2015年6月29日月曜日

稼げない「おもてなし」に意味はない

【読感】新・観光立国論
 今話題の書、デービッド・アトキンソン氏の著書 新・観光立国論(東洋経済新報社)を読了しました。アトキンソンさんはイギリス出身。証券会社でアナリストをつとめ、日本には25年前から滞在しておられます。現在は、文化財の修復などを手掛ける小西美術工芸社(株)の社長であり、日本を愛し、伝統美術を深く理解している「外国人」としてテレビでも時々お顔を拝見します。
 そのアトキンソンさんは、アナリストのバックボーンを持っているため、日本社会が成熟して経済成長が起こりにくい環境になりつつあることをまず指摘します。高齢化や少子化はスピードの違いはあれヨーロッパの先進国にも共通の課題です。それによる労働力の不足をヨーロッパは「移民」の受け入れで対処しました。日本も来たるべき労働力不足に対し何らかの対策は必要になりますが、移民受け入れには抵抗が強いことは事実であり、現実的な解決策として、「移民」ではなく「短期移民」、すなわち外国からの観光客を大幅に増やして、国内の消費需要を喚起することが必要だと提案します。日本経済をけん引してきた製造業にもはや成長の余地が少ない以上、サービス業、なかんずく海外客に向けた観光業を産業として振興させることは、日本にとって数少ない選択肢であることは間違いないでしょう。

2015年6月28日日曜日

地方分権を思い起こさせる・・・

 三重県(庁)と厚生労働省三重労働局が「若年者雇用対策推進宣言2015」なるものを共同で発表しました。新規学卒者への就職支援や非正規雇用で働く若者等に対する支援などを県と三重労働局が連携して行っていくとのこと。
 最近このように、国の出先機関と県や市町村といった地方自治体が「連携協定」を結んだというニュースをよく見聞きします。国にしろ地方にしろ、行政機関は住民のためにあるので、どのような形にしても住民サービスの質が向上するのであればそれは良いことなのかもしれません。
 今回の「若年者雇用対策推進宣言2015」も、アベノミクスの影響で全国的に失業率が低下している中で、三重県内でもいっそうきめ細かい求職者支援を行ったり、雇用を生み出す企業への支援が行われるのは総論として良いことなのでしょう。
 しかし同時にわしが不思議に感じるのは、「若年者雇用対策推進宣言」という仰々しいネーミングに比べて、実際に行われる施策がたいへんに小粒な感じがすることです。
 言い換えると、新規高卒者への個別支援や企業への研究会などは、推進宣言だの連携協定だのという以前に、当然に国(労働局やハローワーク)や県が協力して行うべき業務なのであって、なぜわざわざこのようなセレモニーを経なくては実行できないのかがよくわからないのです。


2015年6月25日木曜日

紀北町・始神テラスにはホームページがない

  以前もこのブログに書きましたが、紀勢自動車道 紀北パーキングエリア内の「地域振興施設」である 始神テラス が、いよいよ今週末、6月28日(日)にオープンします。

 当日は朝8時40分からオープンイベントが開かれ、太鼓演奏、商業施設「キホクニヤ」のプレオープン、始神テラス・愛称命名者表彰式、種まき権兵衛おどり、もちまきなどが行われるそうです。
 地域にとっては悲願とも言える施設であり、イベントはきっと盛大に行われることでしょう。(イベントには高速道路から会場内への乗り入れはできず、紀北町役場からの無料シャトルバスを利用していくことになりますのでご注意ください。)

■紀北町ホームページ  始神テラスがオープンします 6月28日(日)

 始神テラスのオープン自体は喜ばしいことで、わしも運営の成功を願わずにはおれません。しかしながら、またまた、ここ紀北町をはじめとする東紀州地域(三重県南部の、尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町の2市3町からなる地域)の観光施設、特に行政が建設したり運営に関わっている施設の、ある種の「必敗のセオリー」ともいうべき現象が始神テラスでも見られることには、いやーな予感を抱かざるを得ません。

