2014年12月31日水曜日

2014年末・伊勢のお寺巡り(地の巻)

(承前) 2014年末・伊勢のお寺巡り(天の巻)

 伊勢市内で現存最古の建築物である(らしい)善光寺、そして法然上人ゆかりの欣浄寺とも、駅から近くて観光客向きのロケーションになりながら観光客向けではなかったので、今日は、地元市民向けの2つのお寺に行ってみました。

観音山梅香寺(浄土宗)
 昔むかし、伊勢参宮への旅人が歩いてやって来た時代、街道を通って宮川で渡し船に乗り、宮川右岸、現在の伊勢市二俣町あたりに上陸し、最初の「お伊勢さんらしい」ところが、この梅香寺がある筋向橋(すじかいばし)という場所でした。ここは上方からの伊勢本街道と、東海道からの伊勢街道が交差する要衝で、全国各地からの旅人であふれ、大変賑やかだったそうです。
 

2014年12月30日火曜日

2014年末・伊勢のお寺巡り(天の巻)

 伊勢市は当然のことながら伊勢神宮によって形成された宗教都市で、多くの参詣者が内宮・外宮両宮にお越しになっています。その一方で、有名な仏教寺院が伊勢にはほとんどありません。
 これは、明治維新に全国に吹き荒れた「廃仏毀釈」が、伊勢神宮のお膝元である伊勢市(当時の言い方をすれば、外宮の門前町であった山田地区と内宮の門前町であった宇治地区)では特に過激に実行されたためです。
 伊勢神宮の周辺にあった寺院はほとんどが廃寺となり、僧は還俗させられ、仏像や仏具は破却されるか売却されました。明治末期になるとファナティックな仏教破壊は見直され、山田のお寺も徐々に復興してきますが、宇治では今でも江戸時代から続くお寺は一社もありません。

 今では伊勢市民も多くの人は普通に仏事を行いますし、お参りもします。ただ、伊勢神宮やそれにつらなる神社ほど伊勢のお寺はメジャーになっていません。
 そんなわけで、年末のお参りは、お寺で行ってみることにしました。もっとも、金剛証寺や、寂照寺、大林寺、中山寺、松尾観音寺などは今までこのブログでも紹介したことがあるので、今回はわしもほとんど初めてお参りするような寺の特集です。


2014年12月28日日曜日

わしはこうして詐欺に引っかかった(後編)

(承前) わしはこうして詐欺に引っかかった(前編)

 さて、このように元上司からの、よく考えてみるとわけの分からない理由による無心に応じてしまったわしですが、現金を渡したときには引き換えに借用証(というか、返済することを確かに誓約します、という類の誓約書みたいなものでしたが)を出してきたので、まあいいか、みたいな感じでした。
 実際に最初の何か月かは、月1回、お金が振り込まれてきました。ただ、決まった額ではなく、多い月は2万円くらい、少ない月は5千円くらいで、つまりは決まった返済額というものもなく、これもよく考えれば怪しい話なのですが、わしは「ああ、よほどお金に困っているのだな」と思っていたほどでした。
 
 おかしいと思ったのは、数か月後、月1回の返済さえもなくなり、元上司の携帯に電話しても本人にほとんど繋がらなくなったことです。仕方がないので、今まではあくまでプライベートな問題と思って自粛していた、彼の職場へ電話してみることにしました。
 しかし、彼はいつも休暇を取っているか、出張しており、職場にいないのです。電話に出た同僚の方々に聞いても、いつ出てくるかわからない、どこへ(出張に)行っているか自分たちも知らない、という答えばかり。さすがのわしも、これは怪しいと疑い始めました。

2014年12月27日土曜日

わしはこうして詐欺に引っかかった(前編)

 オレオレ詐欺のような「特殊詐欺」の被害額が11月時点で500億円を超え、統計開始以来、過去最悪となることが確実視されています。
 被害者となるのはほとんどが高齢者で、犯人が捕まっても、騙し盗られたお金が戻ってくることはおそらくないでしょうから、せっかく築いてきた財産があっという間に失われてしまった落胆はいかほどかと思います。
 それと同時に、「なんで世間であれほど注意しろと言っているのに、おばあちゃんは騙されちゃったの?」といったような、批判がましい世間の目が向けられることで、いわば二次被害を受けているのではないか、とも心配になります。
 騙された、と分かった時の、その混乱した気持ちは被害者でないとなかなかわからないものかと思います。自分の愚かさを悔やんでも悔やみきれない気持ち、家族や知人への恥ずかしさ、犯人に対するやり場のない怒り、などなど。
 実はわし、職場の元上司だった男(つまり三重県の職員)にお金を騙し取られたことがあります。わしの体験をもって他山の石としていただきたく、年末になって世知辛さも募るこの時期、あえてその顛末を書いてみることにします。

2014年12月26日金曜日

地方で就職する学生への補助金は有用か?

日経WEBより
 先週の日経新聞に載っていた、政府が地方にUターンやIターン就職する大学生に対して学費を支援する制度をスタートさせるらしいという記事は、今日、総務省と文科省が「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の一環として正式に制度創設を発表しました。

 この制度は、日本学生支援機構が新設する「地方創生枠」というもので、地方の企業への就職などの要件として学生に無利子の奨学金を貸与する内容です。そして、その学生が卒業後に要件を満たせば ~つまり、地方企業に就職すれば~ 返済を減免するとのこと。
 ただ、奨学金の財源には地元の企業などと自治体が共同で出資して基金を造成して充てられ、政府は基金を設けた自治体に対して特別交付税を交付する財政支援を行うという複雑なものです。

 関係者の間では、早くもこの奨学金が、果たして政府の唱える地方創生に有用なのかどうかの議論が喧しくなっています。

 意欲がある優秀な大学生が地方に就職することで地方企業が活性化するという肯定論と、奨学金をインセンティブにしても地方にはそもそも働く場がないので無意味だ、という否定論が拮抗していますが、わしはこのように考えます。

2014年12月23日火曜日

マルキ商店「骨までやわらか」鯵みりんを食べてみた

 先日、三重県紀北町で開催されていた 年末・きいながしま港市 で、マルキ商店の 骨までやわらか 鯵(あじ)みりん という商品を買ってきましたのでレビューしてみます。

 鯵みりんとは、アジの干物の一種で、醤油やみりんなどで作った調味液にアジを浸してから干す製法による「みりん干し」という種類の干物のことです。
 わしは、干物といえば塩味のものが一般的だと長らく思っていたのですが、紀北町を含む三重県東紀州地域(三重県南部の、尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町の2市3町からなる地域)では、アジやサバ、サンマ、カワハギなどといった魚の干物はみりん干しが多く作られており、干物屋さんに話を聞いてみると、「うちのイチ押しは、みりん干しやなあ」と答える方が多くいらっしゃいます。
 それは、調味液がまさに他店と差別化できる、自店の「秘伝のタレ」だからで、多くの干物屋さんは独自のブレンドレシピがあり、中には醸造業者とタイアップしてタレを特注しているところもあるようです。

 さてこの、骨までやわらか 鯵(あじ)みりん ですが、これは単なる干物でなく、すでに調理済、すなわち焼かれた状態で冷凍されており、所要時間電子レンジで温めると、焼き立てのみりん干しが食卓に上るという趣向の商品です。調理済の干物で、レンジで温めて食べるものは今ではそこそこ見かけることも多くなっています。しかし、実はこの商品、さらにもうひとひねりがあるのです。

2014年12月22日月曜日

近大マグロはなぜモテるのか

 コンビニでふと、エースコックのカップラーメンを見つけました。

  スープのダシに「近大マグロ」の中骨を使っているという触れ込みのラーメン(近大マグロ使用 中骨だしの塩ラーメン)です。

 近大マグロは、近畿大学水産研究所が卵を孵化させ、その稚魚を成魚まで育てて、さらにまたそれから卵をとる、というサイクルの養殖技術が完結している、いわゆる「完全養殖」の技術で育てられています。
 従来から養殖マグロというものはあるのですが、これは稚魚は海で捕ってきて生かしたまま蓄養場の生簀に持ち帰り、成魚になるまで育てるやり方でした。

 なので近大マグロは、ブロイラーとか肉牛とかと同じように、いわば工業製品的に生産し出荷できることが最大の特徴です。
 すでに近大マグロ専門のレストランは大阪・梅田と銀座にオープンしており、身(肉)も全国のデパートやスーパーで販売されています。
 しかしまさかラーメンまで出てくるとは思いませんでした。さっそく食べてみることにします。

2014年12月21日日曜日

年末きいながしま港市に行ってみた(平成26年)

 年末この時期に恒例の、年末・きいながしま港市に行ってきました。
 例年、10日間近くのロングラン開催ですが、今年も12月20日から28日までの9日間、連続で開かれます。
 会場は紀北町にある三重県でも屈指の水揚げを誇る紀伊長島漁港です。紀勢自動車道を紀伊長島ICで下車し、いったん国道42号に出て市街地を抜け、ICからはおよそ10分ほどで到着します。漁港周辺が駐車場になっており、無料で停めることができます。
 

 紀北町内の業者を中心に50店舗ほどがテント出展しており、特産の伊勢えびやカキ(渡利がき)、マグロ、さんま、さば、マンボウ、サザエなどの魚貝と、ひものなどの水産加工品、さんま寿司などが盛大に販売されています。

2014年12月19日金曜日

寒風の中、年末海族市に行ってみた

 志摩市大王町で開催されている、“御食つ国・志摩” 年末海族市に行ってみました。(これで、「みけつくに・しま ねんまつかいぞくいち」と発音させます)
 志摩特産の伊勢えびなどの魚介類、干物や手こね寿司などの加工食品などの産直市で、20以上の業者が出店しています。

 会場は、太平洋の突き出す大王岬(だいおうざき)にある波切(なきり)灯台で有名な、志摩市大王町の波切漁港です。海のすぐ真横にあるため寒風が直撃し、寒さは尋常ではありません。


2014年12月17日水曜日

a trioがキャリア教育で文科大臣表彰を受賞

 津市に本拠を置くNPO法人 a trio(ア・トリオ)が、文部科学省による「キャリア教育優良教育委員会,学校及びPTA団体等文部科学大臣表彰」を受賞するそうです。
 この表彰は、キャリア教育の充実・発展に尽力し、顕著な功績が認められた教育委員会や学校、PTAなどの団体について、その功績を讃え文部科学大臣が表彰することで、キャリア教育の充実を促進することを目的として、今回で第8回目になるものです。
 今回表彰対象となったのは、小学校15校、中学校24校、高校26校、特別支援学校5校、教育委員会9団体、そしてPTA等の団体が14団体の、全国で計93の学校・団体です。

 文部科学省のホームページによると、a trioの受賞理由は次のようなものです。

2014年12月16日火曜日

山中光茂松阪市長が辞職へ

 松阪市の山中光茂市長(38)が、自らが進めている市立図書館改革に関する予算案が市議会に再否決された責任を取るとして、市長を辞職することを表明しました。

 山中市長は、老朽化している市立図書館の改修工事を、民間企業等の資金を使って行ういわゆるPFI方式で行う内容の補正予算案を9月市議会に提出していました。しかし市議会議員には慎重論が多く、9月議会では否決。山中市長は11月市議会に再提案しましたが、本日開かれた本会議で再び否決されました。

 採決後、山中市長は記者会見を行い、
・図書館改革が5年以上遅れることが決定的になった。議会解散ができないなら、自分が辞めて市民への責任を示すしかない(朝日新聞記事より)
・議会の無責任な態度を含め、誰かが責任を取らなければならない。これ以上、首長(市長)を務める事はできない(毎日新聞記事より)
 等と述べ、平成27年度当初予算編成と、来年の2月市議会が終了した後、出直し市長選が4月26日の統一地方選(後半戦)に重なる時期を見計らって辞職すると明らかにしたとのことです。
 なお、この出直し市長選へ自らが再立候補するかについては「検討中」(朝日新聞記事より)、「まったくの白紙」(毎日新聞記事より)ともコメントしました。

