2009年12月31日木曜日

来年はどんな年に? 伊勢から考える

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 注意深い人なら、伊勢市の伊勢神宮周辺や昔からの町並みを歩いていると、「○○太夫邸跡地」と彫られた石碑が散在していることにお気づきかもしれません。

 太夫(たゆう)というのは伊勢神宮の神職であった「御師」(おんし)の尊称であり、最盛期の江戸時代には内宮のある宇治地区、外宮のある山田地区を合わせると数百人の御師が存在していました。

 伊勢神宮は本来、皇室の祖先神であって、皇室の弥栄と日本の繁栄を祈願する尊い場所であり、その祭祀は国家行事であって、氏素性もしれない一般庶民が参詣する場ではありませんでしたし、許されることでもありませんでした。

 しかし、平安時代から鎌倉時代にかけ、律令制が荘園制経済となり、やがて武士勢力が台頭して朝廷や寺社の権威が低下してくると、伊勢神宮を支える費用も朝廷ではまかないきれなくなり、新たな収入源の確保が必要になってきます。

 そこで、今までは許されなかった庶民(とは言っても武士や豪農、商人といった新興勢力)の参詣を許し、寄進を通じて彼らの武力や経済力を活用する動きが出てきました。ここで活躍したのが、これらの庶民と伊勢神宮をつなぐ窓口の役割を果たした下級神職、つまり御師です。

 御師は全国の村々を回って営業し、伊勢神宮の御神徳を説き、参詣や寄進を勧めます。江戸時代には、国家安泰を願うはずの伊勢神宮は、さらに広く庶民、農民に浸透し、武運長久、家内安全、豊年満作を祈る信仰に変質していきます。

 信者たちが伊勢講を組んではるばる伊勢まで来れば、御師は彼らに下へもおかぬもてなしをします。御師の巨大な邸宅は、全国からの参拝者を宿泊させるたくさんの部屋を有しており、鯛、伊勢えびなど山海の珍味の食事、絹織りの夜具や布団、壮麗な神楽奉納で歓待しました。貧しい庶民なら、おそらくその後の人生でこのような贅沢は二度と体験することもなかったでしょう。

 もちろん、この歓待費用はタダではありません。参詣者の伊勢神宮への奉納・寄進を御師が代わりに受け取っていたので、実際には多額の現金や物産が御師の懐に入ったはずです。しかし、形の上では御師のもてなしは「無料」なので、参詣者はむしろ感激した場合が多かったようです。
 記録によると、ごく一般的な農民の伊勢講であっても、現在の貨幣価格で数十万円から数百万円もの(到底信じられないほどの)大金を奉納することが普通でした。毎年100万人近くの参詣者がいたことを考えると、いかに伊勢は経済が「サービス化」しており、その規模も巨大だったかに驚嘆させられます。(もっと付け加えると、独創的なビジネスモデルだったと思います。)

 このように栄耀栄華を誇った御師でしたが、繁栄の幕切れはあっけなくやってきました。

 明治維新により、世俗化した伊勢神宮を本来の国家神に復興すべく、明治政府が神宮改革を断行したからです。神仏習合の徹底分離(廃仏毀釈ですね)、世俗信仰の廃止などのほか、伊勢神宮の神職は明治政府の人選に一新され、世襲制だった御師は廃止されることとなり、一切の宗教活動は禁止されました。

 伊勢のまちには大激震が走ります。
 御師本人だけでも数百人、その番頭や手代、使用人いっさいを含めたら数千人の人々が職を失ったからです。

 甍を並べ権勢を誇った御師の邸宅は、一部は旅館業に転職した人もいたようですが、多くは空き家になり、解体された跡地には、明治新政府の税務署や裁判所、郵便局、銀行が建ち並びました。まさに今までの伊勢的なものが一掃された文明開化の光景だったはずです。したがって、現在、御師の邸宅で現存するものはありません。(門は皇學館大学の正門や神宮徴古館の門として転用されているものはありますが。)

 長々と書きました。
 世の中の流れによって、ある地位(勢力)が新しいものに取って代わられることは珍しいことではありません。事前に兆しは必ずあるものでしょうが、実際の交代(変革)は案外突然にやってきます。

 民主党政権が出した成長戦略がどれだけの変革を日本社会にもたらすのか。それは、我々国民自身に、自らどれだけ変化する心構えがあるかによって変わってくることになるのでしょう。
 変革には痛みを伴います。
 御師は没落しました。
 それによって浮かぶ人もあれば沈む人も出てきます。
 しかし、日本がこのままでもいいはずがありません。仮に2010年も変化がなかったら、そのときこそ日本全体が沈没を始めてしまうことでしょう。

 自分たちにそのような展望はあるでしょうか。
 変化はだれにとっても怖く、不安なものではあるのですが。

<補足>
 「現在、御師の邸宅で現存するものはありません。」と書きましたが、伊勢市宮町に外宮の御師であった丸岡宗太夫の邸宅が現存しています。(現在は空き家)

2009年12月29日火曜日

こんなところにも! モンドセレクション

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 現在は水野美紀さんが出演していますが、その前の、田中美奈子さんが出ていた頃の 清酒 宮の雪 のCMで、はんわしは初めてモンドセレクションという言葉を知りました。

 今でこそ、モンドセレクションは「ベルギーに本部がある表彰委員会が、世界のワイン、ウイスキーなどの酒類を品評し優秀なものを顕彰するシステム」ということが広く知られるようになっています。

 しかし、宮の雪が金賞を受賞するまで日本では一般消費者にはほとんど知られていない賞でした。
 聞いた話によると、日本酒の出品としてはもちろん、日本のメーカーが初めてモンドセレクションにエントリーしたのが、宮の雪の蔵元である宮崎本店だったそうです。

 宮の雪の品質が受賞にふさわしいものであったことはもちろんでしょうが、それにしても失礼ながら、三重県にある一地酒メーカーが、世界的な賞であるモンドセレクションにエントリーしようと考えた、その発想の先見性や行動力には今更ながら驚嘆せざるを得ません。

 しかし、今日、スーパーで買い物をしていると、意外なアイテムがモンドセレクションを受賞していることを知りました。


 まず一つ目は、隆祥房の「餃子皮」です。
 スーパーのお肉売り場でみなさんも必ず一度は隆祥房の商品を見たことがあると思いますが、おそらく餃子皮、春巻皮のジャンルでは圧倒的なシェアを持っているメーカーです。
 しかし、モンドセレクションの、いったいどのジャンルで金賞を受賞したのでしょうか。
 そもそも、餃子皮って、日本か中国の中華料理文化圏でしかモノ自体が存在しないはずなので、(ケチをつける気は毛頭ないのですが)そもそも世界的なコンペティションになっているのか、という疑問は湧いてきます。お断りしておきますが、隆祥房の餃子皮は我が家でも愛用していますよ。

 二つ目は、紅葉屋本舗というメーカーの本練ようかんです。
 ホームページによると、和歌山県串本町にある和菓子メーカーらしく、本練ようかんのほか、柚子ようかんや塩ようかんなどおいしそうな商品がラインナップされています。

 モンドセレクションと和菓子の取り合わせがピンときませんでしたが、モンドセレクションはそもそもチョコレートのようなお菓子の品評がメインだったとの情報もあるようなので、ようかんの最高金賞受賞は日本国民として素直に喜ぶべきなのかもしれません。

 
 さてさて、これらのエピソードから何が学び取れるか。まとめてみましょう。

 まず、当然ですが、商品の品質は高くなくてはいけないこと。特に食品分野では衛生に留意し、安全安心な商品を提供しなくてはならないことです。

 しかしもっと重要なのは「ブランド戦略」です。
 日本酒にしろ、ようかんにしろ、個別にはこだわりがあるのでしょうが、消費者にとってはどこにでもある「ありふれた商品」に過ぎません。
 どうやって差別化するかといえば、権威のある賞を受賞するとか、宮内庁や有名人の御用達であるとかの「名誉」をブランディングするのが有効な手段です。
 宮崎本店にしても、隆祥房も紅葉屋本舗も、地元や日本国内でチマチマと受賞ごっこをやっているのでなく、(毀誉褒貶はあるにしろ)モンドセレクションという国際的な賞を狙ったところがユニークですし、それだけの実力も自信もあったのだと思います。

 このブログで時々書くのですが、今、全国各地で地域産業活性化のため「地域資源の活用」や「農商工連携の促進」が提唱されており、行政の支援も受けて「特産品」なるものが次々生み出されています。しかし、残念ながら、これらの特産品で、全国のマーケットに出て行けるような商品力を持っているものはほととんどありません。多くは生産者の自己満足か、お国自慢レベルのものです。
 本当の産業化を目指すなら、事業者はせめてモンドセレクションを取るくらいの意欲と戦略、戦術を持つ必要がありますし、行政も小額の補助金をバラまくのではなく、世界と戦える、もしくは世界の権威をバックに国内で戦える態勢を支援すべきではないでしょうか。
 それができる地域、できない地域の優勝劣敗が、来年にはそろそろ明らかになってくることと思います。
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2009年12月28日月曜日

日本の公務員数は多くない

 総務省が地方公務員の定員管理調査結果の概要を発表しました。毎年、4月1日現在の、地方自治体の職員数を調査しているものですが、これによると地方公務員の総数は285万5千人で、去年と比べて1.5%の減少となっています。地方公務員の数は平成7年から一貫して減り続けており、調査以来、過去最少となっています。(総務省のホームページはこちら http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/22960.html