2015年6月24日水曜日

三重県志摩市は「光海底ケーブル銀座」

 伊勢志摩経済新聞によると、6月15日、日本~米国間約9000キロメートルを結ぶ光海底ケーブル FASTER(ファスター) が志摩市阿児町の海岸に陸揚げされました。(6月15日付け リンクはこちら
KDDIホームページより
 FASTERは、KDDIとChina Mobile International(中国)、China Telecom Global (同)、Google(米国)、SingTel(シンガポール)、Global Transit (マレーシア)の6社が共同建設協定を締結したもので、アメリカ・オレゴン州バンドンと、千葉県南房総市(千倉第二海底線中継所)と志摩市(南志摩海底線中継所)の2カ所を結ぶ太平洋の海底に敷設する計画。
 総建設費は約3億ドル(370億円)で、今月から8月にかけて、千倉、南志摩、バンドンの3カ所で敷設工事が始まり、今年11月にこれらのケーブルがつながる予定とのことです。


2015年6月23日火曜日

国産材を使った子供向け食器への資金調達情報

 伊勢市にある、森林・木材ベンチャーである 日本モッキ(代表者:中山拓氏) が、日本の木材で日本製の安全安心な子供向け食器を作りたい、というクラウドファンディングプロジェクトに取り組んでおり、READYFORで出資者を募集しています。

 日本モッキのホームページによれば、日本の森林、中でも人工林と呼ばれる、人が植樹をして作った森は手入れをされず放置されており、本来は間伐されるはずの木がそのまま成長し、ヒョロヒョロとした木が密集して生える暗い森 ~「幽霊森」というそうです~ が増えてきています。

 森の管理を計画的にしていくには、伐採された木が売れて、使われる必要があります。森を守るためには「木を使わない」のではなく、「できるだけたくさん使う」ことが必要なのです。

 そこで、日本モッキでは、消費者が喜んで日本の木を使ってくれるための製品づくりを目指しており、その具体策の一つとして、日本の木を使った、子ども向けのかわいいお皿2種類を製造する予定です。そのための初期費用と宣伝費への出資を募っているのです。

2015年6月22日月曜日

タダでできる頭の体操

 三重県が、「三重県まち・ひと・しごと創生総合戦略(仮称)中間案」に対する県民からの意見募集、いわゆるパブリックコメントを行っています。

 「地方創生」とか「まち・ひと・しごと」というコトバは、昨年からマスコミでも頻繁に報道されるようになっており、ほとんどの方は耳にされたことがあるとおもいます。
 政府は、少子高齢化に起因する将来の人口減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口集中を是正し、それぞれの地域(地方)で住みよい環境を確保することによって、将来にわたって活力のある日本社会を維持することを目的に、昨年11月「まち・ひと・しごと創生法」を制定しました。
 この法律はまず、結婚、出産、育児の環境整備とか、仕事と生活の調和(ワークライフバランス)への環境整備など、まち・ひと・しごと創生のための7つの基本理念を定めています。

 次に、首相を本部長とするまち・ひと・しごと創生本部は、7つの基本理念を具現化するための「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を閣議決定して、政府の共通戦略に位置付けます。
 これを受けて、各地域地域で地方自治体が地域実情に応じた施策を推進するために、「都道府県まち・ひと・しごと創生総合戦略」や「市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定する努力義務を負うことになっています。
 今回パブリックコメントが行われる三重県の「まち・ひと・しごと創生総合戦略中間案」も、このような流れで作業が進んでいるわけです。
 まちおこし、地域振興、地域活性化などに関心がある方は、ぜひ「頭の体操」がわりに目を通してみてください。きっといろいろな「気づき」が ~良くも悪くも~ 得られること請け合いです。

2015年6月21日日曜日

車いすで伊勢神宮・内宮が参拝できます

 車いすde伊勢神宮参拝プロジェクト(代表者:黒田健氏)が、伊勢神宮・内宮の参拝を希望している車いす利用者を募集しています。

車いすde伊勢神宮参拝プロジェクトHP より
 伊勢神宮・内宮は、その入り口に当たる宇治橋から正宮(本殿)までの境内は、玉砂利の参道が片道約800メートル続いています。
 健常者でも往復に40分近くかかるうえに、正宮の拝殿前は25段の石段があるため、車いす利用者が単独で参拝するのは事実上困難なのが現状です。

