2015年7月31日金曜日

東京オリンピック「エンブレム」は典型的トラブル

 平成32年に開催予定の2020年東京オリンピックのエンブレム(標章)に盗作疑惑が起こっています。オリビエ・ドビ氏なるデザイナーが、日本人デザイナー(佐野研二郎氏)が創作したオリンピックのエンブレムと、自分がデザインしたベルギーのリエージュ劇場のロゴマークが酷似していると主張しているもので、ドビ氏は7月31日、国際オリンピック委員会(IOC)に対し、著作権侵害の疑いがあるとして、使用差し止めを求める申立を行うとのことです。

 もうすでに広く報道されていますが、2020年東京オリンピックとパラリンピックのエンブレムはこのようなもの。
 ドビ氏のデザインとは、真ん中にある垂直の棒部分と、左上と右下にあるカーブ部分が酷似しているのは確かのように思います。

 ただ、一般的に言ってデザインの類似性については反論も十分可能です。
 問題なのは、このような「トラブル」に巻き込まれたことで、反論・反訴に膨大な手間がかかってしまうことと、対外的なイメージの悪化です。ある意味で、典型的な著作権トラブルであり、受け身とならざるを得ないIOCやJOCは「負のトラブルパターン」に嵌ってしまう危険性があります。

2015年7月30日木曜日

トヨタ財団「国内助成プログラム」

 公益財団法人トヨタ財団が、若い世代とともに「地域に開かれた仕事づくり」に取り組む事業や、そうした仕事の担い手となる人材を育てる事業に対して助成する国内助成プログラムの助成希望者を公募しています。

 ここで言う「地域に開かれた仕事」とは、地域課題の解決につながり、自分も地域も、今も未来も幸せにする仕事を指すそうであり、具体的には、
1)地域内外の多様な人々の参加のしくみや交流機会が組み込まれた仕事
2)地域資源を活用し、新たな事業モデルの実現につながる仕事
3)従来の市場サービスでは提供できない価値を地域に与える仕事
 などを指すとのことです。
 このブログでもたびたび取り上げているコミュニティービジネス、つまり、地域の住民が、地域の資源(人材、自然環境、資金、コミュニティなど)を活用してビジネスの手法で地域課題の解決を図る活動のことと、ほぼ同義だと思います。

 応募できるのは、生活圏である市区町村自治体以下の範囲を主たる活動地として実施される日本国内のプロジェクトとのことですが、単一組織の定常的事業、つまりある団体の本来業務に対して助成するものではなくて、この助成事業に取り組むために組織された、プロジェクトチームによる「プロジェクト形式」の事業でなくてはならず、平成28年4月1日から平成30年3月31日までの2年間にわたるプロジェクト活動であって、かつ、この2年間の助成期間内にプロジェクト開始当初に設定した目標を達成することが求められれます。

2015年7月29日水曜日

ETICの地域イノベーター留学に尾鷲が

 NPO法人ETIC(エティック)が現在、「地域イノベーター留学」の参加者を公募しています。
 地域イノベーター留学とは、人口減少や産業構造の変化などによって活力の低下が課題となっている「地方」において、その地域の新たな可能性を把握したうえで、その場所に合った手法によって新たな仕事を創り出す人材や、すでに地域で変革に挑んでいる先駆的リーダーの右腕にあたる人材の育成・輩出を目的とする5か月間の短期実践型プログラムです。
 現場(全国の7つの地域)での「フィールドワーク」と、東京での「講義&ワークショップ」を組み合わせた構成で、この両者を繰り返すことによって地域課題の解決手法や、ビジネスシーズを活かした実行可能なプロジェクトの立案の流れを経験することができます。
 参加対象は「地域活性のスキルを身につけ、3年以内には地域で仕事を創り出したい」とか、「将来、地域で革新的な仕事に取り組む存在になりたい」という人であり、プログラム終了後は、さらに長期間にわたって地域に入り込むインターンシッププログラムや、起業に向けたサポートプログラムを用意されているとのことであり、参加者、及びフィールドワーク受入れ地域の双方にとって期待が持てる内容だと感じます。
 参加しようかどうか、あるいは、フィールドワークをどこでしようかと迷っている方もいるかと思いますので、今回の地域イノベーター留学の受け入れ先の一つ、三重県尾鷲市で2年間暮らしたわしの、「勝手に尾鷲を応援」的な、アドバイスめいた雑感をメモしておきます。


