2017年9月22日金曜日

三重県でコミュティ財団の勉強会が

 津市NPOサポートセンターの川北さんが、「あいちコミュニティ財団から学ぼう」という勉強会を行うようで、大変有意義だと思われるので共有します。
 コミュニティ財団とは、市民活動やボランティア活動を支援したいと考えている市民から寄付を受け付けたりして基金(財団)を造成し、それを運用してそれらの団体に助成金の交付などの支援を行う組織のことです。
 NPOのような「非営利活動」であっても、運転資金や設備投資には資金が必要です。その一方で、地域にとって有意義な活動をしているNPOを手助けしたいと考えている市民や企業も多いはずで、この両者を仲介する立場であるコミュニティ財団は、地域で健全なNPO活動が発展するために、大変重要な役割(ソーシャルキャピタル)であるといえるでしょう。
 川北さんによると、三重県内にもすでに「ささえあいまちの創造基金」や、「市民活動応援☆きらきら基金」というコミュニティ財団はあるのですが、県内全域を活動範囲としてないため、NPOに寄付をしたいと思っている人のニーズに必ずしもマッチしないこともままあるようで、そろそろ三重県でもNPOを資金面などから支える仕組みと作りましょう、そのためにまずは勉強しましょうよ、ということで今回の企画が生まれたとのことです。

2017年9月21日木曜日

大阪が名古屋に追い抜かれる

 10年後に東京からのリニア新幹線が開通する名古屋は今、大変な活況を呈しています。特に名古屋駅周辺はリニアを目論んだ再開発ラッシュであり、先日公表された地価調査でも、愛知県内の最高価格である名古屋駅前の大名古屋ビルヂング(1㎡当たり1500万円)が、大阪府内の最高地点である大阪駅前のグランフロント大阪(1㎡当たり1460万円)をわずかながら抜く、「名阪逆転現象」が起きたことが報じられました。
 わしは、名古屋にも大阪にも(きちんと住民票を移して)住んだことがあり、地域性はよくわかっているつもりです。その当時から「大阪はこのままでは東京に負けてしまう」という危機感は、特に政界や財界、マスコミでは強いものがあったと思いますが、一方で、地元の住民にとっては東京への剥き出しの対抗意識は一種の「シャレ」、「ギャグ」であり、人気が上昇してきた大阪のタレントやお笑い芸人はほぼすべて拠点を東京に移し、大阪創業の大企業も次々と本社機能を東京に移していくのを見て、もはや政治的、経済的に大阪の劣勢は挽回しがたいことは内心は認めていたように思えますし、あえて同じ価値観で東京には対抗しない、という心理が働いていたように思えました。
 しかし、そんな大阪人であっても、名古屋にさえ負ける、ということには、ある種認めがたい、今まで体験したことがない強烈な危機感を抱いているように見えるのです。

2017年9月19日火曜日

なぜ三重県民はギフトを通販で買うのか

 敬老の日、9月18日付けの日経MJに面白い記事が出ていました。
 個人消費は伸び悩んでおり、デパートや総合スーパー(GMS)も退潮傾向が止まりませんが、そんな中で市場を拡大させているのがインターネットに代表される通信販売の市場です。この通販市場で47都道府県別に利用動向を調査した結果が日本通信販売協会から公表されたという記事でした。(「通販市場拡大、47都道府県の利用調査」)
 全国の20歳~69歳の男女1万人を対象に行ったというこの調査によると、年間で通販で購入した金額の平均は8万8379円。利用した通販の種類別を見ると、ネット通販が97.9%、カタログ通販が13.2%、テレビ通販が7.2%となっています。
 面白かったのは、通販による購入金額の都道府県別ランキングを見ると、東京都が11万4千円でトップなのはともかく、全国第2位が千葉県(10万9750円)、第3位が宮城県(10万7188円)という順位で、これはネット通販大手の「ゾゾタウン」の本社が千葉県に、同じく「楽天」のプロ野球団の本拠が宮城県にあることと、何らかの関係があるのかもしれないということでした。
 もう一つ、こちらのほうがわしにとって興味深かったのが、「贈り物(ギフト)を通販で買った」人の都道府県別の割合です。なんと我が三重県、堂々の第一位だったのです。


2017年9月18日月曜日

外宮は金剛界、内宮は胎蔵界

***マニアックな内容です***

NHKブラタモリHPより
 週末にたまたまNHKのブラタモリを見ていたら、「高野山と空海」というテーマで金剛峰寺をぶらぶらしていました。高野山にはわしも何度か行ったことがあり、あの険しい山の上にあれだけの町が広がっているのが本当に別世界、異次元に思えてびっくりしたことが思い出されるのですが、興味深かったのは、タモリが壇上伽藍金堂の内陣にある両界曼荼羅について受けていた説明です。
 空海が開祖である真言宗では、世界を(と言うか、宇宙を)、大日如来を中心とした金剛界と胎蔵界の2つで成り立つと説明します。これを図示したのが曼荼羅であり、それぞれに金剛界曼荼羅、胎蔵界曼荼羅があって、この2つはセットになっています。
 説明していたお坊さんは、胎蔵界曼荼羅は物質の世界を表し、金剛界曼荼羅は精神の世界を表していると説明されていましたが、このほかにも金剛界は「知恵」、胎蔵界は「理」を表すとか、さまざまな説があります。
 ところでこの、金剛界と胎蔵界の考え方は、伊勢神宮にも非常に重要な影響を与えていました。仏教を禁忌としていた伊勢神宮ですが、代々の天皇が厚く仏教を信仰するようになると、仏教の影響は否応なく神宮にも及ぶようになります。

2017年9月17日日曜日

道の駅で地元は活性化しているのか

(承前) 道の駅たいじに行ってみた

 先日は、和歌山県太地町に新しくオープンした 道の駅たいじ について訪問記を書いたのですが、ふと、こんなことを考えて太地町の中心地に寄っていくことにしました。
 地図を見ると太地町は、一つの半島がまるっと一つの地方自治体になっていることがわかります。漁業を営む上では、海に突き出しているこの地形は漁場にいち早く船を出せる大変なアドバンテージで、非常に合理的に町が形成されていることになります。
 逆に言えば、観光客を誘客することを考えると、幹線道路や鉄道駅からわざわざ半島の海側、つまり先端に連れて行かなければならず、これは不利な条件になってしまいます。
 道の駅を新たに作ったのも、ここで足を止めさせ、観光資源がある半島部に誘導する目的なのは明白です。ならば、オープンから1カ月たって、太地町の市街地や観光施設はどれほど賑わってきているのでしょうか。

2017年9月16日土曜日

道の駅たいじに行ってみた

 紀伊半島の南端、和歌山県太地町(たいじちょう)の国道42号沿いに、8月11日にオープンした、道の駅たいじ に行ってきました。
 太地町は捕鯨の町として有名で、クジラにまつわる観光資源も多いのですが、近年は反捕鯨を唱え漁民への妨害行使を行う、国際的な環境マフィアが出没し、トラブルが頻発することで知られるようになってしまっている感があります。
 太地町は変化に富んだリアス式海岸を有し、多種多様な水産物が水揚げされています。そうした地元の魚や農産物などを提供するとともに、観光情報も発信する、町のゲートウェイとして建設されたという道の駅たいじ。なかなか工夫が凝らされているとともに、わしなりの発見や感じたことも多かったのでご紹介させていただきます。
 場所は、三重県方面からだと自動車専用道「那智勝浦新宮道路」の太地終点で左折し、国道42号を走って数分のところにあります。(グーグルマップはこちら

2017年9月15日金曜日

十年の計もない

 三重県(庁)が先日、平成29年度の夏休み期間(7月15日~8月31日)の県内主要観光施設の観光客数を公表しました。これによると、調査対象の21施設への来客数は604万9549人となり、対前年比で約31万6800人、5.0%もの減少となりました。
 県の担当課では、夏休み期間中の天候が昨年より14日も雨天が多く、お盆前の8月7日には台風が接近したことなどが減少の主要因と分析しています。これは妥当な見解でしょう。今夏が長雨、悪天候の夏として後年記憶されるであろうことは確実で、こうした気象条件でも県内の観光関係者はむしろ健闘したとさえ、わしは思います。
 その一方で、三重県を代表する観光地であるミキモト真珠島(鳥羽市)は約3万人(13.5%)の大幅減。伊勢神宮(伊勢市)でも参詣者は約102万人(12.6%)の減少となり、昨年5月のG7主要国首脳会議で伊勢志摩地域の観光客が増加した、いわゆるサミット効果も、結局は一過性だったことが図らずも明確になりました。
 しかし、このように観光客数の短期的な増減に一喜一憂することに実は意味はありません。行政が巨額の費用をかけて観光振興に取り組んでいる以上、地元への経済効果が実際にどれほど生まれたのか、観光地に住む人々の生活がどれだけ豊かに、幸福に変化したのか、そのことを振り返ることこそが求められているはずです。