2014年12月15日月曜日

民主党は地方政党になって出直せ

 多くのマスコミがはるか以前から予言していたとおり、第46回衆議院議員総選挙は政権与党である自民党、公明党が326議席を獲得し、圧勝しました。投票率は国政史上最低の52.66%(小選挙区)とのことで、このことも、事実上有権者に選択の余地がなく、かなり早い段階で与党勝利が確実視されていた中では、またやむを得ないことといえるでしょう。
 安倍政権は戦前回帰の復古的な政治理念を感じさせる場面が多々あり、政治資金の取り扱いが不明朗な~政治家の資格などまったくない~議員にも寛容であるなど、首をかしげたくなる場面はありますが、それにしても「アベノミクス」と呼ばれる経済政策は一定の成果を上げていると評価できるのは事実ではないかと思います。
 その一方で、誠に不甲斐ないとしか言いようがないのが野党第一党である民主党です。何らリーダーシップが発揮できず、事実上「レームダック」になっていた海江田代表の党運営が、ご本人の落選によってやっと解消されそうなのが一筋の光明といえなくもないでしょうが、政見放送などで見聞きした民主党の主張や政策は、抽象的で現実性がなく、前回の選挙で明確に国民の審判を受けた民主党政権時代の混乱した外交、経済、教育、福祉などの政策が、性懲りもなく同じように羅列されており、心ある国民、つまり、現政権等の代替が可能な政権担当能力を持ちうる第二の勢力を待望する国民の信頼を完全に裏切ったと言えます。
 民主党の公約は「厚く豊かな中間層の復活」でした。しかし、なぜ中間層は衰退したのかの正しい原因分析と、有効な方策を示せたとは到底思えません。

2014年12月14日日曜日

JR伊勢市駅前にホテル「三交イン」が進出へ

 三重県内を中心にバス事業や不動産事業を展開している三重交通株式会社は12月11日、グループ会社である株式会社三交インが、JR伊勢市駅前においてホテルと商業施設が入居する12階建てのビルを新たに建設すると発表しました。

 敷地面積は約980㎡、延べ床面積は約3200㎡で、1階部分は店舗、2階から上はビジネスホテルである「三交イン伊勢市駅前(仮称)」とするとのこと。工事は来年10月から着工し、平成28 年11月に竣工、12月から営業を開始する予定だそうです。

 建設予定地はJR伊勢市駅の北西部に道路を挟んで隣接する土地で、現在は時間貸し駐車場になっていますが、平成25年3月までは三交百貨店(店舗は平成13年に閉店)の建物があった場所です。

 わしのように、今から30~40年前、昭和終盤の伊勢市駅前の賑やかさと華やかさを記憶している者にとっては、現在の空き地同様の駅前はいかにも物寂しい光景なので、この進出によって駅前が新しく生まれ変わるのを大いに期待したいと思います。

■三重交通(株)ニュースリリース 伊勢市駅前に「三交イン」建設 (PDF)

2014年12月12日金曜日

【読感】お金の地産地消白書2014

 読書感想シリーズの最後は、コミュニティ・ユース・バンクmomoが今月刊行した お金の地産地消白書2014 ~地域金融機関がNPO支援に本気で参画するには?~ を紹介します。

 アベノミクスの第一の矢、すなわち大規模金融緩和の影響もあって、われわれ庶民も、もちろん大企業や中小企業も、お金は比較的借りやすい環境になっています。
 もちろん前提として、信用力(返済能力)が確実なことは必須ですが、住宅ローンにしろカーローンにしろ個人向け融資は低利ですし、業績の好調な企業に対しては金融機関の融資担当者が日参し、「お金を使ってくれ」、「お金を借りてくれ」とお願いに来るような、そんな現象もごく当たり前に起こっていると聞きます。
 しかし、金利が下がっていれば、どんどんみんながお金を借りてくれているのかというと現実はそうではありません。

 その一つの証左がマネタリーベースとマネーストックの乖離です。日銀は金融機関にお金を融通しマネタリーベースは増加していますが、それがさらに市中にまで流通していないのです。金融機関が営業努力しても、お金を借りてくれる個人や企業が現実には多くないからです。

 もう一つの証左が、この「お金の地産地消白書」が書くような、金融機関の預貸率の低下です。
 地方にとって縁が深い地方銀行や信用金庫の預貸率、つまり預金の受け入れ残高に占める貸し出し残高の割合を見てみると、預金の預け入れは順調で金融機関はお金を持っているのですが、それを貸し出している額は低く、つまりは預貸率は小さな数字となっています。

2014年12月11日木曜日

【読感】町村合併から生まれた日本近代

 町村合併から生まれた日本近代 ~明治の経験~ 松沢祐作著(講談社選書メチエ)を読了しました。

 最初はタイトルを見て、地方自治、特に市町村合併に焦点を当てた教養書と思ったのですが、ぱらぱら立ち読みしていて、著者のテーゼの立て方がたいへん興味深く、思わず購入してしまいました。

 10年ほど前に、いわゆる平成の大合併が全国的に推し進められました。これは、明治の大合併、昭和の大合併に続く「三大市町村合併」で、史上3つ目の地方自治制度の大改革、といわれました。しかし、著者によるとこれは間違っています。

 定説では、明治時代にはじめて義務教育(小学校)制度が創設されたので、江戸時代以来の村々を、小学校が維持運営できる人口と財政の規模にまとめたのが明治の大合併とされています。
 また、当時は徒歩しか移動手段がなかったので、歩いて役場に行ける距離という範囲設定も重視されたと言われてます。
 これに次ぐ昭和の大合併は、戦後の新制中学校制度創設によるためというのもまた定説であり、このことは総務省のホームページでもそう説明されています。
 この考え方によると、明治、昭和、平成の合併は、規模はそれぞれ違うものの、制度の背景と本質は同じものであることになります。
 しかし著者の松沢さんによると、明治が小学校、昭和が中学校というのは俗説に過ぎません。
 明治の大合併は、それまで日本で何千年も続いてきた伝統的なムラ(生活共同体)を解体して新しい「地方」、つまり新しく町や村を作り出す、大きな社会実験だったのです。昭和や平成の合併が、それこそ市町村の単なる大規模化だったのと、意味づけが決定的に異なっていることになります。

2014年12月10日水曜日

志摩に進出する「アマンリゾーツ」って?

 日経新聞のスクープと言えるのでしょうか。
 12月9日付けの朝刊によると、シンガポールに本拠を置く高級リゾートホテルの「アマンリゾーツグループ」が三重県志摩市に進出することが明らかになったとのことです。
 志摩市内にある複合リゾート施設 合歓の郷(ねむのさと)を運営している三井不動産が誘致したもので、詳細は未定ながら、2016年までの開業を目指して、十数棟の低層の客室棟、レストラン、スパなどを建設するそうです。

 伊勢志摩地域の観光レクリエーション入れ込み客数は、伊勢神宮で20年に1回行われる式年遷宮が平成25年に斎行されたこともあって過去最高の1261万人にものぼっています。(三重県「平成25年観光レクリエーション入込客数推計」による)

 しかし一方で、京都や鎌倉などといった観光地に比べ、伊勢志摩は外国人観光客の来訪者数が少なく、経済成長に沸く中国や東南アジア諸国の観光客による旺盛な消費意欲を取り込めていないことが多く指摘されています。

 そのような中でのアマンの誘致ですが、そもそもアマンリゾーツとはどんな会社なのでしょうか?

2014年12月9日火曜日

【読感】ビジネスモデル全史

 ビジネスモデル全史 三谷宏治著 (ディスカヴァー・レボリューションズ) も秋ごろに読了していましたので、感想を書いておきます。

 わしも、このブログなんかで「ビジネスモデル」という言葉を頻繁に使っているわけですが、あらためてビジネスモデルとはどんな意味かと考え直してみると、よくわからないことがあります。

 一番簡単な定義としては「儲けを生み出す仕組み」のことを指すわけですが、ビジネス、商売とはつまるところ、売れるものをどこかから仕入れ、または自分で加工して、求めている人に売り、対価をもらう、という、ただそれだけのことです。
 世の中にはさまざまな仕事と無数の業種がありますが、この仕組みは全てに共通することで、いわば自明のことです。

 この本は、ごく最近になって、それがなぜ流行り言葉のように注目されるようになってきたのか、そして、「ビジネスモデル」の本当の意味とはどういうものなのか、を整理し、考えてみよう、という内容です。

 三谷さんによると、ビジネスモデルという言葉の歴史は大きく三段階に整理できます。
 第1段階は、有史以来(古代)から1990年ごろまで。数千年に及ぶスパンですが、要するに人類の経済史の大部分の時期において、「ビジネスモデル」という言葉はさほど重要性を持っていませんでした。(もちろん、実際にはメディチ家や三井高利のようなビジネスモデル革新はたくさん起こっており、人類は進歩し続けていたわけですが・・・)

2014年12月8日月曜日

【読感】ビジネスをつくる仕事

 読書感想がたまってきたので、まとめて書いてみます。

 まずは、ビジネスをつくる仕事 小林敬幸著 (講談社現代新書) から。
 著者の小林さんは、東大卒業後に三井物産(株)に入社。シリコンバレー、マイクロソフトでの研修、台湾三井物産駐在、ネットライフ企画(株)の非常勤取締役などを経て、現在、三井物産(株)メディア事業部次長という方。つまり、起業家ではなく、エリートサラリーマンです。
 「ビジネスをつくる」というタイトルが、起業や独立開業の指南書のようなイメージを与えますが、この本の意図は必ずしも起業ばかりでなく、会社のような組織にあって新しい事業を立ち上げることも、ビジネスをつくる仕事と定義します。

 それは小林さん自身が、東京・お台場のパレットタウンにある巨大観覧車の企画・建設・運営に携わっていた経歴によるものです。
 小林さんが当時在籍していたデベロッパー企業にとって、観覧車の運営は単なる新規事業というだけでなく、まったく畑違いのレジャービジネスでした。しかし、大型商業施設の「目玉」としてばかりでなく、観覧車に乗って時間の消費を楽しむという、1999年の開業当時にはまだまだ一般的でなかった、今風に言えば「コト消費」の可能性にいち早く気付き、そのビジネス化を実現した結果、観覧車事業は大成功を収めたのです。
 そもそも事業自体に幾多の困難が伴ううえに、仮に失敗すれば個人保証によって全財産と社会的信用を失うリスクが高い個人起業よりも、企業の中で新規ビジネスを立ちあげ、それを大きく育てていくという「ビジネスのつくり方」のほうが、日本ではまだ成功の確率が高いと説きます。

2014年12月7日日曜日

進化する「まちゼミ」

 商業界の2015年1月号の特集の一つに、進化する「まちゼミ」最前線 というものがありました。
 まちゼミとは何かというと、
 商店街にある個々のお店(個店)の商店主や従業員が講師となって、プロならではの専門的な知識や情報、コツなどを、商店街のお客さんを受講者にして行うゼミ
 のことです。
 もちろん、このゼミを行う目的とは、近年すっかり活気がなくなり、シャッター通り化しているところも多い商店街を、再活性化するための集客方策ということになるでしょう。

 愛知県岡崎市の中心市街地商店街で平成14年に始まったのがきっかけで、全国の商店街に展開しており、商業界の記事によると今年11月時点で、準備中の30地区も含めて全国174の商店街で実施されているそうで、昨年同時期と比べて倍増しているとのことです。