2015年7月28日火曜日

地域の活力とは、企業の革新力である

 時事通信が配信している地方公務員向け業界紙である「官庁速報」に、中小企業の支援窓口拡充=愛知県 という記事が載っていました。(7月24日付け)
 愛知県(庁)が、中小企業の新たな事業活動を支援する制度である「経営革新」支援制度について、従来は県庁のみで行っていた経営革新計画の承認申請受付業務を、愛知県内のすべての商工会議所や商工会、愛知県中小企業団体中央会、及びあいち産業振興機構の計81の支援機関でも行うよう窓口を大幅に拡充したというものです。(愛知県庁のホームページはこちら
 経営革新計画の促進キャンペーンと銘打たれたこの措置は今年7月から開始されましたが、これは非常に画期的、かつ有意義な中小企業支援策であると断言することができます。

 ここで、経営革新支援制度についてごく簡単に説明しておきましょう。
 経営革新は、中小企業新事業活動促進法に基づいた支援措置であり、
1)新商品の開発または生産
2)新サービスの開発または提供
3)商品の新たな生産または販売方法の導入
4)サービスの新たな提供方法の導入その他の新たな事業活動
 のいずれか、または複数の、その中小企業にとって新しい事業となる取り組みを行う場合で、一定の要件に基づいた経営革新計画を作成し、知事の承認を得ると、信用保証の優遇、低利融資の活用、特許料の減免制度などのさまざまな支援措置を受けることができるというものです。


2015年7月27日月曜日

三重県の「きらり企業」セレクション

三重県中小企業団体中央会が、新規学卒者の採用に積極的な、魅力ある三重県企業の情報を掲載した きらり企業セレクション の冊子を発行しました。
 学生から見た企業の魅力や、最近の若者の雇用状況(採用人数や離職者数)も掲載した、貴重な32社分の企業情報が掲載されているとのことです。
 この冊子は、都市部の大学やハローワーク等に配布されるそうですが、同じ内容がインターネットでも公開されているので、三重県内での就職を希望する学生の皆さんは参考にしていただいてはどうでしょうか。
 
 三重県中小企業団体中央会という組織は、一般にはあまりなじみがありません。
 なので少し説明すると、国の経済政策の大きなテーマに中小企業対策というものがあります。その具体的な施策の一つに、個々では経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)が限られている中小企業が、複数で集まって、協同して仕入れとか製造、配送、販売などを行う「事業協同組合」という制度があります。
 中小企業団体中央会は、このような中小企業の組合の運営を指導したり支援する目的で、「中小企業等協同組合法」と「中小企業団体の組織に関する法律」という法律を根拠として、全国の都道府県に1カ所ずつ設立されている公益性の高い団体です。(略して単に「中央会」と呼ばれます。)

2015年7月26日日曜日

東芝への集団訴訟はネットで簡単に参加できそう

 第三者委員会の報告書により、経営トップを含めた組織的関与があり、見かけ上の利益のかさ上げをする目的で意図的に行われたものがある、と指摘された東芝の粉飾決算(不適切会計)問題ですが、アメリカの法律事務所であるローゼン・ローファームが、予想された通り、と言うか、投資家らに対して集団訴訟への参加を呼びかけています。

 東芝の不正会計は先先代の西田社長時代の7年間前から行われ、1562億円もの規模に達しています。ローゼンのホームページによると、原告となり得るのは、2012年の5月8日から、東芝が今年3月期の業績予想を取り下げる前の5月7日以前の間に株式を購入した投資家で、訴訟への参加を希望する人はホームページ上の"Join This Class Action"(この訴訟に参加する)を「クリック」し、必要な情報を入力してローゼンに提出することで手続きが完了します。
 東芝はアメリカでは株式上場をしていませんが、株を裏付けとした預託証券(ADR)はアメリカ国内で広く流通しており、今回のローゼンによる集団訴訟も、「米国内で取引されているADRを購入した投資家が対象」となっているとのことです。