 このような物理的要因があると同時に、同行者に迷惑をかけてはいけないと考える車いす利用者の精神的要因が重なって、伊勢神宮参拝はしたいけれどもあきらめているという方も実際には多くいらっしゃることでしょう。

 そこで、「障がい者や高齢者が気軽に伊勢神宮を参拝できるように」との思いで、平成23年秋、NPOや企業、個人ボランティアなどが中心となって、車いすde伊勢神宮参拝プロジェクトは生まれました。

 内宮の参拝を希望する車いす利用者を対象に、参道や階段での介助を手伝う活動を定期的に行っており、現在募集している参拝プロジェクトは第9回目を数えます。

 参加条件は次の3つの要件をすべて満たす方です。

2015年6月19日金曜日

多すぎる水族館は淘汰されるべきか?

 産経新聞の記事によれば、日本国内の水族館で飼育されている「ラッコ」の数が激減しているとのことです。

 ピークの平成8年には118頭も飼育されていましたが、現在は15頭にまで減少しています。ラッコは絶滅危惧種としてワシントン条約で国際取引が規制されているうえに、国内のラッコは高齢化が進んでおり、繁殖に向 けた取り組みもうまくいっていません。
 関係者は「このままでは日本の水族館から消えてしまう」と危機感を募らせているそうです。(6月16日付け ラッコ、水族館から絶滅? 国内15頭に激減…高齢で繁殖望めず

 わしの実家の近所にあった鳥羽水族館は、全国を席巻したラッコブームの、まさに火付け役だったところで、昭和60年ごろには鳥羽水族館が一気に全国区の水族館となり、多くの見物客が押し寄せていた賑わいは今もはっきり記憶しています。
 その意味では、ここまでラッコが減ってしまっていることにあらためて驚きと寂しさを感じるのは確かなのですが、しかし、不思議に思うのは、なぜ狭い日本国内にこれほどのラッコがいたのか? 言い換えれば、なぜこれほど日本には水族館の数が多いのか? ということです。

2015年6月18日木曜日

わさび納豆を食べてみた

 和歌山市にある納豆メーカー、(株)豆紀の「わさびで食べる納豆」なる変わりダネ納豆を購入してみました。

 納豆には、ほとんどの場合、タレ(しょうゆ)とカラシが付いています。しかしこれは発泡スチロール容器に小分けされた ~実際は発泡スチロール容器の中に蒸した大豆と納豆菌を入れて、後で納豆になるので、納豆を小分けしているのではないのですが~ スタイルで売られるのが一般的となったここ30年ほどのことで、昔は納豆にカラシを入れる習慣は必ずしも一般的ではありませんでした。

 しかし、結果的に全国に広まったのがカラシだったというのがポイントで、日本の香辛料の双璧の一つ、「わさび」はほとんど納豆とのマッチングからは阻害されていました。
 まさに発想の転換ですが、果たして納豆にわさびは合うのでしょうか。

2015年6月17日水曜日

オーネット・コールマン死す

偉大なジャスミュージシャン、オーネット・コールマン氏が6月11日に死去したとのことです。享年85歳。

 ジャズという音楽は、北アメリカにやって来た ~ほとんどは奴隷としてアフリカ大陸から連行されてきた~ アフリカンアメリカン(いわゆる黒人)が、故郷由来の強烈なリズムと、ヨーロッパ由来の旋律やハーモニーが融合して生まれた音楽と説明されます。
 この意味で本質的に伝統にとらわれない自由な音楽であることが特長なわけですが、実際にはコード進行やテンポ(ビート)には一定の「型」があって、デキシーランド、スイング、ビーバップ、ハードバップなどとジャスの最先端は変遷しては行きますが、根本的な部分はあまり大きくは変わらず、それゆえに心地よい、あるいはファンキーな、誰が聞いてもジャズだとわかる印象を与えていたわけです。