2017年9月14日木曜日

ミカンの皮に認知症予防効果が

 愛媛県が、和製グレープフルーツなどとも称されるかんきつ「河内晩柑(かわちばんかん)」に含まれる成分の中に、認知症の予防効果があると発表しました。平成26年度から愛媛県が、同県内の企業や大学と共同で研究していたもので、河内晩柑の果皮に多く含まれるオーラプテン(AUR)という機能性成分を摂取すると、認知機能低下の原因となる脳内の炎症を抑える働きがあることが分かったとのことです。
 AURは果汁そのものにはあまり含まれておらず、果皮に多く含まれていることから、搾汁の残渣を利用したジュースの商品化を目指して、愛媛県ではJA全農グループの会社と共同で商品開発に取り組んでいく予定。
愛媛県 愛媛かんきつ情報缶 より
 試作のジュースを試飲した愛媛県の中村知事は、「飲みやすくて、すごくおいしい。もう記憶力が良くなってきたかな」と満足げに話しましたが、研究担当者は「毎日継続して飲んでいただかないと効果は出ませんよ」と返し、笑いを誘ったそうです。(産経WEST 和製グレープフルーツに認知症予防効果…かんきつ「河内晩柑」 愛媛、ジュースで商品化指摘を 9月14日付け)/>

2017年9月12日火曜日

お伊勢さん菓子博の経済効果は86億円

 NHKなどによると、今年4月から5月にかけて伊勢市を会場に開催された第27回全国菓子大博覧会・三重(通称「お伊勢さん菓子博2017」)の経済効果は、県内で86億円余りであったとのことです。
 民間のシンクタンクが発表したもので、大会全体での経済効果は推計で86億8200万円。その内訳は、入場者が菓子を土産物などに購入した費用や飲食費などの直接的効果が41億円余り。また、テレビや新聞で紹介されたことによる広告宣伝効果が約30億円余りなどとなっているそうです。
 主催者である第27回全国菓子大博覧会・三重実行委員会(委員長 濱田典保三重県
菓子工業組合副理事長)の事前発表では、経済効果を推計で130億円と目論んでいましたが、これを大幅に下回ることになります。
 お伊勢さん菓子博は、開催期間終了時点での全体入場者数も58万4100人と、目標だった60万人に到達しなかったことが大きなニュースになりましたが、今回の調査で来場者を対象に行ったアンケートでは、8割近くが「菓子博以外の観光地に立ち寄らない」と回答していて、会場周辺の観光地への恩恵も限定的だったことが明らかとなりました。

2017年9月11日月曜日

鈴鹿市がFM放送権を返礼品に

 伊勢新聞によると、三重県鈴鹿市がふるさと納税の返礼品として市内のコミュニティFM局で「ラジオ番組が持てる権利」を新たに追加しました。(9月9日付け「鈴鹿市ふるさと納税返礼品「ラジオ番組の権利」追加」)
 ラジオ放送権の返礼品は、大阪府枚方市がコミュニティFM曲で、納税者がカラオケをバックに歌っている状況をそのまま放送するというものがあるようですが、鈴鹿市のものは、鈴鹿サーキットでの自動車レース開催期間中に全国から集まるレースファンに向けた番組という制約があるのみで、「内容はすべて自由」とのこと。
 一般的に、行政がお膳立てする一般市民の発言の機会においては、政治や宗教、思想など、価値観が対立しがちな話題については制限されることが多く、この事例のように放送内容がすべて自由というのは全国的にも極めて珍しいと思われます。
 モータースポーツや鈴鹿市への思いを語りたい方はもちろん、強い信念や価値観を持ちながら、日常的には公的な発言の機会に恵まれない方々や団体にとっても、コミュニティFMとはいえ全国に発信できる絶好の機会になるでしょう。

2017年9月10日日曜日

三重県熊野市で民泊セミナーが

 三重県熊野農林事務所(三重県庁の出先機関)が、9月22日(金)の13時30分から、熊野市文化交流センター(熊野市井戸町)において、三重県内に在住する民泊に興味がある人を対象とした 民泊(みんぱく)セミナー が開催されます。
 フリーライターの浜口美穂さんを講師に招いて、浜口さんが民泊運営者から直接ヒアリングした事例報告や、民泊に関する制度や疑問について、参加者との意見交換が行われるとのこと。このセミナーの開催を告知する三重県公式ウエブサイトには、開催目的が「民泊の推進を図るため」と明確に書かれており、わし的には、何かと煮え切らない施策が多い三重県(庁)にしては、たいへん思い切った動機であると感心するとともに、たいへん時宜にかなった内容だと思いますので、ぜひ多くの方に参加してほしいと思います。(三重県ウエブサイトへのリンクはこちら
 民泊とは、「宿泊料を受けて住宅に人を宿泊させる事業であって、宿泊日数が年間で180日を超えないもの」と定義されています。ホテルや旅館、民宿など専用の設備を持つ宿泊施設でなく、既存の一戸建てやマンションの一室などを宿泊客に有償で貸し出すものであり、ここ数年で日本への外国人観光客が急増しており、東京オリンピックを控えてこれから当分の間、ホテルや旅館がかなり不足すると見込まれることから、日本でもその対策として民泊に注目が集まっているのです。

2017年9月9日土曜日

企業がリスクを取らないということ

 9月1日に公表された、主に大企業を中心に全国の約3万社を調査対象としている財務省の法人企業統計によると、平成28年度末の企業の内部留保額が406兆2348億円になり、過去最高額となったとのことです。内部留保とは、企業が事業によって得た利益のうち、税金を支払い、株主への配当も行ったあとに残った利益の累計額のことであり、内部留保が増大するということは、儲かっている企業が多いことを示しており、つまりは世間の景気は決して悪くない ~と言うか、明らかに好景気である~ ことを示しています。
 一部の政党などは、内部留保は近年顕著に増加傾向なのに比べて、雇用形態はいわゆる非正規雇用の割合がますます増加していることや、実質賃金も伸びが低くとどまっていること、一向に解決しない保育施設の不足などを受けて、企業から内部留保金を吐き出させ、それを財源にすればこうした問題は解決すると主張しています。
 しかし、よく言われるように内部留保とは企業の貸借対照表に表れるバーチャルな数字に過ぎず、現金が金庫に眠っているわけではまったくなく、「内部留保金への課税強化」など現実には実行不能であることも、ある程度の会計知識があれば自明のことです。
(ファイナンシャルプランナーの中嶋よしふみ氏が、内部留保を家計に例えてわかりやすく説明しています。タイトルはいかがかと思いますがリンクしておきます。)

2017年9月7日木曜日

役所ってこんなところ

 時事通信社が配信する地方公務員向けの業界情報「官庁速報」によると、埼玉県(庁)が上田知事からの直接の指示を受けて、書類や物資の運搬に使う「台車」の数を約7割減らすことにしたという記事が載っていました。6月のある日、上田知事が障害者支援課をのぞいた時、入り口付近に2台の台車が放置されているのを見て、来庁者の通行の妨げになると感じ、置き場所を改めるよう職員に注意したそうです。これをきっかけに知事は、庁内すべての102課について台車の実態を調べるよう指示。全部で325台あることが分かったため、使用実態を調査し、使用頻度が少ない台車は複数の課で共用するなどの見直しを進めた結果、「埼玉県庁で適正な台車の数」は98台でよいと結論付け、7割に当たる220台あまりはリサイクルに回すとのことです。(官庁速報 9月7日付け「運搬台車、7割減!(埼玉))
 銀行出身の上田知事も「お客さまを第一に考える銀行だったら、こんなことは万に一つもない」と、県職員の顧客マインドの欠如を指摘。台数の多さについても、「(台車の購入費が)自分の金ではないから」と問題視したとのこと。
 わしは、これを読んで正直、「役所って、こんなところだ」ということが埼玉県民に限らず、一般住民に実によくわかってもらえる出来事だと思いました。