 ちなみに集団訴訟とは、クラスアクションと呼ばれる民事訴訟の一つで、アメリカ独特の(日本には同じような訴訟の仕組みはない)ものです。

2015年7月25日土曜日

鳥羽みなとまつり花火大会(写真ブレブレ)

 7月24日の夜8時から行われた、第60回鳥羽みなとまつり花火大会に行ってきました。
 花火大会の会場は、鳥羽港(佐田浜港)一帯で、JR・近鉄鳥羽駅から5分程度歩けばすぐに会場に到着するという、関係者によると「おそらく日本一、駅から近い大規模花火大会」だとのことです。
 約1時間にわたって5千発が打ち上げられました。

2015年7月23日木曜日

むべなるかなYH激減

 朝日新聞に、国内のユースホステルが施設数、登録会員数とも全盛時に比べて激減しているという記事が載っていました。(7月19日付け リンクはこちら
 ユースホステル(YH)とは、会員登録すると、全国各地にある宿泊施設に安く泊まることができるというサービスです。もともとはヨーロッパが発祥だそうで、青少年を健全育成する一環として、清潔で安全な宿を安価に提供する、という理念のもとに運営されています。
 わしも大学生~社会人になって結婚するまでくらいの十数年間は本当によく利用しており、多い年には年間で20泊ぐらいしていました。わしと同じくらいの世代の人なら、そのような経験を持つ方は少なくないと思います。
 しかしこのYHは、1974年末の587棟をピークに現在は220棟にまで減少。73年には341万人いた利用客数は、昨年には38万7千人に減少。何と9割近くも減っています。
 そもそもYH会員数も激減しており、72年末の63万4千人が昨年は3万5千人と、95%近くも減少しています。朝日新聞が言うように、まさに「受難の時代」を迎えていると言えそうです。
 ただ、この記事はYH衰退の原因を、最近の客層は他の客との交流を望みつつ、プライバシーを重視する傾向が高くなったのが背景にある、と書いていますが、これはちょっと違うのではないか?とわしは思います。

2015年7月22日水曜日

衝突防止装置付きレガシーに乗ってみた

 わしは実は隠れスバリストであることを告白しておかねばなりません。
 十年以上も前、ちょうどクルマが買い替えの時期を迎えていて、当時発売されたばかりのスバル・インプレッサスポーツワゴンに憧れていて、かなりその気である友人に相談したところ、スバルは四駆に乗ってこそ水平対向エンジンの良さも発揮され、走りのバランスも均衡するのであって、二駆では意味がない、4WD以外のスバルを買うくらいならトヨタでも買っとけ、と言われ、結局、三菱のクルマにした ~これも、たまたまジョン・レノン(プラスティックオノバンド)の曲がコマーシャルに使われていて、しばらくはこれでいいかあ・・・と思ったためにすぎない~ といったことがありました。

 それ以来、スバルは封印していましたが、先週末、某ショッピングセンターの駐車場で、スバルの衝突防止装置「アイサイト」搭載車の試乗会というものが行われており、たまたま暇だったのと、考えてみればわしはこれだけ普及してきている衝突防止装置付きのクルマには実はまだ一度も乗ったことがないこともあって、体験してみることにしました。
 クルマは、SUVのレヴォーグか、ステーションワゴンのレガシーのどちらかを選べるとのことで、とりあえずレガシーを選択。
 簡単なアンケートに答え、お約束どおり住所氏名職業電話番号も書かされて、その丸裸にされたプライバシーと引き換えに、勇躍、レガシーに向かいました。

2015年7月20日月曜日

熾烈な学生獲得競争・・・

朝刊の折り込みチラシを何気なく見ていたら、追手門学院なる大学の「無料バスツアー」の広告が入っていました。

 三重県では正直、あまりなじみがありませんが、追手門学院大学は大阪府茨木市にあり、経済学部など6つの学部と、4つの研究科からなる大学院を持つ総合大学です。教員は非常勤も含め335人、学生数は約6400人とのことなので、そこそこ規模も大きい大学です。三重県内には現在7つの4年制大学がありますが、最大規模を持つ三重大学(国立)でさえ学生数は6千人足らずなので、もし追手門大学が三重県にあれば県内で最大の大学になっているはずです。