 しかし、オーネット・コールマンは、この安定した型をぶち壊す挙に出てジャズ界に大きな波紋を与えることになりました。コード進行やテンポを軽視ないし無視した「フリージャズ」です。

2015年6月16日火曜日

熊野を贈る 2015サマーギフト

 熊野市ふるさと振興公社が、熊野の特産品を集めたお中元カタログ 熊野を贈る を発刊しました。
 
 今年で5年目だそうで、夏に食欲をそそる「熊野地鶏みそ焼きセット」や、熊野の人気洋菓子店とコラボした「新姫(にいひめ)スイーツセット」といった新商品をはじめ、熊野地鶏とキジのバーベキューセット、新姫サイダーセット、新姫アイスクリームセット、新姫ポン酢&ドレッシングセット、さらには伝統的な熊野地方の特産である梅干し、高菜など12品がラインナップされています。

 これは地域性というべきなのでしょうが、以前このブログでも紹介した、熊野市の北に隣接する尾鷲市では、熊野を贈ると似たコンセプトの、市内特産品の頒布会「尾鷲まるごとヤーヤ便」というものがあります。
 このヤーヤ便のチラシは、一目瞭然、まさにコテコテのデザインで、尾鷲市内の漁業者や水産加工業者などといった生産者の写真入りの紹介とか、毛筆みたいなのたくった字で書かれたキャッチコピーとか、世界遺産熊野古道や尾鷲海洋深層水などの市の情報が目いっぱい書き込まれています。
 一方で、この熊野市のパンフレットは、あくまで機能的、合理的なカタログです。生産者や加工者の写真などもまったくなく、そういう周辺情報よりも、熊野地鶏など商品の「品質本位」をPRしているかのようです。

2015年6月15日月曜日

「地域の産業・雇用創造チャート」は使えるか

 総務省が「地域の産業・雇用創造チャート」なるデータを公開しました。
 総務省は、国勢調査や経済センサスなど国にとって重要な全数調査を行っている官庁です。
 安倍内閣が地方創生を主要テーマとして各種の施策を講じている中、総務省が今まで行ってきた平成21年経済センサス基礎調査と平成22年国勢調査の結果データを加工・グラフ化して、市町村ごとの産業構造をオープンデータとして公表したものが「地域の産業・雇用創造チャート」だとのことです。

 一般の国民にとって、国勢調査とか経済センサスとかの大量、専門的なデータを読みこなすのは非常に困難です。データが宝の山であったとしても、事実上多くの場合は死蔵されているに近く、「地域の産業・雇用創造チャート」が誰にでもく理解しやすいデータであれば、市町村単位の事情に応じた産業構造の分析と、今後の対策のための企画立案に有用でしょう。
 総務省のホームページを見てみると、「地域の産業・雇用創造チャート」への理解を深めるために、岡山大学大学院・経済学部の中村良平教授による「地域産業構造の見方、捉え方」 というYoutubeの動画が付いています。これがなかなか参考になるので、ご紹介してみます。

2015年6月14日日曜日

パーク七里御浜「ごちそうダイニング」に行ってみた

 三重県御浜町にある道の駅 パーク七里御浜(しちりみはま) に、今年5月15日リニューアルオープンした ごちそうダイニング by 辻さん家 に行ってみました。

 パーク七里御浜は、東紀州地域(三重県南部の尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町及び紀宝町の2市3町からなる地域)の国道42号沿いにある道の駅の中では営業開始年が最も古く、規模も最大ですが、開業から27年目となって施設の老朽化やテナントの陳腐化は誰の目にも明らかになっていました。
 一方で、眼前に広々とした熊野灘を望める最高のロケーションであり、一般ドライバーのほか観光バスの来客も非常に多く、運用次第ではさらに魅力的な道の駅となる可能性も秘めています。