2017年9月5日火曜日

戦略ではなく、偶然で生き残っている

 文春オンラインに 成功する「地方豪族企業」 という、ライターの大宮冬洋氏と北尾トロ氏による記事が載っていました。疲弊・衰退が叫ばれる日本の「地方」では今、中小企業に対して「人口減の日本にいても未来はない」とか「成長か、死か」とかいった選択が突き付けられ、経営者に対しては、明確な経営戦略を、その具体化のための厳格な経営計画の作成と実行を求める声が上がっています。
 しかし実際に地方都市に住む大宮氏と北尾氏は、ふと、そうではないのではないか?と気づきました。地方には、しっかりと地域に根付き、地元から支持されて、地域外に進出することなく身の丈経営に徹して、それでも何十年も健全経営を続けている優良な地場企業が確かにいくつも存在しているのです。
 二人はそうした企業を、乱世の時代に天下統一を目指した信長ではなく、先祖代々の土地を守り、民からも慕われている小領主(地方豪族)に例えて「地方豪族企業」と命名しました。その条件は次の3つです。
●東京進出などはせず、地域密着型である
●5店舗以上を展開し、点ではなく面で商売している
●30年以上の歴史があり、世代を超えて愛されている


2017年9月4日月曜日

熊野市の観光PRが詰んでいる件

 三重県南部にある熊野市は、豊かな自然に恵まれた風光明媚、人情に厚い土地柄で、日本の原風景というものが仮にあるとするなら、ここがきっとそうなのだろうと思われる、感動に満ちた土地です。しかしそれゆえに近年の熊野市が悩まされている人口減少や産業の停滞にも ~ほかの日本全国の「地方」と同じように~ 市民の多くはさほど危機感がありません。コミュニティが強固なので、ガツガツ努力しなくても居心地がいいのです。このことは決して悪いことではありません。
 ならば、そうした熊野市のすばらしさをよその土地の人にもたくさん知ってもらい、熊野市に訪れてもらうために観光業を熱心にすればいいと思うのですが、これがまた独特ののんびりさ加減なのか、プロモーション戦略がちぐはぐで、わしのような外部の人間にはほとんど迷走しているように思えることがしばしばです。
 たとえば、熊野市には熊野の天空の城と言われ、戦国時代の遺構がほぼ現存する、赤木城跡という国史跡があります。今年4月6日(城の日)に日本城郭協会がこの赤木城を続日本100名城の一つに指定し、これは熊野市にとって絶好の観光PRになるはずでした。ところが、熊野市役所、熊野市観光協会、熊野市観光公社などはなぜかすべてこの指定を黙殺。わしは、そのあまりの不思議さをブログに書きましたが、今もこの状況は変わっていません。(はんわしの評論家気取り「4月14日現在、まったく謎」(2017年4月14日)

2017年9月3日日曜日

三重県にはお金がない

 今日の中日新聞朝刊(10版)の一面トップ記事は「氾濫河川 危険水位定めず」というものでした。三重県(庁)が管理する河川で熊野市内などを流れる大又川などの4河川について、県が住民への避難指示などを的確に行うための「水位周知河川」に指定せず、氾濫危険水位の設定も行っていないことが明らかになったという内容です。
 これらの4河川では、平成23年9月3日~4日にかけて発生した紀伊半島豪雨により586棟の床上・床下浸水をはじめ、橋、護岸、家屋の流出など甚大な被害が発生しています。県は復旧工事として護岸整備や水位計設置などを行ってきました。しかし災害から6年経った今も水位周知河川に指定する見通しはなく、県はその理由を「危険水位設定のための調査費用には数千万円かかり、これには(護岸整備工事などと異なり)国の補助がない」ためとしています。県土整備部長は「県民の安全を守るために水位周知河川に指定できればいいが、経費を考えると踏み切れない」とコメントしており、これに対して防災専門家である名古屋大学教授は「国の援助があるかないかで事業を決定する県の対応は、補助金頼みの地方行政の典型だ」と強く批判しています。
 まことにごもっともなのですが、しかし、わしはこれ、三重県として本当に説明責任を果たすべきなのは県土整備部ではなく、予算を査定する財政部門を統括する総務部ではないかと思います。県民の命を守るために必要な予算を付けないのは彼らだからです。

2017年8月31日木曜日

三重県で“大人も美味しい”離乳食教室が

 水揚げされたばかりの新鮮な旬の魚を使った離乳食、mogcook(モグック)を企画・販売している(株)ディーグリーン(三重県紀北町)が、mogcookの公式サポーターを務める料理研究家・栗原友さんを講師に招いた離乳食教室を、9月7日に津市で開催するそうです。
 この離乳食教室は、東京や大阪ではすでに何回か開かれ好評を博していますが、三重県で開催されるのは今回が初。mogcookの魚を使ったオリジナル離乳食レシピ3品のデモンストレーションのほか、栄養士・藤岡操さんによる離乳食のコツを分かりやすく学んでもらえるトーク、子供と一緒に離乳食の試食、さらに質問コーナーや特別価格での販売会、離乳食本へのサイン会など盛りだくさんの内容とのことです。
 mogcookのフェイスブックによると、参加者からは「子供が驚くほど食べた!」「本当に大人も美味しかった」「離乳食に対する気持ちが軽くなった」などの感想が集まっているとのこと。
 参加費は4000円ですが、スポンサー企業である、おぼろタオルスケーターリッチェルル・クルーゼジャポン雪印ビーンスタークから、何と3500円相当の豪華お土産が付くということです。

2017年8月30日水曜日

遭難女性が救助の警官に逆ギレ、に思う

 JCASTニュースを見ていたら、遭難女性が救助の警官にブチ切れ ブログで「何様なの?」「酷い対応」という記事(8月29日付け)に目が留まりました。何の気なしに読んでみると、三重県の山、標高1200m、ロープウェイ、といったキーワードが出てきたのでつい引き込まれてしまいました。
 内容をかいつまんで書くと
・三重県の御在所岳で遭難し、警察に救助された30代女性が、自分を救助した警官の対応を批判するブログ記事を投稿したことが、賛否を読んでいる。
・この女性は単独行で、地図は読めないので持たず、登山届も出していなかった。下山中に道に迷ったことから携帯電話で警察に救助を要請。
・ロープウェイ社員の助けで安全な場所に移動し、救助に駆け付けた警官と合流したが、女性は警官から「単独で登山したからこうなった」という趣旨で厳しく意見され、詳しい事情を聞くため四日市西警察署に移動することを求められた。
・これについて女性は「(警官は)何様なの?」、「私だって悪気があって遭難したわけじゃない」、「山で遭難した人に対してあんな態度がとれるのって、人としておかしい」などと3000文字に及ぶ批判を展開した。
 というものです。

2017年8月29日火曜日

くまの体験企画がツーリズム・アワードに

 日本観光振興協会と日本旅行業協会、日本政府観光局(JNTO)はこのたび、第3回ジャパン・ツーリズム・アワードの各賞受賞者を公表しました。
 ジャパン・ツーリズム・アワードとは、観光産業が日本の成長戦略として位置づけられる中、国内・海外の団体・組織・企業による持続可能で優れた取り組みを表彰することで、ツーリズム業界の発展・拡大に寄与することを目的として実施されているものだそうです。
 最も優秀な「大賞」を受賞したのは東日本大震災直後から被災者に宿泊施設を提供するなど地域に寄り添い、同時に震災体験を伝えることで防災への意識向上を図っているなど、震災を風化させないたゆまぬ取組みが評価された、南三陸ホテル観洋。
 大賞に次いで、領域優秀賞(3者)、審査委員会特別賞(1者)と続き、全国で19者が選定された「ビジネス部門賞」に、「熊野古道伊勢路をつなぎ広げるエコツーリズム」に取り組む くまの体験企画(内山 裕紀子代表)が選定されました。
 他の受賞者は京王電鉄とか、ハウステンボス「変なホテル」、クラブツーリズムといったそうそうたる一流企業、高名な観光地の事業者ばかりです。それに肩を並べて受賞の栄に浴したくまの体験企画は本当に大したものだと思います。