 地方自治体とひとくちに言っても、都道府県と市町村では役割が相当に異なっています。職員の業種を見ても、事務系の職員は両方に共通するとしても、都道府県では教員や警察官が多く、市町村では福祉、消防、清掃、上下水道などの割合が多いことが特徴でしょう。しかし、これら事務系以外の現業職員は、定数が国によって決められているので減少の仕方は比較的緩やかではあるのですが。

 一般的な社会常識から考えると、とかくお役所仕事といわれ効率が低い(と考えられている)公務員が減るのは良いことのような気がするかもしれません。
 しかし、これは意外かもしれませんが、国際的に比較すると、いわゆる先進国の中で日本の公務員数は突出して低くなっています。(地方公務員だけでなく、国家公務員も含めた総数で。)
 つまり、国際的に見ると、日本の公務員の労働効率は決して低くないことになります。
 詳しくは、社会実情データ図録をご覧ください。(ちなみにこの「図録」、非常に参考になるサイトです。作者に感謝せずにはおられません。)

 さて、不景気が続き、先が見えない世の中、公務員バッシングで溜飲を下げ、スッキリしている向きも多いようです。
 しかし、「公務員は仕事をしていない」「5時になったらサッと帰っていく」などという批判が多くの場合に的外れなのは、この調査のように、一貫して人数は減っていて世界最低水準、しかも行政に対する住民の要請はますます多様化・複雑化しており、いろいろ不満はあるにせよ、それなりにこれらのニーズに対応しているという客観的な証拠があるからです。
 もちろん、サボっている、5時になったら帰っていく公務員がいないとは思いません。そいつらはそいつらで適正化されるべきです。
 しかし、データや事実に基づかず、ただただ公務員憎しで感情的な攻撃をしていても、事態はまったく何も改善されないでしょう。

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2009年12月26日土曜日

「プロボノ」は社会起業を強化できるか

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 もう間もなくに迫った2010年。この年が日本のプロボノ元年になるのではないか、という興味深い記事がダイヤモンド・オンラインに掲載されています。(竹井善昭氏による「社会貢献を買う人たち」)
 リンクはこちら→http://diamond.jp/ (閲覧は無料ですが会員登録が必要です。)

 社会起業(ソーシャルビジネス)は新しいビジネスのスタイルとして完全に市民権を得た感がありますが、これは閉塞する現代社会の中で、社会課題を解決するためにビジネスの手法を活用することに対してそれなりの合理性というか、説得性があることが、社会のコンセンサスになってきたからだと思います。

 現実として、若者の間でも社会的企業の起業を目指す人や、社会的企業で働きたいという人は増えているようですし、若者だけでなく、ビジネスや行政の関係者、さらには、専門性の高い職業である弁護士、公認会計士、デザイナー、コンサルタントのような方々の間でも関心は高まってきています。
 しかし、その一方で、いくら社会的企業の意義や重要性を理解し、その活動に参画したいと考えても、現在の仕事を辞めて起業したり、転職したりすることは現実問題としてなかなか困難だという問題があります。

 そこで、特に後者の「専門性の高い」「プロフェッショナルな」人々が、自分のスキルをボランティアとして社会的企業やNPOに提供し、その活動を支援するのが「プロボノ」と呼ばれる活動です。

 ダイヤモンドオンラインの記事では、プロボノの具体例として「NPOに対して、知恵やアイデア、プロフェッショナルスキルを提供することでNPOを応援する」ことを目的としたサービスグラントという団体が紹介されています。(ホームページはこちら
 これを見ると、NPOから自分たちの活動を広く周知するためのPR方策やホームページ作りの依頼を受け、それをコンサルティングしたり、実際にホームページの構築を支援したりしている事例が紹介されています。
 まさに、助成金(グラント)などの金銭的なつながりでなく、マンパワーを生かしたサービスでつながろうとしている「サービスグラント」の精神が表れているようです。

 一般論として、ソーシャルビジネスにしろ、コミュニティビジネスにしろ、ビジネスを実際に行うプレーヤー、そのサービスを受益する顧客に加えて、ヒト、モノ、カネなどの経営資源を確保するうえでは、外部の協力者やサポーターとのネットワークが非常に重要となります。多くの社会起業家が、この面で大きな苦労をしています。

 その意味では、プロボノはこれから有益な役割を果たすもののような気がします。
 ただ、問題は、ソーシャルビジネスに関心を持つ高度専門職の人々と、ビジネスのプレーヤーを結びつける「組織」なり「媒介」なりの「チャンネルづくり」ではないでしょうか。
 特に専門職の絶対数が少ない三重県のような地方において、チャンネル作りをどうしていくかは関係者で共有すべき重要な問題意識ではないかと感じます。

 ★ソーシャルビジネスとコミュニティビジネスの違いについては、10月11日付けのブログを参照してください。
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2009年12月25日金曜日

これは奇策だ! 大阪府プレミアム商品券

 確かに中小企業の経営者から話を聞くと、低利融資よりも補助金よりも、まずは需要を拡大するような施策を行政に求める声を多く聞きます。

 国レベルでは、10年前の地域振興券、今年の定額給付金のような「需要拡大」策はすでに実行されています。以前このブログでも書いたように、これらの需要拡大策は、マスコミからはバラマキ施策だと批判されましたが(そして、はんわしもそう考えていますが)、現実にはそれなりに経済波及効果があったという報道もあったりして、このような奇手奇策も、現実の政策選択肢としてそれなりの存在感を残しているのは間違いありません。

 しかし、これを地方自治体、しかも都道府県のレベルで行うのは、中途半端な行政区分の広さと人口であり、市町村に比べて行政と住民の顔が見えにくい距離感であることや、そうは言ってももし都道府県独自の定額給付金をやるとすると数億円の予算規模が必要となり、本当にそこまで地方がやるべきかという議論が巻き起こるのは必至かと思います。いや、そう思っていました。ついさっきまでは。

 しかし、これを大阪府はやるのですね。
 その名も「大阪まるごと大売出しキャンペーン」

 大阪府が1万円で販売する商品券で、大阪府内の登録店で使える1500円分のプレミアが付いています。つまり、1万1千500円分使用可能になるということです。
 このプレミアは商業者(登録店)側が10%を、大阪府が5%を負担し、全部で70万セットを発行する予定だそうです。(詳しくは大阪府のHP→http://www.pref.osaka.jp/shogyoshien/shogyoshinko/sankatenpo.html

 同業者のはんわしから見ると、正直言って「ここまでやるか・・・」っちゅう感じです。
 いったい、どれくらい波及効果を見込んでいるのでしょうか。
 大阪府のプレミア分500円×発行数70万で、負担額は3億5千万円。実際にはこれにさまざまな事務費がかかるはずなので、朝日新聞によると大阪府の負担は5億1500万円だそうです。これだけ税金を投入して、それを上回る効果が果たしてあるのでしょうか? どうやって計算したのだろう・・・
 
 ちなみに、大阪府は財源を国からの臨時交付金でまかなうそうなのですが、これは地方自治体がよく陥る落とし穴で、国のカネだから府民の税金は使っていない。だから大盤振る舞いしてもいいのだ、という思考パターンになりがちです。

 しかし、よく考えると、これは国税を使っていることの裏返しなのですから、納税者である国民の一人として「大阪府よ、無駄遣いはやめろ」という権利も生まれてくるわけです。
 それにしても、ホント、効果あるのかいな? プレミアム商品券って・・・
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2009年12月24日木曜日

コロプラが地場産業メーカーを救う

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 日経ビジネスオンラインの「有田焼の老舗を救った携帯ゲーム」という記事が秀逸です。
 
 有田焼に代表されるような陶磁器産業などの、いわゆる地場産業は、どこも大変な苦境に陥っています。消費者の生活様式の変化について行けず旧態依然とした製品作りに固執しているメーカーも多い中、この記事に出てくる有田焼メーカーも、産業観光などに力を入れてはいるものの、最盛期に比べ売り上げは激減していました。
 それを救ったのが、携帯電話のオンラインゲームである「コロニーな生活★PLUS」(略してコロプラ)です。


 はんわしも携帯ゲームにはあまり詳しくないのですが、コロプラのブログによると、コロプラとは位置情報を利用したコミュニケーション系シミュレーションゲームであるということです。

 ゲームの内容は、「コロニー」と呼ばれる自分の島を、水や食料などの資源を配置したり、様々なアイテムを使って発展させる、というもの。ゲームの中で必要なアイテムを「プラ」という仮想通貨で購入するのですが、その通貨を稼ぐためには、ユーザーはケータイを持って現実の世界を移動する必要があります。

 どういうことかというと、ユーザーが位置情報を登録すると、現在の位置情報と前回の位置情報から移動距離が算出され、1kmあたり1プラのレートで仮想通貨がもらえます。そして、北海道全域でアクセスすれば「カニ」をもらえる、といったように、移動距離に応じてゲームにアクセスした現実世界の、その場所でしか購入することができない、ご当地のお土産アイテムを手に入れることができます。

 この有田焼のメーカーは、コロプラと連携して、自らの工場を、レアな土産アイテムを入手するのに必要な「交換所」にしました。そこで、これらのレアな土産アイテムを求める熱心なファンが、直接、はるばると有田のこのメーカーまでやってくるようになり、実際に多くの商品を購入する(=ゲーム上の仮想通貨のポイントがたまる=レア土産をゲットできる!)ようになりました。そのおかげで急激に売り上げが伸びているのです。

