2009年8月31日月曜日

政権交代で・・・

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 おそらく悲喜こもごもといったところなのでしょうが、それにしても自民党の長期政権が終了することで、何だかよくはわからないけれど、新しい何かが始まるかもしれない、という期待のようなものを感じる人も多いことでしょう。

 はんわしの場合、商売がら、やはり公約の実現がどうなるのかが気になります。官僚支配を打破することが民主党の大きな公約のひとつであり、国の出先機関は原則として廃止するとか、独立行政法人や外郭団体は抜本的に見直すとのことです。国の出先機関については、法務局とか税務署などは別として、道路や河川の維持管理にしろ、雇用対策にしろ、中小企業振興にしろ、現状では地方自治体や民間で十分できるような業務が大半で、しかも国会の監視の目が届かずケタはずれな無駄遣いを繰り返していますので、廃止についてはおおいに期待したいと思います。

 しかし不安な点や不明な点もたくさんあります。
 国の予算編成は、権限を財務省から取り上げて首相直轄の機関で直接査定することになるようです。夏のこの時期は来年度予算編成の真っ最中で、通常なら、おおまかな予算額をまとめた概算要求のスタートの時期なのですが、民主党首脳陣は早くもこの概算要求は全面見直しと言っています。
 国の予算方針が決まらないと県の予算も決まらず、県が決まらないと市町村も決まらない、というのが現在の地方自治の実情ですので、全面見直しはやむを得ないとしてもスピードアップをお願いしたいところです。

 不明な点は、財源も含めてたくさんあるのですが、地域産業や中小企業活性化の面で言うと、中小企業関連予算を現行の3倍にするとか、下請けいじめ防止法を制定する、などのような話はいまひとつピンときません。下請け企業が苦労しているのは確かですが、元請けと完全なトラブルになって取り引きそのものが打ち切られては元も子もない、という下請け企業側の悩みもよく耳にします。そのへん、円滑に「いじめ」を止めさせる良策があるのでしょうか?

 何より、今までは国の中央省庁を通じて予算にしろ新事業にしろ県に情報が入ってきていたものが、全く新しい政治局面になりリセット状態ですので、既存の情報チャンネルが使えないことに戸惑いを感じます。
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2009年8月30日日曜日

投票に行ってきました

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 投票率は天気によって全然違うそうです。
 晴れの日は遊びに行ってしまう人が多いので投票率は下がる。雨の日は遠出も億劫なので投票にでも行こうか、となって投票率はアップする。
  投票率が低いと、支持政党や支持候補がハッキリしている層の票数が相対的に増えるので与党や強固な支持層がいる政党が有利。逆に、投票率が高いと、この候 補者はよさそう、とか、何となく政権与党はいやだ、みたいな、いわゆる無党派層が相対的に増える。ということもあるようです。


 それにしても今日は天気が良く、夏休み最後の日曜日にふさわしい気候でした。
 あまりに空がきれいなので二見浦海水浴場のあたりを散歩してきました。意外に多くの海水浴客がおり、この残暑の厳しさならさぞや快適だろうとうらやましく思ってしまいました。


 深夜には開票結果が出るようです。
 今日という日が日本にとって歴史的な一日になるのでしょうか?
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2009年8月29日土曜日

三重県の中小企業政策に関する論点整理

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今日の内容はマニアックなので、関心がない方は読み飛ばしてください。

 先日発表された7月の完全失業率は5.7%で、昭和28年に現在の形で統計を取り始めて以来、最悪の数字だということです。有効求人倍率も0.42で過去最低。(これは三重県に関しては0.39で全国平均を下回っていますが、指標の動きとしては14ヶ月ぶりの下げ止まりということで、自動車関連など一部の産業では生産が回復基調にあることが雇用の面でも影響してきたのかもしれません。)
 失業率に関しては、よく言われるように、国の雇用調整助成金によって企業が雇用をつなぎとめているため5.7%にとどまっているのであり、もしこの制度がなければ6%に達しているという説が有力で、いずれにしろ現在の景気のままではカンフル剤としての助成金の効力もなくなってしまうであろうと考えられます。

 このような経済状況に至ってしまったのはなぜか?
 もちろん、リーマンショックによる世界的な信用収縮が引き金になったわけですが、三重県の産業政策を通して、地域経済を切り口にざっと整理すると以下のようになると思います。

1.三重県は、地理的条件、労働力供給の面などから製造業が盛んであり、特に自動車や家電製品など主力生産品の輸出需要が好調だったため製造品出荷額は順調に伸びた。
2.また、シャープ亀山工場に代表される企業誘致政策により、成長分野にある企業の多数の誘致に成功し、同時期に労働分野の規制緩和が進んだこともあって、県内産業における製造業の優位が確立した。
3.一方で、シャープ誘致競争の教訓として「大企業はグローバルな視点で生産拠点を移動させる」こと、すなわち、せっかく県内に誘致した大企業でも、経済情勢が変わればあっさりと三重から出て行ってしまう可能性が高いことを知った。
4.そこで、従来の大量生産現場のみを持つ工場の誘致に加えて、どうせならその企業の頭脳となる研究開発部門を持った工場を誘致すれば出て行かれる心配は少なくなると思いついた。
5.そのため、三重県の産業政策として「知識集約型産業構造への転換」なる目標を掲げることにした。技術開発を重視し、大企業や大学との連携を深めることなどで企業が研究開発に取り組みやすい環境を整え、研究開発志向の製造業を誘致したり育成したりすることを目指した。
6.しかし「知識」を集約した産業に転換していく過程で、従来の労働集約型(つまり、ごく普通の中小企業や個人事業主、農林水産業、建設業など)はどう変わっていくことになるのかは示されることなく、言わば蚊帳の外に放っておかれた。
7.輸出製造業に導かれた好景気は、失われた10年を挽回するに十分だと思われた。しかし「物言う株主」の登場などにより、企業の利潤は株主に配当されるようになり、労働者の賃金は据え置かれたままで、生活者の立場からは好景気はほとんど実感できないものであった。
8.同時に、好景気に目くらましされ、内需分野での生産性向上や成長の努力、たとえば農林水産業の体質強化や、サービス産業分野での規制緩和などはあまり進まなかった。これは、自らの課題を自らで切り開いていくという、日本人の最も苦手とする分野に直結した問題であったためでもある。
9.そこに世界同時不況が襲い、輸出型製造業に頼る日本経済は一気にどん底に落ち込んだ。在庫調整に走る製造業大企業は一斉に派遣切りを始めた。下請けの中小企業も塗炭の苦しみに陥った。
10.農林水産業や建設業、小売業やサービス業は足腰が弱いままで、「知識集約型産業を目指す産業政策」からも取り残されており、崩壊は加速度的に進んでいる。
11.ここへ来て、知事は知識集約型政策のような先端産業の競争政策と同時に、「地域産業が維持できなくなっている状況で、どういうふうに雇用を作っていくかというのも大事」と言うようになってきている。(例えば、平成21年7月に開催された「膝づめミーティング」での発言など)

 だいたい、こんなところになるでしょうか。
 知事の勇気ある転進には敬意を表したいと思います。中小企業や個人事業主は、いわば生業であって、何が何でも儲けを最大化したいとか、ビジネスを拡大したいと思っているわけでは必ずしもありません。むしろ、地域雇用や社会貢献を通じて地域に役立ちたいと思っている経営者がほとんどだと思います。これらの産業が進むべき方向性を、意味不明な「知識集約型産業」に乱暴にひと括りにしてしまった。では、「知識」のない企業や人(この場合の知識とは製造業オリエンテッドな研究開発や製造の知識を言うのでしょうが。)はどうすればいいのか。職業訓練や、人材教育や、将来の社会保障ともリンクしていないから先が見えず、閉塞感が蔓延していたのが現実だったのです。
 むしろ、労働集約型や、資本集約型(規模にもよりますが)の中小企業、個人事業主を守り、育て、地域雇用を通じて地域社会を健全にしていく。そのような、地方自治体としてごく当たり前の「地域経営」の視点の重要性が、やっと今になって再確認されてきたということではないでしょうか。
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2009年8月28日金曜日

石本果樹園の甘いミカンが到着!

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 三重県最南端のまち、紀宝町(きほうちょう)にある石本果樹園では、自家栽培だけのミカンを使った会員限定制のミカン頒布会「一年中みかん頒布会」を行っています。

 毎月一回送られてくるのですが、第一弾は先月7月、ハウス栽培の極早生ミカンが箱一杯に届きました。直径がわずか数センチの可愛らしい小さなミカンでしたが、驚くほどの甘さがあり、ミカンの美味しさに目からウロコが落ちる思いでした。
 そして、先日、第二弾が届きました。やはりハウスみかんなのですが、大きさは10センチほどに成長しており、早生ミカン特有のグリーンと鮮やかな黄色が交じり合った外観をしています。



 切り口は鮮やかなオレンジ色で、豊富な果汁が滴ってきます。たいへんに甘く、酸味は強くなく、まるでお菓子のようにパクパクと食べられてしまいます。特にこの時期、冷蔵庫で冷やしてから食べるとデザートに最高です。

 実は、この石本果樹園の頒布会には二つの特徴があります。
 一つ目は、石本果樹園の自家栽培によるミカンだけを使っており、よそからの仕入れによるミカンは一切入っていないということです。ミカンには一般的な温州みかんのほかにたくさんの種類がありますが、頒布会の年間会員は残りの10回分(10ヶ月分)、石本果樹園で栽培されるいろいろなミカンを楽しめる予定になっています。くわしくは頒布会のHPでご確認ください。
 二つ目は、頒布会の企画立案、そして実行を、果樹園で長期インターンシップをしている大学生が担当したということです。家族経営の小規模なみかん農家が直接消費者に定期販売するのはいわば新しい販路開拓であり、一種の新事業進出と言えると思いますが、これを若いアイデアと行動力が支えているということです。
 
 今、全国どこに限らず地方経済は疲弊しています。農林水産業に代表される地場産業は、消費者の嗜好・ニーズの変化やマーケットの進化にうまく対応できていないケースが多く、生産者が新しい販路開拓や商品のサービス化に進んで取り組んでいかなければ、産業としての存続さえ危うい状態になっています。
 その中で、果敢にチャレンジする若い農業者や、それを支える地域の熱い仲間たち、さらにはインターン学生のような意欲の高い外部の若者が連帯して実現しているこの頒布会は、地域活性化の実効的な取り組み事例としても注目できるのではないかと思います。