2017年8月28日月曜日

神宮美術館に行ってみた

 伊勢神宮(宗教法人神宮司聴)は伊勢市内で4つの博物館と美術館を運営しています。有名なのは平成25年の第62回式年遷宮に合わせてオープンした、外宮(げくう)前にある「せんぐう館」でしょうが、その前の平成5年の式年遷宮の際に建設されたのが「神宮美術館」です。
 式年遷宮は20年に一度、神様が新しいお宮に引っ越す神事で、飛鳥時代(8世紀)から今に続く、日本の宗教上、文化上、最大のお祭りといっても差し支えないでしょう。このため、式年遷宮に奉賛して、文化勲章受章者や文化功労者、日本芸術院会員、重要無形文化財保持者(人間国宝)など当代一流の芸術家が伊勢神宮に絵画や書、彫塑、工芸品などを奉納しています。
 神宮美術館は、これらの優れた作品を収蔵し、展示するために造られたもので、古い作品はありませんが、特定のジャンルに偏らないさまざまな分野の美術品が観賞できることが特長です。
 7月から10月まで、「平成28年度奉納 式年遷宮奉賛美術品展」が開かれているので行ってみました。

2017年8月27日日曜日

尾鷲のまぐろラーメンを食べてみた

 先日、尾鷲に行った帰りに おわせお魚市場おとと に立ち寄り、新商品だという「まぐろラーメン」なるインスタントラーメンを購入してみました。
 おととを経営している尾鷲物産(株)は漁業が本業の会社で、良栄丸というマグロの遠洋漁船を持っています。良栄丸のターゲットは近海のビンナガマグロという種類で、刺身やすしネタといった鮮魚としての販売以外に、まぐろソーセージとか、まぐろカツとかのいろいろな関連商品をラインナップしています。
 このまぐろラーメンもその一環らしく、一見すると「カツオ」に見えなくもないマグロの大きなイラストとか、毒々しい赤や黄色のパッケージが何となくチープな気はするのですが、まあ、わしも新しもの好きなので試しに買ってみたのです。
 ちなみに一袋270円(税込み)。内容量は90gなので、一般のインスタントラーメンに比べるとかなり割高です。

2017年8月26日土曜日

昨日は興正菩薩忌

 わしも気づかなかったのですが、昨日8月25日は興正菩薩忌でした。

 興正菩薩こと 叡尊(えいそん、えいぞん 1201~1290)は鎌倉時代を代表する偉大な仏教者であり、伊勢神宮・内宮近くに弘正寺を建立して法楽 ~もっとも有名なのは1273年(文永10年)に蒙古退散祈願のため内宮に参籠して行った大般若経の転読~ を行うなど、伊勢神道に大きな思想的影響を与えた人物です。
 叡尊が再興した奈良の西大寺では、興正菩薩忌にはその遺徳をしのんで盛大な法要が行われるようです。
 しかし、伊勢では今や叡尊の存在は忘れられ、松尾剛次山形大教授の調査によって、弘正寺の遺構であり叡尊の分墓の可能性がある大五輪の五輪塔(伊勢市楠部町)でも、興正菩薩忌に特段の法要などは行われないようです。(わしが知らないだけかもしれませんが。)
 叡尊については、西大寺公式ホームページや、奈良県(庁)せんとくんマガジンなどをご参照ください。

2017年8月24日木曜日

もはや復興後ではない

 赤ちゃんのほほえみのような自発的な笑いと、誰かから笑わされる他律的な笑いに分ける。そして、明るい朗らかな笑いと、シニカルな冷笑に分ける。この2軸でマトリックを作るとして、もっとも不幸せな象限に属するのは「誰かに催されてついニヤニヤしてしまう」ような種類の笑いでしょう。極北の笑いと言えるかもしれません。
 こんなことを考えたのは、テレビで宮城県の公的観光団体が製作し、ネット上にアップしたという観光PR動画のニュースを見たからです。
 女優の壇蜜さんが出演するこの動画、宮城県内の色々な観光名所やグルメを紹介する内容ですが、話のつなぎ目でいちいち壇蜜さんの唇が大写しになるなどの演出が、「不必要にエロい」、「女性が男性をもてなすという性差の役割固定観念が強すぎる」などの批判を浴び、事実上の公開中止に追い込まれたというもので、わしが見たのはこの番組が30秒にダイジェストしたものでしたが、動画サイトでは3分近くあるそうで、確かにこの調子で続く内容だとしたら、わしもあまりの演出過剰に嫌気がさしただろうと思います。
 同時に、こうした観光プロモーションを税金で行う宮城県は、すでに東日本大震災の復興を終えた新たなステージに立ったのだろうと思いました。もはや宮城県や宮城県民を支援する必要はないでしょう。

2017年8月22日火曜日

創業塾が続々!(2017年下半期)

 三重県内各地の商工会議所、商工会で、これから新たに商売や事業を始めようとする人(起業家)や、実際に企業・創業して日が浅い経営者を対象に、ビジネスモデルのブラッシュアップやマーケティング、販路開拓、資金計画などをレクチャーする、いわゆる 創業塾 の参加受付が続々と始まっています。
 地域経済の活性化のためには既存の事業主体を延命させるよりも、新しい視点を持った経営者が実際にその地で起業・創業し、お金や人、モノ、サービスを循環させることのほうがはるかに重要です。国(経産省)も産業競争力強化法という支援の法律を作り、市町村が「創業支援事業計画」を策定して行う創業塾のような事業に対して財政支援を行うようになりました。そして今や全国のほとんどの市町村はほぼ横並びでこの創業支援事業計画も策定していることから、時ならぬ創業塾ラッシュが起こっているのです。
 現在参加者を募集している三重県内の主な創業塾をメモしておきます。

1)菰野町商工会
 9月12日、19日、26日、10月3日(全4回)13:00~17:00
 定員30名、受講料5000円、申込期限9月5日
 (HPはこちら


2017年8月19日土曜日

社会主義化という自滅の選択

 政府(経済産業省)が、人口減少地域でガソリンスタンドの減少が深刻となっていることから、市町村が運営の主体となってガソリンスタンドを存続していけるよう、指針を今年度中にも策定する方針であることを各紙が報じています。
 人口減や過疎化によるガソリンや灯油などの需要減に加え、強まる安全対策にかかる経費などが重荷となって過疎地域を中心に全国でガソリンスタンドは減少しています。田舎ほど自家用車が唯一の交通機関なので、地域からガソリンスタンドがなくなれば不便なことは間違いありません。
 しかし、記事によれば政府の指針は、市町村(つまり市役所や役場)が廃業しようとするガソリンスタンドを第三者に事業承継させるための仲介や、隣接する市町村で共同経営するなど、地域の実情に応じた対策を取れるようにすることが骨子で、要するに「民間の力ではできないのだから、官(自治体)が担うべきだ」という理念が根本にあります。
 この発想は、官(役所)に地域経済活動をますます担わせようということなので、かつての第三セクターのように非効率と無責任が蔓延し、ビジネスとしての持続はきわめて困難でしょう。単なる延命措置と言えます。

2017年8月17日木曜日

Mie女性起業支援室がスタート

 三重県四日市市にある、レンタルオフィスとビジネスインキュベーションの複合施設 BizSQ・41(ビス・スクエアよっかいち)に、このたび新たに「Mie女性起業支援室」なる組織が立ち上がりました。


 起業したい女性をサポートするため、三重県の女性専門家が結成したもので、具体的な活動の第一弾として、3回シリーズの「女性起業家交流会」を開催するとのことです。
 女性のみによる組織が女性起業家を継続的に支援する活動は、まだまだ三重県では少なく、どれだけの参加者が集まるか注目されるところです。