 しかし、おそらく大阪府内には数十校近くの大学があるでしょうから、いかに多くの人口を抱えている関西圏であっても、これから先の若年人口減少を見据えると、大学サイドとしては一人でも多くの学生を近隣府県から獲得したいということなのでしょう。
 追手門学院大学のこのチラシの内容は、7月と8月に開催されるオープンキャンパスに参加する高校生のために往復無料のバスを運行するというもの。三重県分のバスは、大阪に近い伊賀地区だけでなく、伊勢市を出発して途中、松阪市と名張市に寄り、奈良市を経て大学に行くルートになっています。

2015年7月18日土曜日

新国立競技場はトヨタ方式で立て直せ

 注目されていた新国立競技場の建設問題は、7月17日に安倍首相が現行計画の白紙撤回を発表したことで新たなフェーズを迎えることになりました。当初は1300億円に抑えるとしていた建設費は、迷走のあげく2500億円にも膨らみ、しかもそれに至る経緯が非常に不透明。
 関係者のだれも責任を取らない姿勢に見えたこの状況は、国民の大きな批判を浴びることとなり、当初は計画案の見直しに消極的だった政府も、世論に押されて政治決断せざるを得ない事態に至ったのです。
 東京オリンピックを誘致した際に、ザハ・ハディッド氏なる建築家のデザインによるスタジアム整備が国際公約されており、それを白紙にすることで日本への信頼が失われるのではないかとか、今さら撤回しても違約金などで多額の費用がかかるとか、現実問題として今からやり直していてはオリンピックまでに建設が間に合わない、など多くの危惧が寄せられているのは確かにそうでしょうが、かと言って、以前わしもこのブログに書いた 「超」入門 失敗の本質 で指摘されているような、あまりにも日本人的な愚かな失敗を再び三たび繰り返すほうが、まさに国恥、国辱に値するものであることは国民のコンセンサスではないでしょうか。
 
 わしが思うのは、まさに日本型無責任意思決定の典型例とも言える、政府と、日本スポーツ振興センターとやらの独立行政法人(一種の外郭団体と言っていい)がもたれ合って物事を進めるのは、もしまたこれからもこのスキームが改められないとするのであれば、またまた同じような失敗を繰り返してしまうのではないかということです。

2015年7月16日木曜日

JR関西線で奈良から津へ(その2)

(承前) JR関西線で奈良から津へ(その1)

 加茂駅を出た亀山行き普通列車のディーゼルカー(キハ120の2両編成)は、約25分でとうとう三重県最初の駅、島ヶ原駅に着きます。島ヶ原は現在は合併して三重県伊賀市の一部になっていますが、以前は島ヶ原村という村で、林業で栄えていました。(なので、昭和の大合併の頃は合併する必要がなかったのです。)
 ここは古くから東大寺の領地であり、ゆかりの深い「正月堂」というお寺があります。


 この島ヶ原駅に隣接する穂積製材所は、関西の大学などと連携して、木材の活用や地域振興に取り組む「ホズプロ」(穂積製材所プロジェクト)という活動の拠点になっています。
 一見、伊賀の辺鄙な山村のように思えますが、鉄道を使って関西方面から小一時間でやって来ることができるので、この「地の利」はもっと注目してよいのかもしれません。

2015年7月15日水曜日

JR関西線で奈良から津へ(その1)

 先週末は奈良に行っていたのですが、その帰り、津までの帰途にJR西日本の関西本線を使ってみることにしました。

 以前このブログでも書きましたが、三重県は主要都市間を結ぶ鉄路にJR(東海、西日本)と近鉄(近畿日本鉄道)の2つがあり、これらが並走しています。全国的には知名度の高いJRですが、三重県内の路線は非電化の単線区間が多く、運行本数、運賃、定時性、サービスのいずれをとっても近鉄がはるかに勝っているため、今回のように奈良から三重県津市方面に行く時も、JRで行こうという三重県民はほぼ皆無であり、99%は近鉄を使うであろうことをわしは断言できます。