 要するに、ITのビジネスモデルによくある「成果報酬型の広告」であるわけなのですが、地場産業の老舗と携帯ゲーム(しかも、コロプラの場合、ユーザーは30~40代のオトナが多く、ユーザー数も65万人いるということです。)という異色の取り合わせが目を引きます。
 まさに、今までの常識を打ち破るビジネスモデルだといえるのではないでしょうか。

 ■日経ビジネスオンライン http://business.nikkeibp.co.jp/ (無料ですが会員登録が必要です。)

 世の中のIT化が進んでいますが、この事例はまさにIT活用ビジネスの好事例のような気がします。
 ものづくり偏重、リアル取引き偏重の固定観念を持っていては、逆立ちしてもこのイノベーションは発想できないし、それどころか理解することすらできないでしょう。

明日はどっちだ?
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2009年12月23日水曜日

原口ビジョンを斜め読みしてみた

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 原口総務大臣が12月22日に公表した「原口ビジョン」をざっと見てみました。
 ビジョンは「緑の分権改革推進プラン」と、「ICT維新ビジョン」の2本柱から成っており、太陽光などの自然エネルギー活用と、ICT(情報通信技術のこと。以前はIntelligence Technologyと言っていましたが、最近はCommunicationが間に入ってICTと呼ばれています。)の活用を柱に、地域経済の活性化を図り、地方都市への定住化を促進する、という内容になっています。



 ■総務省ホームページ http://www.soumu.go.jp/index.html

 正直言って、このような話、すなわち、自然エネルギーを活用するだの、地域圏内で循環する経済の仕組みを作るだの、IT(ICT)を活用して地域を活性化するだののアイデアは、総務省が自治省と郵政省という別々の官庁だった頃からさんざんプランが作られ、予算が盛られ、多くの補助金が全国にバラ撒かれました。
 ICTに関してだけでも、高度情報化社会の到来とか言って、VANとかキャプテンとかの通信網の整備や、商店街へのPOSシステムやプリペイドカードの導入、行政サービスの電子化(住基カードやEタックスといった電子政府)などなど、数え切れないほどの施策が作られ、事業が行われました。
 しかし、皆さんよくご承知のように、ほとんどモノになっていません。

 原口ビジョンの14ページには、ICTによる医療・農業改革という項目があり、EHR(健康データのコンピュータ管理)の導入などが具体策として挙げられています。
 よく似た話として、インターネットを使った遠隔診療システムというものがもう20年近くも前から提唱されており、技術的には十分可能であるにもかかわらず、山間部や離島など医療過疎地でも現実にはほとんど使われていない現状が思い起こされます。なぜでしょうか。
 それは、結局、ICTによる遠隔診療が公的医療保険の診療報酬制度の対象になっていないからです。あるいは、保険診療と認められる遠隔診療は、非常に厳格な条件や前提があって、これに沿わない診療行為は保険外診療(自由診療)になってしまうからです。これでは病院や医療機関は、設備の導入やサービスの提供に二の足を踏んでしまいます。

 このように、原口ビジョンが提唱する自然エネルギー活用や、定住促進や、ICT活用は、もはや「技術的な可能性」が問題なのではありません。そうではなくて、それを使いこなす知恵やニーズが本当に地域の側にあるかどうかということと、地域の自発的なアイデアは往々にして政府の規制によって不当に制約されているということの2つが最も重要な問題なのです。
 地域には、もちろん潜在的な知恵やニーズはあるはずなのですが、それが顕在化し、実際に政府の政策と合致してうまく回っていく「仕組み」をどう作るかが核心です。

 今まで幾多の政策が打ち出され、その多くが(ほとんどが)失敗している現状。結局は、コンサルタントや、NTTのような通信会社、コンピュータメーカーが儲かっただけで、せっかくの機械や設備はホコリをかぶり、ソフトウエアは眠っている。
 原口ビジョンでは、このような過ちは繰り返してほしくないものです。

 その一つのヒントは、(実はビジョンには明記されていないのですが)国ではなく、主導は地方自治体が自己責任で行う仕組みにすることです。全国の都道府県、市町村に補助を薄撒きするのでなく、自ら地域イノベーションに取り組んで、国の支援を必要とし、かつ、使いこなせる地域(自治体)にだけ支援する。居眠りしている地域や自治体は置いてけぼりも仕方がない。
 そのように、国も地方も腹をくくることです。
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2009年12月22日火曜日

クリスマスソングのナンバーワンは

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 クリスマスソングの定番は、J-POPでは25年位前から山下達郎のクリスマス・イブが不動の地位を占めていると思いますが、海外のポピュラーソングではどうでしょうか。
 今日、ショッピングセンターをぶらぶらしていたら、ポール・マッカートニ&ウイングスの”ワンダフル・クリスマスタイム”が流れてきました。
 はんわし的には一番好きなクリスマスソングです。



 ポールは言うまでもなく、ジョン・レノンと並ぶザ・ビートルズの中心メンバーでした。ただ、ジョンがどちらかというと抽象的な歌詞や、過激な政治的メッセージを含んだ名曲をリリースしたのに対し、ポールの作品は「わかりやすい」歌詞のラブソングの名曲が多いこと特徴です。
 このワンダフル・クリスマスタイム(1979年)も、数年前に発表され大ヒットした、ジョンの“ハッピー・クリスマス”が、War is over,If you want it.というメッセージを放っていたのに対して、Simply having wonderful Christmastime.(シンプルにクリスマスの時間を過ごそうよ)と、それこそ「シンプルに」(お気楽にと言うべきか?)歌っているのは対照的だと思います。

 こちらのブログが、この曲の丁寧な解説をしてくれています。
  ⇒ http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/diary/200612240000/
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2009年12月21日月曜日

尾鷲市の三田火力発電所が設備撤去へ

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 今日(12月21日付け)の伊勢新聞に、尾鷲市にある中部電力三田火力発電所2号機の屋外設備の撤去工事が始まるとの記事がありました。

 三田火力発電所は昭和39年12月に完成。それまでの漁業や林業が中心の産業構造からの転換を目指し、尾鷲市による強力な誘致活動と用地買収を含めた全面的な協力があって竣工したものです。
 その後、第3号機まで増設されましたが、電力需要が減ったことや、CO2削減の風潮もあって、第1号機、第2号機は運転を休止。その後、第2号機は廃止が決定していたので、設備の解体撤去も必然的なことでした。

 尾鷲に来た方はよくご存知のように、三田火力の大煙突は、尾鷲湾に面してすり鉢状に連坦している市街地の中央部に位置しており、どこからでも見上げることができる、あるいは見下ろすことができる、まさしく尾鷲のランドマークになっています。
 今はほとんどが空き家となってしまっている中部電力光が丘アパートの近未来的な建物群といい、エネルギー都市として躍進していた尾鷲市の一つの幕引きのような気がします。

 しかしこれは時代の流れです。この流れを逆転させることはできません。

 ぺティ・クラークの法則では、産業構造は第1次産業中心から、いわゆる工業化のプロセスを経て第2次産業中心に移り、最終的には第3次産業に比重が移っていきます。
 尾鷲も、農林水産業やエネルギー業に重心を置きつつも、地域資源や環境を活かした6次産業に産業構造を移していく以外に都市的な発展を続けることは不可能です。
 6次産業に軸足を移すためには、新商品や新サービスの開発、新たな提供方法の創造や新原料の創造などの、いわゆる「イノベーション」が不可欠なものになります。イノベーションを創発するための人材育成や人的な交流なども促進していく必要があるでしょう。

 問題なのは、このような客観的・歴史的な事実を軽視した、「夢よもう一度」的な産業政策が、尾鷲市に限らず三重県南部の市町にいまだに散見されることです。
 農林水産業は歴史と風土に根ざした、その地域にとって大切な産業に違いありません。しかし、従事者、生産額とも全産業の数パーセントしか占めておらず、後継者もろくにいない状況なのは紛れもない事実です。地域が発展を続けていくためには、持続可能な産業、つまりマーケットが継続的に確保でき、従業者も確保できること、を地域に定着させていくことが絶対に必要であって、多くの場合、その産業とは建設業であり、製造業であり、商業・サービス業です。
 これら、真の地場産業を支援し、成長させていく(少なくとも持続的に安定させていく)ための展望と施策を持つことが、基礎的自治体にとって必要不可欠な時代状況になって来ていることは明記すべきではないでしょうか。

※言うまでもないことですが、農林水産業はいらないという意味ではありません。従業者数、生産額の圧倒数を占める産業をもっと大切に育てるべきだと言っているのです。
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2009年12月20日日曜日

年末きいながしま港市に行ってみた

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 今や年末の吉例行事となった感がある、三重県紀北町「きいながしま港市」に行ってきました。
 会場は紀伊半島有数の漁港である紀伊長島港の特設会場。数メートルとなりは海であり、おりから寒風が吹きすさぶと、潮の香が強く漂います。紀伊長島の海産物を中心に、特産物であるサンマ寿司や押し寿司、ミカン、渡利カキなどなど多数のブースが出ており、年末特価で販売されているのでちょっとした賑わいでした。12月19日から28日まで10日間連続開催されています。

 ■三重きいながしま港市ホームページ http://www.minatoichi.com/index.html

 関係者に聞くと、昨年より人出は若干よくないそうです。
 これは不景気の影響もあるでしょうし、ちょうど一昨日から寒波が東海地方を襲っているので、遠出を控える人が多かったせいかもしれません。