 平成25年には、植物油の精製のほかレシチンやセラミドなど加工食品の研究開発と製造を行っている(株)辻製油(本社:松阪市)の辻社長が経営に参画したことから、辻社長のリーダーシップとノウハウによるレストランのテコ入れが期待されていました。
 わしがパーク七里御浜に前回行ったのは昨年11月。その時はまだ何の動きもありませんでしたが、年末からリニューアル工事が始まっていたようです。
 約半年ぶりに来たパーク七里御浜は、建物がオレンジ色に塗り直され、「ごちそうダイニング」という文字も書かれて、遠くからでもかなり目立つ外観に変わっていました。

2015年6月13日土曜日

いなべえ情報(随時更新)


三重県公式ウエブサイト
滋賀県多賀町で発生したクマによる加害事故について(第14報) 平成27年6月12日
 6月11日17時現在のクマの位置は、三重県いなべ市北勢町地内の、三重県境に近い山中。昨日(6月10日)17時の確認地点から、南方向に4kmほど移動している。

中日新聞
クマ捕殺中止求め県に住民監査請求 平成27年6月13日
(要旨)
 日本熊森協会三重支部のメンバーらは12日、県に熊の捕殺を中止するよう求める住民監査請求をした。
 請求書によると三重県の有害鳥獣の捕獲に関する要領では、ツキノワグマを捕獲できるのは人里に出没し、人身被害が想定される場合に限られていると指摘。三重県が放獣したクマが滋賀県多賀町で女性を襲ったクマと同一かわからない状態では要領に当てはまらず不当と訴えている。捕殺にかかる公金支出差し止めも求めた。

中日新聞
三重県へ働きかけ 滋賀県に支部要望 平成27年6月13日
(要旨)
 日本熊森協会滋賀支部は12日、滋賀県に対し三重県に熊を殺さないよう働きかけを求める要望書を提出した。対応した滋賀県自然環境保全課長は「趣旨は分かったが、三重県が責任をもって判断しており滋賀から口をはさむ余地はない」と応じた。


サミット開催で県が喜んでいるのはなぜ?

 開催決定から一週間、この間、伊勢志摩サミット開催に関する三重県や鈴木知事の報道が洪水のように流されており、わしも含めて多くの県民は、いわゆる「サミット効果」のすさまじさを実感しているのではないでしょうか。
 三重県がサミットを誘致した主な理由は世界的な知名度向上による伊勢神宮を中心とした日本精神の発信と、観光地としてのグレードアップにあるようなので、一定程度はその効果は果たしたとさえ言っていいのかもしれません。

 しかし、よく考えてみると先進国首脳会議そのものは国(政府)の重要な行事であって、主な差配は外務省などが行うのでしょうから、じゃあいったい、県や志摩市はサミットにどう関わるのか、サミットにおいてどんな役割を果たすのか、がわかりにくいところではあります。

 そう思っていたら今朝(6月13日付け)の中日新聞に、県はサミット期間中の開催行事として、各国首脳の配偶者らが県内各地を訪れる「配偶者プログラム」を実施する予定であることを明らかにしたとのことです。
 現在のところ、伊勢志摩地域だけでなく、明和町にある「いつきのみや体験館」や、ものづくりの最先端技術の現場など可能な限り県内各地を回ってもらえるよう国に提案していくとのことです。
 なるほど、県の役割は、道路の整備とか県警による警備とかは当然の業務として、そのほかは、このようなオプションツアーのコンダクター的なものになるのでしょう。

2015年6月11日木曜日

小規模事業者はECで事業拡大を

 四日市商工会議所が世界的EC企業であるアリババとの共催で、「インターネットから始める海外市場開拓セミナー」を行うことを告知しています。
 アリババ社員が講師となった「今なぜ海外市場開拓なのか?」「海外売上拡大のキーファクター」「成否を分ける2つの課題とその突破方法」などをテーマとした講演があり、その後は四日市市役所から市内事業者を対象とした海外展開助成制度の説明も行われるとのこと。
 商工会議所は、インターネットを活用して世界へ販路を広げる方法を学ぶ絶好の機会であり、海外への販路拡大を考えている事業者に参加を呼びかけています。 (リンクはこちら