 商店街は、多くが商店街振興組合や事業協同組合として組織化されていますが、これらは全国レベルでも上部組織を持ち、活性化のための情報やノウハウは比較的共有が進んでいます。最近では「100円市」とか「軽トラ市」などが商店街では一種のブームになっており、まちゼミのその一つと考えられますが、それにしてもなぜこれほどまでに爆発的に普及しているのでしょうか。

2014年12月6日土曜日

最先端にある製造業の現場は

 万が一、差し障りがあるといけませんので名前を出すことは控えますが、先日、日本を代表する(というか、世界でも間違いなく5本の指に入る)、メガサプライヤーの拠点工場を見学する機会がありました。
 工業団地レベルではなく、ひと山がまるっとそのメーカーの工場になっているような規模です。面積は巨大な野球ドームが20個近くも入るほどの広さで、数千名の従業員が昼夜三交代で働いています。全国には人口が5千名程度の町や村も多くあるので、この工場は、それらの地方自治体よりも大きな規模ということになります。
 主力の生産品は自動車関連部品ですが、自動車は特に高い品質と安全性が求められていることから、この工場も技術力には定評があり、さらには自動車産業は、金属、プラスチック、ゴム、ガラス、電子部品など多様な技術が集合する分野でもあるため、それら蓄積を生かして、エネルギーや医療、ロボットといった分野の製品も製造しているとのことです。
 グローバル経済競争の真っただ中で、最先端を走っている生産現場はいったいどのようなものなのか、わしも大いに興味がありました。

2014年12月4日木曜日

とりあえず「2014年ヒット商品番付」をチェック

日経WEBより
 日経MJに、この時期恒例のヒット商品番付が掲載されていました。いよいよ年の瀬です。

 東の横綱の「インバウンド消費」とは、外国人の訪日観光客のことです。日本の受け入れ態勢の充実や、最近の円安傾向もあって外国人観光客は過去最高の1300万人以上となる見込みで、国内の消費市場を牽引しています。

 西の横綱の「妖怪ウォッチ」は(株)レベルファイブが発売したニンテンドー3DS用のゲームソフトで、100万本以上を販売。テレビ放映も高視聴率をマークし、バンダイが発売した「妖怪メダル」も販売枚数が1億5千万枚に達する見通しとのことです。

 外国人観光客は、たしかに夏以降、伊勢志摩や東紀州でもけっこう見かけたのは事実で、少なくともリーマン前までの水準には戻しているような感覚があります。
 また、妖怪ウォッチは、いつだったかショッピングセンターのおもちゃ売り場で、いたいけな子どもたちと、その父母、ジジババと思しき人々の一大行列を目撃したことがあったので、これも大ヒットであることは間接的に体感できました。

 このような今年の番付をMJは、「消費増税後の消費者の節約志向もあり、ファッションや家電ではヒット商品が少なく、海外コンテンツが上位に入った。」とし、国境超えて共感集める と総括しています。

2014年12月3日水曜日

中小企業補助金のジレンマ

 地方公務員向けの業界サイトである官庁速報(時事通信社)によると、経済産業省は今年度(平成26年度)の補正予算案に経済対策として、通称「ものづくり補助金」を計上する方向で検討に入ったとのことです。
 ものづくり補助金は、製造業中小企業の試作品づくりや設備投資に必要な費用の3分の2を上限に、1千万円までを支給する補助金で、2年前の平成24年度補正予算で、約1000億円が予算措置されました。
 翌平成25年度補正予算では、対象業種を製造業のほか、商業やサービス業の中小企業にも拡大して1400億円を計上。結果として製造業で約1万2000件(社)、商業・サービス業で約2000件(社)が採択されました。
 中小企業支援業界にいる方はよくご存知のように、そして官庁速報もそう書くように、これは中小企業に非常に好評な補助金でした。

2014年12月2日火曜日

なめらかどぶろく千枚田を呑んでみた

 東紀州ほっとねっと くまどこ によると、11月23日、恒例の大森神社例大祭(どぶろく祭)が熊野市育生町で開催されました。
 鎌倉時代から伝わる由緒ある神事で、最後に神社内で醸造された「どぶろく」のお神酒がふるまわれ、今年も祭に参加した約500名が「どぶろく」を味わったとのことです。

 このように、豊作を神に感謝するためにどぶろくを醸造して、参列者にふるまう「どぶろく祭」は全国各地に見られます。明治以前の時代には、家庭でも比較的簡単にできるどぶろくは、米農家でごく一般的に自家醸造され、飲用されていました。
 明治時代になり、酒税が国家の重要な税源となると、どぶろくであっても醸造は国の管理下に置かれ、酒税の許可(免許)が必須とされるようになりました。これは現在でもそうで、大森神社のように神事で使われる、わずか243リットルを醸造するにあたっても国税庁の特例許可を取っているそうです。
 もし販売用に、つまり事業としてどぶろくの醸造許可を取得しようとすると、最低でも年間に6000キロリットルを醸造しなくてはなりません。これは、あまりに零細な酒造業にまで許可を与えると、税務署が税を徴収するのが煩わしいためと説明されています。

2014年12月1日月曜日

地方人が見た、武蔵小杉グランツリー

 11月22日に川崎市・武蔵小杉にオープンした グランツリー武蔵小杉 に行ってきました。

 セブン&アイ・ホールディングスが運営する複合型商業施設で、イトーヨーカドーを核テナントとし、西武・そごう、LOFT(ロフト)、タワーレコードなど、ファッション、インテリア&生活雑貨、レストラン&カフェ、フード、ビューティ&サービスなど160ものテナントが出店。1階から4階までの売場面積は、約3.7万㎡にもなるとのこと。

 JRや東急の乗換駅である武蔵小杉は、再開発によって駅周辺にすでに多数の商業施設がありますが、初日の来客数は12万人。オープン前にはセブン&アイ始まって以来最高となる7000人が並んだほどの盛況だったそうです。

 流通業、特に小売業は、時代の変化や消費者の嗜好にスピーディーに対応する業界であるため、街角ウォッチングの場所としては最適です。
 このブログで何度も書いているように、東京(広く、首都圏というべきでしょう)の大規模店や専門店のショップコンセプトは、一定のタイムラグはあっても必ず地方に波及するので、先取りする意味でも早めに見ておくに越したことはありません。

2014年11月30日日曜日

伊勢・寂照寺「月僊展」に行ってみた

 伊勢市の古市街道に、栄松山寂照寺(じゃくしょうじ)というお寺があります。
 江戸幕府二代将軍 徳川秀忠の娘で、徳川家康の孫にあたる千姫は、数奇な運命の人生を送った悲劇の姫君として知られています。意外にも余生は長命で、寛文6年(1666年)に70歳で没しました。
 その千姫(天樹院)の菩提を弔うため、伊勢神宮に近い古市の地に延宝5年(1677年)建立されたのが寂照寺です。

 当初は寺勢も隆盛していたようですが、やはり人の世の常というべきか、天下泰平が続くうちに戦乱の世を生き抜いた天樹院のこともいつしか忘れられ、18世紀になると寂照寺も衰退傾向となってきます。
 そこで、本山にあたる知恩院から、再興のために一人の若い僧侶が住職として派遣されてきました。寂照寺第8世月僊(げっせん)上人その人です。安永3年(1774年)のことでした。

2014年11月27日木曜日

日本人はどれほど鳥獣戯画が好きか

 前の連休、京都国立博物館で開催されていた特別展「国宝 鳥獣戯画と高山寺」に行ってきました。
 連休の中日、しかも紅葉シーズンの真っ最中ということで、始発に乗って伊勢を出、ほぼ開場時間の朝9時に到着したのですが、入館までの待ち時間は何と90分とのこと。

 わしは基本的に気が短い ~中年の日本人男性ならほぼそうだと思う~ ほうなので、評判のレストランにしろ、話題のアトラクションにしろ、バーゲンにしろ、何せ行列と言うものはことごとく大嫌いなのですが、ここまで来て帰るわけにもいかず、仕方なく行列の最後尾に並ぶことにしました。

 それでもまだスタートダッシュが効いたのか、待ち時間の表示はどんどん伸び、30分後には120分になっており、わしの後ろにも人が続々と並んでいました。

 この特別展は24日までだったのですが、計43日間の会期で20万3753人もの入場者があったということです。
 日本人って、いったいどれだけ鳥獣戯画が好きなのでしょうか?

2014年11月26日水曜日

これは旨い! おばんざい梅ドレッシング

 三重県南部にある御浜町(みはまちょう)は、温暖な気候から「年中みかんがとれる町」を標榜しているほどの柑橘類の一大産地ですが、同時に、梅の栽培も盛んで、多くの梅農家があります。

 その一つ、八香苑(はっこうえん。農園主 杉浦由直さん)が、自家栽培した南高梅を原料に作った「おばんざい梅ドレッシング」を先日購入し、使ってみた(食べてみた)ところ、これが本当においしかったのでレビューしてみます。

 八香苑では、化学農薬や化学肥料の使用料を従来農法の半分以下に減らして栽培する方法、いわゆる特別栽培農産物の認定を受けて南高梅を育成しています。
 その梅を、現代の健康意識・味の好み・食生活にマッチする「新時代の梅干」として加工するため、次のような独自プロセスで「おばんざい梅」なる梅干しに加工しているそうです。

 ● 樹上で完熟させた梅だけを使用
 ● 無添加、保存料なしでつくれる限界の低塩(8%)
 ● たすものは、天然の赤穂の塩と北海道昆布(利尻・日高・羅臼)だけ
 ● 昆布だし漬込みでおだしの旨みたっぷり、果肉をふくふく。
 ● 「塩抜きしない新技術」で、梅本来の「自然のクエン酸」たっぷり
                                           (八香苑ホームページより)

2014年11月25日火曜日

中小企業の誤ったシグナリング

 選挙モードのリップサービスなのか、政治家が「アベノミクスの成果が中小企業にまで行き渡っていない」と言い立てる声が喧しくなってきました。
 安倍政権の経済政策であるアベノミクスは、毀誉褒貶があり、過剰な金融緩和は長期金利上昇のリスクを高めるとか、政府の財政出動は公共投資に偏っている、といった声も大きいですが、客観的な事実として、民主党政権時に比べ、景況のバロメーターである株価は大きく回復し、各種の生産指数も雇用状況も改善しています。
 もちろん、これにはアメリカや中国の旺盛な需要とか、リーマンショック後の日本企業が体質改善に努め、筋肉質になってきたこと、など複合的な理由はあるでしょう。しかし、一定の成果を収めたことは紛れのない事実と思います。
 このような中で、中小企業が取り残されているというのは本当でしょうか。
 このブログでは、中小企業問題は、一律、一括りにして捉えるべきではなく、多種多様であるという実情に応じた理解と対策が必要であることを何度も書いてきました。
 日本には、農林水産業を除いて、約385万もの事業所(企業や個人事業主)があります。このうち99.7%は中小企業なので、生業に近い個人事業や家族経営の企業から、従業員が数百人、資本金が何億円もある企業まで、千差万別なのが中小企業の実像です。

2014年11月24日月曜日

伊勢の人の前で、これだけは言っちゃアカンこと

 この三連休は、台風が続いていた先月とうって違って晴天続きで、しかもそれほど寒くもなく、伊勢はまさに行楽に最適な日よりでした。


 伊勢神宮にお参りに来られた方も非常に多く、特に土曜、日曜は市内の道路も大混雑だったためか、お客さんのほとんどはふだんなら伊勢市民が占めていると思われるコンビニとかスーパーでも、ちょっとした買い物をされている観光客をよくみかけました。