 ◆関連リンク  石本果樹園 http://www.zc.ztv.ne.jp/isimoto/
           みかん頒布会 http://www.zc.ztv.ne.jp/isimoto/han.htm
  残念ながらみかん頒布会はすでにソールドアウトです。
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2009年8月27日木曜日

大阪芸術大学 特別演奏会


 三重県では、大阪芸術大学と「地域と産業の活性化を図る三重県と大阪芸術大学の連携に関する協定」を結んでいます。
 大学が有するデザインや芸大生の若い感性やアイデアを県内中小企業の新たな商品・サービスの開発等に活かせないかというコンセプトによるものですが、そのご縁もあったためなのか、大阪芸術大学恒例の「特別演奏会」が津市の三重県総合文化センターで行われました。

 まず最初に塚本学長の挨拶があったのですが、なんだか全然学長らしくない、単なる関西のオッサンという超フランクな感じで、観客の笑いを取りつつ大阪芸術大学のことをしっかりPRされていました。なんと三重県伊勢市のご出身で、小学校1年まで住んでおられたとのこと。この後、コンサートの合間に不躾ながらお話させていただいたのですが、はんわしの近所に当たる場所に住んでおられたそうで、「子供の時に伊勢弁が刷り込まれてしまい、私の大阪弁はヘンなんですわ。」とおっしゃっておられました。
 良い学長先生でした。

 コンサートは、副題が‘クラシックとジャズとポップスと’とあるように、大学の幅広い学科構成を反映して、盛りだくさんの曲がたくさんの演者によって演奏されました。はんわしは知らなかったのですが、バイオリン奏者として出演された川井郁子さんとか、バリトン歌手の三原剛さんという方などは教授であると同時に、クラシック界ではかなり高名な方のようでした。
 ジャズの部では、日本ジャズ会のトップサックス奏者であるMALTAさん(この方も教授)が絶好調の演奏とトークでした。

 しかしメインは学生たちの演奏です。オーケストラ、混声合唱、ポップスやフュージョンのバンドなどなど多数の学生もステージをつとめており、この日のために練習してきたであろう初々しい演奏や歌を披露していました。もちろん芸大生なので皆上手いものなのですが、やはり経験の浅さもあってか、プロのミュージシャン(教授陣)と比較すると正直言ってその差は歴然としているように感じました。観衆は年配の方が多かったので、ポップス系の演者は会場を盛り上げるのに苦労していたようでした。まあ、学生たちからは若いパワーをもらえたということでしょうか。コメントがオッサンくさいのですが。

 話は変わりますが、関西の地盤沈下が言われて久しい感じがします。
 かつては自他共に認める東京のライバルだったものが、今では大企業の多くは東京に本社が移り、関空は大赤字だし、首都圏に比べ大規模なプロジェクトもなく凋落ぶりは著しいものが確かにあります。
 しかし一方で、宝塚にしろ、お笑いにしろ、そして多分、この大阪芸大もそうなのでしょうが、音楽、美術、舞踊、演劇、パフォーマンスといった文化の層の厚さは相当なものがあるもの事実だと思います。これからはソフトパワーこそが経済を牽引することになりそうですが、その意味でオリジナリティーのある関西の文化が再び日本を、そして世界をリードする日も巡ってくるのかもしれません。

 

 

2009年8月26日水曜日

静かな夜をありがとう

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 7月の始めあたりか、もう少し前あたりから、夜の伊勢市内で大音響を撒き散らしながら走っている暴走族が毎晩のように出没していました。
 50ccのミニバイクを改造して何台かで二人乗りしているセコい田舎暴走族でしたが、馬鹿につける薬はないので沿線住民の方々みな泣き寝入りのような状態で、お困りだったと思います。
 それが、ここ数日静かになったなあ、と思っていたら、どうやら警察が検挙してくれたようです。
 三重県警のホームページから転載すると

■集団暴走事件被疑者の検挙(伊勢署)
 5月2日未明、伊勢市内の国道において、自動二輪車1台、原動機付自転車5台により、信号無視、蛇行運転等の集団暴走をした男7人(16歳~18歳)を8月24日、書類送致した。

 ということです。
 最近は何かと警察も不祥事があり(昨日も福岡県警の警官が飲酒運転していました)、ついつい批判的になってしまいがちですが、このようにしっかり仕事をしてくれるとうれしくなってしまいます。
 伊勢署のみなさん、ありがとう。(たぶん、警察の人は見ていないと思いますが。)

 夜とどろく爆音は、小さなお子さんとか、病人がいる家庭は大迷惑だったはずです。こやつらは道交法違反での検挙なのでしょうが、弱者にとっては単なる道路交通の違反行為にとどまらず、明らかな生活権の侵害、人権侵害です。
 日ごろ人権守れだとか声高に叫ぶ人々が、暴走族の不法行為で痛めつけられ、虐げられている何千何万人という住民の平穏な生活の侵害にまるで無関心なのは、いったい何故なのでしょうか?
 まさか、暴走するこやつらこそが社会からスポイルされている弱者だと思っているから?
 弱者っていったい誰?
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2009年8月24日月曜日

「知らない」のは誰のせいか

東紀州関係者と地域おこし関係者以外の方は読み飛ばしてください・・・

 以前、三重県の伝統的工芸品産業の担当をしていた時、東京のデパートやイベントで伊勢型紙や伊勢木綿の展示をしていると、お客に「三重県にもこんなにすばらしいものがあるなんて知らなかった。なぜ県はもっとPRしないの?」などとよく言われたものです。
 「知らないのは自分のせいではなく、こんなに関心がある自分に適切な情報提供をしない県の役人が悪い
 というロジックの白黒にこだわっても仕方がないのですが、考えてみれば、そもそも、あることがらをすべての人に対してはもちろん、その問題に関心があるとか興味がある人に対しても、完璧にPRして、周知し、情報を理解させるということは(普通に考えて)絶対に不可能なのではないでしょうか。

 なぜなら人間には、情報に対して感度の高い低いのバイオリズムのようなものがあってそろそろクルマを買い換えようかと思っている人にはハイブリッドや電気自動車の情報はびんびんと感度よく入ってくるでしょうし、来春は受験だという学生は志望校の校風や難易度情報なんかは、すごくいい感度でキャッチできるでしょう。
 要は、いろいろな情報は空気のように周囲に充ちていても、それを意識しないと目や耳に入ってこないし、心の中にも決して落ちないということだと思います。

 ではどうしたらいいか。
 情報を発信し続けることです。PRし続けることです。
 もちろん、発信のチャンネル(新聞、雑誌、インターネット、クチコミetc)の選択や、発信先のターゲティングは明確にしないといけませんが、とにかく一回限りの単発でなく、繰り返し繰り返し、しつこくしつこく、手を変え、品を変え、目先を変えて、継続して情報提供し、マンボウと言えば東紀州だとか、熊野古道といえばなんと言っても東紀州だとか、キャッチフレーズとして頭の中に刷り込まないとなかなか届けたい人に届きません。

 何が言いたいかというと、東紀州に関してはやはり情報発信の絶対量が少ないということです
 先日、図書館で東紀州の地元4紙を何ヶ月分かさかのぼって読む機会がありました。いろいろイベントや催しや、ユニークなお祭りがあるのですね。新商品が売り出されたり、新しいお店ができたり。行政もたくさん支援しているし、地元の企業、有志の皆さんもがんばっている。
 しかし、これらの努力やがんばりや、楽しみや、つまりはイベントや催しや新商品の情報は、まったく東紀州の地域外には伝わっていないのです。はんわしのようにローカル紙を丹念に読むような酔狂な人間か、地元に親戚でもいないと、チマチマした情報は知り得ないのです。
 ローカル新聞やケーブルテレビで大々的に取り上げられても、地域外にはまったく伝わっていない(つまり、それを目当てによそから観光客などやって来ない)ことに、東紀州の方はまだ気がつかないのでしょうか?
 気がついているなら、なぜ全国紙や全国ネットのテレビ局に売り込まないのでしょうか? 
 なぜ体当たりでぶつからないのでしょうか? 

 鳥羽には鳥羽水族館の中村館長のような広告塔がいました。人前ではあえて自らバカになって、やれスナメリだ、ラッコだ、ジュゴンだと千回でも一万回でも言い続けていました。おかげで、鳥羽出身です、というと「ああ、あの鳥羽水族館の!」とおおかたの人は反応してくれました。
 伊勢には赤福の濱田さんのようなカリスマがいました。

 東紀州にはそんな人がいますか?
 そして今後、東紀州のあなたは自分がそんな広告塔になろうという気がありますか?

 東紀州でやっと少し有名なのは熊野古道(それも和歌山側のほうが圧倒的に有名)と熊野花火くらいで、あとはまったく無名であることになぜ座して黙っておれるのでしょうか?
 本当に(皮肉でも何でもなく)、この理由を知りたい気持ちでいっぱいです。あなたたちは自分の故郷の未来をいったいどうしたいのですかと。
 
 一方ネットの情報発信もまだまだです。
 以前このブログでトバーガーを取り上げましたが、いまだにトバーガーをキーワードにした検索をたどって来られる方が毎日何人かはいます。たとえばネットによる情報発信なら、このようなロングテールキーワードが東紀州にとっては何なのか(熊野古道なのか、熊野古道伊勢路なのか、熊野なのか、尾鷲なのか、他に何があるのか)を調べるような、ごく普通のSEO対策は今すぐやるべきではないでしょうか。
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2009年8月23日日曜日

イオンが葬祭ビジネスに参入

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 はんわしの実家近く、鳥羽市の旧市街地に、倒産した家具店の空きビルが長らく放置されていました。 
 この間実家に立ち寄ったときに改装工事をしているので、どこかに買い取られたのか、と思ってよく見ていたら「葬祭センター」にリノベーションされていたのでした。

 ご他聞に漏れず、鳥羽市の旧市街地(岩崎、本町、大里、錦町あたり)も、かつて国鉄駅の終点、離島航路の玄関口ということで商家が並び、繁栄していた往時の面影は微塵もありません。
 しもた屋(つまり、店舗兼住宅なのにお店はやっていない家のことです)と空き家が目立ち、駐車場だけが異様に多く、行き交う人も車も激減しています。旧鳥羽城跡にあった小学校も廃校になりました。
 その、かつての中心地のど真ん中に葬祭センターができる。
 時代の流れでしょう。鳥羽市は高齢化率も高く、明らかに市場にニーズはあります

 その頭を半分引きずったまま開いた今日の日経新聞。
 あのイオンも9月から葬祭事業に参入するそうです。全国400社の葬儀店と特約を結び、24時間の電話対応や、料金の透明化を進め、初年度は2万件の顧客獲得を目指すとのことです。
 小規模零細な家族経営が多い葬祭業に、最近はJAも参入し激戦になっているようですが、大手流通チェーンの参入は業界再編につながっていくのかもしれません。
 これからの日本経済は外需頼みでなく、内需の拡大も必須ですが、その内需拡大が、よりによってここに来るのか、という驚きと言うか、感慨に打たれたのでした。


 

2009年8月22日土曜日

マンボウをまじまじと見る

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 志摩市にある志摩マリンランドに行きました。最近は日本全国に最新鋭設備を持つ大規模水族館がありますが、ここは小規模で、かつ施設もやや老朽化している(はんわしが小学生だったころと基本的に何も変わっていない!)ものの、ペンギンタッチのような来場者向けイベントを売りにして健闘しています。
 今日も厳しい残暑でしたが、マリンランドの玄関口に向かっていくと、まず屋外にペンギンのプールがあり、わらわらとたくさんのペンギンが出迎えてくれます。この人たちはペンギンのくせに暑くないのでしょうか?