 しかし、この日はわりと時間的に余裕があったのと、以前このブログに書いた「鉄道忌避伝説の謎」の中でも関西本線(明治時代は関西鉄道という私鉄だった)を取り上げたので、久しぶりに乗ってみようという気になったのです。
 近鉄なら特急利用で2時間足らずで行ける奈良と津の間を、JRの普通列車を乗り継ぐと約3時間かかります。(ただし、特急料金分は安いですが。)
 山あり川ありで、ちょっとした旅行気分でした。

2015年7月14日火曜日

近大ナマズと「新産業創造」

近畿大学HPより
 ここ数日、三重県も夏の暑さが本格化してきた感じです。
 この時期に食べたくなるのはウナギのかば焼きですが、近年の価格高騰や、種としてのニホンウナギが絶滅危惧種に指定されたこともあって、わしら庶民にはなかなか手が届かない高級食材となっています。
 仕方なく牛丼チェーンの激安うな丼の広告に釣られて入店したら、出されたのは何だか想像を絶したウナギのかば焼きで、やはり世の中にうまい話などないという教訓を再認識してしまったりします。

 しかし、ここに吉報が舞い込んできました。
 マグロの完全養殖(卵から成魚にまで育て、その成魚からまた卵を得る)技術を確立し、量産にも着手している近畿大学が、今度は「ウナギ味のナマズ」の養殖に成功したというのです。
 7月13日には報道関係者向けの試食会が大阪で開かれ、かば焼きになった近大ナマズは「風味、食感ともほぼウナギ」とのお墨付きを得られたとのことで、近畿大では養殖会社を立ち上げ、 今後1年程度で約10万匹の生産を目指す方針だそうです。
 問題なのは、それではウナギに勝るとも劣らないナマズのかば焼き丼のコストは、すなわち価格はいくらくらいになるのか?ということです。
 もし値段もウナギ並みの高値だとすれば、結局は一般庶民にまでそれほど普及しないであろうからです。

2015年7月13日月曜日

すぎもと農園「青みかん酢」を買ってみた

 三重県南部の御浜町にあるミカン農家、すぎもと農園 が製造した 青みかん酢 を買ってみました。先日、御浜町内にある 道の駅パーク七里御浜 に立ち寄った際に、1階にあるすぎもと農園の直売コーナーで、特価で販売されていたのでつい衝動買いしてしまったのです。

 御浜町のある東紀州地域(三重県南部の、尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町の2市3町からなる地域)に限らず、みかんのようなかんきつ類の栽培が盛んな産地、たとえば和歌山県とか、愛媛県とか、静岡県などに行くと、生果だけでなく、ジュースとかアイスクリームとか、キャンディーとかポン酢とかドレッシングとかの、いわゆる加工品も数多く作られ、販売されています。

 しかし残念なことに、これらは非常にコモディティ化しています。要するにどれも似たり寄ったりで、「三重県産南紀みかん使用」という部分を「愛媛県産みかん使用」と張り替えたら、それでも通用してしまうような商品が ~性質上、やむを得ないことではありますが~ 多いというのが現状です。
 これに対して、すぎもと農園は、みかんの含有成分に着目し、青みかん(成熟する前の摘果みかん)を使った「青みかんドリンク」とか「青みかん石けん」の企画販売にも取り組んでいるという、ユニークな農家です。
 この青みかん酢も、普通の醸造酢に青みかん果汁を混ぜたというものではなく、青みかん果汁を発酵させて醸造する果実酢だということです。(ただし、製品としては、香りづけ等のために青みかん果汁を加えているそうです。)

2015年7月12日日曜日

戦後日本を縛る「40年体制」

【読感】戦後経済史 私たちはどこで間違えたのか 野口悠紀雄著 (東洋経済新報社)

