り放題になる「一日乗車券」を来年3月をめどに値上げする予定であることを公表しました。
 一日乗車券は、京都市バスと、民間事業者である京都バスの路線のうち、高雄、桂・洛西、大原などの郊外を除いた市街地を中心とする「均一運賃区間(大人230円)」であれば一日中何回でも乗車できるものです。均一運賃区間内を3回以上乗車すればモトが取れるという超おトクな切符であり、平成7年の発売以来、価格の上がり下がりはあったものの観光客の好評を博してきました。当初は約100万枚だった発売枚数は、平成22年度に364万枚、さらに平成27年度には614万枚と急増。東京都バスの一日乗車券の発売枚数(約130万枚)に比べても突出しており、京都市交通局によれば「記録的ヒット商品」であるということです。
 特に外国人観光客の利用は増加しており、その副作用というべきか、バス車内の混雑や運行の遅れもひどくなり、市民を中心に利用者からは苦情が目立っていたとのことです。門川市長は、市バスの一日乗車券値上げの一方、市バスに加え地下鉄も乗れる一日乗車券を値下げすることで、利用者を市バスから地下鉄に誘導していく方針だそうです。


 朝日新聞によれば
観光シーズンは人気エリアを中心にバスの混雑ぶりが目に付く。大きなスーツケースなどを持ち込む外国人の団体客もいて、「身動きがとれず乗り降りもままならない」という不満、「便数を増やして」といった市民の要望が相次ぐようになった。
 とのこと。(5月26日付け 京都のバス一日券、値上げ検討 外国人観光客増え混雑)
 また、読売新聞によると
購入者の多くは外国人とみられ、数年前から、大きなスーツケースを抱えた外国人らで車内が混雑することが常態化。停留所で待っていた一般市民が乗れなかったり、観光客の乗降に時間がかかったりし、運行の遅れも目立っている。(7月24日付け 外国人急増で京都「バス乗れず」1日券値上げへ)
 とのことです。

 しかし、こうした記事を見てわしが直感的に思ったのは、大きなスーツケースなどを車内に持ち込む乗客からは、なぜ手荷物料金を徴収しないのか?ということでした。500円で乗り放題のうえに、大きな荷物まで持ち込み放題では、それは他のお客さんは締め出されてしまうでしょう。
 京都市バスの利用方法を定める「京都市乗合自動車運送約款」の第38条によれば、旅客は自己の身の回り品のほか、次の各号に定める制限以内の手回品を無料で車内に持ち込むことができます。
1)総重量 10キログラム
2)総容積 0.027立方メ-トル(0.3 メ-トル立方)
3)長さ 1メ-トル
 この2の表記はわかりにくいですが、27リットル以上、要するに30cm×30cm×30cm以上の大きさのものは無料では持ち込めないことになっているのです。
 海外旅行用の大型スーツケースは50リットル以上のものも多いので、京都市交通局は本来手荷物料を徴収できるにもかかわらず、それをしていないということなのではないでしょうか。つまり、儲け損ねているのではないでしょうか?
 なぜだか京都市交通局のウエブサイトから手荷物料金がいくらかを探すことができなかったので、そもそもどういった場合にいくら徴収しているのかがわからなかったのですが。

 わしは京都市バスには年数回しか乗りませんが、平日はほぼ毎日乗っている近鉄はどうなっているのか調べてみました。
 近鉄の旅客営業規則によれば、「旅客は、運輸上支障を生じるおそれがないと認められたときに限り、3辺の最大の和が250センチ以内で、その重量が30キロ以内のものを無料で車内に2個まで持ち込むことができる。但し、長さ2メートルを超える物品は車内に持ち込むことができない。」とされています。しかし、それ以上のものを持ち込むことについては明確な規定がなく ~原則、禁止ということかもしれませんが~ 小動物のケージなどは280円の手回り品料金を徴収すると書かれているのみです。
 これもわし個人としてはアンバランスな規定のような気がします。これほど大きなスーツケースを無料持ち込みとするのは他の旅客には迷惑で、適正な料金を徴収すべきではないでしょうか。

 こうしてみると、わしにとっては意外に電車やバスの運送業者はマネタイズが下手、もしくは不十分ではないかと思えてきます。乗客の利用スタイルも変化し、生活様式も変わっています。こうした状況変化に合わせて、料金を取るべきは取る、という真摯な経営姿勢が求められるのではないでしょうか。つまり、もっと真面目に考えろということです。

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