 わしがレジに並んでいたときのこと。
 観光客と思しきお客さんが会計の合間に「がいぐうはやっぱり駐車場が少ないんですかねえ・・・」と話しかけていた時の、店員さんのとまどったような一瞬の表情をわしは見逃しませんでした。

2014年11月23日日曜日

結局「美し国おこし・三重」とは何だったのか

 11月22日、伊勢市にある三重県営サンアリーナで開催された、三重県民大縁会 ~縁 ジョイ!みえの地域づくり~ なるものに見物に行ってみました。
 この会は、「パートナーグループをはじめとする地域づくり団体等による約140の三重の魅力満載の展示・物販・体験・飲食等のブース出展やステージ発表、・・・(中略)・・・ 丸一日、家族で楽しく過ごしていただける地域づくりのフェスティバルとなっています。」とのことです。


 聞いた話では、平成21年度から足掛け6年間にわたって三重県が推進してきた「美(うま)し国おこし・三重」の集大成のイベントとのことで、どのような成果発表が行われるのか、しかもそれが家族で楽しめるとはどんなものなのか、関心があったのです。
 この日の伊勢は晴天、絶好の行楽日和で、かなりの人出がありました。

2014年11月22日土曜日

よかった、三重は変わらない

 一週間ほど前のこと。三重県内の企業が多数出展し、大勢の来場者でにぎわっていた四日市市のイベント会場から、人目を避けて逃げるように出て行く鈴木英敬三重県知事の後姿を目撃した人もいたことでしょう。
 現場主義、庶民派と自称している鈴木氏は、確かに県内各地のさまざまなイベントや会合に小まめに顔を出しています。しかし、ほとんどの場合、彼が表に出てくるのは、下僚が事前にセットして段取りを終えた「限られた空間の限られた時間帯」だけのパフォーマンスであり、たとえばこの産業展でいえば出展企業や来場者の一般県民と、いわば事前の打ち合わせなどなく、どんなハプニングが起こるか、逆に言えばどんなチャンスが転がり出すか予測不能な生々しい現場には決して出てこないのが大きな特徴です。
 もちろん露骨には逃げ出せないので、注意深く口実を準備しています。この日の理由は、「第2回日台若手経営者意見交換会」なるイベントが同じ時間に四日市市内の別会場で開催されるため、そちらに出席しなくてはならないからという理由でした。
 しかしこれは苦しい理屈でした。
 彼が他に用務があると中途退席したのは、三重県の産業功労者や優秀な社会的取り組みをしている企業に対する「知事表彰式」の真っさ中であり、それを途中までやっておいて、キリが付いたところで表彰者本人が会場からいなくなるという実に不自然なものだったからです。

2014年11月21日金曜日

鬼ヶ城センターがマスコットの愛称を募集

 三重県熊野市のユネスコ世界遺産 鬼ヶ城 の、すぐそばに建つ土産物販売店とレストランである鬼ヶ城センターが、新しいマスコットキャラクターである男の子(鬼)と女の子(鬼)の愛称を公募しています。

鬼ヶ城センター HPより
男の子と女の子のそれぞれの名前と、そう名付けた理由を書き、インターネット、ファクシミリ、葉書などで応募するもので、選定された愛称の応募者には、熊野市の特産品詰め合わせセット1万円相当が進呈されるほか、新しいキャラクターは今後、鬼ヶ城センターのマスコットとして使用される予定とのことです。
(ただし、どのような方法で、誰が、いつ選定するのかは明記されていません。)


2014年11月20日木曜日

深緑茶房「茶トリップ」を試してみた

 先日の日経MJに、深緑茶房(松阪市)の新商品 茶トリップ が取り上げられていました。
 日本茶は一貫して消費量が減少しており、消費者の「お茶ばなれ」と言われています。
 これは日本人の食に関する嗜好の変化によるものと考えられていますが、その一方で、ペットボトルのお茶は長期的に増加傾向であり、むしろ、茶葉と急須を使って家庭でお茶を淹れるという機会そのものが減っている、つまりは食習慣の大きな変化がその根本原因だと見られます。

 これに対して、意欲あるお茶農家では、品質の高い茶葉の栽培はもちろん、お茶の飲み方や淹れ方の啓蒙や、新しい茶葉商品の開発などに取り組むところも多く生まれています。
 深緑茶房もその一つといってよく、伊勢茶の一大産地である松阪市飯南町を本社に、深蒸し煎茶をはじめとした多様な茶葉を加工販売しています。今回記事となった「茶トリップ」は、カップ一般分の分量の茶葉が小さなドリッパーに封入されており、それを紙製のフックでカップに引っ掛けてお湯を注ぐと、本格的な煎茶が楽しめる、というもののようです。


 深緑茶房は、JR津駅のターミナルビル チャム の1階にもお店があるので、さっそく昼休みに購入しに行ってきました。

2014年11月19日水曜日

増税の影響は一律ではない、これ大事なこと

 衆議院の解散が決まり、12月の総選挙実施が確定しました。
 これにまつわる論点の一つが、予想外に振るわない日本の景況の原因が、今年4月の消費増税にあるかどうかということです。
 言い換えれば、夏以降の消費低迷は消費税増税による駆け込み需要の反動減が続いているだけなのか?、それとも消費税は直接関係なく、他の要因も複合して景気が悪いのか?、どっちなのか??、ということです。
 もし前者であれば様子を見守っておればおのずと需要は回復し、来年10月の消費税再増税も不可能ではありません。
 一方、それ以外の要因で落ち込んでいるのなら、再増税はもちろん中止して、さらに追加の「景気対策」を打たなくてはならないということになります。

 この議論をするうえで、興味深い資料が三重県庁から提供されています。
 8月に三重県戦略企画部統計課がホームページにアップした「消費税増税の家計消費支出への影響について」という資料です。

三重県ホームページより

2014年11月18日火曜日

伊勢神宮廃材の行き先は?

 昨年、平成25年は伊勢神宮が第62回の式年遷宮を行いました。
 式年遷宮については、このブログ「はんわしの評論家気取り」でも再々取り上げているので、詳しくはそちらをご覧いただくとして、今日は遷宮後に大量に出る廃材はいったいどう処理されているのか、について書いてみます。

 遷宮では、神殿はもちろん、鳥居、塀、附属建物群など一切の建築物が造り替えられます。そのために使用する木材(ヒノキ)は膨大な量となり、丸太材積で約10,000㎥必要になるというのが定説のようです。

 一方で、古殿はまるまるすべて撤下されることになるので、ほぼこれと同等の量の古材が生まれることになります。前回の遷宮以来、20年の風雪を経ているので腐食や目減りがあることは仕方がないとしても、これまた膨大な量の処理が必要となります。

 しかし、これは有名な話ですが、これらの古材は捨てられたりする部分は割と少なく、表面をカンナがけし直すことで、多くが再利用されています。

2014年11月17日月曜日

これからの季節、「神楽の薬湯」

  伊勢くすり本舗が販売している、神楽(かぐら)の薬湯を購入してみました。

 伊勢くすり本舗は、かつて江戸時代の昔、伊勢神宮にやって来た参詣客が伊勢土産として盛んに買い求めたという、丸薬「萬金丹」(まんきんたん)を製造・販売しているメーカーです。

 この神楽の薬湯は、ケイヒ(桂皮)、チンピ(陳皮)、センキュウ(川芎)、オウバク(黄柏)、カンゾウ(甘草)、ショウキョウ(生姜)、ソウジュツ(蒼述)、トウキ(当帰)、コウカ(紅花)、シャクヤク(芍薬)という10種類の自然生薬が配合されており、生薬成分が血液の巡りを改善し、身体の芯から温めることにより冷え性や肩こり、疲労等を改善する効能があるとのことです。

 さっそく、わしの家の風呂で実験してみました。

2014年11月16日日曜日

地域ブランド調査、三重県は32位

 民間の調査会社である ブランド総合研究所(東京都)が、「地域ブランド調査2014」の結果を公表しています。
 この調査は、同研究所が年1回実施しているもので、今回で9回目となります。調査対象は、47都道府県と、全国の市(790市)、東京23区、そして地域ブランドに熱心な一部の町村(187町村)の計1047の地方自治体で、地域のブランド力を、消費者が各地域に抱く「魅力」として数値化したものだそうで、各地域の認知度、魅力度、情報接触度などの74項目を調査しています。
 調査はインターネットにより実施され、全国で3万1433人の回答がありましたが、地域ごとの回答者数は1人の回答者に20地域について答えてもらったため、平均としては593人とのことです。
 このような留保が付くわけではありますが、日経グローカルなどと並んで、まあ権威がある地域ブランド力調査だと言えるでしょう。
 で、三重県ですが、ブログのタイトルにも書いたように47都道府県中の第32位で、前回より1ランク、順位がダウンしています。ちなみに第一位は北海道、第二位は京都府、第三位は沖縄県となっており、この一位から三位までは昨年と順位は変わっていません。
 というか、第4位以降の東京都、神奈川県、奈良県、福岡県、大阪府、長野県の第9位までは昨年とまったく同じなのです。第10位は長崎県ですが、ここが初めて昨年度の第11位からトップ10入りしただけで、上位陣はほぼ固定化されていると言うことができます。(同研究所のホームページへのリンクはこちら

2014年11月14日金曜日

一般国道で行く「道の駅」めぐり(紀南編)

 先日、熊野市~御浜町~紀宝町の国道42号沿いにある道の駅に行ってきたので、前回(はんわしの評論家気取り 一般国道で行く「道の駅」めぐり(不定期連載) 2014年8月31日)に引き続きレビューしてみます。

 今回の訪問の目的はみかんの買い出しです。
 東紀州地域(三重県南部の尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町及び紀宝町の2市3町からなる地域)は柑橘が特産で、さまざまな種類のミカンが栽培され出荷されていますが、やはり何と言ってもみかんの王様は温州みかんであり、気候が温暖な東紀州では出荷の最盛期を迎えつつあります。

 まず、三重県最南端に位置し、あと数キロで和歌山県境という場所に立地する、道の駅 紀宝町ウミガメ公園 に立ち寄ってみました。

 東紀州の各市町は熊野灘に面して海岸線が長く続きますが、尾鷲市までの東紀州北部がリアス式の険しい海岸線なのに対し、南部地域は七里御浜の砂利浜が続きます。
 ウミガメが多く産卵にやって来るため、紀宝町では官民あげてウミガメの保護に取り組んでいます。

2014年11月13日木曜日

マックがこんなふうになっていた

 今日は外で会議があり、終わったのがちょうどお昼だったので、帰りに近くのマクドナルドに寄っていくことにしました。

 わしは、マックには年にせいぜい2~3回ほど来るだけなのですが、何年か前、原田泳幸氏が社長に就任し、アグレッシブに経営改革に取組んでいた頃には、何となく彼をリスペクトしていたこともあって、わりと頻繁に ~と言っても月1~2回ほどにすぎませんが~ 通っていたことがありました。
 今日行ったマックも、その頃よく通っていた店だったのですが、久しぶりに行ってみたのですが、まあ、驚きました。

 噂には聞いていたし、最近はマスコミでもよく伝えられるマックの凋落ですが、このお店も本当にそうなっていたからです。

 まず、お店自体が数年前とまったく変わっていませんでした。
 レイアウトも、テーブルやイスといったインテリアもまったく同じ。ここは郊外のショッピングセンターの中にある店なので、三重県でも最近の新しいマクドナルドでよく見る、茶色の木目を基調とした落ち着いた雰囲気ではないのですが、それにしてもオレンジやイエローのけばけばしい色あいが、今となってはどこか古びて、野暮ったく見えるのです。
 もちろん、きちんと掃除されていて清潔であるのは間違いないのですが。