 マリンランドの内部は、言い方は悪いですが「一昔前の水族館」という雰囲気です。全体的に薄暗く、水槽は小さめ。しかし、定番の展示といったらいいのか、熱帯の海のカラフルな魚たちの展示、その隣は恐ろしいウツボやオオカミウオの展示、その隣は子どもに人気のクマノミとイソギンチャクの展示、といったように、あまりケレン味のない素直な展示内容で、これはこれで好感が持てます。こむずかしい生物学的な解説はあまりなく、水槽の中を涼しげに泳いでいる魚を眺めつつ時間をつぶすとか、小さな子どもを連れて行くにはちょうどいい内容だと思います。

 
 その中で特筆すべきは、マンボウのコーナーです。巨大水槽の中でプカプカ泳いでいる数匹のマンボウがじっくり見られます。

 見れば見るほど不思議なカタチをしています。
 
 パンダの白と黒の配色バランスの良さと愛らしさは、この世に人知を超えた神(創造主)が存在することを確信させますが、マンボウの、この極端にバランスの悪い体型は、いったい神はマンボウにどのような使命を与えてこの世の中に遣わせたのかについて、いろいろな想像をさせてくれます。

 
 体長は2メートル近くありますから、いくらゆっくりとした泳ぎでも水槽のガラスにぶつかると大変なのでしょうか、よく見るとガラスの水中側には透明のビニールシートのようなものが垂らしてあり、マンボウが直接衝突しないような工夫がされています。

 以前、大学生によるプチ地域留学を三重県紀北町の古里(ふるさと)温泉で実施したとき、多くの学生は紀北町紀伊長島区の代表的な魚がマンボウであり、そのために国道42号線、荷坂峠ふもとの道の駅の名前も「道の駅まんぼう」なのだ、ということを知って驚いていました。
 同時に、それなら紀伊長島の地域内でマンボウを見られる水槽を作ったらどうか、というようなアイデアも口々に言っていたことが思い出されるのですが、これだけ巨大な魚体では、ちょっとやそっとの水槽では飼育することは困難でしょう。
 全国で探したらマンボウを飼っている水族館は案外たくさんあるのでしょうが、当分は東紀州に一番近い実物マンボウは、ここ、志摩市賢島の志摩マリンランドということになるのでしょうか。
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2009年8月21日金曜日

店じまいは難しい・・・未来の新人へ

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 県庁一階のロビーに職員採用試験の合格者番号が貼り出されていました。
 思い起こせば、はんわしも約20年近く前、真夏の暑い晴天の日、テクテクと丘を登ってここまで発表を見に来ました。当時はインターネットなど全くなかったので、実際に掲示板を見るしか知る方法がなかったのです。
 合格した方は来年4月から希望に胸を弾ませて入庁されることでしょう。
 しかし、その方々が従事する仕事は、おそらくはんわしの時代の仕事とは大きく様変わりすると思います。

 三重県の平成20年度末における県債残高は1兆239億円に上ります。大変な金額です。人口も減少し、高齢化が進んで就業人口も減っていく中、税収は伸びず、一方で年金や医療の支出は増えていくはずですので、合理的に考えて公共工事費などの投資的な経費はどんどん削減されていくことになると思います。
 現在、公共の営造物、たとえば道路、トンネル、橋、街灯、ガードレール、河川の堤防やダム、海岸堤防、離岸堤、防潮樋門、公園、学校、公民館、文化ホールなどなどの施設は、無数と言っていいほどあちこちにたくさん建設されていますが、これからは、これらを新しく作ることはもとより、今ある施設を維持管理していくための費用捻出すらままならなくなってくることは大いに考えられます。

 それらの施設を閉鎖し、解体・撤去し、もとの更地に戻す。あるいは再び農地や山林に戻す。
 そんな仕事が、21世紀後半の地方自治体の重要な仕事になるのかもしれません。

 離婚は結婚と同じくらいのエネルギーがいる、とはよく耳にするたとえ話ですが、公共施設も閉鎖するのはオープンの時と同じくらい、いや、それ以上の努力とエネルギーが必要になるはずです。

 たとえば、今まで片側二車線だった道路を、通る人も減って草ぼうぼうなので一車線に減らす仕事。地元の人や通行者にはそれなりの不便をかけますから地元の合意を取り付けるのも大変でしょう。

 たとえば、ほとんど使われなくなり老朽化したホールを閉鎖する仕事。巨大なコンクリ製のハコモノですから解体するにも巨額の費用がかかります。それが捻出できなければ廃墟のまま朽ち果てるまで何十年でも放置するしかありません。

 たとえば、堰堤が老朽化し、堆砂も進んで維持できなくなったダム。安全のためにも壊さざるを得ないでしょうが、ふたたび100%天然自然の川の流れに戻ったとき、下流の街々にはかつてのような水と戦う生活の知恵は残っているでしょうか。

 はんわしが新人のころには予想もできなかったこのような光景は、20年後、30年後にはまちがいなく日本のあちこちでごく普通に見られるようになることでしょう。
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2009年8月20日木曜日

外国人向け起業セミナー

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 三重県でも、自動車や家電などの製造業が好調だった北勢地域には、多数の出稼ぎ外国人が生活していました。現在、多くの人が職を失い、失意のうちに帰国 したり、あるいは帰国しても生活のめどが立たないため仕方なく日本に滞在し続けたりと、さまざまなな境遇にあるようです。

 その中で、このたび三重県国際交流財団が、外国人住民を対象とした起業セミナーを行うことになったそうです。
  外国人が、自分たち自身のコミュニティの中で成り立っているような、たとえば在日ブラジル人のためにブラジルの食材や雑貨、CDなどを販売する店とか、レストランと か、などは今までも比較的多く見かけたのですが、顧客を日本人にまで広げるようなビジネスもできないものかと思います。
 はんわしは外国語教室とか、エスニックレ ストランくらいしか思いつきませんが、日本人は興味も嗜好も意外に多様なので、きっとビジネスチャンスはあると思います。


 同時に、飲食店や理髪店のようなサービス業は、規制がたいへん多いことも日本の特徴です。これは過当競争によるサービス水準の低下から消費者を保護するという理由もあってのことですが、結果的に新規参入の障壁となり、既得権者を過剰に保護するという側面もあります。

 現在、何もかも規制緩和は悪だ、という風潮があるように思えてなりませんが、例えば外国人という新規参入者が、曇りのない目で日本の過剰規制のおかしさ、誤りをただすような勢力に育ってくれれば、地域産業にとっても結果的に有益なのではないかと思います。

 セミナーの内容詳細は三重県のHPをご覧ください。
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2009年8月19日水曜日

新型インフルエンザが再び猛威!

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 やや一服感があった新型インフルエンザの流行ですが、夏になってから感染は増加しだしており、沖縄県は流行警報を発令したそうです。甲子園の高校野球では出場チームに感染者が出たり、愛知県では合併症があったようではありますが感染者の死亡も起こっており、これから秋冬に向けて全国的に大流行が心配される情勢になっています。

 一個人としては自分が感染しないように気をつけることがまず大事ですが、経営者や、組織を管理する立場の方はそれだけでは済みません。従業員の感染防止対策、また、もし仮に多数の従業員が感染して出勤できなくなった場合の事業継続の方法についてなど、あらかじめ考えておくべきこと、決めておくべき手順、そして実際に大流行した場合の対処など、実にたくさんの準備と判断が求められることになります。

 BCP(事業継続計画)の重要性については、このブログでも強調したことがありますが、業務が多忙な経営者にとって、認識は重々持っていても実際に内容を検討し、計画を作るまで手が回らないという場合も多いと思います。

 このたび、三重県中小企業団体中央会が新型インフルエンザ対策をテーマとしたBCP策定研修会を行います。幸か不幸か、非常に良いタイミングでの開催になるわけです。参加は無料ですから、ぜひこの機会に受講されてはいかがでしょうか。
 ただでさえ景気が低迷している中小企業にとって、インフルエンザ流行による事業の中断は顧客の信頼を失い、経営上の致命傷になりかねません。

 ◆日 時  平成21年9月9日(水) 13:30~15:30
 ◆会 場  津市新町1丁目6-28 プラザ洞津
 ◆受講料は無料
 ◆内容や申し込み方法は三重県中小企業団体中央会のHP
  → http://cniss.chuokai-mie.or.jp/

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2009年8月18日火曜日

伊勢志摩エコツアーガイドマップ

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 近鉄宇治山田駅のパンフレット置き場に、伊勢志摩エコツアーガイドマップというA3二つ折りのパンフがあったのを見つけました。

 財団法人伊勢志摩国立公園協会なる団体が発行しているのですが、広大な志摩半島が、東端の伊勢市から西端の南伊勢町(旧南島町)までガバッと一ページに詰め込まれ、そこにたくさんのエコツアースポット、観光スポットがマッピングされているので正直な話、見辛いったらありません。
 一つ一つのエコツアーについても詳しい解説はなく、ごく小さな紹介写真と問い合わせ先が書かれているだけです。

 しかし、逆に考えると、伊勢志摩においてはこれだけたくさんのエコツアーが市民権を得ており、ビジネスとして成り立っている、あるいは成り立たせようと努力している、とも読み取れそうです。
 また、集客PRのためには小異を捨てて大同団結するところも観光先進地としての割りきりが感じられます。

 パンフレットの内容は、伊勢志摩国立公園協会のホームページで紹介されています。

 夏休みがまだ残っている方は、伊勢志摩で自然にふれあってみてはいかがでしょうか。
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【アダルト】農業への冒涜か? 新しい地平か?