 サンマの丸干しがすだれのようにたくさんブラ下げて売られているのは東紀州の冬の風物詩です。
 一般的にサンマは脂の多い青魚の代表格ですが、北海道沖から三陸沖、銚子沖と海流に乗って南下してくるうちに、サンマは体力を消耗して脂気が抜け、熊野灘に到達する頃には丸干しやサンマ寿司に最適なダイエット体型になっているそうです。
 古来からの食生活の知恵なのでしょう。サンマ丸干しにもこんな文化が背景にあるのですね。

 1枚目の写真では見にくいと思いますが、今年は会場がアスファルトで舗装されていました。
 昨年の年末港市の時はまだ砂利引きだったため、風が強く吹くと砂埃が舞い上がって大変だった記憶がありますが、これは完全に解消していました。紀北町役場などのヤル気を感じます。


 このヤル気は、紀北町特産の渡利カキの焼ガキが賞味できるコーナーが作られていたことからも伝わってきます。
 干物や生魚をたくさん買い込むほかに、お客さんによっては「その場ですぐに食べたい」という人も多くいるはずです。

 焼津だったかのフィッシャーマンズワーフでは、魚市場で買った魚を料理してその場で食べさせてくれるコーナーがあります。
 きいながしま港市は屋外なので、紀北町内の料理店などとタイアップしたら町歩きにつながるかもしれません。

 苦言を言えば、同じく紀北町内にあって全国有数の集客を誇る道の駅マンボウと港市とは、あまり連携ができていないようです。帰りに道の駅マンボウに立ち寄ったのですが、きいながしま港市を案内する看板などを目にすることはできませんでした。
 また、会場である漁港からクルマで5分のところにある古里温泉とも連携は薄いようです。古里温泉の足湯とか、温泉タマゴの販売とかやったら、ついでにひとっ風呂浴びていこうかという観光客も出てきたかもしれません。
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2009年12月19日土曜日

地域密着型産業の創出!?

 12月17日に開催された全国知事会の景気・雇用・地域活性化プロジェクトチームの概要が、翌日18日付けの伊勢新聞に一面で報道されました。

 これによると野呂三重県知事は、景気対策や雇用創出に関連して、地域の特色や資源を活かした産業や雇用の創出が必要だと強調したとのことです。今日のブログのタイトルの「地域密着型産業」なる表現は、実は伊勢新聞の見出しから取ったもので、全国知事会の席上で知事がこのような表現を使ったのかどうかは紙面からは定かでありません。
 ただ、今までは、三重県の産業(工業)政策は「知識集約型への産業構造の転換」という表現が枕詞のように多用されていましたので、地域密着型産業は、あるいは知識集約型産業のアンチテーゼ、少なくともパラレルに並立する概念であることは間違いなさそうです。

 ご承知のように、日本の工業化は明治期は繊維や窯業などの軽工業からスタートし、軍需産業と結びついた製鉄や造船などの重工業がこれに続く形で発展してきました。
 戦後になると繊維、製鉄、造船に石油化学工業が加わり、高度成長期、石油ショック期と時代が進むにつれ、家電、自動車、さらに半導体などの組み立て型の製造業に主役が変わってきました。これは広く製造業のジャンルの中での構造転換であり、県が進めてきた「知識集約型産業」なるものもこの文脈で理解すべきと思います。

 しかし、近代製造業は、技術革新がコアなのは間違いないにしろ、産業化という切り口で考えれば、本質的に大量生産こそがビジネスモデルの主流であるため、人件費その他の生産要素のコストが低い後発国に勝ち抜くことは非常に難しいと考えられます。

 知識集約化によって第2次産業を構造転換しても、それは第2.5次産業にバーションアップするだけであり、経済のサービス化に対応した新しい産業の創出に結びつくとは限りません。
 ハッキリ言って、リーマンショックによる世界的な需要の蒸発、さらに円高やデフレなど、製造業を取り巻く環境がますます厳しくなる中で、知識集約によるバージョンアップでは先行きに不透明感が漂っていたのは間違いないところでした。

 しかし、一方で地域密着型産業なるものが具体的に何を指すのかはよくわかりません。伊勢新聞の記事から推測すると、介護や福祉、医療などのサービス産業や、地域資源活用や農商工連携による食品、バイオ、または6次産業のようなものを指すようですが、まだ理論化途上のような気がします。

 これに関連して、先日読んだ池田信夫著「希望を捨てる勇気」のことが思い出されました。池田さんはマクロ経済や財政政策に精通した超人気ブロガーであり、この本もブログの内容を基にしたものです。彼によると
・日本のものづくり技術は高いが、コモディタイズした商品で新興国と競争することは困難
・これからは中国と競争しにくいサービス業に重点を移していくことになる
・この分野で成長率が高いIT産業は、日本に残る社会主義的な規制によって成長が制約されている
・雇用吸収力が大きいのは福祉・医療であるが、これも公的保険システムに組み込まれている
・市場規模が大きく、かつ成長も見込めるのは流通。そのリーダーがユニクロである
・サービス業も国内に引きこもるのでなく、グローバル化する必要がある
とのことであり、同時に「流通業も大店法などの規制で守られてきた側面があるので、福祉・医療産業も含めた規制改革が課題である」と述べています。

 地域密着型産業に、グローバル競争下の製造業に代わる日本の成長産業であることを(もしも)期待するなら、規制緩和も地域レベルでの実行が必要になります。
 切れば血が出る過酷な改革になることでしょう。
 地域密着型産業は果たしてそこまで視野に入れているのかどうか、それを見極める必要がありそうです。


 

2009年12月18日金曜日

で、定額給付金はどうやねん?

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 日本経済はデフレが深刻化し、危機的な状況であることは大多数の国民のコンセンサスではないかと思います。
 また、デフレスパイラルに陥っているのは日本の将来に対する先行き不透明感による企業や消費者の「萎縮」が大きな原因の一つであり、年金や医療など国民生活に密接な問題の見通し方針の明確化などによって、不安感や不透明感を取り除くことがデフレ脱出のきっかけになる可能性がある、ということも多くの人々は合意しているように思います。

 このような状況の中で、キチンと検証し、明確に結論付けておかなくてはならないとつくづく思うのは、例の「定額給付金」の経済効果です。
 果たして経済効果はあったのか、なかったのか。
 
 はんわしは、以前、この評論家気取りの前身のブログで、典型的バラマキ政策である定額給付金は「政策とは呼び得ない」と批判しました
 その後、1月頃から全国の市町村で給付が始まりましたが、多くの自治体でプレミアム商品券を発行したり、大型小売店や商店街では定額給付金キャンペーンが実施されたりして、意外にもそれらが功を奏し、消費を押し上げる効果があったという報道もされたようです。

 ■朝日新聞 「給付金、思ったより消費を刺激 地域独自策に効果」 リンクはこちら

 この記事は、いわゆる全国紙の中で給付金効果を肯定的に検証したものとしては、現時点でネット検索できる唯一のものです。
 逆に言うと、多くが批判的な立場だったマスコミは、政権交代があったせいもあるのか、定額給付金の事後検証すらロクにしていないということは言えるようです。

 その一方で、定額給付金に関して多くのブログ記事は検索できます。しかし、そのほとんどは「マスコミはボロカスに言っていたけど、自分の家は給付金で家計が助かった!」みたいな、身の丈の生活実感の話であって、マクロ的に検証しているのは小宮一慶氏の「定額給付金 効果はあったのか? なかったのか?」という記事だけのように思います。
 これによると、今年の5月と6月の消費支出は、同年4月まで一貫してマイナス基調だったものが2ヶ月間だけプラスに転じていることから、この効果は定額給付金によるものではないかと言っておられます。

 ■リンクはこちら

 冒頭の話に戻ります。
 ドバイショックなどで、どうも世界の不況は2番底に突入しそうな気配です。財政赤字の懸念はあるものの、消費の回復を目指すためには「減税」か、「消費者向けの直接的な需要喚起策」が新たに必要になる可能性が高まっています。

 その意味で、愚策、バラマキと批判された定額給付金も、ちゃんと検証し直して、もし効果がなかったのなら二度とやってはいけませんし、もし効果が認められるなら、新たな工夫のもと、第2弾を検討することも視野に入ってくるのではないかと思います。
 何しろ2兆円もの税金を使った政策です。民主党政権も、何でもかんでも自民党時代の否定・抹殺ではなく、客観的、公平中立に効果を測定し、是非を判定する姿勢が必要ではないのでしょうか。

 もっとも、はんわしは、市町村の発行する「プレミアム商品券」の財源も、その多くが国の交付金を使って行われたことを仄聞していますので、トータルで考えて、やはり「タコ足」的なレベルだと考えるのですが・・・

2009年12月17日木曜日

すき家の牛丼でデフレを実感


 牛丼を280円の激安価格に値下げしたすき家の客足が、急激に回復しているそうです。
 はんわしも、今日の昼食に立ち寄ってみたのですが、このボリュームと味で280円なら、まあ、とりあえずは行ってみてもいいわなあ、という感じでした。正直言って。
 このようなジャンクフードといい、スーパーの弁当といい、特に外食という局面ではデフレを実感することが多くなっています。

 しかし一般の国民にとって、世間でマスコミや経済学者が「デフレは罪悪である」と騒いでいるほどには、物価が下がっていくことに対して危機感があるとは思えません。現実に給料は下がっているのですから、安売りしてくれなくては困るのです。生活できないのです。