2014年11月12日水曜日

海女は文化財か、萌えキャラか

志摩市HPより
 先月末、志摩市で「海女サミット」なるものが開催されたことが、伊勢志摩地域ではちょっと大き目なニュースとして報道されていました。

 衰退が著しい海女漁文化の維持・継承と、海女漁の存立基盤である里海の環境保全を目的に、全国から海女が集まって話し合いをするものだそうで、今回で5回目の開催となり、国内1府9県の海女約140人と、同じく海女漁がある韓国・済州島からも海女3人が参加したとのことです。

 シンポジウムには安倍総理の昭恵夫人も参加して、「海女の問題は、地方や女性など日本が抱える大きな問題が集約されている。海女が活躍することが、日本の明るい未来につながるのではないか」と話したとのこと(10月26日付け読売新聞より)ですが、このような関係各位の努力にもかかわらず、海女は減少に歯止めがかかっていません。

 同じくサミットで講演した海の博物館(鳥羽市)の石原義剛館長によれば、伊勢志摩地域の海女は昨年の調査で761人となり、4年前の973人から2割も減ったとのことです。
 この間、漁業者全体の減少数は11%なので、これをはるかに上回る急速な衰退であると言えます。

 石原館長は、この原因として、主な捕獲物であるあわび貝の減少や収入の不安定さを挙げ、地域外の女性が職業にしたいと希望しても、漁業権を取得することが困難であるとも指摘しました。

2014年11月11日火曜日

クスリのアオキが三重県へ出店

 11月9日付けの日経MJに、珍しく三重県関係のニュースが報じられていました。
 北陸に地盤があるドラッグストア クスリのアオキ が来年2月に津市と亀山市に出店することが明らかになったという記事です。
 クスリのアオキは中部地区において愛知、岐阜の両県に続く出店となるとのことですが、正直言って、わしにはこの記事のニュースバリューがあまりピンときませんでした。
 初出店となるので当然ですが、三重県民にとってクスリのアオキはあまり馴染みがない、というか、失礼ながら、ほとんど知名度のない企業です。MJにこれほど大きな記事になっているということは、これは北陸では相当にすごい企業なのだろうと関心が湧きました。

 ホームページによれば、クスリのアオキは本社が石川県白山市にあり、資本金が13億円。会社設立は昭和60年と比較的最近ですが、創業はなんと明治2年。150年近くも継続していることになる、長寿企業と言えそうです。
 店舗は、石川をはじめ、福井、新潟、長野、群馬などの10県に約250店舗展開しており、従業員数は1243名、売上高は今年5月決算で約1144億円です。
 マービックの分析によると、
・今年5月期の決算結果は大幅な増収増益となった好決算。
・営業活動によるキャッシュフローの114.63%を投資へ回し、不足分を財務活動によるキャッシュフローで補うという離れ業での新規出店。
・来期の予想を見ると、売上高116.2%を目指すとのことで、来期も成長戦略を貫くといえる。
 とのこと。超ポジティブな攻めの経営戦略で、満を持して東海三県に進出してくるようです。

2014年11月10日月曜日

小規模企業振興基本計画を読む

 ばたばたしていてチェックし忘れていたのですが、一ヶ月ほど前の10月3日に「小規模企業振興基本計画」が閣議決定されました。
 小規模企業振興基本計画とは、今年6月に公布された小規模企業振興基本法の規定に基づき、政府が策定する計画です。
 中小企業の中でも、個人事業主や家族経営といった小規模事業者の振興については、安倍政権が誕生した直後から、地味ながら政府の一つの検討課題となっていました。国(経済産業省中小企業庁)は、小規模企業の経営者や、その支援者(商工会議所のような)との意見交換会を全国各地で開催し、現場の意見も聞いたうえで制定された、というのが小規模企業振興基本法の売りというか、大きなセールスポイントでした。
 その法律を現実に執行していく上で、政府の基本的な方針とか、具体的な施策を示す小規模企業振興基本計画については、少なくとも中小企業振興業界の関係者の間ではそれなりに注目されていました。
(小規模企業基本法については、未来の企業☆応援サイト ミラサポ に関連記事があるのでこれを参照してみてください。リンクはこちらです。)

2014年11月9日日曜日

伊勢市産業支援センター 濱田典保氏のセミナーメモ(その2)

(承前)伊勢市産業支援センター 濱田典保氏のセミナーメモ(その1)

 ここから、K&Kカフェの趣旨に沿って、「上に立つ者としての心構え」を話したい。
 これからのリーダーに必要なことは2つあると考えている。
 一つは専門性。お客様に付加価値を提供するために、リーダーが高い専門知識を持つことは欠かせない。
 もう一つは人間性。人と人を結びつけたり、お客様に訴えたりできる力である。
 この2つを備えている人がリーダーと呼ぶべき人で、つまりは「みんなをその気にできる人」「みんなの共感を得られる人」と言い換えてもよい。
 父親の世代には、リーダーは専門性だけでよかった。「俺について来い」で、社員に命令し、社員はそれに従っていればよかった。しかし、今は違う。

 現在、どこでも中小企業や個人事業主の後継者難は実に深刻である。自分と同じような二代目の経営者が集まっている勉強グループがある。そこの友人たちと話をしていると、その多くが後継者がいないため、自分の代で商売は廃業すると言っている。これはどの業種でもそうだろうと思うが、つくづく大変な時代である。
 しかし、このような時代だからこそ、若い世代が事業を継承しなくてはいけない。組織が新陳代謝するには現代の新しい感覚を経営に取り入れることが必要で、そのためには経営者が若くなくてはいけない。

2014年11月8日土曜日

伊勢市産業支援センター 濱田典保氏のセミナーメモ(その1)

 伊勢市産業支援センターが、毎月開催している K&Kカフェ に行ってきました。
 この日の講師は(株)赤福の濱田典保会長。
 三重県を代表する経営者であるとともに、昨年は社長交代劇もあって「父子の確執」とニュース等でも大きく報じられた、さまざまな意味で「時の人」です。
 ニュービジネスを成功させるための心得とは? と題したテーマとのことで、どのようなお話が聞けるのか期待して参加しました。

 参加者は60名ほど。まずはじめに、同センターの渡辺憲一インキュベーションマネージャーから、伊勢市産業支援センターのミッションと活動内容の紹介がありました。このセミナーの名前であるK&Kとは「起業」と「経営」の意味であり、伊勢市の経済を活性化させるため起業支援と、起業者、そして既存の中小企業の経営強化のための各種の事業を行っているとのことです。

 そして、いよいよ濱田会長の登場です。約1時間に渡りお話いただきましたが、非常に興味深く、示唆に富む内容だったので、ポイントを要約してメモしておきます。(当然ですが、文責ははんわしにあります。聞き違い、聞き落しがあり得ますので、その点はご留意の上お読みください。)

2014年11月6日木曜日

金の肉まんは是か非か

近鉄津駅の構内には、いわゆる「駅なかショップ」として、菓子メーカー大手である井村屋のショップ IRODORI STORE があります。
 言うまでもなく、井村屋は本社が津市にあり、三重県内に本拠を置く企業としては数少ない一部上場企業であり、かつ、おそらく最大の規模を有しているため、そのPRも兼ねての出店と思われます。

 津も先週末から冬を感じさせる寒さとなっていますが、今日、ふとこの店の前を通りかかったら、この季節に嬉しい、肉まん・あんまんの販売が始まっていました。
 その中に、ゴールド肉まん、ゴールドあんまん なる商品があったので、あ、これがそうかと思って見てみました。

 ゴールド肉まん・あんまんは、井村屋が肉まんとあんまんを発売してから今年で50周年を迎えることを記念して、今年9月に発売開始されたプレミアムな新商品です。
 同社のホームページによると、
・シート成型機を使用した生地製法により高級感あるもちもちとした生地に仕上げた
・肉は13mmミンチと5mmミンチ肉を併用することで、食感と結着感のある肉感
・たまねぎはソテーオニオンと生たまねぎを使用することで甘みとジューシー感のある具材
・井村屋シーズニングオリジナル調味料「えびペースト」を使用した、風味、旨みのある具材
 等の特徴があるそうで、店頭での蒸し上げ販売商品としては異例とも言える、税込み155円という、通常の肉まん・あんまんに比べ3割ほども高価な商品です。
 本当にそれほどの価値があるのでしょうか?

2014年11月5日水曜日

移転開業した木花堂がいい感じだった

 熊野の地産地消セレクトショップである 木花堂(コノハナドウ)が、この9月、熊野市中心部から、同市の郊外に引っ越し、あらたにオープンしたとの情報は、かなり以前に聞いていました。
 木花堂については、以前にもこのブログで紹介したことがありますが、こじゃれた雑貨やカトラリー、陶磁器などといったアイテムに関心を持つような、若い世代がただでさえ少ない熊野市。
 それがわざわざ、市街地からさらに遠く離れた小さな漁業集落である須野町(すのちょう)に引っ越したというのです。
 一体どんな感じになっているのやら。
 というわけで、赤木城跡の帰り、新しい木花堂にも寄っていくことにしました。

 須野町は、熊野灘の入り組んだリアス式海岸に沿って熊野市と尾鷲市を結ぶ国道311号の途中にあります。道幅4mほど。曲がりくねり、アップダウンが連続する、典型的な「3ケタ酷道」ということができます。

 最近開通した自動車専用道路「熊野尾鷲道路」の賀田ICまではたいへん快適にドライブできますので、実際の酷道区間は、賀田ICから須野町までの約5kmの区間です。

2014年11月4日火曜日

熊野の天空の城「赤木城」に行ってみた

 熊野市紀和町にある、国指定史跡 赤木城跡 に行ってきました。
 「城跡」というぐらいですから、天守閣や櫓、御殿といった建物は一切残っておらず、ただ石垣が残るのみです。
 しかしながら、築城当時の郭(くるわ。お城のレイアウト)がほぼそのまま残っていることや、中世の山城から近世の城郭へと移り変わる過渡期の特長を持っていること、さらに、標高240メートルの丘の上にあって、さながら「天空の城」と呼ぶにふさわしい迫力ある景観を持っていることから、一部のマニアの間で高く評価されている城跡でもあります。わしにとっても初めての訪問でした。

 赤木城跡への行き方です。熊野市街から国道311号で紀和町方面へ向かいます。熊野市からいったん御浜町に入り、風伝トンネルを越えるとすぐ右方向に、世界遺産丸山千枚田への大きな看板が出ているので、そこを右折します。
 そこから約4kmほど、丸山千枚田を越えて道なりに進むと、「赤木城跡」の左折看板があります。


2014年11月2日日曜日

伊勢ギーク・フェア(本番)に行ってみた

 ものづくりの祭典、伊勢ギーク・フェア が伊勢神宮・外宮前にある伊勢シティプラザの2階で開催されているので行ってみました。
 

 会場の伊勢シティプラザは外宮の真ん前で、外宮前広場では伊勢志摩の産直市である「伊勢楽市」も開かれています。プラザの1階では税務署によるイベントもあって、けっこういい集客環境にはあります。


 ギーク・フェア会場の入口です。ものづくりのギーク(オタク?)たちが集うイベント。何だかドキドキです。


2014年11月1日土曜日

伊勢ひじき納豆を食べてみた

 松阪市にある納豆専門メーカー、奥野食品工業が製造している「伊勢ひじき納豆」を食べてみました。
 わしは目に付くと変わりダネ納豆を買ってきて試していますが、三重県南部では「東京納豆」というブランドで浸透している奥野食品が、ひじき納豆の類の変わりダネを作っていることはあまり認識していなかったので、店頭で見かけた時は軽い驚きでした。


 ご覧のように、超地味なパッケージです。ミネラルが豊富なひじきと、「カルシュウ民」というダジャレをひっかけているのも貧相な感じでたまりません。
 伊勢市民愛用の地元密着型スーパー ぎゅーとら で見つけたからいいようなものの、地域外のスーパーに置かれてもほとんどのお客さんは素通りでしょう。

2014年10月30日木曜日

お水、大丈夫でしょうか?