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 GIGAZINEに珍しい農業ネタが載っていました。しかもエロい。
 
 「元気な農家女子がチャリティカレンダーでヌードに」というもので、イギリス南部で農業に従事している女性たち11名が、ガン研究へのチャリティのためにヌードモデルになったというものです。

 こういう文化はよくわからないのですが、確か前回か、その前だかのオリンピックで、トレーニング費などの活動費を作るためにオーストラリアかどこかの国の女性アスリートたちが同じようにヌードカレンダーを作った、ということがあったと記憶します。
 日本で農業振興策としてこんなことをやったら大騒ぎでしょうね。農への冒涜呼ばわりされるかも。
 しかし、これくらいカッ飛ばないと現状は何も変わらないのかもしれませんが。

 ご関心のある方は、こちらへ。GIGAZINEに飛びます。

 でも子どもは見ちゃダメ!
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2009年8月16日日曜日

静かな伊勢神宮内宮(ないくう)界隈散歩

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 お盆は終わりですが、それでも日曜日ということもあって、今日も伊勢神宮内宮界隈はかなりの人出でした。今年は天候不順というか、8月上旬まで曇りがち なグズついた天気が続き、夏らしい晴天が続くようになったのはやっと先週あたりになってからです。日差しはきついものの、昨年や一昨年に比べて強烈な暑さ ではないような気がします。

 さて、赤福やおかげ横丁は参宮客の善男善女でごった返しており、ふだんの静かな内宮を詣でたいという向きにとっては少々居心地の悪さを感じることかと思います。そこで、はんわしおすすめのマニアックな内宮界隈散歩をご紹介しましょう。

  まず、スタートは県営陸上競技場です。国道23号線の終点、宇治浦田町の交差点を内宮の方向でなく、志摩方面(伊勢道路、伊勢志摩スカイライン方面)に進 みます。五十鈴川の橋を渡りきると左側に陸上競技場や体育館が見えますのでそちらに曲がります。正月、お盆などの超混雑時期やイベント開催時をのぞいて広 大な運動公園内の駐車場どこかには駐車可能です。たぶん。

 そこから、宇治方面へ、つまり西のほうに歩きます。あたりはふだんはあまりひと気がないのですが、伊勢志摩スカイラインの陸橋をくぐって進むと意外にたくさん家が建ち並んでいます。
 200mほど行くと、三叉路に「赤福本店、おかげ横丁は右へ」という大きな看板や立て札が立っていますが、曲がらずにまっすぐ進みます。

 しばらくすると駐車場があり、その奥に神宮司庁の壮麗な建築物が見えます。
 神宮司庁は伊勢神宮の管理運営をしている宗教法人で、司庁というまるで役所のような名前は、古来から祭祀をつかさどってきた伊勢神宮の祭政一致の名残でしょう。(名残と言うか、本来、伊勢神宮は朝廷の祭祀機関だったわけですかられっきとした役所です。戦後、新憲法となり政教分離の結果、一宗教法人に改革されたに過ぎないわけで、神宮司庁から言えば「県庁」とか「都庁」とかの名前こそが自分たちを真似しているのだ、ということになるのでしょう。しかもそれは歴史的には正しいわけです。)
 ちなみに、神宮司庁は神社本庁とは別組織です。


 鉄筋コンクリート造りですが、伊勢神宮の建築様式である唯一神明造をモチーフにしたと思われるデザインです。建築が好きな方にも一見の価値ありと思います。
 関連リンク  設計事務所ゲンプラン


 神宮司庁を突っ切って進んでいくと、内宮参道の賑わいがすぐ近くに聞こえてきます。この道は、ちょうど通常の参道から行くと、宇治橋を渡りきって内宮の御苑に入った地点で合流します。
 ここで、守衛さんに一言断ったうえで、内宮ではなく、子安神社大山祗神社を参拝します。両宮とも伊勢神宮の摂社扱いになっていますが、もともと明治になるまでこのあたりは内宮の神職やその家族、使用人などが住んでいる社家町でした。境内から民家が撤去され御苑化する工事が明治の末期に行われ、現在の内宮宇治橋付近の景観はそのときに完成したものですが、町の産土神だけは撤去することもできず、そのまま元の場所に残ったということだそうです。


 内宮を参拝した後は、同じ道を引き返すもよし、おはらい町を見てゆくもよしです。最後のおすすめは、神宮司庁の宇治工作場です。
 神宮に使う材木を製材している工場で、敷地のイチョウ並木が美しいところです。(中には入れません)
 秋には一面黄金に変わるイチョウですが、今日は夏空の下でまぶしい緑色でした。

 ぶらぶら歩いて約1時間。(内宮参拝も入れると30分プラス)
 伊勢にはもう何回も行って飽きた、と言う方におすすめします。
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2009年8月15日土曜日

不況でも売れてます「萬来鍋」編


 中日新聞の経済面に「不況・・でも売れてます」という連載があります。
 今日(8月15日)は、四日市市にあるミナミ産業株式会社の、豆腐作り専用土鍋「萬来鍋」(ばんらいなべ)が取り上げられています。

 もともと同社は、豆腐製造機械を作る機械メーカーでした。しかし主な顧客である町の小さな豆腐屋さんがスーパーの進出などで次々閉店してしまい、新たなマーケットを開拓する必要に迫られていました。

 そこで社長が考えたのが、四日市特産の万古焼を使い、豆乳とニガリを注いで加熱すれば豆腐ができるという鍋の開発と、それを外食産業、それも日本食ブームであったアメリカなどへ輸出しようという計画です。

 平成15年ごろのことだったと思いますが、ミナミ産業は県の補助金を活用して萬来鍋の開発をしており、その時、はんわしも社長にお目にかかったことがあったのですが、素晴らしい日本の食である「豆腐」を、地元の万古焼を使って世界に発信するのだ、と熱く語ってくれたことを今でも思い出します。

 その後、展示会などで何度もお目にかかっていますが、海外へ商談に出かけたりして非常にご多忙な様子でした。
 今日の新聞記事によれば、鍋と豆乳など海外での売上高は1億円を越え、昨年の3倍の伸びとのこと。タイトルにもあるように、不況だからすべての企業がダメなのではなく、このような状況の中でも売り上げが増えている企業もあるという「まだら模様」の現実はよく認識しておく必要がありそうです。
 興味深いのは、海外飛躍のきっかけは、数年前からブレークしていた欧米での日本食ブームであり、日本食レストラン向けの輸出であったものの、その後は日本食の固定概念を越えた、新しい「豆腐」の食べ方の提案に軸足を移して成功した、という点です。

 日本人には想像も付かない、メープルシロップをかけたスイーツ感覚の豆腐、牛乳とクリームを混ぜたお菓子感覚の豆腐、など、外国人が関心を持つメニューを開発して、まず豆腐を売り込み、次に鍋を売り込む、という戦略が見事に成功しているのです。

 自動車や家電のような工業製品の輸出は曲がり角に来ているものの、日本にとって加工輸出が重要な経済活動であることには変わりがありません。最近では工業製品に続けとばかりに、果物やコメなど農産物の輸出も大々的に始まっていますが、採算面も含めビジネスとしての成功を収めている例はまだ少ないようです。
 これには、りんごならりんごそのもので勝負するのでなく、りんごを使った新しいメニュー提案のような努力が不足しているという面もあるのかもしれません。また、そもそも自社の製品や産品が外国の消費者に受け入れるのかどうかわからないという理由で輸出という選択肢すら検討していない地域や企業もたくさんあることと思います。
 そのような現状を打開するのに、ミナミ産業の成功は大きな示唆を与えていると感じます。

 ミナミ産業ホームページ → http://www.minamisangyo.com/
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2009年8月14日金曜日

素人でも農業がわかった気になるホームページ

 今まで日本経済はなんだかんだ言って、製造業が製品を輸出することで外貨を稼ぎ、その利益を農林水産業や建設業など国内産業(厳密には国内マーケットを対象にした産業)で分配し、利益が中央から地方に還流していくという仕組みになっていました。
 しかし、どうやらこのシステムはうまく働かないようになってしまっています。
 外需に依存した製造業が占める割合が大きな地域ほど世界同時不況の影響を大きく被り、もはや壊滅的と言える状況です。
 一方で、農林水産業は規制に縛られ(守られ?)イノベーションを起こすことができない「ワンランク下の産業」に成り果てています。
 建設業も今までのイメージの悪さと公共事業の先細りで低迷。
 小売やサービス業も従事する労働者は多いものの生み出す付加価値は低く、生産性をいかに向上させるかが大きな問題になっている。
 ざっくりとですが、こんな現状分析になると思います。
 
 その中で、がぜん注目を浴びているのが農業です。
 植物工場のような新技術が普及の兆しを見せているほか、従来の農水省-農協ラインの哲学でなく、企業家精神を持ち、生産者として消費者にソリューションを提供しようという視点を持った新しい農業経営者も生まれてきています。
 その意味で、三重県は伊賀市にあるモクモク手作りファームが先進的な農業の例として超有名です。しかし自分も知らなかったのですが、ほかにも日本の農業界をリードするユニークな農業経営者がたくさん生まれています。

 これらのホームページとかブログを見ると、素人の自分も何となく農業のことに関心が持てるし、応援したいような気になってくるから不思議です。

◆Jangrons ジャングロンズ  http://www.jagrons.com/blog/
 農水省の研究者から、ほうれん草農家に転職した藤原隆広さんのブログです。
 何年か前に、ベンチャー企業家のイベントでお目にかかったことがあります。農家という、この種のイベントではまだ異色だった経歴で参加されており、ほうれん草の試食を懸命にすすめてくださったのが印象的でした。

◆オリザ合同会社  http://www.oryza-i.com/
 高収益農業を目指す農業者のイノベーションネットワークという理想を掲げるベンチャー企業です。このような会社に、ぜひ次代の農業を引っ張っていっていただきたいと思ってしまいます。

◆赤羽川ルネッサンス 奥川ファーム  http://plaza.rakuten.co.jp/katsumi71/
 先進的、というよりも実直な、まっすぐな米作り農家、という感じです。
 故郷の紀北町にUターンされ、条件不利地である中山間地域での米作りの作業などを丹念に記録しており、農家のあり方を模索している姿に好感が持てます。

 以上ははんわしの趣味で選んだものです。ほかにもきっとたくさんの魅力的な農業者がいるのでしょう。
 もしこのブログをご覧の方で、そのようなサイトやブログをご存知でしたらぜひご紹介ください。お願いします。
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2009年8月13日木曜日

「一日一魚」はいつ復活?