2017年8月16日水曜日

富士宮に焼きそばを食べに行った件

 わしは今までもこのブログで富士宮やきそばのことを再々取り上げています。
 富士宮やきそばは、もはや普通名詞になっている「B級グルメ」の元祖と言ってよく、ラードを絞った後の「肉かす」やキャベツを具にしたソース焼きそばに、イワシの「削り粉」を振りかけて食べるという、富士宮市内で地元民だけが食べていた焼きそばを「富士宮やきそば」と命名し、いわゆるご当地グルメの走りとして全国区に大化けしたメニューです。
 富士宮やきそばがユニークだったのは、発足当時から確固とした地域ブランド化とビジネス化(収益化)の戦略が明確だったことです。平成12年に「富士宮やきそば学会」という学術的(?)な団体を立ち上げて富士宮やきそばの歴史の掘り起こしやメニュー定義化、パテント(商標)の取得など取り組み、ついには富士宮全市あげての特産品化、さらにB級グルメのイベント「愛Bリーグ」の全国展開に成功し、500億円とも600億円とも言われる経済波及効果をもたらした、地方創生の先駆けにして大成功例となったのです。
 わしはもちろん、このことは知っていたし、富士宮やきそばの仕掛け人で、やきそば学会の会長、愛Bリーグ代表理事でもある渡邉英彦さんの講演を聞いて大いに感激したこともあります。が、実は今まで富士宮市に行ったことがなく、この夏、念願の聖地、富士宮市への訪問を果たしたのです。

2017年8月12日土曜日

素直に喜べないかもしれないが

アウトドア月刊誌のBE-PAL(ビーパル)9月号が「新しいニッポンの秘境108選」という特集を組んでいますが、この表紙の写真、どっかで見たことがあるなーと思っていたら、我が三重県は熊野市紀和町木津呂の風景でした。ヘアピンカーブを描いているのは熊野川支流の北山川。この付近は名勝として有名な瀞峡(瀞峡)のやや下流で、S字に大きく蛇行した流れが連続する区間です。
 わしも行ったことないけど、木津呂集落はこの北山川のヘアピンカーブの中に(アルファベットのUの字のイメージ)にあり、行政区域としては三重県に属するものの、周囲は和歌山県に囲まれているという独特の地形環境になっています。
 日本有数の木材産地であった紀伊山地から丸太を切り出して筏に組み、北山川、熊野川を流れ降りて集積地である新宮市に至る、その中継地として重要な位置にあったことは、筏の中継地を示す木津、川の大きなカーブを示す呂、という、まさしくこれ以上ないほど地理関係をピッタリ表す地名が示している通りです。

2017年8月9日水曜日

ピアゴ上地店が11月で閉店へ

ピアゴ上地店(Wikipediaより)
 中部経済新聞によると、ユニー・ファミリーマートホールディングス傘下のユニーは、伊勢市上地町にある総合スーパー ピアゴ上地店(店舗面積約6000㎡)を11月で閉鎖すると公表しました。(8月7日付け「ピアゴさらに3店閉鎖」)
 ユニーは、かつては絶大に支持された総合スーパー(GMS)というビジネスモデル ~生鮮食品のほか、生活雑貨や衣料、医薬品などの売り場、フードコートなどもすべて併せ持つスーパー~ に全国的に陰りが見えるようになっても多店舗展開の拡大路線を続け、その結果経営不振に陥り、平成28年にファミリーマートに吸収合併されています。2年後をめどにアピタ、ピアゴなどの総合スーパーを約25店舗、コンビニエンスストアはサークルKサンクスからファミリーマートへの店舗転換を含め約1000店舗を閉鎖する内容の合理化計画を公表しており、ピアゴ上地店もその一環としてリストラの対象になったものとみられます。

2017年8月8日火曜日

マイナビが農業求人市場に参入へ

日本農業新聞ウェブサイトより
 先日、各紙に6月の有効求人倍率が1.51倍となり、バブル期を大きく上回り、昭和49年以来43年ぶりの高水準となったことが報じられていました。これは、求職者は必ず何らかの仕事に就けるという「完全雇用」状態であって、企業からすれば求める人材が非常に獲得しにくい、厳しい売り手市場となっていることを示します。
 特に人手不足が深刻なのは農業で、日本農業新聞によると平成28年度の全業種の有効求人倍率は1.39でしたが、農業に限定すると1.63と突出します。これは、農業の規模拡大や農業法人数の増加で求人は増えているのに対し、肉体労働であるうえに、農繁期の短期雇用であったり、作業時間が天候に左右される農業は稼ぎにくいとして敬遠されているためで、このまま深刻な人手不足が続けば農家の経営維持・拡大にも支障が生じかねない状況だとしています。(7月30日付け)
 こうした中、求人大手のマイナビが農業分野の求人サービスに参入したことが大きなニュースになっています。マイナビに勝算はあるのでしょうか?

2017年8月7日月曜日

奈良西大寺展に行ってみた

仏都伊勢を往く 番外編

 あべのハルカス美術館で開催されている 奈良西大寺展 叡尊と一門の名宝 に行ってきました。
 西大寺は奈良時代の8世紀半ば、孝謙天皇(後に称徳天皇としても2回天皇に即位した女性)の発願によって建立された古刹で、大仏や正倉院で有名な東大寺とは一対を成す存在です。最盛期には48ヘクタール(!)もの境内を持ち、東・西二つの五重塔をはじめ百棟以上もの堂宇が甍を並べていたそうです。しかし平安遷都以降は、有力な庇護者のいなかった西大寺は次第に衰退するようになり、堂宇の多くも火災や災害で失われてしまいました。
 そのような中、鎌倉時代の13世紀中期に住持となった叡尊(えいぞん)が、「興法利生」を掲げて西大寺復興に乗り出します。新たに律宗と密教を合体した真言律宗を提唱し、腐敗が横行していた仏教界にあって戒律の重視、さらに当時は極めて異例だったハンセン氏病患者への救貧事業も実践し、心ある多くの信者や弟子を獲得。西大寺を真言律宗の根本道場に再生したのでした。

2017年8月6日日曜日

「ジリ貧からドカ貧」にならないために

 現代から何百年も昔のこと。王様が贅を凝らした宮殿やお城を新築するにあたって、人民に臨時的に費用を賦課したり、戦争を始めるので人民を兵隊や人夫に駆り出すか、戦費を徴収することがしばしば行われました。王様のまったくの気まぐれで課される巨額の負担に耐えかねた人民たち、特に貿易や金融で資産を持つようになったブルジョアジー(市民階級)たちが立ち上がって起こしたのが市民革命であり、その最大の要求は「人民への課税は王様が勝手に決めるのでなく、市民の代表が参加する議会で決めた法律に従うべきだ。」ということでした。
 ただ、現代の統治や行政の現場においては、すべての費用を税金で賄うことはできません。受益者がはっきりしている時は負担金(公立学校の学費や公立病院の医療費など)を取るし、道路の建設など将来にわたって皆が使えるものの建設費は公債(10年くらいかかって返す借金)で賄っています。
 しかし、こうした特別な事情がない限り、行政の執行に必要な費用はやはり税金で賄うべきが原則であって、税金を取るのが難しいから負担金や借金や寄付金をどんどん増やしていけば、それに伴っていろいろな歪みが生じるでしょう。極論すれば、行政官たちが法律による税の枠組みの外で勝手に金策するようになり、収拾がつかなくなるのです。

2017年8月5日土曜日

Biz版 地方創生会議で感じた3つのこと

 静岡県で開催された Biz版 地方創生会議 に参加してきました。富士市と富士市産業支援センター f-Bizが主催したもので、地域の中小企業や個人事業者を対象に、経営のアドバイスと支援の伴走を行う全国のビジネスサポートセンター ~通称「○○ビズ」と呼ばれる機関~ が一堂に会し、中小企業の支援、ひいては地方創生のために情報やノウハウを共有しようという趣旨で開催されたものです。
 主催者をはじめ、静岡県熱海市、熊本県天草市、長崎県壱岐市、広島県福山市、など全国13の自治体の市長とビズのセンター長が登壇し、ビズを設立した経緯や活動の内容、中小企業支援の成果、そして今後の展望について発表し、その様子を全国から訪れた350名の参加者が見守りました。
 中小企業が地域経済に重要なことは言うを待ちませんし、今までも法律や補助金や融資など数多くの支援策が打ち出されてきました。支援する側も、国や都道府県、市町村などの行政機関とその外郭団体(中小企業基盤整備機構など)、商工会議所や商工会、中小企業団体中央会や商店街振興組合連合会などの団体、さらに政府系金融機関や銀行、信金など多様であり、まさに「中小企業支援業界」ともいうべき様相です。しかしこれほど手厚くても、長期的に見て中小企業数の減少、地域経済の弱体化は止まっていないのです。

