2016年8月30日火曜日

玉虫色決着?の消費者庁移転

 時事通信社による地方公務員向けの情報サイト「官庁速報」によると、政府は懸案だった消費者庁や総務省統計局などの中央省庁の地方移転について、消費者庁は平成29年度、統計局は平成30年度から、それぞれ徳島県と和歌山県で業務を始めるとの方針案をまとめました。この案は、近く開かれる政府のまち・ひと・しごと創生本部で正式決定される見込みです。(8月30日付け)
 統計局は中央省庁といっても政策立案や事業を行うセクションではありません。しかし消費者庁は、国民の生命・身体や財産に被害をもたらす事象の発生防止や、訪問販売、通信販売といったトラブルを生じやすい取引の適正化、 偽装表示や誇大広告の規制、公益通報者の保護など、資本主義経済が高度化・複雑化している今現在の日本において、非常に重要な責務を担う官庁であると言えます。
 官庁速報はいわば業界紙なので、消費者庁の徳島県移転を肯定的に報じており、むしろ全面移転ではなく、「消費者庁新未来創造オフィス」なるブランチを徳島県内に設けての、3年間の試行的な一部移転となることを、地方創生の本旨からは不十分であるといったニュアンスで伝えています。
 しかし率直に言って、この玉虫色決着は常識的な国民にとっては妥協できるギリギリの線であると感じます。地方創生を優先し、消費者行政の大本を見失った愚行ですが、3年たてば徳島県も全国も熱が冷めて忘れられるだろうという時間切れ作戦と見るのが正しいのでしょう。

2016年8月29日月曜日

若者のくだもの離れが加速

 8月28日付けの日経新聞朝刊 かれんとスコープ「果物、国内産崖っぷち? シルバー消費頼み限界」という記事は、特に地方の農業関係者には大変深刻なニュースと言えるかもしれません。(リンクはこちら
 果物の消費量は、キウイのように「美容と健康によい」イメージが定着したことで人気を高めているアイテムもあるものの、全体で見ると消費額は伸び悩んでいます。総務省の調査では昨年の一世帯当たりの果物への年間支出額は約3万3千円であり、近年上向き傾向であるものの10年前の水準には届いていません。国民一人当たりの果物摂取量も減少傾向で、平成26年度の一日当たりの摂取量は99.5gであり政府が健康の目安として示す目標の半分以下です。
 実は、消費者のくだもの離れが深刻であることは、このブログでも取り上げたことがあります。(はんわしの評論家気取り 消費者のくだもの離れが深刻だそうな 2010年5月29日
 この時も原因ははっきりと究明されておらず、わしは消費者の高齢化で皮をむくのが面倒とか、果糖の接種を控えている、というような理由を想像しました。
 しかし、事態はさらに深刻になっているのです。日本園芸農業協同組合連合会(日園連)の関係者は、「日本人全体の果物摂取量を増やさないと国内の果実産業が先細りになる」と危機感を示しています。
 今回の日経の記事には、関係者によるくだもの離れの理由の考察があります。

2016年8月28日日曜日

グローバル競争下に置かれているということ

 豊田合成という会社はトヨタ自動車と関連の深い、いわゆるトヨタファミリーの一員である企業ですが、平成26年にノーベル物理学賞を受賞した赤崎勇氏らなどと青色発光ダイオード(LED)の研究開発に取り組み、世界に先駆けて量産化に成功した企業として有名です。
 その豊田合成のLED生産拠点の一つである佐賀工場(佐賀県武雄市)が縮小され、LEDの生産を終了して愛知県稲沢市の工場などに集約することが公表されました。
 豊田合成としてもLEDの生産量を約3割も削減することになり、佐賀工場の従業員約100名は福岡県内の自動車部品工場に配置転換になるそうです。
 佐賀工場は平成21年には自動車不況のあおりで部品製造部門すべてが福岡工場に移り、平成22年に豊田合成としては初のLED専用工場としてリニューアルされた経緯があります。今回の事態を受けて、佐賀工場は来年度さらに自動車部品に製造品目を切り替えて存続するそうであり、工場が立地する地元武雄市の雇用などへの影響は最小限にとどまるようなのが不幸中の幸いと言えると思います。
 改めて考えざるを得ないのが、わしらは ~三重県であろうと佐賀県であろうと~ グローバル経済の競争の中に身を置いており、望むと望まざるとにかかわらず、その影響から逃れることはできないということです。