 結論から言うと、必読の本です。

 安倍政権になって、いわゆるアベノミクスと呼ばれる経済政策によって、とにもかくにも経済は上向いてきました。これは評価すべきことですが、集団的自衛権法制化の問題とか、例の「マスコミを懲らしめる」と威勢のいい党内勉強会とか、新国立競技場問題とかの、ある種の「驕り」というか「ほころび」が目立ってきたように思えるのは気になるところです。

 一般的に、現代の日本が抱えている課題はよく「55年体制」の限界である、などと言われます。55年体制とは、単独多数の自民党による成長優先の経済政策と、日米安保体制を核とした外交政策が中心の政治体制のことをいうわけですが、この本の著者である野口さんによると、日本が突き当たっている矛盾は、実は55年体制が確立するよりも以前の1940年(昭和15年)に原型が形づくられたものです。
 この「40年体制」は、太平洋戦争の敗戦による大日本帝国の崩壊と、民主国家への再編成の過程でも潰されることなく生き残り、奇跡と言われた戦後日本の高度経済成長を支えたのです。
 では、40年体制とは一体どのようなものでしょうか?

2015年7月11日土曜日

滋賀に比べ奈良がパッとしない理由は「地形」?

【読感】日本史の謎は「地形」で解ける  竹村公太郎著 PHP文庫 

 東京へ出張した帰り、新幹線の中ででも読もうかと思って買った本でしたが、なかなかおもしろかったのでメモしておきます。

 わが国の長い歴史の中では、大きな災害とか、戦争(いくさ)とか、政権の交代などさまざまな出来事がありました。
 たとえば1571年(元亀2年)、織田信長が比叡山を焼き討ちしたという歴史的にも有名な事件が起こりますが、この原因については、「天下統一を目指す信長が、権威ある寺院でありながら腐敗堕落しており、政治にも干渉してやまない比叡山延暦寺を成敗した。」というのが世間の定説となっています。
 しかし竹村さんは、この事件は京都市街の東部にそびえる比叡山の「地理的な理由」から必然的に起こったのだ、という新しい解釈を提示する、大変に興味深い内容でした。

  確かに、わしらが学校で習う社会科や日本史、世界史は、誰が領主となって、どのように民衆を統治していたかという「政治史」が中心です。歴史の勉強とは、戦争とか政権交代の年代を暗記したり、統治者の名を暗記することであって、その時代の人々はどんな着物を着て何を食べ、どんな仕事をしていたのか、どんな娯楽があったのか、のような社会風俗史とか、産業経済史はあくまで付属的な扱いです。 その典型的な例は「地理史」かもしれません。

2015年7月9日木曜日

出身地鑑定!!方言チャートが面白い

 今話題の、出身地鑑定!!方言チャートをやってみました。
 これは東京女子大学 篠崎晃一教授のゼミ生たちが開発したもので、方言に関する質問にYES、NOで答えていくと、自分の出身地がわかるというチャートです。
http://ssl.japanknowledge.jp/hougen/hougen100/index.php
 出身都道府県がわかる「47都道府県版」というのもあるのですが、どうせなら、47都道府県がさらに100エリアに細分化され、そのどのエリア出身かがわかる ~たとえば三重県なら、伊勢、伊賀、志摩、東紀州の4つのどのエリア出身かがわかる~ という「方言チャート100」のほうにトライされることをおすすめします。

2015年7月7日火曜日

梅余りで農家に打撃・・・

 京都新聞によると、梅の産地として知られる京都府城陽市では、特産品種「城州白(じょうしゅうはく)」が収穫期終盤を迎えていますが、近年の梅酒ブームが落ち着いたことにより大口取引先である地元の酒造会社が入荷量を減らしたため、昨年から梅が余る状況となっており生産農家に打撃を与えているとのことです。(7月3日付け リンクはこちら
 城陽市では農地20ヘクタールで約50軒が年120トンほどの梅を生産しており、このうち城州白が半分ほどを占めています。大粒で香りがいいことから、梅酒を製造する同市内の城陽酒造が、平成20年ごろから毎年30~40トンほどを仕入れていました。
 しかし、梅酒ブームが一服したことから貯蔵や仕込みタンクがいっぱいの状況となり、昨年は20トン、今年は15トンと仕入れを控えたとのこと。同社の社長は「仕入れ量を減らしたのは申し訳ない。他でも利用されて知名度をより広めてほしい」と話しています。
 実は、この梅酒のような「地域特産品開発」は行政の主導により全国各地で行われています。(城陽市の例がそうだという訳ではありません。あくまでたとえです。)
 そのツールの一つに、農家が酒造業者のような商工業者と有機的に連携して商品を開発し、その販路開拓を支援する「農商工連携」という仕組みがあります。