2017年8月3日木曜日

ICTで建設現場が変わる

 国土交通省紀勢国道事務所によると、8月4日、尾鷲市において「ICT活用工事 現場技術体験会」が開催されるそうです。建設産業は現場の生産性向上や工事品質の確保、安全性向上、労働者確保などの様々な課題を抱えていますが、これらへの対応策として建設ICT技術の導入が進められています。
 「ICT活用工事 現場技術体験会 in 三重県尾鷲市」は国交省中部地方整備局が設置した「建設ICT導入普及研究会」なるICT普及団体の活動の一環として行われるものとのことで、すでにICTを活用した工事が行われている国道42号熊野尾鷲道路(Ⅱ期)の建設現場で、国、地方自治体、建設業者を対象に、実際に使用している機器を使って最先端のICT建設技術を体験してもらう内容とのこと。
 残念ながらわしのような一般人は参加も見学もできないでしょうが、東紀州(三重県南部の、尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町の2市3町からなる地域)のみならず、全国の「地方」にとって最大の重要産業であり雇用の担い手でもある建設業の将来の姿を見据えるうえでも、この体験会の内容や成果は大きく注目されるべきだと思います。
 このブログでは再三言及していますが、よく世間では、地方(田舎)の主力産業は農林水産業だ、などと言われますが、これは事実ではありません。

2017年8月2日水曜日

外宮ゆかたで千人まいりに行ってみた

 8月1日の夕方、伊勢神宮の外宮(げくう。地元では「げぐう」とは発音しない。「がいぐう」とは絶対に言わない。)で行われていた「外宮さん ゆかたで千人お参り」をのぞいてきました。たまたまこの近くに用事があって、偶然に見かけたというのが正しいのですが。

 伊勢神宮は季節によって参拝の終了時間が変わります。夏は夜7時までと比較的宵の時間まで入場はできますが、昼間に比べてまったく人はおらず森閑としています ~そのほうが神秘的で良い雰囲気とも言えます~ が、さすがに年一回の大きなイベントだけあって、浴衣を着た参拝客などおそらく普段の数十倍の人出でごった返していました。

2017年8月1日火曜日

このコンセプトがそもそもヤバい

 紀南新聞オンラインを見ていたら、世耕弘成経済産業大臣が7月30日、地元の和歌山県新宮市で国政報告会を開いたという記事が出ていました。この記事のまとめ方が上手いのかもしれませんが、経産省の仕事の様子が大臣自身の口から語られていて大変勉強になりました。(7月31日付け「中小企業、経済政策へ力 世耕経産大臣が国政報告」)
 実は今、全国の地方自治体の商工振興担当部門では、先日成立した「地域未来投資促進法」が大きな話題となっており、都道府県や市町村が作成して国(経産省)の「同意」を得なくてはいけない「基本計画」づくりに追われている状況です。
 この地域未来投資促進法が生まれるに至った経緯、言い換えると、この法律の前身であった「企業立地促進法」がなぜ地方経済活性化に失敗し、行き詰ったのかについて、大臣が本音で ~したがって、わかりやすく~ 説明しているので、わしにとってはこれが興味を惹かれたところでした。
 世耕大臣によると(と言うか、紀南新聞によると)以下のようになります。

2017年7月31日月曜日

ナイトタイムエコノミーという劇薬

【読感】「夜遊び」の経済学 世界が注目する「ナイトタイムエコノミー」
 木曽崇著 (光文社新書)
 よく言われることですが、飲食店はどんなにお客が行列していようとランチではあまり儲かっておらず、客単価も利益も高いのはディナー、特にお酒を伴う夕食のほうです。観光産業もそうで、日帰りの観光客が消費する金額はせいぜい飲食代と土産物代くらいなので、本当に観光で儲けようとするなら宿泊客を増やさなくてはいけない、というのもよく聞くセオリーです。
 この本の内容をあえて乱暴にかいつまんで要約すれば、経済低迷にあえぐ「地方」は、消費者や観光客が財布のひもを緩めやすい夜のサービスを充実、多様化させるべきであり、地方都市によくみられる夜9時になると開いているのはコンビニとか飲み屋だけで、お店も観光施設も閉まり、公共交通機関も早々と運行が終わってしまうような現状は、官民が協力して改善すべきだ、ということになるでしょう。
 著者の木曽崇氏は我が国のカジノ研究の第一人者だそうで、この本も最終章は「カジノ」の話になるのですが、全体としてはナイトタイムエコノミーの波及効果や、国内外での取組事例などがコンパクトに紹介されている、良くまとまった本という印象でした。

2017年7月30日日曜日

今さらながら、おぼろタオル

 先日、とある県外のショッピングセンターに立ち寄ったら、日用品売り場にこんな表示がありました。
 愛媛県今治市は日本最大のタオルの産地であり、高機能タオルやデザイン性の高いタオルを次々と開発しているのはそのとおりですが、「国産タオル発祥の地」というのは正確ではありません。(まあ、誰もそんなことにこだわりはしないでしょうが)
 定説では、明治初頭に舶来の文物としてタオル(浴巾)が日本にも広まり、明治20年頃に大阪の泉州地区で国産タオルの工業生産が始まりました。
 タオル製造に将来性を見出した企業家は各地に現れ、明治の後半になると、木綿産地であった今治や三重県の伊勢湾岸地域でも工業生産が行われるようになります。
 しかしその後、時代の波によって国内のタオル業界は淘汰が進むことになります。かつて三重が大阪に次ぐ ~つまり今治を凌ぐ~ 一大産地であった事実は忘れられ、今では津市で操業している おぼろタオル が孤塁を守っている状況です。

2017年7月29日土曜日

営利ツアーという都市伝説

 国土交通省観光庁は、地方自治体が主催・運営する、営利目的ではない子ども向けのキャンプツアーなどの催行について、旅行業法の規制の対象としないという判断を示し、7月28日に各都道府県に通知しました。
 旅行業者の規制法である旅行業法は、報酬を得たうえで不特定多数を対象にツアーを行う事業、つまり旅行業を行うには観光庁長官への「登録」が必要としています。この登録を行うためには、有資格者(旅行業務取扱管理者)の配置や、営業保証金の供託などが必要とされており、地方自治体が自ら旅行業の登録を受けることは事実上不可能でした。また、観光庁の通達では「国、地方公共団体、公的団体又は非営利団体が実施する事業であったとしても、報酬を得てツアーの催行など行うのであれば、旅行業の登録が必要である。」とされています(旅行業法施行要領)。
 自治体のツアーで問題になるのは、多くのケースでは参加者から負担金を徴収する ~ツアー費用の全額を公費で賄えることはまれで、負担金で一部を足しにするため。また、負担金を課すことで冷やかしの申込者を排除できるため。~ というパターンが多いため、こうした場合に負担金が「報酬」に該当するかどうかが不明確だったことです。

2017年7月27日木曜日

別府に夢の「湯~園地」が

 大分県別府市の遊園地「別府ラクテンチ」に、温泉と遊園地が一体化した 湯~園地(ゆうえんち) が7月29~31日の限定で登場することが大きなニュースになっています。
 「湯~園地」は温泉と遊園地を融合させた架空のアミューズメント施設。別府市が昨年の11月にYoutubeで「湯~園地」計画公約ムービーなる動画で公表したものです。
 温泉につかりながら乗るジェットコースターや観覧車など、マンガ的な ~もちろん入場客は全裸にタオルという姿~ アトラクションが続出する内容です。

 