2016年8月27日土曜日

伊勢神宮の混雑緩和へ県が道路改修

 伊勢神宮・内宮(ないくう)周辺の道路は、毎週末、特に観光シーズンには大変な渋滞になります。
 内宮は宇治(宇治)地区という、伊勢市街地でも奥まった谷あいに位置しているため幹線道路が行き止まりになることと、神域内を流れる五十鈴川が地区を横断しているため、橋の部分で混雑となるからです。
 そこで三重県と伊勢市が、内宮にほど近い宇治地区内を通る県道(館町通線)の改良に本格的に着手することが、先日の伊勢市議会で明らかとなりました。各紙が大きく報じています。
 目玉になるのは五十鈴川に架かる橋の一つ「御側橋(おそばばし)」の架け替えで、現在は幅が5メートルほどで大型車の対向ができない状態であるところ、長さが95.6メートル、幅が車道2車線(片側1車線)と歩道で10.5メートルの新橋となり、今秋に着工し、平成33年に開催される予定の「三重とこわか国体」までに完成させる予定とのことです。

2016年8月25日木曜日

「わらしべ」のたいやきを食べてみた

 お盆の時期、猛暑のなか鳥羽駅で駅ボラをしていたわしらに、近鉄鳥羽駅1階にある わらしべ さんがたいやきを差し入れてくれました。
 この「わらしべ」、三重県玉城町に本店があって三重県南部を中心に11店を展開しているたいやき屋さんです。
 わらしべが急成長している理由は、三重県産小麦粉(あやひかり)を100%使用するなど素材を厳選しており、実際に食べてみておいしいということが一番の理由だとは思います。しかしまあ、正直なところ、今どき材料を県内産に「こだわって」いる食品メーカーや飲食店などありふれています。
 わらしべは、それだけではなく、食品検査機関に成分分析を依頼してその結果を公表しているとか、モンドセレクションにエントリーして製菓部門で銀賞を獲得しているとか、「あんなし」たいやき、プリンたいやき、お惣菜たいやき、といった数多くの商品ラインナップを誇っているとかの、言うなればアグレッシブな姿勢というか、チャレンジングな姿勢がお客さんを引き付けているのではないかと思います。
 駅ボラに差し入れてもらったたいやきは、夏季限定の「ひえひえたいやき」というもので、要するにつぶあんが入った普通のたいやきをカチコチに凍らせたもの。これを半溶かしの状態で食するのですが、適度にふやけた皮と、ジャッリっとした歯ごたえのアンコがマッチしてなかなか美味しかったです。(暑くてすぐに完食してしまったので写真を撮り忘れました。)

2016年8月23日火曜日

あなたのそばに、補助金企業

 政府が、中小企業のうち従業員の賃上げに取り組むものに対して、新たな支援を行う方針を決定したと読売新聞などが報じています。(賃上げ中小企業、補助を倍額…事業の拡大支援 8月23日付け
 具体的には、 従業員数が製造業なら20人以下、商業・サービス業では5人以下の、いわゆる「小規模企業」を対象とした補助制度である「小規模事業者持続化補助金」を改正して、賃上げを行った企業には、販路開拓や事業の海外展開にかかる費用などに対して、1事業あたり現行は補助上限額が50万円であるところ、2倍の100万円に引き上げるということです。
 小規模企業の経営基盤の強化と、従業員の賃上げを同時に後押しする一石二鳥(?)の補助金として経済産業省は平成28年度第2次補正予算案に関連費用を盛り込む方針だそうです。
 これら小規模企業を含む中小企業全体の賃上げの見通しは、
・商工中金によれば、「中小企業の約72%が平成28年に賃上げ(定期昇給/ベースアップ・賞与などの引き上げ)を予定している。定例給与の引き上げ幅は、約72%の中小企業が3%未満と小幅にとどまる。」(2016年4月7日「中小企業の賃金動向に関する調査」)
としているのに対し、
・帝国データバンクは「正社員の賃金改善(ベースアップや賞与、一時金の引上げ)が「ある」と回答した中小企業は47.3%。」(2016年2月15日「2016年度の賃金動向に関する企業の意識調査」)
 となり、支給実態を見てもかなりのバラつきがあるようです。