 いつだったか、ITベンチャー企業の社長を招いたセミナーで、「ネットの活用に関心がある人は、今日この後、家に帰ったら、ヤフーとグーグルで検索してみてください。まず自分の名前を。次に自分の会社の名前を。自分の名前や会社がどのようなホームページやブログで紹介され、引用されているかで、ネット社会における自分の地位や立ち位置がよくわかります。もしもネットに出てこないなら、あなたやあなたの会社はこの世に存在しないことと同じです。」という話を聞き、感銘を受けた覚えがあります。

 多くの人は、実際にそんな検索をしたことがないと思いますが、やってみると意外なページに自分の情報があって驚いたり、気味が悪かったり、同姓同名の人を見つけたり、いろいろな気づきがあることと思います。

 今日、この話を書いたのは、おそらく東紀州で、いや、三重県でも有数のアクセス数を誇っていた「一日一魚」が今年の7月以来閉鎖されていることをひょんな検索から知り、さらには閉鎖を惜しむ声がネット上に溢れていることを知ったからです。

 ご承知のように一日一魚は、現在の尾鷲市長である岩田昭人さんが、尾鷲魚市場に毎朝通って、水揚げされた熊野灘の旬の魚、珍しい魚などを、驚くべき博識をもって紹介しているウェブサイトで、三重県庁の出先機関である尾鷲県民センターのホームページ内に開設されていたものです。

 尾鷲港は魚介類の宝庫ですが、尾鷲特産のガスエビとか、ミミダコとか、トビウオとか、オコゼとか、ツバスとか、もう、さまざまな魚をはんわしもこのページで学びました。

 しかし、岩田さんが市長選に立候補したことにより政治的な中立性を保つためか、公開が一時閉鎖された形になっており、いまだ再開されていません。一日一魚は、あまたある尾鷲や東紀州関係のサイトでもダントツの有名度を誇っており、他の追随を一切許していませんでした。いわばバーチャル尾鷲水族館のようなものであり、このまま閉鎖が続けば尾鷲市唯一の全国区の観光施設をみすみす閉館しているようなものです。高速道路紀勢線の開通を目前に観光都市を目指している尾鷲市にとって、たいへんにもったいないことではないでしょうか。

 先日、岩田市長にお目にかかる機会があり、その話をしたところ、「市長になって何しろ忙しいので、一日一魚でなく、三日一魚か、一週間一魚になるかもしれません。」とおっしゃっていました。
 お忙しいでしょうが、どうにか復活できないでしょうか。
 何なら、尾鷲市役所のサイトにバックナンバーだけでも引っ越してもらえないでしょうか?

追記(8月15日)


 8月13日に書いた一日一魚のこの記事が、はんわしブログ再開後で最高のアクセス数になりました。検索エンジンで来られた方が多く、記事にも書いたように一日一魚は尾鷲市の顔であることを再認識しました。
 そして、8月14日から尾鷲市ホームページで尾鷲市長の三日に一魚なるコーナーが新たに始まったことも教えていただきました。(このブログを書いたときははんわしはまだ知らなかったのです。ご教示に感謝します。)これも岩田市長の言葉通りだったわけです。公務多忙と思いますがぜに頑張っていただきたいです。
 三日に一魚のサイトはこちらです。
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2009年8月12日水曜日

もう、放っておいてくれ!

 地方自治体職員向けに時事通信社が配信している業界情報サイトである「官庁速報(電子版)」に、このようなニュースが載っていました。

◎生活支援の法人設置後押し=「地域マネジメント法人」制度を検討-農水省
 農水省は、農村集落での生活支援や、農地保全などを通じた環境活動を行う団体を認定し、支援していく「地域マネジメント法人」制度の創設に向けた検討を始めた。過疎化とともに生活環境の悪化が進んでいる農村地帯で、地域社会の維持に取り組む団体を設立し、下支えするのが狙い。生活支援や環境保全に加え、観光誘客や特産品の開発、販売など地域資源を利用した収益事業を行う場合も支援していく考えだ。
 ・・・・(中略)・・・・

 過疎化の進む農村では、商店、ガソリンスタンド(GS)の撤退や路線バスの減便などが続き、さらに過疎化が進むという悪循環に悩む地域も多い。ただそうした農村地域の中には、独自に協議会や有限会社を設置し、日用品の販売やGSの経営、高齢者の生活支援などを行っているケースもある。そこで同省では、こうした先進的な地域や団体をモデルに、集落の生活支援を一手に担う団体の設立を進めることにした。

 同省の検討している制度は、まず地域住民、自治体、非営利の民間団体などが協議。経営方針などを定めた計画を策定し、同省に認定されれば必要な支援を受けられるようにする。認定には、活動団体を、特定非営利活動法人(NPO法人)や株式会社など法人化した上で、(1)バスの運営やガソリンスタンド経営、高齢者介護などといった生活支援サービス(2)農地・林地整備を通じた景観・環境保全活動―を行うことを要件とする。活動範囲は、100~1000世帯程度の集落を想定している。
 ・・・・(後略)・・・・

 来るべき総選挙の争点の一つが、国と地方の二重行政の解消と呼ばれる問題です。
 国道や河川など、同じ路線の国道に、あるいは同じ川の流れの中に、国(国土交通省)管理区間と、県管理区間があって、それぞれが同じように舗装の修繕をしたり、ガードレールを取り替えたり、草刈りしたり、というように、二重の維持管理をしている、というような問題です。もし一緒にしてしまえば、国が国道事務所を持ち、県が土木事務所を持つ、というような状況は解消され、一本化されます。経費も削減になります。職員も減らせます。これは巨額の財政赤字を解消するためにも喫緊の課題と言えましょう。

 この考え方に従えば、農水省が「支援」してくれるという「地域マネジメント法人」制度など、ムダな二重行政の最たるものでしょう。
 なぜなら、過疎地域の地域経営や活性化とは、まさしく市町村の役割そのものだからです。それらの過疎地域を抱える市町村が、自分自身の問題として地元の意見を集約し、知恵を出し、財源をひねり出し、自らの手で解決すべきなのです。もしできないとしたら、そんな市町村は存在する価値もありませんから、役人は全部クビにして、さっさと隣町に吸収合併されれば良いのです。

 憲法が保障する、地方自治の本旨に基づく「自治」行為にすら、このようないらざるお節介をしてきて(というか、図々しくしゃしゃり出てきて)、巨額の予算をぶち込もうとする。ついでに、ナントカ活性化センターといったたぐいの、訳のわからない天下り外郭団体に仕事を丸投げする。このような「活性化」や「支援」など失敗するに決まっていますから、もう、ハナからやめておいたほうがいいのです。
 地方自治体を、国は放っておいたほうがいいのです。いや、放っておくべきなのです。

 それにしても、地方分権が叫ばれている今現在に至っても、こんな馬鹿げたアイデアが平然と出てくる農林水産省は、他にやるべきことはないのでしょうか?
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2009年8月11日火曜日

経済はサービス化する

 合理的に考えて、いわゆる下請け型の製造業企業が、中国やベトナムなどの新興諸国の追い上げに対し、従来の「安価」「大量生産」のやり方でもって対抗し、勝ち残ることができるとは非常に考えにくくなっています。
 テレビや自動車といった最終製品を組み立てる企業も、日本国内に製造拠点を置いている必要性はますます薄まっています。三重県ではシャープが液晶テレビのパネル生産から部品の組み立てまでを自社工場で一貫して行い、製造機密を保持するという「亀山モデル」が典型的でしたが、これも水平分業が世界的に進む中で放棄されようとしています。

 一方で、自社で研究開発部門を持ち、顧客の要望や相談を受けて必要とされる技術や製品を開発し、提供する「研究開発型」の製造業は勝ち残れる可能性が高いと考えられます。これらの企業は大量生産技術はありませんが、多品種少量生産に徹し、顧客に「ソリューション(問題解決)」を提供しているという問題意識を持っているのが特徴です。その意味で「ソリューション型製造業企業」と言い換えられるかもしれません。

 上記の整理に従うと、今まで地方自治体が取れる製造業の振興策は二つありました。
 一つは大量生産型の企業を誘致することです。工場や設備を投資してもらい、多数の地元住民の雇用先となり、原材料の調達など多くの関連産業へ波及効果を持つため、長らく企業誘致は地域産業政策の主流でした。
 もう一つは研究開発型企業への研究開発支援です。補助金や融資などの金銭的支援、公設研究機関との共同研究といったノウハウ提供など方策はさまざまですが、これらの支援策により企業の足腰を強め、業績の向上や新規設備投資への波及効果を狙ったものです。

 今後は一番目の企業誘致はグローバル競争となるので非常に困難になってくるでしょう。特に道路や港湾などのインフラが貧弱だったり、工科系の大学がないなどの条件不利地ではほぼ絶望的と言えると思います。
 一方で、可能性があるのは研究開発型(ソリューション型)企業への支援ですが、これらの企業はフットワークの良さが身上ですので、規模が小さく、地元が期待するほどの雇用力がないケースがほとんどです。(もちろん、小規模でも企業が多数集積している地域では事情は異なりますが。)

 昨今、雇用情勢が大変厳しい中では、地方自治体にとって雇用を確保することが喫緊の課題です。経済財政白書が説いているように、外需に依存する製造業だけに産業構造が偏っているのは危険で、内需型の農業やサービス業なども経済成長の大きな柱とすべきですし、雇用吸収力の点ではむしろサービス業などの第3次産業は優れており、ここにも支援策を注力させていく「方針転換」は必然だと思います。