 これだけなら、ちょうど1~2年前に全国の地方自治体で大流行だった、地方創生交付金による「ご当地動画」の一つとして、人々の記憶に埋もれてしまったことでしょう。

2017年7月25日火曜日

儲け損ねているかも

 京都市の門川市長が、京都市バスが500円の定額で乗り放題になる「一日乗車券」を来年3月をめどに値上げする予定であることを公表しました。
 一日乗車券は、京都市バスと、民間事業者である京都バスの路線のうち、高雄、桂・洛西、大原などの郊外を除いた市街地を中心とする「均一運賃区間(大人230円)」であれば一日中何回でも乗車できるものです。均一運賃区間内を3回以上乗車すればモトが取れるという超おトクな切符であり、平成7年の発売以来、価格の上がり下がりはあったものの観光客の好評を博してきました。当初は約100万枚だった発売枚数は、平成22年度に364万枚、さらに平成27年度には614万枚と急増。東京都バスの一日乗車券の発売枚数(約130万枚)に比べても突出しており、京都市交通局によれば「記録的ヒット商品」であるということです。
 特に外国人観光客の利用は増加しており、その副作用というべきか、バス車内の混雑や運行の遅れもひどくなり、市民を中心に利用者からは苦情が目立っていたとのことです。門川市長は、市バスの一日乗車券値上げの一方、市バスに加え地下鉄も乗れる一日乗車券を値下げすることで、利用者を市バスから地下鉄に誘導していく方針だそうです。

2017年7月24日月曜日

地域に必要なのは「持続性」である

【読感】 はじめよう、お金の地産地消 木村真樹著 英治出版

 地域経済の活性化、今ふうに言えば「地方創生」がなかなかうまくいきません。その理由は端的に言えば、活性化方策として行政などにより立ち上げられたり、仕掛けられたりする施策が持続可能なものでなく、その場限りで短命に終わってしまう内容ばかりだからです。原因はいろいろで、まず財源や資金が続かなくなるといったお金の問題。他には、施策を続けていくだけの専門知識や人望、行政スキルを持つ人材が役所や地域にいないというヒトの問題。施策のサービス受給者と支援者のミスマッチの問題。などさまざまですが、要は理念や方向性は地域でコンセンサスになっていても、それを実行し続ける仕組み=事業モデルが描けず、かつ機能しないという点が本質的な問題です。
 ではどうすればいいのか。
 有力な解決策の一つは、社会課題の解決をビジネスの手法で行うというコミュニティビジネス(ソーシャルビジネス)です。今や、地域間の競争は、こうしたCBやSBがその地域でどれだけ起業しており、どれほど活発に活動しているかが評価軸になってきており、言い換えるとCBやSBを支える地域システムの有無がその地域が持続するか、衰退するかの分かれ道になっていることに留意が必要です。

2017年7月23日日曜日

神戸市が日本初のSIB導入へ

 ロイターによると、神戸市が日本国内で初となるソーシャルインパクトボンド(SIB)を衛生行政の分野で導入することになったそうです。
 神戸市と社会的投資推進財団、DPPヘルスパートナーズ、三井住友銀行、SMBC信託銀行の5者が取り組むもので、糖尿病性腎症等の患者のうち人工透析が必要となるリスクが高い人を対象に、受診勧奨及び保健指導を実施し重症化を予防する事業を行います。
 具体的には神戸市内に住む糖尿病性腎症の患者100人に対し、委託を受けた民間企業が食事療法などの保健指導を実施して3年間の経過を観察するもの。糖尿病性腎症は重症化して人工透析が必要になると医療費が飛躍的に増えてしまうそうです。そこで、透析が必要になる前の段階で食い止め、医療費の抑制や健康寿命の延伸につなげることがこの事業の狙いだとのこと。
 事業費は2426万円必要ですが、財団や銀行が出資するほか、富裕層の個人投資家からも資金を募って原資とします。

2017年7月20日木曜日

金沢ひとり勝ち説は本当か(下)

(承前) 金沢ひとり勝ち説は本当か(上)

 午後6時過ぎに晩メシのためお寿司屋に入りました。近江町市場近辺の観光客向けの派手な造作ではなく、おそらく地元客相手のごく地味なカウンターだけのお店です。
 10貫で1200円くらいでした。写真が下手で恐縮ですが、たいへん美味しかったです。
 大将とのやり取りの中で、わしが10年ぶりに金沢に来て、駅や近江町が全く変わっていたこと、観光客が多く、しかも外国人が非常に多いのに驚いたこと、などを話し、「これはやっぱり新幹線の効果ですかねえ?」と聞くと、大将とわしの隣のお客の中年男性は即座に首肯し、まったくそうなんです。しかも、新幹線でこんなに賑わっているのは金沢だけで富山はあんまりなんですよ。金沢のひとり勝ちなんですよ、と奥ゆかしく、しかしきっぱりと言い放ったのです。

2017年7月19日水曜日

金沢ひとり勝ち説は本当か(上)

 滑川に続いてわしが訪れたのは石川県は金沢市です。
 北陸新幹線で富山駅からわずか20分ほどで到着するのですが、満席の乗客のうち富山で下車する人はわりと多くなく、ほとんどが終点の金沢まで向かっていました。
 北陸新幹線の開通により、富山や金沢へは東京からわずか2時間~2時間半程度となりました。糸魚川、黒部、富山、高岡、金沢などの沿線都市にとっては観光を中心とした地域振興の千載一遇のチャンス到来と期待されつつも、しかしふたを開けたら観光客の伸びは金沢だけが突出する結果となり、「金沢のひとり勝ち」などと評されているのは記憶に新しいところです。
 そして、わしがぶらぶらっと見聞きした範囲でも、対富山市と比べると金沢市は圧勝していたように見受けました。

2017年7月18日火曜日

ほたるいかミュージアムがトホホだった件

 思い立って富山県滑川市にある ほたるいかミュージアム に行ってきました。伊勢市から7時間近くもかかるこの小都市を訪れた理由は、もうかなり前ですが何かのテレビ番組で、大量のホタルイカがミュージアム内の水槽で発光している神秘的な様子を見て印象に残っていたのと、富山の代名詞ともいえる地域資源であるホタルイカを活かした地域振興策が、実際にどれほど功を奏しているのかをこの目で見たかったためです。
 しかし同時に、今や全国各地に雨後のタケノコのように生まれたこの種のご当地博物館やご当地ミュージアムが、現実にどれほど賑わっているものなのか、そのほとんどは閑古鳥が鳴き、ミュージアムを名乗りながら展示物はまがい物のレプリカばかりで実物の迫力には程遠く、ホコリをかぶり、建物もヒビだらけシミだらけの不様な「負の遺産」に堕している例も五万と知っており、まさかそうはなっていないだろうかという不安 ~期待では決してない~ も頭をよぎっていたのは事実です。
 そして、時おり雨もぱらつく蒸し暑い午後、わしが体験したのはやはりというべきか、後者の不安な予感のほうでした。

2017年7月17日月曜日

中小企業の潮目が変わりつつある

 桑名商工会議所が開催告知していた「桑名後継者塾」の受講申し込みが定員を越えたことを、この塾で主任講師を務める武田経営研究所 所長の武田秀一さんがブログに書いていました。定員越えは昨年と同様とのことですが、事業承継にここまで関心が高くなってきたことに、わしはある種の感慨を覚えます。
 数年前、中小企業の現場からは「人手不足」の声が聞かれるようになっていました。しかし、マスコミの論調は、まだまだ仕事を得られない人は巷に溢れており、企業はもっとたくさん雇用すべきだというものでしたし、行政による雇用施策も、求職者や学生がいかにすれば企業に就職できるかの「ノウハウ」伝授や、働くことの意義・モチベーション向上対策などが主流で、労働市場はとっくに「売り手市場」に変化してしまっており、従業員が確保できないため事業が行き詰まる「人手不足倒産」の危機さえ中小企業には迫っているということが広く認知されるようになったのは、つい1~2年前です。
 このように、マスコミや政府、労働組合からの広報はしばしば中小企業や労働市場の現場と乖離します。上からの情報だけでなく、現場の声を聞き、冒頭の武田先生の情報を重ね合わせると、中小企業経営の主要テーマの潮目は「後継者対策」「事業承継(事業廃止)対策」に大きく変わりつつあることがわかります。

2017年7月14日金曜日

森のあいうえお CFがスタート

「日本の森林と木を次世代へ」を理念に掲げ、国産材による食器や玩具などの木製品を企画・販売している日本モッキが、森のあいうえお という積み木の販売を、クラウドファンディングを使って行っています。


 「森のあいうえお」は国産材を使い、国内生産された、あ・い・う・え・お・・・の文
字が一文字ずつ書かれた全部で46枚の積み木です。絵本作家の ももろ さんがイラストを担当していて、優しい絵はお子さんの情操教育にもぴったりとのこと。