2016年8月22日月曜日

日本を蝕む「長寿のパラドックス」

【読感】 シルバー民主主義 高齢者優遇をどう克服するか 八代尚宏著 中公新書

 わしが明確に「シルバー民主主義」というコトバを意識したのは、大阪市と大阪府による例の「大阪都構想」の住民投票の時だったと思います。
 二重行政を解消するために、現在24ある大阪市の区を5つの「特別区」(=地方自治法に規定された、東京23区と同じ権能を有する半独立の地方自治体)に再編する可否が問われたものでしたが、この本にもあるように、24区別の投票結果を見ると、高齢者が多い区ほど都構想に賛成する票が少なかったという逆相関が顕著であり、改革に消極的な老人が社会の多数派を占めている以上、少数派の若者の力で現状を変えることができないという、不合理、不条理さは「シルバー民主主義」だと喧伝されたからです。

 この本は、もう十数年も前から、今のまま少子高齢化が進むと医療、福祉、生活保護などの社会保障制度は維持できなくなるので、早急かつ抜本的な改革が必要だと一貫して主張してきた著者が、日本の長寿社会は世界に誇るべきものであることは前提としつつも、統計など客観的なデータを使って現状を分析し、将来のために必要な対策を丁寧に整理した内容になっています。関心がある方にはぜひご一読をお勧めします。

2016年8月21日日曜日

紀伊長島のまぐろレアステーキを食べてみた

 先日、三重県紀北町にある 道の駅紀伊長島マンボウ に立ち寄ってみたら、あまり見かけない ~とわしには感じられた~ 新商品があったので購入してみました。
 (株)紀伊長島が製造・販売している「マグロのレアステーキ」というものです。
 紀北町は東紀州地域(三重県南部にある尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町及び紀宝町の2市3町からなる地域)に特有の地形、すなわち熊野灘には複雑なリアス式海岸で面しており、背後には大台山脈に連なる急峻な山々が迫っている土地柄であり、それゆえに豊富な海の幸、山の幸に恵まれています。
 このレアステーキは、その紀北町内でのB級ご当地グルメ選手権である「きほくラブめし」の第4回(平成27年開催)で、まぐろの石畳風レアステーキ丼としてグランプリに輝いたものだそうで、そのメニューが商品化されたものとのこと。マグロ(ビンチョウまぐろ)に藻塩とブラックペッパーをまぶして寝かせ、表面にさっと火を通してスライスし、自家製ネギ塩ダレをかけて仕上げたそうです。
 ビンチョウマグロは、メバチやキハダのように身が真っ赤ではないので視覚的にややインパクトが弱いのですが、味はあっさりしておいしいのマグロなので、これはなかなか期待できるのではないかと思います。

2016年8月18日木曜日

伊勢市で遠隔農業テレファームのセミナーが

 伊勢市産業支援センターで9月15日、いま日本で最も注目されているベンチャーといえる「遠隔農場」、(株)テレファームの遠藤忍社長によるセミナーが開催されます。
 テレファームについては、以前このブログでも取り上げたことがあります(はんわしの評論家気取り 遠隔農場・テレファームってなに?(2015年2月23日))が、簡単に言えば有機栽培の安全安心な農産物を購入したいと考えている消費者自身が、パソコンやスマホによってインターネット上の農作物遠隔栽培WEBシステムで野菜を栽培し、収穫された後は宅配便で届けられるというサービスです。
 このテレファームが特に耳目を集めたのは、ネット通販最大手の楽天がテレファームのICTと農業をコラボしたユニークなビジネスモデルや、耕作放棄地の活用による地方創生への貢献といった点を評価し、同社への出資を申し出たことが大きく報じられた件です。
 9月のセミナーでは、「新規就農支援と耕作放棄地活用で地方創生」と題して、遠藤社長がテレファームの仕組みや、これを始めた経緯、さまざまな苦労を経てたどり着いた現状、さらに将来に向けての可能性などを語っていただけるとのこと。まさに、創業や起業、地域振興、農業やコミュニティビジネスなどに関心を持つ、あらゆる人にとって必聴ともいえる貴重な機会になりそうです。