 こう考えてくると、研究開発型製造業の「ソリューション」の考え方、つまり、単なるモノの製造だけでなく、製造にまつわる課題解決やアフターサービスなども含めた「製造業のサービス化」が重要なキーワードであることに気づきます。すなわち、農林水産業やサービス業など内需型産業を振興する上でも「サービス化」の視点が欠かせないということです。

 サービス業が「サービス化」するとはどういうことか不思議に思われるかもしれませんが、例えばレストランは食事を提供している「飲食業」だけでなく、食事にまつわるゆったりとした時間をお客に提供しているとか、医食同源による健康をお客に提供している「ソリューション産業」である、と捉え直してみると分かりやすいと思います。
 案外、サービス化していないサービス業は目に付くのではないでしょうか。
 農林水産業にしても、自然を相手にしている特殊性はあるにしろ、生産者の論理がまだまだ強く、顧客や取引先に「ソリューション」を提供しているとは言いにくいと思います。
 もし、新たな産業政策が考えられるとしたら、内需型産業を「サービス化」の視点で捉え直し、必要になる人材育成や物流の改善などに取り組むことではないでしょうか。
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2009年8月10日月曜日

あまりに貧弱な公共交通

 就職や転勤、結婚などで三重県に初めてこられた方は、バスや鉄道の本数が少ないので驚かれることが多いようです。
 三重県では自動車が必需品
 公共施設も病院も、すべてクルマで来ることが前提
 などは、実際によく耳にしますし、数年前、三重県北部の川越町に用事があったとき、町内にバス路線が全くないということを知って愕然とした経験がはんわしにもあります。

 公共交通が貧弱で、クルマ優先社会になっているのはいろいろな理由が考えられます。
 根本的には、クルマはやはり好きな時間に好きな場所に行けるという自由度が公共交通機関に比べて圧倒的に高く、渋滞や混雑が少ない地域においては交通手段としての優位性を保っているということがあるでしょう。
 また、自動車やガソリンなどにかけられている税金が、有名な「道路特定財源」となっており、自動的に道路の建設や維持管理に充てられる決まりになっており、自動車の普及と道路の延伸が、文字通り「車の両輪」となって爆発的に普及する理由となったことも大きいと思います。
 今度の選挙で民主党は、ガソリン税の暫定税率の廃止や、高速道路料金の廃止などを提言しています。これは理屈としては正しいのですが、仮にこのまま実現してしまうと三重県の、特に中南部の地域では大混乱に陥る可能性があります。

 まず、高速道路を走る車が増えると、高速道路と競合する鉄道やフェリーの乗客が減少します。これはすでにETC1000円効果のマイナス面として全国で問題になっているところです。県内のJRは北勢地域の関西本線を除いて近代化から取り残されています。乗客も着実に減少しています。これをきっかけに紀勢本線(松阪以南の区間)、関西本線(亀山以西の区間)などは廃止されてしまうかもしれません。JR東海にとっては今でも三重県内のローカル線は不採算だし、ある種の社会的使命によって命脈が保たれているだけの存在です。
 
 次に道路特定財源ですが、この廃止や縮小は、ある意味で時代が要請しているともいえるものです。しかし、無駄な道路を作らないことと、税金をやめてしまうのは分けて考える必要があるでしょう。すなわち、高齢化社会が進み、移動手段がクルマで成り立っている地域にもかかわらず、高齢で運転できない人が増えてくるとすれば、バス路線を今以上に充実させるのは生存権の保持のためにも必要不可欠になるからです。そのためにはバスなど公共交通機関の赤字補填に、ガソリン税など道路特定財源に相当する分を補填して成り立たせる仕組みがどうしても必要になります。

 ガソリン税の引き下げは、環境対策として国際的にも高率なのが当たり前の中、世界の趨勢にも逆行します。そう考えると、民主党の公約はポピュリズム、衆愚政治に過ぎないのではないでしょうか。

 もちろん、バス会社、鉄道会社は今以上に猛烈な経営努力と顧客サービスが必要です。鉄道にしろ、バスにしろ、「最悪」としか言いようがない劣悪なサービス水準だからです。
 雨の日に猛スピードで行き交う道路の横にぽつねんと立っているバス停で、いつ来るとも知れないバスを待っている時の心細さ。他の都府県では常識のバスロケーションシステムすら満足に導入されていない三重交通。
 津駅にしろ、四日市駅にしろ、わざわざ一番外れのホームの、一番端を停車位置にしているため、乗客は列車に乗るのに100m以上歩かねばならず、高齢者や身障者の利用を事実上排除している伊勢鉄道。
 ダイヤの乱れが恒常的で、ほとんど毎日、全列車が遅延しているJR東海。

 ビジネスモデルそのものが陳腐化している会社には優秀な人材も少ないのだと思わざるを得ませんが、それにしてもこれらのバス、列車は住民の足なのです。絶望するわけにはいきません。
 経営を支え、住民の足を確保する方策が必要です。そのためには高速道路料金の運用や、道路特定財源の転用を考えるべきではないでしょうか。
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2009年8月9日日曜日

阪神なんば線に乗ってみた

 はんわしは近鉄で通勤しているので、近鉄の終点難波から神戸までを結ぶ「阪神なんば線」の開通と、それにともなう近鉄電車の乗り入れは、駅や電車内にポスターが貼りまくられ大々的にPRされていたせいもあって、少なからず関心を持っていました。

 ちなみに、そのポスターは阪神タイガースの真弓新監督がイメージキャラクターに採用されており、おそらくこのポスターの作成当時はタイガースの今期の不振など予想だにできなかったであろう、にこやかな笑顔が、今となっては少々皮肉に思えます。まあ、それは措いておいて。


 確かに昔は難波駅が近鉄の終点だったのに、次の駅、すなわち阪神なんば線の新駅「桜川」の表示がありました。


 近鉄難波駅のホームで出発を待っているのはまごうことなき阪神電車です。時代も代われば変わるものです。難波から尼崎まで約20分。
 ついでに、尼崎駅を走っている近鉄電車も思わず撮影してしまいました。(マニアの方以外はまったくどうでもいいことだと思いますが。)


 週刊東洋経済の7月4日号は「鉄道進化論」という特集でした。これは非常に面白い特集です。
 環境や省エネは21世紀社会の重要なキーワードですが、鉄道は自動車に比べてエネルギー効率が良く、現在のトラック中心の物流を鉄道貨物にシフトさせていくモーダルシフトは今後ますます主流になってくるものと思われます。
 また、安全でダイヤも正確な日本の新幹線システム、つまり新幹線の車体だけでなく、線路や信号、自動列車制御装置などのハード、運行管理システムなどのソフトをすべてまるごとパッケージしたシステムを海外に輸出していこう、というような興味深い記事が満載されています。

 その中で、「関西経済は不況で苦しんでいるが、それと創反するかのように鉄道の新線開業が相次いでいる」ことも紹介されており、JR西日本のおおさか東線、京阪の中之島線、そしてこの阪神なんば線などが事例に挙げられています。

 大阪府の橋下知事が、以前、関西経済の地盤沈下は、首都圏に比べて交通などインフラの整備が遅れていることも原因の一つだ、みたいなことを言っていました。
 確かに、首都圏ではJR,民鉄、地下鉄の相互乗り入れが進んでいますが、関西は大阪を中心に、京都方面、神戸方面、和歌山方面と3つの方向軸のそれぞれは乗り入れがあったものの、それらをまたいだ相互乗り入れはほとんどなかったような気がします。
 相次ぐ新線建設、そして相互乗り入れは、関西経済を活性化する救世主となるのでしょうか?
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2009年8月8日土曜日

とりあえず、冷静に


 芸能界の覚醒剤疑惑が大ニュースになっていますね。
 現在失踪している某元アイドルにも逮捕状が出たり、警視庁からは吸引器具に本人が使用したと見られる跡があった、などとリークがあったり。
 冷静に考えると、逮捕状とは実は裁判所が本人の身柄拘束を認めただけであって、すでに100%完全に犯罪者扱いのマスコミの報道は、やはり過熱しすぎなのではないでしょうか。今までこのような過熱が数え切れないほどのメディア被害を生んでいるというのに・・・。
 元アイドルを擁護する気はさらさらないし、確かに薬物の汚染がここまで我が祖国を蝕んでいるのかと思うと慄然とするのですが、過去に学ばない「サル以下」のマスコミには危機感を通り越して、もうハナから「無視」したほうが変な先入観を持たなくていいのではないかとさえ思ってしまいます。

 総選挙が近づいてきたわけなのですが、マスコミ報道はだんだんとマニュフェストなど本質的な議論(建設的な議論、と言うべきか)を離れて、「市井の庶民の窮状」だとか、「政治家のゴシップ」の過熱報道になってきた気配がどうも気になっています。
 業績不振に陥っている経営者、派遣切りで職を失った人、子育てや介護で大変な思いをしている人などなど、それぞれにご苦労はあるでしょうし、同じ人間として同情もしますが、「これだけ困っているのに政治は何も助けてくれない」みたいな(マスコミ的な)結論が先にあって、その結論に合致するような取材先を選定し、インタビュー構成にしているとしか思えない、情緒的な記事やニュースがあまりにも多いような気がします。政治不信だけを煽っていても、世の中は何も変わらないし、ましてや絶対に良くなりません。

 では、自分としてはどうしたらいいと思うのか、これからどう行動していくつもりなのか?