 経済は多分に感情によって動いているわけですが、今の日本では、金利政策も手詰まり。財政政策も、国家財政は事実上破綻確実であり、これ以上国債を発行することに対しては大多数の国民は不安しか感じないので、これまた効果なし。デフレ退治が緊急の課題だとは言っても、どうやれば国民が将来に対して持つ漠然とした不安感を払拭できるのかはかなり難しい問題のように思えます。

 話は変わりますが、文藝春秋の「ユニクロ型デフレを克服しよう」みたいな対談はしょーもなかったですね。現状に至ってしまった原因はグローバリズムだとして、小泉改革によって日本経済の国際化が急速に進みすぎたのが悪かった、みたいな分析をしているのですが、ではどうすればいいのかの肝心な部分は何もないのです。肩透かしでした。つまりは、専門家にも(確たる)処方箋はない、というのが現実なのでしょう。

 喩えは良くないのですが、過去の歴史を見ると、戦争に勝利して国民が熱狂するとか、革命的な大異変が起こらないとデフレ脱却のきっかけは見えないのかもしれません。逆に言うと、何か「ひょん」なことで歯車がインフレに逆回転し始めるとも限らないのです。

 自戒も込めてしつこく書くのですが、「こうやれば、こうなる」のようなセオリーは、経済や産業においては存在しないという時代認識を持たなくてはならないと思います。

 何がダメになって、何が当たるのか(成功するのか)は、サッカーの試合のように攻守が瞬間で入れ替わる、変化の早い時代においては誰にも確信はないのです。あり得るのは、可能性を高めるレベルの議論だけでしょう。確信ではありません。
 したがって、まず世の中の変化をよく見ること。次に、反射神経を研ぎ澄ましておくこと
 当面は、これしか対処法はないのではないでしょうか?

 やや肥満気味のはんわし、急にボールがこっちに飛んできたとき、上手くヘディングできるのかどうか・・・
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2009年12月16日水曜日

イオンがGMSの見直しを鮮明に

 イベントでも新商品でも何でもけっこうです。
 もし、あなたが宣伝部長に任命され、法被着て、ノボリ旗を持って、チラシを1000枚配らないといけなくなったとしましょう。
 どこで配りますか? 人のたくさん集まるところでなくてはいけません。
 ターミナル駅の駅前?
 商店街の中?
 
 もし三重県でやるとしたら、どちらも間違いです。

 三重県民の8割以上はこう言うでしょう。
 そら、ジャスコの中でやるんが一番エエに! と。

 ジャスコ(イオン)は、元々四日市市の岡田屋呉服店が前身で、三重県が発祥の地のためか、主要都市にはことごとくジャスコがあります。
 車で走っていると20分おきにジャスコ(イオン)とマックスバリュが交互に視界に入ってくるのは三重県独特の光景であって、他の全国いかなる地域でも、このような景色は見られません。
 そして、三重県内に林立するジャスコとマックスバリュの多くが、GMSと言われる、食料品を中心に衣料や日用雑貨を幅広く品揃えした総合スーパーです。

 今日の朝刊各紙には、イオンの岡田元也社長が、GMS事業のうち、売り場部門とデベロッパー部門を分社化するなど、GMS方式の見直しに着手すると語っているインタビュー記事が大きく取り上げられています。(例えば日経ネットはこちら

 この中で岡田社長は、
・GMSは1980年代のビジネスモデルですでに時代遅れ
・人口が減少していく中、それに合わせて事業分野もシフトしていく
 という興味深い内容を語っています。

 思い起こせば、GMSは功罪相半ばしています。
 今まで、バスや電車を乗り継いで街の商店街まで買い物に行かなくてはならなかったような田舎に、目を見張るような巨大なジャスコができました。
 そこには何でもありました。野菜も魚も肉も。ファッションも、靴も、カバンも。洗剤もシャンプーも。
 間違いなく人々は豊かな生活を実感できたと思います。まさに、GMSには夢があったのです。

 一方で、モータリゼーションは不可逆的に進み、中心市街地商店街の壊滅と、郊外のファスト風土化が決定的になりました。この現象は、自動車交通による物理的な地域の連帯感の遮断、24時間化、住民の流動化を招き、地域コミュニティの弱体化に拍車をかけました。今や、これも非常に大きな問題になっています。

 そして、今、そのビジネスモデルが見直されようとしています。
 GMSそのものは中国など発展途上国にますます「輸出」されることでしょう。日本国内では消費者の高齢化に合わせ、近隣型で小型化したスーパーの出店が進められるようです。

 しかし、いったん商店街などの近隣型地域商業が焼け野原状態になったところに、さらにGMSが撤退、縮小されたら、今までの自動車交通を前提とした三重県内各都市のまちづくりは根本から見直しを迫られることになります。郊外の住宅団地などには多くの買い物難民が新たに生まれる懸念もあります。
 果たして、まちづくりを見直せる体力や知恵は残っているのでしょうか。
 素朴に、そう感じます。そして少々、不安になります。
 
 

2009年12月15日火曜日

熊野灘の座礁フェリー 解決は遠い?


 自分のアンテナが低いせいもあるのかもしれませんが、地元ではおそらく大問題になっているのであろう熊野灘のフェリー座礁事故の現状が、よく伝わってきていません。

 フェリーの運航会社は来週にも、三重県熊野市と御浜町地先の七里御浜に横転・座礁したままの船体の撤去について来週にも方法を提示することと、燃油の流出により操業を中止している地元漁業者への損失補償を速やかに行うことを関係者に確約しているようです。

 熊野灘は伊勢えびの優良な漁場であり、年末のこの時期、縁起物として珍重される伊勢えびの漁獲が止まってしまうことは、漁業者にとってまさしく死活問題だと思います。運航会社が誠意ある態度を見せているのは、当然とは言え、漁業者へのダメージも少しは和らぐのかもしれません。

 しかし、報道ではよくわからない点は、実際に伊勢えびの漁場などに油が漂着している様子です。普段はテレビのローカルニュースを見る機会もあまりないので、現場がどうなっているのかがよくわかりません。そのせいか、地元である東紀州以外の地域での関心も、実は今ひとつのような印象を強く持っています。
 現実に、県や市町などの行政機関が、この件についてホームページを特設している様子はありませんし、地元の誰かがウオッチャーをつとめている気配もネット上ではなさそうです。

 これと対照的なのが、10年ほど前に福井県沖の日本海で起こった貨物船の事故です。
 ロシアという民度の低い国の船籍であったことも災いして、優良な越前の漁場に大量の重油が漂着し、漁場という面だけでなく、環境的からも海岸の機能は完全に壊滅しました。この様子が報道されると、ただちに全国から多くのボランティアが駆けつけ、地元の人々と共に油の回収作業を行ったことは記憶されている方も多いと思います。

 今回の熊野灘では、そのような光景は見かけません。
 これは、幸いにも、福井のように壊滅的な被害ではなかったということなのでしょうか?
 それとも、何か他に理由があるのでしょうか?
 誰か教えて。
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2009年12月14日月曜日

三重県庁もクラウドコンピューティングを導入!

 新しいITサービスのスタイルとして注目を集めているクラウドコンピューティングですが、このたび三重県庁もASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)を導入することになったようです。

 三重県は2010年2月中旬から、物品調達や役務関係業務といった物件の電子入札や見積もり合わせに使う電子調達システムをASP方式に移行する。ASP方式は、外部のシステムを利用し、電子入札1件ごとに利用料を払う仕組み。外部のシステムを利用することで経費を削減する狙いがある。更新期を迎えている上、セキュリティー強化が必要な県独自のシステムを改良して利用するよりも、14年度までの6年間で3億3900万円の経費削減効果が期待できるという。
 05年度に導入された現行システムは、年間8300万円の運用経費が掛かる。さらに、セキュリティー強化のため、入札参加業者をICカードで認証する方法に移行するには、1億4900万円の改修経費が必要となる。
 ASP方式は、単価契約などの機能がないため、6600万円掛けて県仕様にカスタマイズする必要がある。それでも、認証方式がICカード化されている上、年間約1万2000件の利用を想定した利用料1600万円を含めた年間費用は3100万円。県がシステムを更新する必要はなく、経費抑制が可能になるという。(時事通信社の官庁速報より)

 ASPは、プロバイダと呼ばれるソフトウエア提供業者から、インターネットを通じてソフトウエアのサービス提供を受けるシステムのことです。一例をあげるとヤフーメールとかグーグルメールのように、自分のパソコンにメールソフトをダウンロードして使うのではなく、インターネット上のサーバーに入っているメールシステムを、ブラウザから利用できるシステムです。巷で話題のSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)とほぼ同義語かと思います。

 有名なところでは、確か日本大学が学生や職員用の電子メールやスケジューリングのシステムを、自校の独自システムからグーグルメールに変更するというASPに取り組んでいるほか、多くの企業や学校などが採用しています。もちろん、中小企業にとっても、ASPはコスト削減やIT化による業務の効率化に大きな効果が既定できます。特に税務会計のように毎年制度が変更されるような事務処理では、ダウンロード方のソフトは毎年更新が必要になりますが、ネット上のASPならそのようなわずらわしい管理は提供業者が行うので、利用者の手間は大きく省けることになります。
 一方で、全面的にプロバイダ側のサーバーに依存することになるので、データの安全性や秘密が保持されるかのような不安はどうしてもつきまといます。この辺は、よくよく調べて導入を検討する必要はありそうです。

 最近、経済産業省が中小企業向けにJ-Saasというサービスを提供していますので、ご関心がある方は一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
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2009年12月13日日曜日

成長戦略という秘策

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 今日(12月13日付け)の中日新聞の社説 「成長戦略」という秘策 はヒットです。
 リンクはこちら

 デフレ、円高などでわが国の景気の先行きが見えません。
 目先の資金繰り対策などはもちろん喫緊の問題ですが、経済全体を引き上げていくためには中長期的な取り組みを考えてかなくてはならない。
 そのために「成長戦略が必要だ」というのが、多くのマスコミや政治家の結論です。
 そして、これは往々にして、経済成長を定めないままどんな政策をやっても効果がない、という話にすりかえられてしまいがちです。

 では、成長戦略とは何か?