 お昼、とあるファミレスで定食を食べていました。
 そこへ、ポットを持ったウエイトレスさんがテーブルを周りながらやって来て、わしに

「お水のほう、大丈夫ですか?」
 
 と聞いてきたので、ちょっと新鮮でした。

 あ、大丈夫です、と答えた後に、ああ、この人の言っていることの意味は十分にわかるのだけれど、やはり日本語としては文法がおかしいよなあ・・・とあらためて思ったのでした。

 もちろん、この人が言いたかったのは、「見たところ、アンタのコップの水が少ないみたいだけど、今、私が入れてあげなくても大丈夫か?」という意味です。
 まったくの善意、サービスで、すごくありがたい問いかけです。

 ただ、こう言ってきたウエイトレスさんは、わしと同い年か、やや下くらいの妙齢の女性。おそらくお子さんに手はかからなくなったとはいえ、やはり家計を助けるのにお昼はパートをしている、という事情が垣間見えるようなタイプの方でした。
 
 ヘンな日本語が有識者の指弾を受ける時代は終わり、テレビのクイズ番組のネタになる時期も過ぎて、きわめて「現代的」な日本語の用法や言い回しが、いよいよわしら世代の日本人にも定着してきたということなのでしょう。

2014年10月29日水曜日

観光地化しないのがいい、奈良・今井町

 先日、奈良県橿原市にある、今井町(いまいちょう)に行ってきました。
 今井町は至徳3年(1386年)の興福寺の記録にはその名が見えるという非常に古い町で、戦国時代の天文年間(16世紀中ごろ)には一向宗の門徒たちによって周囲に濠をめぐらせ、武装した寺内町(じないちょう)という都市構造となりました。
 江戸時代になると商都として繁栄し、「大和(今の奈良県)の金は今井に七分」と言われたほどに豪商が集積していたそうです。
 今も、江戸時代のたたずまいが色濃く残っており、平成5年には重要伝統的建造物群保存地域に選定されました。

 今井町散策のスタートは、最寄駅である近鉄京都線の八木西口駅です。


 駅の西出口から、歩いてすぐに飛鳥川が流れており、橋を渡るとそこから今井町の町並みが始まります。

2014年10月28日火曜日

記者の命令を聞かないと、イジめられる

 この前、実家が購読している毎日新聞を読んでいたら、プレスルーム:「丸投げ」モデル事業? という記事が載っていました。しかし、これが実に不可思議、わしにとって理解不能な記事だったので世に問いたいと思います。
 ネット版の毎日JPにもあるので、原文はこちらをお読みいただきたいのですが、要するに
1)生活困窮者を支援する国(政府)のモデル事業を、伊勢市役所がNPOに委託した。
2)毎日新聞の記者が、市役所の課長に事業内容を質問すると、「把握していない。NPOに聞いてほしい。」という回答。
3)記者が「後でいいから調べて回答してほしい」と求めても、メモすら取らず、返事もない。
4)生活困窮者の自立支援は伊勢市の重点事業なのに、担当窓口がまるで人ごと扱いである。市にとっては「丸投げ」モデル事業ということのようだった。
 と、市役所を批判しています。

 しかし、少なくともわしの常識では、この批判はまったく的外れです。この記者は、毎日新聞社という権力をバックに、小役人と見下している市役所職員にさも当然のように居丈高に要求したところが、逆にピシャリと跳ねのけられたので、よほど驚き、逆上したのでしょう。少なくとも健全な常識を持つ社会人であるのか、わしは疑わしく思わざるを得ません。

2014年10月27日月曜日

もし自分の土地を売ってくれと言われたら

 今話題の映画、プロミスト・ランドを観てきました。
 マット・デイモンが主演と脚本を担当し、「ファーゴ」で圧倒的な存在感を示したフランシス・マクドーマンドが共演という、いかにもマニア向けの映画ですが、実際にストーリーも地味で、「シェールガスが埋蔵されている可能性がある(アメリカ・ペンシルバニア州の)田舎町の農地を、大手エネルギー企業の社員、スティーブ(ディモン演じる)とスー(マクドーマンド演じる)のペアが、莫大な補償金を地元住民に提示して買い漁っていく。」というお話です。
 オールロケで、カーチェイスも激しいバトルもなし。もちろんラブシーンもありません。製作費が低予算なのは間違いなく、おそらく一番高いのはマット・デイモンのギャラではないかと思います。
 それはさておき。


 技術革新によって、地層の比較的深いところに埋蔵されていて採掘が困難だった「シェールガス」「シェールオイル」の採掘が可能となったのはここ10年ほどのことです。
 埋蔵量が莫大で、採掘コストが低いことからアメリカでは「新しいエネルギー革命(シェール革命)」と呼ばれ、自らが産油国のアメリカも、実は今まではけっこうな量の石油をアラブから輸入していたものが、シェール革命によって石油も天然ガスも100%国内産出が可能となり、しかも自国の消費だけでは使い切れないので海外にも安い値段で輸出しようということになって、ガス会社を筆頭に産地や関連企業は大いに好景気に沸いている状態だそうです。

2014年10月26日日曜日

来月、興味深いセミナーが四日市で2つ

ビズ・スクエアよっかいちHPより
 来月の15日(土)、三重県の四日市ドームで開かれる「みえリーディング産業展」で興味深いセミナーが2つ開催されるのでご紹介しておきましょう。

 1つ目は四日市市のインキュベーション施設であるビズ・スクエアよっかいちが主催するセミナーです。講師はあのジャパンディスプレイ(株)の最高財務責任者(CFO)である 西 康宏氏で、テーマは「世界に打って出る財務戦略・日本の技術」というものです。

 ジャパンディスプレイは、平成24年に、日立製作所、東芝、ソニーの中小型液晶パネル事業部門が統合して設立された会社です。液晶パネルはかつて日本のお家芸であり、薄型テレビが世界を席巻しました。しかし国際競争に打ち勝つには連続した技術革新と同時に、製造装置への巨額投資が必要であり、トップダウンで迅速な投資決断を行った韓国のサムスンなどに対して、合意型意思決定の日本企業は次第に後れを取るようになり、ついにはシャープ、パナソニックなどの経営危機を招いたのでした。
 そこで、高い技術力を持っているものの、各社がライバル関係で単独による大型設備投資に踏み切れなかった3社を、産業革新機構(はんわし注:重要産業・企業を再生させるための官民共同による投資ファンド。形態は株式会社。)が主導して、すなわち資本金を出資して合併させ、誕生した会社です。

2014年10月23日木曜日

鳥羽商船高専が、またまた受賞

鳥羽商船高専HPより
 先日、岩手県で行われた全国高等専門学校プログラミングコンテストにおいて、鳥羽商船高等専門学校の学生が優秀賞(準優勝)と特別賞(3位相当)を受賞したと同校が公表しました。

 自由部門で準優勝した「はなまるフォーム」というプログラムは、スポーツの上達をサポートするアプリで、簡単な操作で自分や手本となる人の動きを確認することができるというもの。
 課題部門で3位となった「人(ヒート)マップ」は、人の行動を地図に可視化するアプリで、SNSなどから情報を集めて地図にまとめることにより、災害時などに「この道は冠水しているようだから別の道を通ろう」といった判断をできるものとのこと。

 「はなまるフォーム」は、審査員からも「素晴らしい!」「アプリとして配信しているのか」と絶賛の声が上がり、NICT賞として「起業家甲子園」への出場権も獲得したそうです。
 鳥羽商船高専は、今月、東京で開催されたU-22プログラミング・コンテストにおいても、「P.M.カラオケ-Projection Mapping KARAOKE-」なる次世代のカラオケシステムが経済産業大臣賞(最優秀賞)を受賞しています。

 スマホの浸透によってユビキタス社会が現実のものとなり、ICT産業が経済を牽引していくことが間違いない21世紀において、若者たちのこの活躍は、三重県にとって喜ばしい、明るいニュースであるということができます。彼ら彼女らに、心から敬意を表したいと思います。

■鳥羽商船高等専門学校   http://www.toba-cmt.ac.jp/

 その一方で、実に「残念」なのが大人たち、特に地方自治体で行政の実務に就いている公務員たちです。

2014年10月22日水曜日

最も注目のセミナー、伊勢で開催

伊勢市産業支援センターでは、起業家向けのセミナーであるK&Kカフェが毎月開催されていますが、ホームページによると、次回の講師は 株式会社赤福 会長の濱田典保氏だとのことです。

 伊勢はもちろん、日本を代表する和菓子といえる「赤福」が、賞味期限の改ざん問題で営業自粛に追い込まれたのは平成19年のことでした。
 この時、社長であったのが濱田氏であり、法に違反する偽装行為や不正に関しては、代表取締役としての責任は免れえないのは当然ですが、この事件の反省から同族経営であり不正行為に対して外部の目が届きにくかった同社の経営体質改善に着手し、一定の成果を上げたことに関して評価を得ている人物であることも事実かと思います。
  
 今回のK&Kカフェでは、ニュービジネスを成功させるための心得とは? と題した講演とのことであり、社歴が200年近くにもわたる老舗の赤福が、伝統を守りつつもどのように時代の変化に対応してきたか等についてのお話となるようです。


2014年10月21日火曜日

つるんだら解決するのか??

 先日、「人口減少に立ち向かう自治体連合」なる寄合の設立総会が東京都内で開かれ、全国172の自治体が参加したことが報じられました。
 何か目新しい政治的なトピックが生まれると、自治体が寄り集まってなんちゃら協議会とか、なんたら期成同盟とかを作り、徒党を組んで存在感を示そうとするのは、弱小地方自治体の生き残る知恵のようなものですが、大槻義彦氏も言うように、この連合会のメンバー自治体の人口が右肩上がりに回復することなど絶対にあり得ないし、人口減少のペースが連合会に加盟していない非メンバー自治体に比べて緩やかになることも考えにくいでしょう。
 要は、地方政治家のパフォーマンスに過ぎませんし、この連合会が取り組むという「地方のニーズと国の施策がずれないよう(な)提言活動」も、つまりは国(中央省庁)の施策、財源ありきの発想です。自立自尊の意気込みとか決意がほとんど見られないのです。

 ちなみに、人口減少に立ち向かう自治体連合は、介護保険制度の導入が決定した平成9年、地域包括ケアシステムの構築や、新しい福祉産業と地域振興の発展を目標として、市区町村長有志によって設立された「一般社団法人福祉自治体ユニット」が事務局をつとめています。
 これからますます地域の高齢化が進み、介護体制の維持と強化が市町村にとって最重要の、しかも喫緊の課題だと思うのですが、このテーマにはもう飽いてしまって、俗耳に入りやすい「人口減少対策」「若い女性の出産支援」に食指を伸ばしたということなのでしょうか。

2014年10月20日月曜日

国会議員という「地域力」

 地方自治体に勤めていると、これはまあ買いかぶりかもしれませんが、ものすごい情報を持っていることを再認識させられる場面によく出くわします。公務員には守秘義務があるので、秘匿すべき情報を正当な理由なく口外することはできませんしありません。
 しかし、たとえば市町村であれば住民に直に接しており、戸籍や住民票や、保険や生活保護といったような、まさにプライバシーに直結する情報を膨大に持っています。都道府県になると都市開発や道路とか大規模施設の建設といった広域的な情報が集まってきますし、しかも出先機関を持っているので本庁が吸い上げる情報の総量はとてつもないものになります。国(中央省庁)に至っては、各省が持っている情報量は天文学的なものでしょう。これらは、組織や制度や法律によって、いわば公式に(フォーマルに)集められる情報です。