2016年8月17日水曜日

高野尾花街道「朝津味」に行ってみた

 今年7月2日に、津市高野尾町にオープンした、三重県内最大級の農産物直売所 朝津味(あさつみ) に行ってみました。
 この種の農産物直売所というのはビジネスモデルとしては完全に成熟化しており、今や全国各地にこのような施設はあるので、他の類似施設 ~津市では今年4月にも、ほぼ同じコンセプトの施設である 道の駅 津かわげ がオープンしています~ と差別化すること、ましてやビジネスとして大きな収益を上げることは相当難しいことと言わなければなりません。
 一方で、農業が疲弊している地方においては、農業×商工業×サービス業という「第6次産業」が地域産業の救世主として期待されており、農水省、県、市といった行政も積極的に創業の後押しをしています。
 売り場面積が県内でも最大級の650㎡(はんわし注:650㎡は食品スーパーなら中規模店並みなので、あくまでも農産物直売所として県内最大級という意味らしい)で、津の食材を使ったメニューが食べられるフードコートや、イベント広場などもあるという朝津味、果たしてどれくらいにぎわっているのか、見に行ってみることにしました。

2016年8月16日火曜日

玉音放送を聞いて少女たちは何を考えたか(その2・了)

(承前) 玉音放送を聞いて少女たちは何を考えたか(その1)

 この名張国民学校5年は組のように、玉音放送直後のタイミングで終戦の感想を作文にせよと先生が命じたというのは全国的にもほとんど例がないものと思われますし、この本「神國日本は敗けました。」の出版時点である平成7年まで原稿用紙が残っていたことも奇跡的なことでしょう。
 作文のいきさつについて、当時22歳だった担任の西出美津先生と元児童7名が、司会進行に永六輔さんを招いて座談会を開いています。
 西出先生は席上、作文を命じた理由を「急に終戦という日がきたので、歴史に残ることだからと思った」という理由により、学校全体の取り組みではなく自分独自の判断で作文を命じたと語っています。まだ教員になって数年目の若手の先生だったからこそ利いた機転と言えるかもしれません。この作文は先生に提出された後、GHQを恐れて先生がそのまま手元に置いていたために今に残っていたとのことです。
 面白いのは、これほど切々と懸命に作文を書いたであろう当の子供たちが、書いたことを全く覚えていないということです。出席した元児童7名は異口同音にそう証言します。子供にとっても大人たちの混乱ぶりを見て、これはただならぬことだと緊張して身構えたせいで作文のことなど忘れてしまったのかもしれません。

2016年8月14日日曜日

玉音放送を聞いて少女たちは何を考えたか(その1)

 先月、永六輔さんが亡くなりました。同じくこの春に亡くなった、はかま満緒さんといい、わしが小学生中学生のころから愛聴していた番組 ~「誰かとどこかで」、「六輔七転八倒」、「日曜喫茶室」などなど~ のパーソナリティーが鬼籍に入ってしまうのは本当に寂しく感じます。
 永さんが亡くなったこの夏にこそ、ぜひこの本 「神國日本は敗けました。」日経大阪PR 1995年発行(現在は絶版)を紹介したいと思います。
 昭和20年8月15日正午、昭和天皇自身によるポツダム宣言受諾の詔がNHKラジオで放送されました。いわゆる「玉音放送」です。
 この時の天皇の言葉が難しい漢語交じりだったうえに、当時のラジオは雑音が多く、「ほとんど聞き取れなかった」という証言も多いのですが、実際の放送では天皇の朗読の後、アナウンサーが同じ内容を再度朗読していたので、大人が内容をまったく理解できなかったことは、実はあまりなかったはずだというのが史実だそうです。
 それはともかく、この本は、名賀郡名張町立名張国民学校(現在の名張市立名張小学校)5年は組で、日本が戦争に敗れたと知った時の感想を、担任の西出美津先生が児童たちに作文にするように指示し、書かれた、その貴重な原稿を50年ぶりにまとめたものです。