 中日新聞の社説は明快です。
・この戦略を実行すれば、いつどこの国でも必ず成長するというような秘策はない
・秘策はないと分かっていながら、あるふりをして売り込むのが成長戦略である
・官僚たちが、これが成長戦略ですと宣伝するのは、ほとんどが「ダメもとで試してみる」「やらないよりマシ」程度のもの
 つまり、何が近い将来の成長産業になるのかは政府にも、企業にも、誰にもわかっていません。わかるものでもありません。人口(労働力)を増やすとか、産業の生産性を高めるとか、教育の質を上げるといった漠然とした方策は思い描けるとしても、では、そのために国は何をできるのか、というと、その影響力も限定的です。

 ここで再確認したいのは、先進国に追いつけ追い越せの時代ならともかく、変化の速い現代にあっては、国にしろ地方自治体にしろ、本質的に産業政策は「ダメもと」「やらないよりはマシ」という当たるも八卦、当たらぬも八卦という形にならざるを得ないことです。

 もちろん、まったく徒手空拳で競争を戦うのは危険ですから、ある程度は科学技術の研究開発を支援したり、IT化を支援したり、投資ファンドを整備したり、という方針は立てたほうがいいでしょう。
 しかし、そのうち、どの研究の成果がモノになるのか、どの投資先が大成功するかはわかりません。せいぜい可能性が高くなるだけでしょう。

 競争促進的な産業政策とはこのようなものです。
 生産者の保護とか、競争制限などによる規制的な産業政策とは根本的に異なる世界です。
 繰り返しますが、恐ろしいことに、経済成長につながるイノベーションは、いつ、どこで、どのように生まれ、どのように次世代の産業につながるのは誰にも分かりません。イノベーション研究センターといった類の官製の研究施設も、多くはマユツバもので可能性の一つを高める以上の効果はありません。
 あらゆる情報にアンテナを張ってイノベーションの芽を見つけ出し、それをビジネスに育てていくアイデアや柔軟性、コーディネート力こそ競争力の本源になっています。その場面において「選択と集中」という考え方が大きな危険性をはらんでいることは容易にご理解いただけるでしょう。

 

2009年12月12日土曜日

世界遺産風呂 尾鷲ヒノキの入浴木


 尾鷲まるごとヤーヤ便が届きました。

 以前にも書いたように、内容は干物とか、鮮魚とか、漬物とか、お菓子とか、いわば尾鷲特産の食品などです。
 尾鷲出身の人とか、はんわしのように尾鷲に住んでいたことがあるとかの何らかの縁がある人にとっては超ウレシイものなのですが、1回5千円の頒布会の商品としては(残念ながら)パンチが小さいように思えます。

 また、生産者(丸高さん、はし佐商店さん、三紀産業さんなど)はスタッフの写真がパンフレットに印刷されていて「顔が見える」のですが、頒布会自体の主催者である尾鷲観光物産協会のチラシは「尾鷲観光物産協会会長」と肩書きが書かれているだけで、それが誰なのか、名前もわからず、顔も見えず、したがって情熱が伝わってきません。
 
 前々回、前回、そして今回も・・・
 どうやら改善する気はないようなので、尾鷲観光物産協会が「モノを売るプロではない」ことだけは確かなようです。


 話は変わりますが、はんわし的に今回のヤーヤ便の目玉は大きな鯛が入った尾鷲漁師鍋セット以上に、世界遺産風呂 尾鷲ひのきの入浴木でした。
 これは、簡単に言えば尾鷲ヒノキの間伐材丸太を長さ15センチほどにブツ切りしたもの。ただそれだけ。
 しかし、これを沸かしたての湯船に浮かべると、えもいわれぬヒノキの芳香が立ち昇り、まるで世界遺産熊野古道のヒノキ木立に囲まれているかのような安らぎを与えてくれます。


 これは、尾鷲海洋深層水を湯源に使った入浴施設を持つ夢古道おわせで企画・商品化されたもので、本家の夢古道おわせのお風呂のほうでは長さ1メートル以上ある完全な丸太が湯船にプカプカ浮かんでいます。(朝日新聞の記事はコチラを)

 このブログの、一つの大きなテーマは、イノベーションです。
 地域産業を活性化するためには、今までの、「作って売る」従来型スタイルや、「発注元の言うとおりに作る」下請型スタイルから脱却し、「消費者が求める商品を自分で考え、作り、売る」イノベーション型の業態を増やしていかなければいけません。
 イノベーションとは科学技術の革新だけを言うのでなく、新しい商品やサービスの創造、新しい生産方法、販売方法の創造など、新しい原材料の発見や開発など、ある要素とある要素を結びつけて、一つの新しいカタチを作るという「創新性」にこそ本質があります

 尾鷲ヒノキの丸太を切っただけの入浴木。確かにそうに違いありませんが、入浴用丸太というアイデアと、世界遺産熊野古道というストーリーを組み合わせた発想からは、既存の林業業界による間伐材活用のアイデアだけでは決して生まれてこなかったであろう創新性が感じられます。
 これは、地域産業活性化に取り組んでいるすべての方に認識していただきたいことです。

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2009年12月11日金曜日

三重県は中部か?近畿か?

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 三重県人にとっては実はあまり重要性がない問題なのですが、世間でよくある「雑学」的な疑問として、三重県は中部地方か近畿地方かどちらなのか、ということが話題に上るようです。

 結論から言うと、三重県でも、桑名市から四日市市、鈴鹿市、津市、松阪市、伊勢市、鳥羽市と来て、志摩市に至るまでの伊勢湾岸の地域は間違いなく「中部地方」です。
 伊勢湾は古来から内航海運が発達しており、歴史的に愛知県側と頻繁に行き来があったことや、テレビ、新聞といったマスコミ、経済活動の中心となる大企業群や、ターミナル駅、インターチェンジなどは名古屋付近に集中しているため、生活圏が完全に中部圏(と言うか名古屋圏)になっているためです。
 しかし、三重県でも忍者で有名な伊賀地方は地形的にも奈良県や滋賀県に隣接しており、生活圏も文化も近畿圏です。ちなみに熊野灘沿いの東紀州、熊野市以南の地域も和歌山県と奈良県に隣接しており、生活圏、文化圏とも近畿の影響下にあります。

 これは不思議でも何でもありません。
 三重県は、京阪神を中心とした近畿地方と、名古屋圏の中間に位置しており、その地理的な条件を生かして繁栄してきた歴史があるのですから、ちょうどその真ん中、近畿と中部の習慣や風俗が交じり合っている地域なのです。
 このようなことは何も三重県だけでなく、山口県は中国地方ですが九州の大都市圏(北九州市や福岡市)の影響を大きく受けていますし、福井県も近畿と北陸の両方にまたがったポジショニングです。
 県というのは面積も大きく、多様な文化圏を抱えているので、そもそも近畿だ中部だとスパスパ区分けできないのが当たり前です。繰り返しますが、近畿と中部の両方にまたがっているのが三重県の強みなのです。

 こんなことをあらためて考えたのは、今日、帰りがけに本屋で立ち読みしていて、ある有名なエコノミストが監修しているという、日本経済の早分かり、みたいなブックレットを見つけ、ぱらぱら見ていると、データが良くまとまっていて文章も読みやすいし、値段を見ると手ごろだし、電車の中で読むのに買ってみようかなーと思ったときのことです。
 日本の各地域別の景況情勢という欄があり、北海道地方、東北地方、ともに大変厳しい経済情勢で、失業率も高い。関東甲信越はまあまあ。中部も悪いなりに堅調。なるほどと思ってみると、中部地方の中に三重県が入っていない!
 近畿地方のページを見ると、三重県はこちらに入っていました。
 経済情勢の分析は大阪のことばかりで、三重県の基幹産業であるトヨタ、ホンダ関連の自動車産業や、シャープ、東芝などの電子部品産業の記述はほとんどありません。
 しかし、こと、経済の分析に関して言えば、この地域区分は間違っています。
 このエコノミストは、いったい何を監修しているのだろう? 三重県のことはあまり知らないようです。
 ということは、全国の他の地域、山口県も福井県も福島県も、それぞれ中国地方、北陸地方、東北地方、という括りでしか把握できていないのでしょう。
 残念ですが、お里が知れたような気がして購入はあきらめました。

 政治にしろ経済にしろ、ジャーナリズムが東京目線なのにはウンザリしますが、こういった本質的な無知が、時として地方の経済政策を誤らせるのだろうな、と再認識した次第です。

2009年12月10日木曜日

電気自動車 ベンチャー企業が続々参入

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 電気自動車:ベンチャー企業が続々参入 価格下げに期待という、今日の毎日新聞の記事が面白かったです。

 エコカーの本命といわれる電気自動車の製造販売に、国内外のベンチャー企業が続々参入しているとのこと。ベンチャー参入が相次ぐ背景は「部品点数がガソリン車の10分の1」と言われるほど、車両構造がシンプルで、動力源は電池とモーターのみで調達も簡単なため、設備投資や運転資金などの新規参入の敷居が低いためのようです。 
 ただ、車載用電池には明確な安全基準がなく国交省が現在基準作りをしているなど、安全面に解決すべき課題はあるようです。しかし、これは過渡的な問題でしょう。