 一人一人がその問いかけへの答えを持っていなければ、結局は自分の命や生活を、所詮は他人である政治や行政に「お任せ」している、お任せ民主主義から一歩も先に進まないのではないかと思うのですが・・・

2009年8月6日木曜日

コンビナート・リグレット

 近鉄四日市駅が三重県最大の都市、四日市市の商業や賑わいの玄関口としたら、工業都市としての玄関口はまちがいなく塩浜駅でしょう。
 塩浜、というノスタルジックな地名とは対極的に、遠くに四日市コンビナートの巨大煙突が林立するのが眺められ、心なしかそよ風の中に化学薬品臭を感じます。広大な線路敷にはタンク貨車が連なって待機しており、出発を待っています。

 この、おそろしく殺風景な塩浜駅に、最近仕事がら降り立つ機会が増えました。
 そして、電車を待つ間、思い起こされる後悔があります。

 4年前、産業観光の担当をしていたときの思い出です。当時、産業観光はJR東海の須田相談役が中心となって提唱されていた新しい観光スタイルで、工場や作業場などの製造現場や、産業近代化遺産を観光資源に活用しようというものです。大都市の中では比較的観光資源が少ない名古屋市が、得意なものづくり分野を観光にも活かそうと熱心に旗を振っており、三重県庁でもそれに取り組もうということになって、当時の上司がはんわしに白羽の矢を立てたのでした。
 
 今でこそ、例えば知多半島は常滑焼き物散歩道や、ミツカン酢の里、えびせんべいの里など、産業観光のメッカとして有名ですし、産業観光という言葉も比較的知られてきましたが、当時は名所旧跡を巡る、いわゆる普通の観光に比べ、地味だし、マニアックだし、観光業者としても斡旋しても儲かるはずのない観光スタイルとしてほとんど相手にしてもらえませんでした。
 「観光客」が生産現場にやってくる工場にとっても、食品工場のように見学客が購入してくれるならともかく、機械や部品の製造などお金にもならないし、危険だし、はっきり言って迷惑、と評判は散々で、結果的に県としての取り組みは1年ほどで頓挫してしまいました。
 その当時から熱心に取り組んでいたのは四日市商工会議所と、亀山商工会議所でしたが、これら関係者の努力によっても、四日市市や亀山市で産業観光が大きなウエイトを占めているとまでは残念ながら言えません。

 しかし、近頃になって、求職者や学生を対象に、製造業の現場を見学させ、生産の現場を見て、感じ、経営者や従業員と語り合ってものづくりの苦労や楽しさを聞くバスツアーのような、はんわしから見たらまさしく「産業観光」以外の何ものでもない見学ツアーが隆盛を極めています。
 思い起こせば、中部経済産業局や当時のUFJ総研などは、産業観光の可能性として知多半島型の観光振興のほか、リクルート方策としての産業観光も大きな効果が期待できることを指摘していました。

 時代に比べて三重県庁での産業観光が進みすぎていた、というとカッコ良すぎる言い方でしょうが、あの時、どうしてもう少し産業観光のために頑張らなかったのか、頑張れなかったのか、今でも悔やまれるときがあります。

 それから1年ほど後に、石油化学コンビナートの写真集「工場萌え」が出版され、ベストセラーとなって大きな話題を呼びました。
 一般の人には単なるパイプと煙突の醜悪な集合体にしか見えないコンビナートにアルゴリズムの美を見出し、深夜でも不夜城のように輝き、煙を吐く光景に「萌える」人たちが確かにいる。 

 なぜあの時、公害のような負の遺産を抱えながらも、それでも四日市コンビナートは立派な「観光資源」になると強く言い出せなかったのでしょうか。

2009年8月5日水曜日

三重の伝統産業に見る「産業化」

 今くらいの時期から8月の終わりにかけて、県庁には小学生くらいのお子供さんからよく電話がかかってきます。夏休みの自由研究で、地域の伝統産業や地場産業を調べているので教えてほしい、というものです。中には、「鈴鹿の墨はどれくらい昔から作っているの、って聞いてみなさい」みたいに母親の声が電話口の後ろから聞こえていたりして、それを子供がオウム返しにこちらに問いかけてくるのは、聞いていてもほほえましいものです。
 三重県の伝統産業について、一般的なことはこちら(三重県庁HP)をご覧ください。

 今日から見ても、伝統産業の盛衰はなかなか示唆に富み、学ぶことが多い気がします。
 当然ですが、零細な手工業とはいえ、「産業」と呼びうるまでの規模になり、「産地」を形成するに至るには、職人が一つ一つ手作業で作っていた段階から、「産業化」するための飛躍のステップがありました。

 北勢地域の伝統産業である万古焼(ばんこやき)を例にすると、元々は江戸時代中期、桑名の豪商沼波弄山が趣味で焼いた陶器がそもそもの始まりです。鎖国していた当時、異国趣味の陶器は珍しく、弄山が「万古不易」という印を自作に押したことから万古焼と呼ばれるようになりましたが、これはあくまで「通人の趣味」であり、決して地場産業ではありません。
 産業になったのは江戸時代末期、四日市北部はたびたび水害に見舞われ、土地を失った農民のために生活の糧を与えなくてはならないと決意した有志(山中忠左衛門ら)が、急須の木型に板状の粘土をぺたぺた貼り付けて成形することで、誰でも簡単に生産できる工程を採用し、地場産業として普及させたことに始まります。
 明治維新後は、エキゾチックな日本風デザインの急須や皿などの陶磁器が外国向けに船で輸出されるようになり、四日市を中心とした北勢地域の一大産業に発展します。これは、新しい生産方法の開発、というイノベーションに当たるのではなかったかと思います。

 これとは異なり、販売方法を独占化することで一大産業となったのが伊勢型紙です。
 伊勢型紙は布に模様(柄)を染色するために使われる紙(型紙)で、細かい柄の文様を彫刻する職人の技術はまさに神業です。しかし、神業ゆえに伊勢型紙は流通したのでなく、主産地であった鈴鹿市白子が、徳川御三家の一つ、紀州徳川家の直轄領(飛び地)であったことが大きく影響していたと言われています。
 徳川家の荷物を運送する船は「公用」として一般の商船に比べ運賃も安く、荷揚げも優先して行われました。伊勢型紙商人は、この特権を最大限利用し、白子産の型紙と、江戸時代に着物の素材として爆発的に普及が始まっていた伊勢特産の木綿布を、江戸に向けて大量・安価に運び、江戸の人々のファッションを支配していきます。
 型紙は白子と寺家の二地域のみで生産が認められ、他の産地での型紙生産は禁止されました。江戸時代の着物の流行は、伊勢型紙の商人が考え、職人がそれを形にする構造になっていました。信じられないことですが、着物を買う消費者が「こんな柄がほしい」と思っても、当時、デザインはマーケティングもへったくれもなく、一方的に伊勢型紙商人が生み出していたのです。

 イノベーションと、独占(カルテル)こそが、万古焼や伊勢型紙を産業化させました。
 江戸や明治のむかしから、これらが伝統的に、有効な産業振興の手段であったこと、そして、それにもかかわらずいつか斜陽を迎える時が来ることは、共に非常に興味深いと思います。

  ◆万古焼については萬古陶磁器工業協同組合のHPを参照してください。
 ◆伊勢型紙については、株式会社大杉型紙工業のHPが参考になります。


2009年8月4日火曜日

東紀州をチャレンジの聖地に!

 地域ブランドというコトバはかなり一般的になってきましたが、例えば松阪牛のような、特産品に冠した産地の地名だけでなく、その土地で開催されるイベントや、もっと広い概念として「風土」とか「気質」などというものも十分に地域ブランドになりうることは容易にご理解いただけると思います。ウインブルドンならテニス、田園調布、芦屋なら閑静な高級住宅街、のように、その知名にまつわる明確なイメージが浮かびやすいところは「地域ブランド力が強い」と言えると思います。

 東紀州(三重県最南部の、紀北町、尾鷲市、熊野市、御浜町、紀宝町の2市3町の地域)は長らく熊野古道が地域イメージでしたし、観光や物産の分野での地域振興戦略の中核も、この熊野古道でした。そして、その戦略は確かな足がかりを築いています。
 しかし、東紀州の産業振興に従事した経験から言うと、地域産業が活性化するためには、すなわち、消費者にとって魅力あるような新商品や新サービスを開発し、商品化して広く流通させるためには、その過程に携わる優秀な人材がたくさん必要であり、少子高齢化が進展している東紀州において、そして大多数の若者が高校卒業後に地域を離れてしまう東紀州において、産業界の中核となるべき優秀な若手人材を多数確保することが最大の問題であることは、実は間違いがありません。

 そこで、IターンやUターンの促進と共に、地域外からの若者を東紀州に還流させる方法として試行されているのが長期インターンシップです。熱意のある若者たち、そしてこの事業をコーディネートしている関係者の努力により、この制度は一定の定着を見せており、マスコミにも多数取り上げられるようになってきています。

 そして、今、長期インターンシップをさらに発展させるために必要なのが、若者たちのチャレンジ精神を東紀州の地域ブランドにすることです。すなわち、若者チャレンジの聖地として東紀州の名前を広め、全世界の若者にインプットすることです。

 取り組むべき方向性は3つあります。
 1つ目は、インターンの若者たちが関わったプロジェクトが、具体的な成果をあげることです。インターンは研修には違いありませんが、受け入れている経営者も長期間にわたる研修や宿舎の提供を含めた費用の面などでリスクを負っています。受け入れ企業の利益が向上する、少なくとも事業自体にプラスの貢献がなければ、企業の自己責任においてインターン生を受け入れ続けることは難しくなります。

 2つ目は、長期にしろ、短期にしろ、インターンの受け入れ形態を多様化し、できるだけ多くの人数、多様な属性、さまざまな能力を持つ学生や若者を受け入れる工夫です。例えば熊野市は温暖な気候を生かしたスポーツ合宿の誘致に営々と取り組んできており、現在では年間でのべ数万人のスポーツ関係者の滞在があります。インターンも同様で、長期的な取り組みが必要ですが、大学のゼミ合宿とか、フィールドワークなどの団体を戦略的に誘致することも有効かもしれません。

 最後は、やはり東紀州と縁が生まれた学生に、この地で生活してもらうことです。新規就農者やUターン定住者などには公営住宅の提供といった支援策がすでにありますが、まだまだ知名度は低いですし、インターンを始めとした地域内での多様な活動と有機的に連携しているとは思えません。工夫の余地があります。同時に、学生が東紀州で起業する場合の経営支援とか、この地に根ざして生活を始めるときのサポーターやチューターの役割を果たす住民の協力を得るなど、きめ細かく、かつ大胆な対策が必要かもしれません。

 今が正念場です。

■関連リンク  東紀州観光まちづくり公社
 

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2009年8月3日月曜日

企業訪問で考えたこと

今日のテーマは非常にマニアックですので、産業振興の関係者以外は読み飛ばされたく・・・

 先月から続いていた企業訪問が、いよいよ今日で終了しました。時間が限られた中で経営者の方とお話をしたので、残念ながら生産現場の見学までご負担をかけることはできませんでしたが、いろいろ勉強になった機会でした。