2016年8月13日土曜日

チャイナフリーという戦略

 夏の恒例である鳥羽駅の駅ボラ(NPO法人 伊勢志摩バリアフリーツアーセンター主催)に参加してきました。
 この駅ボラは鳥羽駅周辺の観光客を定点観測できる意味で、わしにとって大変有用な機会です。
 話を聞けた観光関係者の多くは「今年の人出は例年並み。しかしお盆期間中のホテル・旅館の予約は好調。」という見立てを異口同音に仰っており、わしも近鉄の乗降客数や国道の混雑状況を見る限り、今年の鳥羽の観光客は特に多くも少なくもなく、猛暑がどう影響するかだ、という印象を持ちました。
 ただ、例年と違う点は、外国人(外見でわかる欧米人)の数が明らかに増えていたことです。もちろん、東京や京都、奈良のような観光地とは比べるべくもありませんが、バックパッカーのほかに家族連れもちらほら見かけましたので、これは日本を訪れる外国人観光客が急増して、昨年は約1974万人にも達するほどになっており、今年も上半期で過去最高を更新するペースであることを反映しているのでしょう。
 一方で、非常に興味深かったのは「鳥羽にはマナーの悪い外国人観光客が少ないので落ち着く」という声を何人かの関係者、さらに実際の観光客からも少なからず聞いたことです。

2016年8月12日金曜日

ガチャガチャで仏像をゲットしてみた

 お菓子でも買って帰ろうと宇治山田駅構内にある TimesPlaceうじやまだ に寄ってみたら、伊勢志摩の土産物売り場前の、普段ならベンチが置いてある休憩コーナーのスペースが ガチャステーション なるものに占領されていました。


 60台120種類のガチャガチャが大集結! と書かれた看板があり、実際にこんな感じでガチャガチャがびっしりと並んでいます。こんなものはコドモ向けだろう・・・と思っていたのですが、一台ずつよく見ていくと、実にいろいろな種類があって驚きました。
 アニメのキャラクターとか、ぬいぐるみとかストラップとかはまだわかるのですが、パズル、木のおもちゃ、お守り(スマホお守りというもの)、アクセサリーなどなど、なかなか壮観です。
 その中に、和のこころ 仏像コレクション というガチャガチャがあり、思わず足が止まりました。

2016年8月10日水曜日

ICOCAが和歌山県内でエリア拡大

 紀南新聞ONLINEによると、JR西日本和歌山支社が9日、ICカード乗車券である「ICOCA」の利用駅拡大について説明会を実施しました。(8月10日付け
 あらたに和歌山県内のJRきのくに線のICOCA利用エリアが拡大するというもので、今年12月をめどに、新宮~箕島駅間の特急「くろしお」号の停車駅(13駅)においてICOCAが利用可能になるとのことです。
 ICOCAが使えるようになるのは、新宮駅、紀伊勝浦駅、太地駅、古座駅、串本駅、周参見駅、白浜駅、紀伊田辺駅、南部駅、御坊駅、湯浅駅、藤並駅、箕島駅の13駅。
 しかし同じ区間内でも特急が停車しない駅ではICOCAは行えないままで、すべて現金決済が必要となります。
 このため、交通系IC乗車券の大きな利点である定期券の機能は、備えるかどうか現時点では未定だそうです。
 JR西日本は昨年8月にも海南駅までICOCAエリアを広げるなど積極的に導入を推進しているそうですが、同じく紀伊半島東南部で鉄道路線を運行するJR東海が、IC乗車券(TOICA)エリアを四日市駅以南にはまったく延伸しようとしない、交通事業者の社会的使命が欠落しているとしか思えない後ろ向きな姿勢に終始するのと好対照をなしています。