 日本の国内市場は成熟化が進んでいます。
 これを少子化による市場の縮小と捉えるのは、中小企業、特に小規模企業にとっては必ずしも当てはまりません。 少子化や高齢化が進んだ社会の特性に応じた、新しい商品開発やサービス提供によって、小規模企業なら生き残るに十分なニッチ市場を獲得する戦略を目指すべき であり、現実にこの戦略によってたくさんの小規模企業がむしろ業況を拡大しています。
 しかし一方で、海外に出ていける意欲や余力がある事業者が海外展開を考えるのは、もちろんそれはそれで合理的な選択肢の一つです。そしてこの戦略を具体化する場合、設備投資が少額で始められるECが最も現実的な方法であることもまた、明らかです。

2015年6月10日水曜日

株式型クラウドファンディングが解禁へ(マニアック)

 以前このブログで、インターネットを使って消費者など一般市民からビジネスに必要な資金を調達する、いわゆる「クラウドファンディング」には、資金提供者(投資家)が受け取るリターンによって融資型、購入型、寄付型、投資型の4つの種類があることを紹介しました。
 日本政策金融公庫論集の第26号の「中小企業やNPOの可能性を広げるクラウドファンディング」(日本政策金融公庫総合研究所 竹内英二主席研究員)という記事を引用したものですが、これによると、「投資型」はさらに「株式型」と「ファンド型」の2種類に分けられます。(リンクはこちら
 このうち前者の「株式型」は、配当や転売収益を見込んでクラウドファンディングによって会社の株式を購入するものですが、日本では日本証券業協会の自主規制によって非上場株式の勧誘が原則として禁止されているため、今年3月時点では国内にサービスを提供しているところはありませんでした。
 しかし、昨年「金融商品取引法等の一部を改正する法律」が公布され、自主規制が緩和されたため、今年5月末からは少額の非上場株式の勧誘も可能となりました。発行総額が1億円未満で、1 人当たりの投資額が50万円以下の場合には、クラウドファンディングを使って株式投資を勧誘できることになったのです。


2015年6月9日火曜日

また知らないミカン「ジューシーオレンジ」

 スーパーで買い物していたら、フルーツ売り場でまったく見かけたことがないミカンを売っていました。
 この時期は夏みかん(甘夏)とかサマーフレッシュ、春光柑などが柑橘売り場をにぎわせますが、これは名前が「ジューシーオレンジ」という超ベタなものでした。
 袋には熊本県産というシールが張ってあるだけで、よくある名前や特長を書いた紙などは同封されていません。売り場にはポップもありません。
 大変そっけないのですが、そのわりに袋の中のミカンたちには一個一個「ざぶとん」が敷かれており、その落差がわしには新鮮に思えたので思わず購入してしまいました。(ちなみに3個~4個入りで税別398円でした。)
 繰り返しますが、わしはこのジューシーオレンジに関して全く知識はありません。皮が意外に固かったので、とりあえずナイフで横半分に切ってみたところ・・・。

2015年6月8日月曜日

いなべえは行方不明・・・(マニアック)

 三重県庁の職員が滋賀県多賀町内の山林に放獣したオスのツキノワグマ(通称 いなべえ)は、このブログを書いている時点でまだ発見されていません。 
 5月27日に多賀町内で女性を襲ったクマといなべえが同一であるかはハッキリしませんが、三重県庁は6月5日、いなべ市や岐阜県などとも協議し、地域住民の不安を解消するためにも殺処分を行う必要があるという結論に達したとのこと。地元の猟友会なども捜索に協力しており、早晩、いなべえは発見され射殺されることになるでしょう。
 6月4日には兵庫県西宮市にある環境保護団体「日本熊森協会」が三重県庁を訪れ殺処分をやめるよう要望していますし、県内でも一部の首長が県の判断は安易であるとして批判的な意見を述べています。
 これらの意見はもっともな面があるとは思います。思いますが、実際にクマによって負傷した人がおり、この犯人が ~三重県の不手際とはいえ~ いなべえではないかと疑われたこと、真犯人がどうであろうと、世間から合理的に疑われるような事態を出来したことこそが、現代の日本社会では大変な失態と認識されます。そうである以上、現状を丸く収めるには殺処分しか方法はなく、やむを得ないのではないでしょうか。(人間側の無茶苦茶な理屈ではありますが。)