 その一方で、地縁血縁やビジネスに関連して集められ、集まってくる、いわばインフォーマルな(あくまで行政機関と対比しての話ですが)情報網もあります。それが、政治、いや、政治家という存在です。
 わしは国会議員や県会議員の知り合いはいませんし、直接話をする機会は皆無ですが、議員秘書の方々とはたまに会話を交わす機会があったりします。その時に、やはり政治の世界の情報量は相当なものだと感じますし、フォーマルな情報と比べてある種の泥臭さ、生々しさが強いようにも感じます。


2014年10月19日日曜日

鳥羽マルシェに行ってみた

 今月14日に 開業したばかりの「鳥羽マルシェ」に行ってきました。

 鳥羽マルシェは、鳥羽産の海産物や農作物の産直市場であり、今流行の郷土食を中心とした「地物ビュッフェレストラン」も併設されています。
 観光地・鳥羽は今まで、ともすれば水族館や真珠島といった施設を巡る、いわば施設中心型の観光スタイルでした。
 しかし、現代では観光は個人観光客にいかにその地域のファンになってもらうかが大きな生き残りのカギになっています。
 鳥羽マルシェの目的は、鳥羽の農林水産業や食の魅力を伝えて、鳥羽を盛り上げようということになるのかもしれません。

 鳥羽マルシェがあるのは、近鉄鳥羽駅の東側出口の国道をはさんだ対面にあり、交通アクセスが至便なほか、海もすぐ近くにあって鳥羽湾の素晴らしい景観が一望できます。
 まさに最高の立地と言えるでしょう。

2014年10月18日土曜日

伊勢・朝熊山上に「天空のポスト」があった

 標高555m、伊勢志摩地域の最高峰であり、古来から崇敬を集めてきた朝熊山(あさまやま)に行ってきました。
 金剛証寺での法要が目的だったのですが、今日の天気はまさしく秋晴れ。法事の後、お寺からクルマでほんの数百メートルの、山頂広場(展望台)に立ち寄ってみました。

 驚くことが二つあり、一つは、以前このブログでも書いたように、山頂広場を象徴する建物であり、伊勢志摩観光の象徴とも言えた朝熊山レストハウスが完全に解体され、元の敷地は芝生広場になっていたことです。

 わしにとっては見慣れた光景が失われた寂しさもあるのですが、古い、しかもかなり大きな建物が姿を消したことで、確かにある種の解放感が生まれており、つまりは広々とした空間にすっかり生まれ変わっていました。

 もう一つ驚いたのは、その芝生広場のやや端っこのほうに、今では街中でもあまり見かけなくなった、赤い円筒型の郵便ポストがポツンと建っていたことです。
 これはかなり異質な光景です。

 山頂広場を含め、有料道路である伊勢志摩スカイラインを管理運営している三重県観光開発(株)が設置(誘致と言うべきでしょうか?)したものらしく、その名も 天空のポスト というそうです。

2014年10月15日水曜日

ミドリムシ入り「ユーグレナ」ヨーグルトを食べてみた

 もう10日ほど前になりますがファミリーマートで、かの有名な「ユーグレナ」の関連商品を初めて見かけたので思わず買ってしまいました。

 協同乳業(株)がファミリーマート、そして(株)ユーグレナとタイアップしてリリースされた ユーグレナ&ヨーグルト葉酸プラス というカップ入りのヨーグルトです。

 ホームページなどの商品説明によると、人気のユーグレナを使用したヨーグルトにキウイ果肉、アロエ葉肉を合わせ食べやすい味わいに仕上げたもので、葉酸も300μg入っているとのこと。

 言い忘れましたが、ユーグレナとは、プランクトンであるミドリムシ(理科の教科書に何だか気持ちの悪いイラストが載っている、あのミドリムシ)を大規模に培養している日本のベンチャー企業です。

 ミドリムシは、水と光と二酸化炭素があれば育つことができ、その生産効率は稲の80倍もあるそうです。ユーグレナはミドリムシ培養法の研究開発に取り組み、大規模プラントで培養することで、地球温暖化の原因という説もある二酸化炭素の固定や、バイオ燃料の製造に取り組んでいます。ミドリムシは体内に油分を蓄積するので、ジェット機用燃料など良質の油脂を抽出することができるそうなのです。
 しかも、高タンパクで人間が必要とする栄養素も豊富に備えているため、ミドリムシの食用化は食生活が乱れがちな現代人に適した食品開発の可能性があり、世界の食料不足問題=貧困問題を一気に解決する可能性さえあるそうです。

2014年10月14日火曜日

地域特産品は地元住民に愛されるべきか

 先日の中日新聞朝刊に “外貨”脱し地元を狙え という興味深い記事が載っていました。(10月12日付け 三重版)

 三重県熊野市が、平成16年から約5400万円もの予算を投じて地域特産品として栽培や加工品の開発を進めていた高機能かんきつである「新姫」(にいひめ)について取り上げていたものです。

 新姫のことはこのブログでもたびたび取り上げてきました。
 熊野市内で偶然発見された新種のかんきつで、ヘスペリジンなど抗アレルギー性を持つといわれる物質を多く含む、いわゆる香酸かんきつの一種です。
 果実はピンポン玉よりも一回り小さいくらいの可愛らしいもので、青いまま収穫して、スダチのように果汁を絞って使います。香りは非常に良いため、料理に調味料として使うほか、ジュースで飲用したり、キャンディーやアイスクリームなど加工食品の原料にも使われています。
 熊野市固有の品種であり、栽培は市内の農家に限定して行われ、まさに熊野市の「ご当地産品」として、魅力的なストーリーを持っています。消費者の関心が「モノ」よりも「モノガタリ」に移って久しい今日、地域の特産品を大都市部に売り込むには、まさこのようなストーリー=モノガタリは非常に重要です。
 新姫の生産量は現在35トンまで拡大し、まさに順風満帆なサクセスストーリーとなるはずでした。

2014年10月13日月曜日

三重県の景況は実のところどうなのか

 ここへきて、来年10月に予定されている消費税率の再上昇に慎重な声が大きくなっています。
 物価は政府・日銀の見込みどおり上昇傾向になっているものの、一部の業種や大企業を除いて賃上げが追い付いておらず、消費者の消費動向を示す指数は軒並み落ち込んでしまっています。
 この理由は、当初は消費税増税駆け込み需要に対する反動減という見方が強く、さらには今夏の「天候不順」により消費の回復が遅れてしまったためという説明がなされていました。
 ただ、この間に円安が進んで、輸入に頼るエネルギーや原材料の価格がますます高騰しそうな見通しとなったことで、心理的にも景況の「一服感」から、緩やかな後退局面に入ったような実感があります。

 三重県に関していうと、県北部で盛んな自動車産業(製造業)が地域経済全体を牽引している構図は間違いなく、自動車部品製造企業に聞くと「かなり忙しい」という声を聞くことが多いですし、そのほかにも東芝・サンディスクの四日市工場のような大型投資案件があり、一定の堅調さは垣間見えます。
 伊勢市以南の県南部については、観光業は伊勢神宮の遷宮効果もあってかなりの強含みでしたが、1年経ってやや落ち着いてきた感じもあり、観光業と、今後の公共投資の増加が見込まれる建設業が地域経済を牽引する形になるのでしょう。

 三重県でも、多くの機関・組織が、企業経営者を対象に景況の調査を定期的に行っています。明らかに潮目が変わってきたと思われる現時点で、これらの調査は現状をどう判断しており、これから先、どのように進むと捉えているのでしょうか。


2014年10月12日日曜日

近鉄の女性車掌さんが美しすぎた!

 先日、出張で近鉄名古屋線の急行に乗りました。
 何気なく乗っていたのですが、車内のアナウンスが録音の音声だったのでちょっとびっくりし、近鉄特急ではかなりの列車は自動音声になっているのですが、「急行もついにそうなったのか」と思って聞いていました。

 しかし、しばらくして車内にやって来た車掌さん(女性の方)の声を聞いて、さっきの車内放送は自動音声ではなく、この人がライブでアナウンスしていたことに気づきました。
 ほんとにアナウンサーみたいに一語一語、綺麗に美しく発音されるので、感動のあまり録音してみました。(もし何か不都合があれば削除します)

 近鉄名古屋線、山田線の車掌さんは、車内アナウンスで何を言っているのか全然わからない人がけっこういるのですが、おそらくモニタリングする方法がないので会社の上層部の人もあまり知らないのかもしれません。
 しかし、この車掌さんは良かった。まためぐり合いたいものです。頑張って下さい!

2014年10月9日木曜日

10月25日/キャリア教育フォーラムin三重

 三重県内で広域公募型の学生インターンシップ事業「三重チャレ」を行っているNPO法人アトリオ(津市)が、第1回キャリア教育フォーラムin三重を開催するとのことです。

 三重チャレ事業は、「高校生インターンシップ」、「大学生インターンシップ」、そして「しごと密着体験」という3つから構成されています。

 高校生インターンシップは、高校生が主体的に企業などの事業所を選び、将来の自分の仕事に関連する活動を体験し、それを手掛かりに将来の人生設計や職業観を養おうというもの。
 大学生インターンシップは、高校生のものよりも就職を強く意識したインターンシップで、3日~20日程度の期間行うもの。
 しごと密着体験は、高校生から小学生までの生徒・児童が対象。子どもたちが地域の企業などで働く人に半日ほど密着し、「仕事に対する姿勢」や「職場の様子」などを観察することで、働くことについて深く考えるという活動です。
 仕事そのものを体験よりも、働く人を間近で観察することや仕事に対する思いを直接聞くことで、将来の夢や進路について子どもたち自身で考えるきっかけとしてもらうことを狙いとしているもので、わしはこれ、非常にユニークで有意義なものだと思います。

2014年10月8日水曜日

ノーベル賞受賞は「職務発明」議論のきっかけにすべき

 今年のノーベル物理学賞に、青い光を放つLEDを開発した3人の日本人研究者が選ばれました。青色が実用化したことで色の三元素がLEDで発光でき、あらゆる色彩が表現できるようになったことから、照明器具や信号機のほか、フルカラーの大型ディスプレイなど多くの応用製品が世に出ることとなったそうです。受賞された赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さんには敬意を表したいと思います。
 一方で、特許など知的財産権のことをちょっとでもかじった人間にとっては、青色LEDは知的財産をめぐって紛争が繰り広げられた、生臭い事例でもあります。
 今日の日経新聞朝刊に、そのおさらいのような記事があったのでダイジェストしておきましょう。

 受賞した3名の研究者のうち、赤崎氏と天野氏は名古屋大学での師弟関係にあり、中村氏とは研究上のライバル関係にありました。
 赤崎氏は大手化学メーカーの豊田合成と提携。昭和50年代には窒化ガリウムを原料とした青色LEDの研究で先行していました。
 中村氏は在籍していた中堅化学メーカーの日亜化学工業で研究を行っており、平成5年には当時としては最高輝度の青色LEDの量産技術を開発しました。
 これらの過程で、赤崎氏・豊田合成チーム、中村氏・日亜化学は多数の関連特許を出願しており、平成8年には日亜化学が豊田合成を提訴。翌平成9年には豊田合成が日亜化学を提訴し、訴訟合戦となったのです。(10月8日付け 「発明、誰のもの」一石)