 このように、新規参入が容易で、いわば「多産多死」型の競争と淘汰を経て、結果的に一つの産業分野は大きく成長していくわけであり、これは「国が成長戦略を作って、効率的に競争せよ」という次元とはまったく別の話で、本来はやはり市場競争原理が経済の前進につながっていくという、ごく当たり前のことなのではないかと思います。

 一つ思い出したのは、数年前読んだ、アルビン・トフラーの「富の未来」という本の内容です。
 うろ覚えではありますが、たしか「これからは、非営利セクターによる経済活動が市場の大きな部分を占めるようになる」とか、「欲しいものを自分で自由に作れる個人向けの工作機械が新製品として売られるようになるかもしれない」というような話があったと思います。

 前者は、地域課題を解決するビジネスであるソーシャルビジネス(社会的企業)の隆盛とか、クックパッドのように不特定多数の消費者が自分のレシピを持ち寄って、食のコミュニティを作るというまったく新しい集合知型のビジネスモデルの到来を予言していたような気がするのですが、後者はまさに(毎日新聞の記事にあるように)、今はベンチャーのメーカーがプラモデル感覚で電気自動車を組み立てているものが、まもなく消費者自身が自ら組み立てる電気自動車キットの出現を予感させるように思いました。

 素人がプロのものづくりを越える という新しい製造業の幕開けかもしれません。
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2009年12月9日水曜日

ソーシャルビジネスへの過剰な期待

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 12月8日、政府が「明日の安心と成長のための緊急経済対策」、いわゆる追加経済対策を公表しました。(内容は首相官邸HPから)
 現在の経済状況を、需給ギャップの大幅な供給超過、円高・デフレ状況であると認識し、景気回復とデフレ克服のために、「雇用」「環境」「景気」を三本柱として財政や金融対策を講じていくことが書かれています。

 同じく、政府が10月に「緊急雇用対策」も公表しているのですが、この緊急雇用対策においても、今回の追加経済対策においても、新しい雇用創造の方法として「社会的企業」(ソーシャルビジネス)を重視しているのは、自民党政権時代との際立った違いといえます。

 以前もこのブログに書いたとおり、社会的企業とは「医療、福祉、教育、環境、文化などの社会サービスをビジネスとする事業者」のことであり、「官の非効率と悪平等、形式主義」と「民の利益優先、効率主義」のすきまに陥ってしまっている社会課題をビジネスの手法で解決しようとするものであり、これ自体は、まさしく現代という時代の要請によって生まれてきたものと言えます。
 社会のさまざまな部分にひずみが現れ、閉塞感が漂っている今、あらためて社会的企業が見直され、そこで働く人を増やそうという考え方も間違いではありません。

 しかし、本当にそれが雇用対策と呼びうるほどに大きな雇用吸収力を持つのでしょうか?
 行政も、企業も関与しないものが「地域課題」ですので、そもそもマーケットがニッチでごく限られています。サービスに支払える対価も限られているケースがほとんどでしょう。つまり、ビジネスには違いないけれど、儲かるビジネスでは決してありません。
 次に、例えば製造工場での組立作業のパートや、スーパーでのレジのパートのような「単純作業」がほとんどありません。もちろん、組立作業やレジもスキルは必要ですが、社会的企業において反復継続的な作業のニーズはあまりないので、求められる人材は多分に知識やヤル気といった素質が求められます。
 国はインキュベーション事業として、人材育成やプランコンペなどに取り組むようですが、マーケットは所与のものではなく、自分でゼロから切り開いていくことが必要になるので、過激なアントレプレナーシップも必須です。

 そして、最も重要な問題は、社会的企業の進出によって自分の権限やカテゴリーが侵食される(=既得権を失う)官や民の猛烈な抵抗が予想されることです。
 課題解決、例えば失業問題が、もし仮にきめ細かいアドバイスによって就労を支援するような社会的企業の登場によって解決してしまったら、今のハローワークだのは何の役にも立っていないことが白日の下に晒されてしまいます。これは役人にとって死活問題です。
 例えばガラの悪いタクシー会社しかないところへ、エコカーを使って、高齢者や障害者を優先する社会的企業のタクシー会社が参入し、既存タクシーは駆逐されてしまったら、それが適正なサービス競争の結果であったとしても、いろいろ難癖をつけてくることは大いに考えられます。

 つまり、社会的企業の成功は、「規制緩和」による新しいマーケットの創造と表裏をなしています

 どうも民主党政権は掛け声倒れが目立ってきたようなので、社会的企業による雇用創造も、頑強な既得権者の抵抗によって足を引っ張られないか、それが気にかかります。
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2009年12月7日月曜日

忙しすぎかも・・・

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 最近、雑誌か何かで読んだ寓話が強く印象に残っています。
 気が付くといつの間にか師走も7日。明日は太平洋戦争の開戦記念日と同時に、確かジョン・レノンの命日かあ。
 このブログの読者にも忙しすぎる人はいませんか。
 自戒も込めて共有します。

 賢者が山道を歩いていると一人の木こりが斧で木を切っているところに出くわした。
 木こりは一生懸命に斧を振り下ろしているが、大木の切れ込みは遅々として進まない。
 賢者は言った。
 「あなたは忙しすぎです。少し休憩したらどうですか。ついでに、斧を砥いだほうが今よりずっと早く切れるようになるのではないですか。」
 木こりは答えた。
 「俺はもう4時間もこうやって切り続けているんだ。忙しくて休むヒマはないし、斧を研いでいるヒマもない!」

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2009年12月6日日曜日

伊勢河崎「町家とうふ」に行ってみた

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 伊勢志摩経済新聞にも11月25日付けで記事がアップされていましたが、伊勢市河崎に最近オープンした町家とうふに行ってみました。

 同紙によると・・・

 おからが出ない製法で大豆本来の成分を丸ごと閉じ込めたこだわりの豆腐が製造できるミナミ産業(四日市)製の豆腐プラントを導入し、築100年以上の町家 を再生してできた同店は、三重県産の大豆と尾鷲の天然にがりを原材料に毎日豆腐を生産する。
 飲食店では、伊勢春慶の「くるみ膳」に乗せた11品の豆腐づくし料理「本日のおまかせ御飯」(1,000円)のみを提供。作りたてで店頭でしか味わえな い自慢の「枡豆冨(ますどうふ)」、味噌や粕、たまりなどでつけ込んだ「醍醐豆冨(だいごどうふ)」、豆腐のフライなどユニークな豆腐料理で楽しませ、 オープン以来連日20席の店内は3回転するほどのにぎわいをみせる。

 とのこと。


 今日は日曜で晴天だったせいもあってか、はんわしが行った12時半ごろが来客のピークだったようで20分待ちの混雑でした。



 写真は、3つのメインメニューから選択できるおまかせ御飯のうち、ひりょうずの含め煮です。
 食前に出てくる豆乳(ミニグラスで食前酒みたいな感じで出される。)や、いわゆる「すくい豆腐」である枡豆冨、さらにデザートも入れると全部で10品ほどあり、もちろん味も大満足です。

 かつて参宮客で賑わう神都伊勢の物流を一手に担っていた運河と蔵のまち河崎では、近年、町屋を使ったレストランや店舗の参入が活発ですが、この町屋とうふのスタイルがややユニークなのは、伊勢志摩経済新聞にもあるように、伊勢の伝統工芸品である伊勢春慶をお膳に使ったりしているというだけでなく、自家製豆腐と一緒に、特産品の岩戸の塩を販売したり、河崎町内の老舗が扱っているお茶や、花かつおなど、一見特産品でもなんでもない地味な製品も販売していることです。
 伊勢春慶は一部の関係者は熱心にビジネス化を目指してはいますが、市内でも食器などに使っている料理店はほとんどなく、市民への広がりが見られないことがネックになっています。
 その意味で、カジュアルな豆腐レストランで伊勢春慶が普段使いされていれば、お客の目に留まる機会も多くなるでしょう。普段は入りにくい河崎の老舗の品物も、ついで買いしてもらえるかもしれません。

 このように、河崎全体を盛り上げていこうという意気込みのようなものが感じられました。

 ■伊勢河崎町家とうふ http://machiya-tofu.com/

 

2009年12月4日金曜日

事業仕分け反論者の大いなる誤解

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 先日、事業仕分けにより商工会議所などが国から委託を受けて、中小企業の経営革新を支援する「地域力連携拠点」のことをこのブログで書きましたが、何と100を越えるページビューがありました。商工団体の方も事業仕分けに対するある種の不条理はお感じになっているのでしょうか。

 ここへ来て、事業仕分けへの巻き返しが本格化してきています。スポーツ関係の予算を仕分けされたことに対して、オリンピックの金メダリストなどが集団で抗議したりしていますし、三重県内でも地球温暖化対策関係の予算が事業仕分けされたことに対し、環境団体が抗議声明を出したりしています。

 個別の問題はそれぞれの背景があるので軽々に是非は言えないのはもちろんですが、どうも世間一般に広まっている「誤解」があるような気がします。

 それは、事業仕分けは、
「1事業につき審議時間が1時間程度で短すぎる」というものと、
「仕分け人は個別の問題については素人で、専門的な見地からの仕分けはできない」というものです。