2015年6月7日日曜日

紀北町PAが6月28日オープン

国交省紀勢国道事務所HPより
 紀勢自動車道の紀伊長島ICと海山ICの間に建設が進められていた新しいパーキングエリアが、平成27年6月28日(日)に開業することが決定しました。
 上り線は海山ICから約7.4km、下り線は紀伊長島ICから約7.7kmに位置する上下線一体型の施設であり、ドライバーの休憩施設としての本来機能のほか、災害時には救援・救護活動の拠点となる機能も備えているとのこと。

 しかし、わしにとって何といっても注目されるのは、PA内に紀北町が建設を進めていた観光・物産販売施設 始神テラス(はじかみてらす) が同時オープンすることです。

 始神テラスは、この付近を通っている世界遺産熊野古道の「始神峠」から命名されたもの。
 往古は熊野三山を目指す参詣者が杖をついて登った石畳が今も残り、現在は熊野古道伊勢路の各峠の中でも比較的容易に上れる峠道としてハイカーの人気を集めています。

 建物はすでに完成しており、地元紀北町の特産であるヒノキを使った木造一部鉄骨造りの2階建てで、延べ床面積は986平方メートル。1階は土産物品・特産品の販売施設や地元食材を使ったレストラン、観光情報コーナーなどが入居し、2階には防災拠点として災害対策本部の入居スペースや防災倉庫に使われるとのこと。

2015年6月6日土曜日

2015年サミットの伊勢志摩開催が決定

 来年、日本で開催される予定の主要国首脳会議の会場が三重県志摩市になることが決定しました。
 サミットの誘致にあたって志摩市は、広島市や軽井沢町といった他の候補地に比べてはるかに遅い今年1月に名乗りを挙げました。
 このような状況だったにもかかわらず志摩市に決定したのは、安倍首相が言うように志摩市の近くに日本の伝統的精神を象徴する宗教施設・伊勢神宮があることのほかに、会場となる志摩観光ホテルが離島(賢島・かしこじま)に立地していて警備がやりやすいことなどが理由でしょう。また、地元三重県では、前安倍内閣の時に官邸スタッフをつとめていた三重県の鈴木知事が積極的に働きかけたことが大きな理由とも信じられています。
 三重県は風光明媚な観光地や豊かな食材、伝統工芸品など多くの良いものがあるのに、知名度が低いがゆえに経済振興に結び付いていない、という危機意識を持ち、「三重県のセールスマン(営業部長だったか?)」を自認する鈴木知事にとって、サミット誘致成功は今後の観光振興などにつながる大きな政治的成果であり、この点では確かに彼の着眼点や手腕は優れています。
 一方で、政治家、知事としての鈴木さんは、自然環境・生活環境の保全とか、高齢者対策をはじめとした福祉行政などに関してほとんど関心を示さず、県庁組織のマネジメントやリーダーシップにも力不足が見られ、県民の間では、41歳という若さや経産官僚出身という経歴を生かした、経済政策に特化した「パフォーマンス知事」というイメージが強いのも事実です。