 はんわしの担当した訪問企業は、製造業の中でも特定の親企業(元請け企業)からの下請け取り引きに依存しており大量生産を得意とする、いわゆる下請け企業ではなく、エンドユーザーから技術的な相談を受け、共に商品や技術を研究開発して試作し、製品化するという、いわゆる研究開発型企業が中心でした。
 これらの企業は、大手と競合する価格競争に陥らないように、大手と互角に戦える分野を注意深く探り出し、ニッチな市場での少量多品種生産で勝負しています。そして、経営者が異口同音にいうのは、「自分の会社は製造業でなく、サービス業である。」ということです。つまり、エンドユーザーの困りごとに対してユーザーと共に悩み、研究し、試作し、製品化することでソリューションを提供するのが使命であるということを強く意識しています。

 これは、はんわしにとって一つの再認識でした。
 今の中小企業支援ツールは、川上部分から川下部分まで多種多様なものがあり、ステークホルダーも無数にあるのですが、このことは、製造業を下請け型も研究開発型も一緒にし、規模や生産能力も同一視して制度設計された結果ではないか、とふと思ったからです。
 今まで、行政の支援策の活用が少ないのは、経営者に対する制度のPRが不足しているからではなかとずっと思っていたのですが、経営者は自分たちはサービス業で、ソリューションを提供することが仕事だと思っているのですから、一般的なイノベーション創出促進を施策の柱とするにしても、方法論は「課題抽出」と「解決策の仮説提示」を中心に位置づけたほうが現実の中小製造業のニーズにあっているのではないか、と、今思うようになりました。こんなことは、場数を踏んでいる経営コンサルタントの方にはとっくに自明のことかもしれませんが。

 8月から来年度事業のタマ出しが本格化します。燃料電池に代表されるような「ターゲット型研究開発」が明白にコケてしまった三重県で、新たに「ターゲットは定めないで」、「企業のソリューション能力全般を高める」産業政策が作れるかどうか。ちょっと真面目にやってみようと思います。
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2009年8月2日日曜日

鳥羽市のB級グルメ「トバーガー」

 鳥羽市駅前にある土産物などのショッピングセンター「鳥羽一番街」の3F,グランブルーというレストランにトバーガーはあります。
 市内産の牛肉ハンバーグと焼豚、長ネギ、それに目玉焼きをはさんだ「BPEバーガー」 と、カレイのすり身に鳥羽市特産のサザエ、アラメ(海藻)を練りこんだフリッターをはさんだ「サザエバーガー」の2つがあり、先日実家に帰ったときに立ち寄って2種類購入してみました。


 
 写真はサザエバーガーのほうです。ピンボケで分かりにくいと思いますがパンは普通のバンズでなく、表面がカリッとしてフランスパンみたい。ただ、中はモチモチしていて、こういうの何パンっていうのでしょうか?
 フリッターの中の黒っぽく見えるのがサザエとアラメだと思います。ミンチ状になっていて、そう言われると貝の味がするかなあ、という程度で、キワモノ感はありません。
 個人差はあると思いますが、食感は普通の変わりバーガーといったところ。全体に薄味ですがサイズはかなり大きめなので、一つでけっこう満腹になります。
 バーガーは両種類とも1個600円。レストランで食べることも、テイクアウトもできます。ただ、注文してから10分ほど調理時間がかかるとのことでした。

 元々トバーガーは、鳥羽市役所と 民間の飲食業者が共同してご当地バーガーを作ろうというアイデアから生まれたもので、バーガーの中身は伊勢海老コロッケやタコ焼きなど飲食業者によっていくつかのバージョ ンがあり、トバーガーであるということは鳥羽市役所が認定しているそうです。認定されると、写真のような「認定証」が交付され、購入したお客にはマスコットキャラクターの入った特製ステッカーも配られたりして、市としてもかなり力が入っていることがうかがえます。

 このような「食による地域おこし」の取り組みは全国で聞きます。特に富士宮市が焼きそばを地元B級グルメとして売り出し、全国的にブレークしてからは全国各地でよく似たことが行われています。三重県でも津市の津ぎょうざとか、四日市市の四日市トンテキ、また、はんわしがかかわった事例では、紀宝町のシラス丼なんていうのもありました。
 これら地元B級グルメは、埋もれていた地元食材や地元メニューを掘り起こす意味では大変重要ですし、それを地域資源として消費拡大につなげ、地域経済の活性化を目指す意味でも大きな可能性を秘めています。

 しかし、富士宮市でもそうですが、行政(市)との協力関係を土台にしつつも、飲食業者など民間サイドがよほど頑張らないと、一過性のブームや自分たちの自己満足で終わってしまうようです。
 地域内の需要を創造したり、よそからB級グルメ目当ての観光客を呼び込むのは、やはりアイデアやひらめき、地道な努力が必要で、甘い考えでは実現は難しいのが現実です。
 鳥羽市は観光都市を自称しているだけあって、認定証のような「箔付け」とかPRの部分で市のサポートがしっかりしているような気がしました。
 ■関連リンク
 鳥羽市長のページ  Vol27 ご当地グルメ トバーガー 
 とばーがー 公式ホームページ
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 ●追記
  とばーがーの新たなラインナップについてこちらを
   →http://hanwashi.blogspot.com/2009/10/blog-post_7505.html

2009年8月1日土曜日

流行に乗り、マニュフェスト読み比べ(その1)


 昨日、自民党のマニュフェストが発表されたことをもって、今朝の新聞各紙は自民、民主の2大政党を中心とした各党のマニュフェスト比較の記事が目立っていました。両党ともホームページで見ることができるので、中小企業対策や地域産業振興の部分をざざっと読み比べてみました。
 
自民党は・・・
 既存の中小企業の「保護」の観点が前面に出ています。商工会や商工会議所の機能強化に言及している点も、既存の中小企業支援スキームの現状維持を前提に強化を考えているように思えます。
 特に目立つのは、官公需対策の強化により1兆円の政府発注を作り出すとか、大型量販店などから小規模な小売店を守るための不当廉売対策への言及など、保護的な政策です。
 同時に、経済全体の成長戦略を明確にしており、2010年度後半には年率2%の経済成長を実現することが明記されており、この点が民主党との際立った違いとなっています。また、イノベーションの推進によるサービス産業の生産性向上に言及があり、この部分も民主党がサービス産業の将来像を明確に示していないことと好対照をなしています。
 地域活性化については、農商工連携の推進とか、中心市街地商店街の活性化による賑わいの再生など、やはり現状維持を前提とした強化策がほとんどで、あまり新味は感じられません。

民主党は・・・
 まず中小企業政策が現在は国の各省庁で縦割りになっていることに問題があるとして、各省庁を横断した「中小企業憲章」を制定することが冒頭に書かれており、そのうえで中小企業対策予算を現在の3倍にするとしています。支援スキームとしては中小企業の経営者と行政、金融機関が協議する場を設けるとあり、これが既存の商工会議所等とどう関係するのか不分明な部分があります。
 起業やベンチャーに対しては支援を明記しており、この点は何の言及もない自民党と明確に異なっています。また、成長戦略の記述がない代わりに「事業規制の原則撤廃」と、ITやバイオ、環境などの分野に施策を集中展開し、次世代の競争力を生み出すとしています。(前者の事業規制の撤廃について、自民党も同様の記述はありますが「規制改革」という表現であり、消費者保護とのバランスも図りつつ規制のあり方を見直す、というある意味で慎重な内容になっています。)
 地域活性化については、国補助金の廃止と交付金化、権限委譲などの地方分権を推進することで、地域ニーズに応じた施策を実施できる体制を整える、とあり、自民党と際立った違いとなっています。

両党に共通するのは・・・
 ものづくり産業に対する研究・技術開発支援は両党に共通しています。また、地域の中小建設業に対しても個別の手法は異なるもののかなり手厚い支援が明記されています。このへん、政治力の強い建設業界の面目躍如でしょうか。
 また、中小企業の資金円滑化に関しては、自民党が「中小企業金融における連帯保証人制度について、あり方を見直す」とあり、民主党も「融資の際に不動産担保・人的保証に過度に依存することのない資金調達体制の整備」とあって、かねてから中小企業の金融で最大の問題であった人的保証については何らかの改善が進むかもしれません。
 
 マニュフェストは自民党が全16ページでわりと簡潔な記述。民主党は64ページで記述がやや詳細です。全部を読み込むのはかなり難しいと思うのですが、簡単に読み比べてみても、かなりの違いがあることが分かります。
 どの政党が政権をとっても同じ、政治家なんて誰がやっても同じ、という醒めた見方は必ずしも正しくないことが再認識できます。
 このブログははんわし個人の印象で書きましたが、ぜひ皆様も一度実際に目を通してみてください。
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案外ペロリといけたガリバーバーグ

 夜、びっくりドンキーに行きました。この日、家族は出払っていて、はんわしは家で一人で留守番だったので夕食に思い立って出かけたのです。

 なぜか最近、テレビの情報番組や報道番組で、家電や衣料品の量販店とか、ファミレスチェーンなど外食産業の舞台裏を見せる企画が増えているような気がします。
 従業員をグイグイ引っ張っていく熱血カリスマ店長とか、レストランチェーンが新メニューを開発するまでのスタッフの努力の様子とか。必ずこわもてのエリアマネージャーが登場し、店長を怒鳴りつけてハッパをかけているシーンが共通していたりして。

 これって消費不況といわれる小売(量販店)やサービス産業、また、特に不況の影響を受けている外食産業へのPRになるのでしょうね。だから店の側もテレビの取材に応じるのだと思います。
 それはさておき、はんわしもその類のTV番組で、びっくりドンキーでも需要喚起のため、伝説の400g「ガリバーバーグ」を復活させたという報道を見ていたのでチャレンジにいってみたのです。


 実物はこんな感じです。バーグディッシュの皿の半分くらいの面積を占めています。店員さんがテーブルに運んできたときはちょっとびっくりしました。
 しかし、案外ぺろっと食べられました。味付けはかなりあっさりしていて見た目ほどコテコテしていません。スタミナをつけたいときにいいかもしれません。
 ただ、1252Kcalもあり、一日の標準的な必要摂取カロリーの大部分をこれ一食で取れてしまうので、食事に気配りしなくてはいけない方は気をつけましょう。

 あ、わしもだ・・・
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