2016年8月9日火曜日

ハッピーニュースの罠

 先日このブログで、三重県の財政状況が極めて厳しい ~歳出が膨らみすぎて税や地方交付税などの一般財源で賄うことができない~ 状況であることを書きました。(はんわしの評論家気取り
「三重県財政の現状と課題認識」 2016年7月30日
 これは詳細な資料がネットで公開されており、だれでも見ることができますし、わかりやすいので理解も容易です。これを読む限り、社会保障費や公債費(今までの借金の返済)は減らせないので、人件費などの固定費削減と一般事業費のいっそうの削減は避けられないでしょう。
 ただ、これは昨日今日始まった話ではありません。ここ数年で三重県の財政は急速に悪化しており、政策意思決定の形成過程で、過度な歳出を抑制することはきっと可能だったはずです。
 しかし残念ながら、一般県民の県財政に関する関心は高いとは言えません。と言うか、ほとんどは無関心だと思います。
 県が不名誉なこの現状 ~失政とは言いますまい~ を自ら進んで積極的にPRするはずがありません。こういった事態を明るみにさらすのがジャーナリズムの役割だと思いますが、わしが見る範囲、この財政危機をまともに取り上げて報道している新聞社もテレビ局も知りません。このような課題を県庁内で話し合う「三重県行財政改革推進本部本部員会議が開催された」という事実は客観報道されますが、本質を深く掘り下げはしないのです。
 財政悪化が、このようにマスコミから無視されるのはなぜなのでしょうか?


2016年8月8日月曜日

三重県の「警察力」は46位!?

 皆さんの中で、実際に110番通報したことがある人はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
 わしは以前の職場で窓口の担当者をしていた時、こちらの対応が悪いといって大声でわめく人がいて、周りに迷惑だからやめてください、落ち着いたら中で話をしましょうと言っても聞き入れず、明らかに業務が妨害されていたので、やむを得ず110番したことがあります。
 少なくともわしのその時の経験では、警察官はなかなか来てくれません。通報から30分以上たって、こちらも数人がかりでその怒鳴り散らす人をいさめている最中に、サイレンを鳴らさないパトカーがやってきて、初老の警官と、20代前半と思われる若い警官の二人が降り立ちました。
 双方から簡単な事情の聞き取りを行った後、結局その人が飲酒のためか酩酊していたのでパトカーに乗せて交番か警察署かに連れて行ってくれたのですが、その時に初老のほうが「わしらも5人でこの管内を全域担当しとるもんで、通報してもらってもなかなか来れへんのやわ」とか何とか言い訳していたことを今でも思い出します。
 正直言ってその時は、この警官は何と頼りないことをいうのだろう、と思いましたが、今になってみると、このようないわゆる迷惑行為で110番がくる数はかなり多いのだろうし、日々事件事故がたくさん起こる中で、現場の警官も疲れていたのだろうなあと思います。
 なので、週刊ダイヤモンドが発表した 都道府県“警察力”ランキング なるもので、三重県が46位であっても、それは一概に非難できないことなのかもしれません。


2016年8月6日土曜日

おわせ良栄丸「まぐろ缶詰セット」レビュー

 お盆が近くなり、夏休みも佳境に入ってきました。高速道路の開通によって以前より格段に行きやすくなった東紀州(三重県南部の尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町及び紀宝町の2市3町からなる地域)や南紀方面を訪れる方も多いかと思います。

 先週、わしも尾鷲に行ったのですが、国道42号沿いの尾鷲市街のほぼ中心にある おわせお魚いちば おとと で、おわせ良栄丸の「まぐろ缶詰」の3缶セットという新商品を発見したので購入してみました。
 尾鷲のお土産は水産加工品が多く、干物にしろ冷凍ものにしろ生ものなので持ち帰るのが大変。なので常温保存できる缶詰はありがたいものです。購入を検討する方のためにレビューしてみます。
 ちなみに、セットの値段は1100円で(一つづつのバラ売りもしています)、販売者は「お魚いちば おとと」を運営する尾鷲物産株式会社、製造者は高知県の黒潮町缶詰製作所となっています。

2016年8月5日金曜日

楽天で最近あんまり買ってない

 先月の日経MJに消費者調査の結果が載っていました。
 ネットショップモールの両雄である楽天とアマゾン・ドット・コムを比較したものでしたが、かつては年20%をも誇っていた楽天の成長率が、近年は数パーセントまで失速し、代わって消費者の支持を確立してきたのがアマゾンであり、調査会社によると今年5月時点で利用者数はアマゾンが楽天を逆転した模様である、といったような内容でした。(7月20日付け「もがく楽天 じわり客離れ」)

 ちなみに「国内EC流通総額」によると、平成27年12月期の楽天の流通額(楽天市場への出店者の売上総額)は2兆7千億円という巨額なものです。コンビニ最大手のセブンイレブンの年間売り上げが約4兆円なので、楽天の取扱額もいかに巨額かわかるのですが、実はこの数字は楽天トラベルのような複数の事業を合算したもので、楽天市場単体の流通額ではありません。