2015年6月4日木曜日

中日新聞「甦る経済秘史」

 日曜の夜、ぼんやりとNHKテレビを見ていたら、タイトルは忘れたけど戦後(←当然、1945年に終わった第2次世界大戦以後という意味)の日本の経済発展についてのドキュメンタリー番組をやっていました。
 東京や大阪を含め、地方に至るまでほとんどの都市は空襲で焼かれ、若者が徴用されて田畑も荒れ、日本の経済活動は完全にマヒしていました。
 そこからわずか10年で ~もちろん朝鮮戦争という特需があったことが大きいのですが~ 経済を力強く復興した日本。その政治的なスローガンとなった池田勇人首相による「所得倍増論」の特集でした。
 よく知られるように、所得倍増論は池田首相のオリジナルな発案ではなく、エコノミストであった下村治氏の、消費財の生産を増やすことによって国民の購買意欲を高め、それによってさらに経済規模を大きくする、という成長理論を具体的な政策に落とし込んだものです。
 一昔前のNHKなら、日本の国民総生産が一年で10%も成長した理由を、「優秀な官僚による経済政策」とか「賢く勤勉な国民性」とかで説明したことでしょうが、さすがにそのような神話は取りあげられなくなっていました。
 昭和30年ごろの、まだまだ生活水準が低かった国民にとって、テレビや冷蔵庫のような耐久消費財を買うことは「豊かさの実感」そのもので、モノを渇望する社会ステージであったこと。そして、生産年齢人口(15歳~60歳)が多く、勤労にも消費にも旺盛な大きな国内市場があったという、いわゆる「人口ボーナス」がその主要因して挙げられていました。ちょっとはNHKも目覚めてきたようです。

2015年6月3日水曜日

ファミリーデー実施企業に助成金5万円が

 三重県(庁)が、従業員の家族による職場訪問や子ども参観などの「ファミリーデー」を実施する企業を募集しています。

 中小企業などで働く女性が安心して妊娠・出産し、男女がともに子育てしながら仕事を継続し、その能力を発揮して活躍できる「お互いさまの職場づくり」を推進している一環とのこと。

 応募資格があるのは、三重県内に本社がある中小企業等です。(常時雇用者が300人以下の企業や社団法人等で、常時雇用者を2名以上、かつ、6ヶ月以上継続雇用していることなどの要件あり)
 ファミリーデーを実施する中小企業等に対しては、所用経費の1/2(限度額5万円)の助成金が交付されるそうです。

 県の担当課のホームページによると、ファミリーデーを実施することで、会社、従業員、その家族、のそれぞれに次のような相乗効果が生まれるそうです。

2015年6月2日火曜日

意外にも津市が一番だった

 国土交通省中部運輸局が、国土交通省観光庁の宿泊旅行統計調査(平成26年分速報値)をもとに、中部運輸局管内(静岡、愛知、岐阜、三重、福井)の市町村別の外国人延べ宿泊者数を「宿泊旅行統計 外国人延べ宿泊者数自治体ランキング」として公表しました。
 最近の円安傾向は、食糧やエネルギーを輸入に頼る日本にとっては国民生活上望ましくないことなのですが、その一方で輸出産業や外国人観光客を受け入れる関連産業にとってはプラスとなります。数年前から国、地方を挙げて外国人観光客の誘致を進めていたこともあって、昨年は外国人観光客が過去最高の1341万人となったのは記憶に新しいところです。

 では、三重県には実際にどれくらいの人が来ているのかですが、外国人宿泊客数は16万人(正確には「人泊」という単位です。)に過ぎません。愛知県の149万人はもちろん、岐阜県(66万人)、静岡県(80万人)に比べても圧倒的に少なくなっています。
 増加率を見ても、中部地域の外国人宿泊者数全体は平成25年に比べて約37%増加しているのに対し、三重県の増加率は23%にとどまっており、東海地域での存在感は非常に限られている言わざるを得ません。

 興味深いのは、個別具体的な観光地や観光資源を連想しやすい市町村別の数字です。
 中部管内の外国人延べ宿泊者数は、名古屋市が77万人と一番多く、10万人以上の都市は他に、高山市、浜松市、常滑市、豊橋市となっています。外国人延べ宿泊者数の増加数では、高山市が17万人増と一番多く、10万人以上増加した都市は、他に名古屋市、浜松市となっています。
 残念ながらやはり三重県内の市町はランクインしていないのですが、県内29市町の中で最も外国人が宿泊したのは意外にも、というと失礼かもしれませんが、津市でした。