 平成12年に日亜化学勝訴の判決が出、その後、結局両社は和解しました。しかし、この件は、さらに世間を驚かせる大きな問題につながっていきます。

2014年10月6日月曜日

【読感】改革派首長はなにを改革したのか

 タイトルに惹かれて読んでみたのですが、内容をひとことで言えば、地方分権を進め、なれ合いを排除し、時には独裁的な政治力を発揮する、いわゆる「改革派」と呼ばれる都道府県知事や市町村長たちを批判的に取り上げている本といっていいと思います。(改革派首長はなにを改革したのか 田村 秀著 亜紀書房

 著者の田村秀氏は、改革派首長の実績を見ると、多くは改革そのものが自己目的化しており、本当に住民のためになる改革だったのかの検証が不十分であると問題提起します。
 本来、地方自治とは地域に身近な問題を解決するために、地域の住民と一緒になって、地道でかつ着実な足取りで取り組むべきものであって、住民もそろそろ「改革派首長」への過度の期待は卒業すべきである、という論旨で一貫しています。

 田村さん自身は旧自治省官僚出身で、かつて三重県庁にも財政課長として在職していたことがあるようです。ちょうど改革派知事として一世を風靡していた北川正恭氏の在任期間と1年重複していますが、田村さんの論調は北川県政にも懐疑的なのが興味深いところです。

2014年10月5日日曜日

三重県各地でソーシャルビジネスセミナーが

地域資源バンクNIUより
 三重県多気町丹生(にう)を拠点に中間支援を行っている(株)地域資源バンクNIUが、四日市、津、尾鷲の3ヵ所で、資金調達をテーマとしたソーシャルビジネスセミナーを開催します。

 このセミナー自体は三重県からNIUに業務委託されているもので、「ソーシャルビジネス」という表現は県が使っているようですが、県の「ソーシャルビジネス」の捉え方は、地域の経済や暮らしを支え、コミュニティの中核的役割を担い、社会的課題を解決する重要な存在としての小規模企業を含むというもので、貧困対策などの一般的な意味でのソーシャルビジネスというよりも、むしろコミュニティビジネスのことを指しているようです。(このことは、わざわざNIUのサイトにも補足説明があります。)

 セミナー内容ですが、NIUの代表である西井勢津子氏による「ソーシャルビジネスとは~発展モデルとその事例~」という基調講演がまず第一部。
 第二部は、あいちコミュニティ財団代表理事の木村真樹氏をコーディネーターに、百五銀行と日本政策金融公庫などをパネラーとして、「多様化する資金調達」をテーマとしたパネルディスカッションが行われます。
 わしの直感として、これは非常に有意義なセミナーになるのではないかと思います。

2014年10月4日土曜日

中小企業需要創生法案が閣議決定へ

 国(経済産業省中小企業庁)が提案していた「中小企業需要創生法」の法案が閣議決定されました。現在開催中の臨時国会で可決され、平成26年度中に施行される予定とのことです。
 この「中小企業需要創生法案」には3つの柱があります。

 官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律(通称「官公需法」)を改正し、国による物品の購入や公共工事の契約などの官公需において、政府の基本方針と、各省庁ごとの契約数値目標を定めることとされました。特に創業10年以内の中小企業である、いわゆる「ベンチャー企業」の受注機会を増やすため、特別の配慮が図られます。

 中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律(通称「地域資源活用促進法」)を改正し、農作業体験や産業観光のような活動も支援(法認定)の対象とするほか、中小企業以外の一般社団法人やNPO法人などの取り組みも支援対象に拡大されます。

  独立行政法人中小企業基盤整備機構法が改正され、中小企業の事業活動を支援する市町村に対して、中小機構が専門家を派遣するなどの必要な協力が行えるようになります。

 このうち、2は明白に地域産業振興にはメリットがあります。農林水産業の体験やアグリツーリズム、工房見学や製造体験などの産業観光は、今まで地域資源活用促進法で指定される地域資源には明確に定義されておらず、いわばグレーゾーンでした。
 また、地域においては観光協会やNPOなど「営利企業」ではない組織や団体も、ごく普通に産業振興や地域振興に関与し、活動しているので、経済産業省が所管している法律であるという理由でこれらの活動が支援対象外になっているのは縦割り行政以外の何物でもなかったからです。

 問題は、ベンチャー支援として鳴り物入りで改正される官公需法についてです。
 官公需法を改正すればベンチャー企業からの政府調達は増大するのでしょうか?


2014年9月15日月曜日

伊勢神宮の別宮の遷宮はいまこんな感じ

 今日は三連休の最終日でした。
 ここ最近は珍しい、雨の心配のない晴天の終末でしたが、わしは野暮用があって結局どこへも遠出できませんでした。
 今日の早朝、伊勢神宮の外宮周辺を散歩してきたので、超ミクロな私記ですがメモしておきます。
 外宮(豊受大神宮)の式年遷宮は、昨年、無事斎行されました。
 無垢のヒノキ材でできた真新しい社殿や鳥居は黄金色で、あたりにはヒノキ独特の芳香が漂っていました。

 あれから約1年、風雨に打たれ、陽に晒された社殿は、さすがにやや色あせていましたが、それでもなお若々しい雰囲気を讃えています。
 特に、千木(ちぎ)や鰹木(かつおぎ)など本殿の屋根の飾り金具は朝日を受けて燦然と輝いており、神々しさを感じます。
 一方、遷宮で役割を終えた旧社殿はほぼ解体が終わり、古殿地と呼ばれる更地になっています。
 外宮の本殿については、ほぼ式年遷宮の一連の行事が終了した感がありますが、同じ敷地にある別宮については、この10月ごろから遷宮行事が本格化します。
 昨年の遷宮行事を見逃した方も、別宮の行事は見ることができるので、伊勢神宮ご参拝の際は、ホームページなどでスケジュールを確認していただいてはいかがでしょうか。

2014年9月14日日曜日

おわせマハタに見る、地域産品展開のむずかしさ

 たいへんな美味であるものの、そもそも漁獲量が少なく高価なことから「幻の高級魚」と呼ばれているマハタ。
 このマハタを人工養殖するため、マハタの成魚から精子と卵子を採取して、受精、孵化させ、稚魚(種苗)にまで育てる技術の研究開発に打ち込んだとして、三重県水産研究所の土橋靖史さんが、今年3月に日本水産増殖学会の奨励賞を受賞したとの記事が朝日新聞に掲載されていました。
 この記事によれば、養殖用マハタの稚魚は、尾鷲市にある三重県尾鷲栽培漁業センターで種苗生産され、県内の尾鷲市、熊野市、紀北町、南伊勢町の漁業者に販売されています。
 県水産研究所のまとめでは、平成21年が7万匹だったのに対して、平成25年は13万4千匹と倍近くに増加しています。三重県は平成21年から養殖マハタ出荷数で全国一となっており、同年で2位以下の香川県(4万4千匹)、長崎県(2万9千匹)、愛媛県(2万2千匹)、大分県(2万1千匹)を大きく引き離しています。(朝日新聞デジタル 養殖マハタの量産技術 学会、研究者を表彰 9月13日付け リンクはこちら
 三重県立の研究機関が地域産業の大きく貢献している非常に良い事例であり、今後、マハタの養殖をどう拡充し、市場の開拓と、高い価格をいかに維持していくかという流通戦略も重要になってきます。

2014年9月13日土曜日

【読感】ニッポンの経済学部

 わしは大学は法学部卒なのですが、同じキャンパス内にあった経済学部が何をやっているところなのか ~何を研究しているのか、何を教えているのか、卒業生がどんな職業に就くのか~ に着いて、ほとんどまったく何も知りませんでした。
 ややこしいことに、経済学部の隣にはさらに経営学部の校舎もあったのですが、経済学部が、その経営学部と何がどう違うのかもぜんぜん知りませんでした。

 で、わしが人事異動で地域産業振興だの商工振興だのの仕事に関わるようになり、職業柄、やはり金融や財政の仕組みとか、基本的な経済理論とかはわかっていたほうが、たとえて言えば日本経済新聞をぺらぺらっと読んで、大きな記事くらいは意味がわかるようになっていたほうがよかろうということで、通信制大学の経済学部(正確には教養学部の産業と経済専攻)に再入学した経験があります。

 余談ですが、通信制の大学って本当に勉強できるの?、と聞かれることがたまにあるのですが、わしが法学部生だったときも、マンモス私大では基礎科目の講義は定員が300人もある大教室で行われており、一方的に先生が90分しゃべって板書するスタイルでした。
 そこでは先生に質問する学生など皆無だし、そんな時間もないので、テキストとかネットやDVD動画で自習する、つまりは一方通行的な指導である通信制大学も、実は基本はそんなに変わらないのではないかと思います。(要はやる気です。通信の先生は質問にはすごく丁寧に答えてくれるし、わざわざ近くの学習センターに来て丸1日個人レッスンしてもらったことさえありました。)

2014年9月11日木曜日

どてらい男(ヤツ)を探せ

 地上波テレビ、つまり一般のテレビから時代劇が消えて久しくなります。わしが子どもの頃は、月曜8時の水戸黄門(もしくは江戸を斬る、または大岡越前)から、金曜10時の必殺!シリーズまで、週に3~4本は民放で時代劇をやっていました。
 しかし、よく思い起こすと、これまた最近のテレビでまったく見かけなくなったのが、浪速のド根性ものとも言うべきジャンルのドラマです。
 舞台は戦前とか終戦直後の大阪。商都として東京以上の繁栄を誇っていた大阪には多くの商店や工場、銀行、料亭などがあり、そこに丁稚としてやって来た地方出身の幼い主人公が、主人から叱られ、先輩からは苛められ、同期の友人とは励まし励まされ、好況があり、不況があり、戦争があり、恋をし、人に裏切られ、という波乱万丈の人生の中で、たくましい商人(あきんど)として成長していく、みたいな物語です。
 こうやって活字にすると、何だかNHKの「おしん」みたいなストーリーなのですが、確かに設定や筋立てはほとんど一緒です。80年前くらいの日本は、今からは想像もできない貧しい社会でした。多くの人々は子供のころから働かなければならなかったし、実際、苦労も多かったはずです。
 唯一、「ド根性ドラマ」と「おしん」が違うのは、ド根性ドラマは登場人物がみな、コテコテの大阪弁をしゃべることです。

2014年9月10日水曜日

世界の基幹工場と地域経済

 半導体製造の世界的大手である東芝とサンディスクが、NAND型(なんどがた)フラッシュメモリの生産を行うため拡張工事に取り組んでいた東芝四日市工場第5製造棟が竣工したことを各紙が報じています。
 工事費用は300億円。この棟では回路の配線幅が15nm(ナノミリ。100万分の15mmに相当)という世界最小のフラッシュメモリが製造されます。

 NAND型フラッシュメモリはスマートフォンやタブレット端末の普及により世界的に需要が増加しており、今後はスマホの高性能化などに伴って、さらなる容量の増加が必須となることは間違いないため、新たに「3次元NANDフラッシュメモリ」を生産するため、平成28年の竣工に向けた新工場(新第2製造棟)も建設が着工されました。
 今後数年間、東芝・サンディスク連合は年間2000億円規模の設備投資を行う予定で、その大部分は四日市工場に投資される見込みとのことです。

 薄型テレビやスマートフォンが壊滅した日本の電子産業において、NAND型フラッシュメモリはほぼ唯一、強い国際競争力がある分野です。東芝・サンディスク連合の世界シェアは韓国のサムスン電子に次いで第二位とのこと。このような先端分野の工場が三重県に立地していることは、県民として素直に嬉しく、誇らしく思います。

 ただ、半導体工場は究極のクリーンさが要求されるため一般人が工場内に立ち入ることはほぼできません。新工場棟の完成を報じる各紙も工場内の様子は詳報していません。
 そんな中、時々このブログにも引用しているGIGAZINEが、竣工式や工場内の様子を伝えているのでご紹介しておきます。