 一方のアマゾンは平成27年度の売り上げ高は1兆円に迫っており、上述の利用者数の逆転確実という情報も加味すると、楽天の旗色は非常に悪いようなのです。
 考えてみれば、わしも楽天は楽天トラベルばっかりで、楽天市場ではここ何年か、ほとんど購入していません。案外、わしのような消費者が多いのかもしれません。

2016年8月4日木曜日

Startup Weekend が三重県で

Startup Weekend Mie
 StartupWeekend(スタートアップウィークエンド)がこのたび、三重県で初めて開催されます。
 スタートアップウィークエンドとは、2007年にアメリカ・シアトルで始まったもので、週末、金曜日の夜から日曜日の夜までの54時間をかけて開催される、スタートアップ(起業)の体験イベントです。
 起業や創業は地域経済のプレーヤーの新陳代謝を促して、地域を活性化し、イノベーションも創出します。このため、全国各地で起業を志す人への支援が行われていますし、国や地方自治体も多額の税金を投入しています。

 しかし、これらの支援は「創業塾」のようなセミナーや交流会といった方法が多く、座学中心になりがちでした。
 これに対してスタートアップウィークエンドは「起業をリアルに経験できる」ということが特徴で、日本でも運営を行うNPO法人が立ち上がっており、すでに北海道から沖縄まで25都市で開催の実績があるとのことです。
 では、実際のスタートアップウィークエンドはどのように行われるのでしょうか。

2016年8月2日火曜日

地方消滅の「消滅」

 東京都知事選は、事前の大方の予想がそうであったように小池百合子氏が圧勝しました。東京オリンピック・パラリンピックといったビッグプロジェクトや、急速に進む高齢化、喫緊の課題と言える子育て支援、などなど課題が山積していますが、ぜひ手腕を発揮されることを ~わしはまったく関係ないけど~ 期待したい気持ちでいっぱいです。
 今の日本、とっくに「成長」の時代は終わり、成熟社会に入っています。一定の経済成長がどうしても必要なのは当然ですが、むしろ、身の丈に合った緩やかな成長、あるいは後退・縮小という状況に応じた社会の仕組みを構築しなおすことが急務だと思います。
 わしが注目しているのは、なんだかここ数年ですっかり元気がなくなってしまった、行財政改革とか、それにまつわる財政の健全化、官と民の役割分担、といった課題に、小池都知事が率先してどこまで取り組むかという点です。
 知事報酬を削減することは公約しているようなので、まず模範を示し、自ら先頭に立って、安易な「拡大」政策から、真の政治力、決断力、そして人望が求められる「縮小」の課題に取り組んでいただきたいものです。
 しかし実は、わしが都知事選以後で最も関心を持つのは、増田寛也氏の落選とその後についてです。

2016年8月1日月曜日

「石神さん」がますます聖地化していた件

 お盆の時期に迫ってきた、鳥羽駅ボランティアガイド(駅ボラ)の事前研修として、鳥羽市相差(おうさつ)町にある 石神さん に行ってきました。
 この「石神さん」は通称で、正式には石神社といいます。相差町にある神明神社(アマテラスを祀る、日本で最も一般的な神社の一つ)の境内にあり、玉依姫命(タマヨリヒメノミコト)を祭神とする小さな祠があります。
 もともとここ相差町は海女が多い地域であり、この石神さんも身一つで海に潜る海女たちの崇敬を集めていた土着信仰の一つだったようなのですが、このことに着目した鳥羽市役所や鳥羽商工会議所などが数年前から観光キャンペーンをはじめ、今では「女性の願いを1つだけ叶えてくれる神社」として全国的に有名になっています。
 実はわし、6年前にこのブログに石神さんの訪問記を書き、その後も何度か来てはいたのですがいたのですが、今回、2年ぶりくらいに再訪し、良くも悪くも「聖地化」が進んでいたのでメモしておきます。(はんわしの評論家気取り 「女の願いを一つだけ叶えてくれるという鳥羽の石神さんに行ってみた」 2010年11月21日

 石神さんは、相差町の中心地にあるバス停から歩いて数分の距離にあります。(付近には10台くらい停められる無料駐車場もあります。)