 結論から言うと、これは両方とも間違いです。都市伝説と化してきたのかもしれません。

 地方自治体では、国の来年度予算の概算要求が出揃う秋から冬にかけてが予算編成、予算査定のシーズンになります。正確な数字はわかりませんが、県レベルなら間違いなく数千の事業があるはずで、当然ながら、そのすべては予算を要求した担当部局(原課)が、財政部局の査定を受けることになります。
 つまり、
(1)原課が事業の予算案を作成
(2)財政部局がそれを査定(ほとんどの場合は減額査定)
(3)査定済みの予算案がすべてまとめられ、知事原案として議会に上程
(4)議会で審議して議決
(5)予算成立
 という流れになります。(はんわしは、事業仕分けは、上記のうち(2)が一般公開されて行われたイメージを持ちます。もちろん、通常の予算査定は密室で行われます。)

 では、実際の(2)の予算査定はどのように進められるのかというと、もちろん個別案件の背景や、予算額の大小によっても違いますが、1事業、せいぜい30分くらいではないでしょうか。過去からずっと継続している事業なら5分という査定時間も珍しくありません。
 しかも、実際に査定している財政部局の職員は、当然ですが、その事業の専門家ではありません。実際の事業については、公共事業であれば建設課や道路課、福祉であれば福祉課といった原課が一番詳しいに決まっています。財政担当者は、書類の字ずらを読んで、全体のバランスを取りながら数字を合わせているに過ぎません。

  繰り返しますが、重要な事業、困難な事業ではもちろん例外もたくさんあります。真摯な議論が繰り返され、厳格な査定が行われますが、全国の大多数の官庁では、ほとんどの事業の査定はこの程度の「流れ作業」なのです。

 では、(4)の議会による審議はどうか。
 これは、国会の予算委員会はTV中継されていますし、ほとんどの市町村議会、県議会でも委員会はオープンになっていますから、ぜひその目で予算審議の模様を傍聴されることをお勧めします。
 失礼な言い方ですが、議員さんは個別案件に対しては素人か、やや毛の生えた程度の知識です。しかし、着眼点は鋭く、庶民感覚を持ち合わせた質問を執行部にされる場面も多く見受けられます。素人の仕分けだからダメ、というなら、住民の代表としての「大いなる素人」である議員による審議そのものが意味を成さないことになります。

 国の事業仕分けへの批判は、地方公務員から見ると、このようにピント外れなものが多く、批判する人は、普段いかに政治に無関心だったかということを裏返しているようにしか思えません。
 これは、予算査定の経験のある公務員ならほぼ同感なのではないでしょうか。
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2009年12月3日木曜日

田舎力 ヒト・夢・カネが集まる5つの法則

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 食環境ジャーナリストを名乗る、金丸弘美さん(女性のようなお名前ですが、男性です)の著書です。
 一時、新聞の書評などにたいへん多く取り上げられていたのですが今まで読む機会がありませんでした。

 長らく、山間地、過疎地と呼ばれた地域、それに離島などは「経済的に弱い地域」として都市地域の後塵を拝してきました。治山治水は国土管理の要諦であり、本来、これらの地域は都市地域の生活を支える存在として対等であるはずです。
 しかし、戦後日本が経済成長を遂げ、輸出型の製造業が産業の主流になると、労働力が田舎から都会へ流出するようになりました。次いで、巨大化してきた都市の生活者に向けたサービス業が発展し、農林水産業などが主産業である田舎は完全に取り残された「後進地」となってしまっていました。

 ところが、ここへきて状況は変わってきました。

 ごく一部の地域ではありますが、特産品開発や、6次産業などのいわゆる「農村ビジネス」を興し、地域活性化に大成功を収める例が全国各地に多数出てきているのです。

 この本では、その具体的な取り組み事例や、どこに成功の秘訣があったのかのエッセンスが紹介されています。(三重県では「伊賀の里もくもく手作りファーム」の事例が紹介されています。)

 金丸さん理論では、このエッセンスは「ヒト・夢・カネが集まる5つの法則」にまとめられます

・発見力
・ものづくり力
・ブランドデザイン力
・食文化力
・環境力

としてまとめられています。

 ごく乱暴にまとめてしまうと、地域おこしのためには、よその成功事例を猿真似してもダメで、

○ その地域に固有の資源、風土、歴史、文化などを再発見、再評価し、これらの資源を活かすビジネスモデルを考えること。

○ 商品化(商品にはモノだけでなくサービスも含みます)にためには、大消費地である都会のニーズを知っている、若者やよそ者の視点を生かす。また、女性も参画させ、女性特有の視点やネットワーク力を活用する。

○ モノやサービスには、地域固有のストーリー(ものがたり)が必要

などのセオリーがあり、この成功セオリーを、おのおのの地域地域でカスタマイズしていく努力が必要、というようなことになると思います。

 ただ、本書はあくまで入門編であり、すでに地域おこしの問題意識を持ち、実践を始めている方にとっては特に目新しい話はないかもしれません。紹介されている事例も有名どころが多いからです。
 もちろん、アタマではわかっていても、行動に移せない、または行動してもなかなか成果が出ない、というケースは多いので、迷ったら原点に返る意味で、本書の価値は何ら変わりません。ぜひご一読を。
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2009年12月2日水曜日

不景気なのか、構造不況なのか

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 現状を不景気と捉えるか、構造不況と捉えるか、 これは大きな違いです。
 不景気と捉えるなら、景気は好況と不況が一定のスパンで循環しているので、供給(生産)に対して需要(消費)が不足しているという現在の「ギャップ」を埋めれば良いことになります。
 政府が発表した景気対策のための大幅な補正予算措置が有効であり、そのために国の財政赤字が深刻になっても、景気が元に戻って税収も回復すれば赤字はいつか埋め合わせることができるでしょう。

 一方、構造不況と捉えるとどうか。
 この経済状況は、景気の波(循環)ではなく、少子高齢化による労働力人口の減少や消費市場の縮減によるもので、現在の産業構造を変えて、成長力の高い、新しい産業を創出していかなければ、ますます経済の規模は縮小していくと考えます。
 実は、決して少なくない経済学者はこの説をとっており、政府の景気対策(ましてや日本銀行による通貨供給量の増加や金利政策)などほとんど意味はないという見方が大勢です。

 県のような地方自治体の立場としては、政府の見解を完全に無視するわけにはいかず、かと言って、過去20年近くにわたって景気対策としての財政支出を増加させてきたため、これ以上の財政負担は事実上不可能であるという状況にあります。
 また、肝心の景気対策の効果も、愛知万博の頃(00年代前半)の好景気につながった実績はあるものの、その影響は地方のすみずみにまで行き渡らなかったという教訓もあって、半信半疑なのが現実ではないかと思います。

 最近、大手企業やマスコミばかりでなく、知事や市町といった地方自治体の首長までもが「国は早く成長戦略を示せ」みたいなことをよく言っています。
 が、欧米の先進国がお手本だった時代は、それを見習っていくらでも成長戦略が描けたのでしょうが、もはや21世紀の今、実際問題として「この産業分野は成長する」「こうやったら成長する」などとい戦略がが明確にある訳がありません。
 現代は情報化が進み、官民の情報格差もなくなって、成長しそうな分野にはとっくに企業が進出していますし、イノベーションの猛烈な競争状態となっています。国の示す戦略に従えば企業も、地方も潤う時代ではなくなっています。

 自分の五感を信じ、アタマで考え、行動する

 この当たり前のことが、まさにすべての経営者や地方自治体に求められている気がします。
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2009年12月1日火曜日

2009年度「日本経営品質賞」が発表されました!

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 日本経営品質賞委員会は、本日、2009年度の「日本経営品質賞」受賞組織を発表しました。
 三重県の万協製薬株式会社
日本経営品質賞/中小規模部門受賞を受賞されています。

 同社の松浦社長は、三重県経営品質協議会でもご活躍いただいており、今年2月には、三重県経営品質賞の最高賞である三重県知事賞を受賞されています。

 以前にもご紹介したかもわかりませんが、元々神戸市内にあった万協製薬は、平成7年の阪神大震災で被災し、工場が壊滅してしまいます。
 失意の松浦社長は、家族で縁もゆかりもなかった三重県多気町に移住。そこで三重県の企業立地支援制度も活用し、万協製薬の製造工場を再興されました。
 クリームなどの外用薬専門の製造メーカーとして、大手製薬会社に製品の企画提案を行い、生産を受注するというビジネスモデルで業績を拡大し、今では3つの工場と100名近くの社員を擁する中堅製薬メーカーにまで発展させました。

 さらに、顧客重視、従業員の満足度重視という経営品質プログラムを経営に導入し、社内のコミュニケーションを高めることにも配意され、万協スピリッツとでも言うべき、明るく風通しの良い社風を確立しておられます。
 確かに同社にお邪魔すると、社員の方は皆、愛想がよく、礼儀正しくてこちらもうれしくなります。

 ウルトラマンを始めとしたフィギュアのコレクターとしても有名な松浦社長には、普段から経営品質に関するセミナー講師をつとめてもらったり、工業高校生を対象にした経営者との意見交換シンポジウムでパネラーになっていただいたりと、色々なご協力をいただいています。
 また、社長業のかたわら三重大学大学院の地域イノベーション学科にも在学し、一学生として大学とのコラボレーションにも取り組んでいます。まさに八面六臂の活躍ぶりです。

 この場を借りて感謝申し上げたいと思います。本当におめでとうございました。

 ■日本経営品質賞 ホームページ  http://www.jqaward.org/
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