2015年7月6日月曜日

紀北パーキングエリア「始神テラス」に行ってみた

 紀勢自動車道の紀伊長島ICと海山ICの間に、6月28日にオープンした 紀北パーキングエリア 始神テラス(はじかみ・てらす Hajikami Terrace)に行ってきました。
 紀勢自動車道は奥伊勢PA(大台町)から尾鷲北ICまでの約48kmにわたって休憩施設がなかったため、始神テラスはドライバーに向けたトイレや情報提供の施設となるとともに、災害時には防災拠点としての役割も果たす複合施設です。

 わしが行ったのは午前11時頃でしたが、すでに道路上には「紀北PA 満車」との表示が出ており、ダメもとで立ち寄ってみたのでした。
(実際に行ってみると、意外にも駐車場は空いており、楽勝で駐車できました。いったいなぜ満車と表示されているのか、何だかミスリードのような気はしました。が、それはさておき。)

2015年7月5日日曜日

熊野・丸山千枚田の虫送り2015

 三重県熊野市紀和町にある、世界遺産 丸山千枚田 でこの時期に行われる「虫送り」行事に行ってきました。
 一生に一度、ぜひとも見ておくべき光景があるとすれば、この丸山千枚田の虫送りは、熊野大花火と並んで、はんわし的には間違いなくランクインします。


 熊野の山また山の中にあって、160mもの標高差がある山肌に1300枚もの田んぼが段々に広がっているさまは、悠久の自然と、営々と続いてきた人間のいとなみが融合した、まさに稀有の絶景ということができます。(グーグルマップはこちら

2015年7月3日金曜日

改札業務も行う「ファミマ鈴鹿市駅店」に行ってみた

 7月1日、近鉄鈴鹿線(伊勢若松駅~平田町駅)にある鈴鹿市駅に、コンビニエンスストア「ファミリーマート」が開店しました。

 このファミマは、店員のいるレジが駅の改札口に隣接しており、午前6時30分ごろから22時30分ごろまでの間、鈴鹿市駅の改札業務はファミマの店員が行うとのことです。

 コンビニ店員が駅業務を取り扱うのは、近鉄とファミリーマートの双方にとって初の取り組みだそうであり、近鉄は「コンビニと駅機能を一体化し、お客様に総合的なサービスを提供することで、地域の皆様から愛される鈴鹿市の“顔”となる店舗を目指す。」とホームページ上でコメントしています。

 近鉄初、そしてもちろん三重県で初の、駅業務を行うコンビニ。どのような店なのか、さっそく見に行ってきました。

2015年7月1日水曜日

掬すべきところなしとせず

 自民党の若手議員が開いた勉強会で、現在審議中の安保関連法案に関するマスコミの報道に対して、圧力をかけるべきだとの発言が出席議員や講師の作家 百田直樹氏から相次いだことが大きな問題となっています。政府は自民党青年局長の代議士を更迭することで幕引きを図っていますが、野党側は徹底追及の姿勢であり、今しばらく膠着状態が続きそうです。
 実はわし、前の週末、ほとんど新聞を読んでおらず、今日あらためて土曜日、日曜日の中日新聞を読んでいたのですが、6月27日の朝刊1面に「自民党若手勉強会 発言要旨」というかなり大きな記事が出ていました。
中日新聞 2015年6月27日 朝刊より
 沖縄県の2つの地方紙を潰さないといけない、などと過激な発言(本人は冗談だったと言っているようですが)をしたとされる百田氏は、意外にもというか、慎重な言い回しをしています。