2017年7月13日木曜日

三重の休眠酒造会社が北海道で再生

 今日は小ネタ。こんなこともあったんだ、と最近わしが知ったことのメモです。
 北海道は札幌から、北東に約180km離れた人口4000人足らずの上川町という町に、今年の春、新しい日本酒の酒蔵が誕生しました。上川大雪酒造株式会社という新会社が営む「緑丘蔵(りょっきゅうぐら)」がそれです。
 蔵の面積は83坪で、これは酒蔵として小規模だそうですが、仕込み作業は社員のほかに上川町の役場と町民有志による 酒蔵支えTaI(さかぐらささえたい) というボランティア組織を作って手伝っており、原料となる米もすべて上川町の近隣で収穫された彗星・吟風・北雫という北海道産米を使っているという、地域に根差した「地方創生蔵」であることが売りになっているそうです。
 もう一つの大きな特徴は、この上川大雪酒造の酒造場は、日本酒の製造を中止し事実上休眠会社となっていた三重県四日市市の酒造会社(株式会社ナカムラ)を北海道にゆかりのあるレストラン運営会社が買収し、ナカムラの醸造所を主務官庁である税務署の許可を取って上川町に移転するという手続きによって設立されたということです。
 なぜこんなややこしい手続きを取る必要があったのでしょうか。

2017年7月12日水曜日

タオルと芋粥

 芥川龍之介の小説に「芋粥」というのがありました。平安時代、都の公家に仕える下級武士の物語です。気力も腕力も人並み以下で、貧乏暮らしのこの侍が、ある若い男の前でふと「せめて芋粥が腹いっぱい食べてみたい」と口を滑らせたことから物語は急転します。
 この若者は越前・敦賀の受領(ずりょう。地方長官)の一族でした。下級武士は敦賀に招待され、受領の邸宅で下へも置かぬもてなしを受けたことに驚き、気後れさえ感じ始めます。極めつけは夜も更けて休もうとしていた時、「皆の者、よーく聞け。今日は大切な客人から都から来ている。召し上がっていただくのに、明日の朝までにこれこれの大きさの山芋を、皆が一本ずつ必ず持ってまいれ」と叫ぶ誰かの号令を聞いたことです。
 夢うつつのうちに朝が来て外を見ると、百姓たちが持ってきた山芋が、それこそ山のようにうずたかく積まれていたのです。これを見た途端、侍は「もうこれを見ただけで腹が一杯になり申した」とつぶやいた、というような話でした。
 こんなことを思い出したのは、今月5日の九州豪雨で、山の崩壊や土石流、洪水などによる大きな被害を受けた大分県日田市の、ある被災者の呼びかけに応じて、全国から善意のタオルが途方もないほど送られてきて、収拾がつかなくなっているという記事を見たからです。

2017年7月11日火曜日

誰もネットに書かないのは、なぜ?

 地方公務員向けの業界情報サイトである時事通信社の「官庁速報」に、静岡県磐田市が、平成28年度から始めた「魅力産業サポート事業」なるものの成果に関する記事が載っていました。
 官庁速報の中の「施策それから」というシリーズもので、スタート時には大々的に報じられ、熱心にPRもされる地方自治体の施策が、その1年後、2年後にどうなっているか、実際に成果を生んでいるのか、などを追跡取材している内容です。
 で、この記事によると「魅力産業サポート事業」とは
 磐田市役所の職員が市内の中小企業を訪問してニーズを調査し、課題の解決に向けて、商工会議所・商工会、金融機関、県の支援拠点、日本貿易振興機構(ジェトロ)などの関係機関と連携して徹底的な支援を行う取り組み
 「磐田版おせっかいモデル」と名付けられ、予算ゼロで「お金を掛けずに知恵を尽くす」点がポイント
 だそうです。
 昨年度は約800社を企業訪問したとのことで、実際に市内のばねメーカーが、ばねの特性を生かしたキーホルダーなどを新開発して販売を始めるといった、この事業による成果も着実に上がっていると官庁速報は報じています。

2017年7月10日月曜日

残業は合理的である

【読感】 なぜ、残業はなくならないのか 常見陽平著(祥伝社新書)

 電通の新人女子社員の過労自死事件をきっかけに、「働き方改革」が大きな脚光を浴びています。過労死の問題も深刻ですが、日本の産業、特にサービス業は諸外国に比べて労働生産性が低く ~つまり労働時間の長さに比べて生み出す付加価値が低く~ 産業競争力を向上させる意味からも勤労者の労働時間の効率化が求められています。
 その対策として誰もがまず思い浮かべるのは、時間外労働つまり残業を減らすことです。
 夜になっても煌々と明かりがつくオフィスビル。延々と続く内容のない会議や目的不明な資料の作成作業。ここで労働者は終電まで仕事をし、疲れ切って帰宅する。家では寝るだけ。休日もまた、寝るだけ。
 これではとても豊かな生活といえないし、能率も決して高くないはずです。諸悪の根源は残業であり、残業を減らせばこれらはすべて解決するように思えます。 

2017年7月9日日曜日

伊勢ギーク・フェア2017開催決定

 参加者みんなで「作る」を楽しむイベント、伊勢ギーク・フェア2017が今年12月3日(日)、伊勢シティ・プラザで開催されることが決定しました。

伊勢ギーク・フェアFacebookページより

 ロボット、電子工作、伝統工芸、からくり機械、3Dプリンター、手芸品、テクノ手芸品、レゴ作品など、今回もたくさんの作品が出展される予定とのことで、事務局では現在、出展者を募集しています。

■申し込み先(伊勢のweb制作・webデザイン オフィスくーま)
  http://igfaire.office-kuma.com/

2017年7月8日土曜日

負のスパイラルと呼ぶ

 先日、日本とEUとの経済連携協定(EPA)が大枠で合意に達したことが報じられました。
 自動車や自動車部品、電子機器、日本酒などの品目で、現在日本からEUに輸出する際にかかっている関税が、即時もしくは数年以内に順次撤廃されるとのことで、自動車業界などを中心に、全世界のGDPの3割を占める日本とEU諸国の巨大経済圏が誕生することに歓迎の声が上がっているそうです。
 しかし一方で、EUから日本に輸出されるワインやチーズ、豚肉、パスタなども、現在は日本政府により課せられている関税が、即時撤廃もしくは段階的に引き下げられます。
 毎日新聞などによると、ワインは1本最大93円かかっている関税が即時撤廃。チーズは新たに現行とは別の低関税枠を新設。豚肉は1キロ当たり482円の関税が撤廃されます。当然ながら国内の酪農家や農業者などには大きな影響が予想され、政府はチーズの原料となる生乳の生産者への補給金積み増しなど、酪農や畜産、林業などへの支援を強化する考えを示しています。

2017年7月6日木曜日

秋元さんに聞くNPO経営と企業経営(下)

(承前) 秋元さんに聞くNPO経営と企業経営(上)

 ソーシャルビジネス(社会や地域の課題をビジネスの手法によって解決する事業)の事業者にとっての売り上げアップ手法は、秋元祥治さんによれば、例えば次のようなものです。
1)お客さんから費用が回収できないか。
 SB事業者の商品(製品やサービス、ノウハウなど)の受益者から費用が回収できないか、もう一度よく考えてみましょう。そもそもあなたの事業から利益を受けているのは誰でしょうか。そして、その受益者から得ている利益は本当に適正なものでしょうか?
2)お客さんを細分化してみる。
 うな丼には松(特上)、竹(上)、梅(並)があります。梅はたくさん売れますが利幅が薄いので店はあまり儲かっておらず、実際には利益の大半は利幅が厚い松のお客からである、とはよく聞く話です。顧客(受益者)の特性や属性によって価格を変えてみることはできないでしょうか?

2017年7月5日水曜日

秋元さんに聞くNPO経営と企業経営(上)

 先日、津市で、岡崎ビジネスサポートセンター(OKa-Biz オカビズ)の秋元祥治センター長によるセミナーが開催されたので行ってきました。
 地域や社会の課題をビジネスの手法によって解決する、ソーシャルビジネス(コミュニティビジネス)をテーマに、「事業⾃⽴したNPOへ、いかに成⻑するか。NPO経営経験とオカビズから語る、事業のポイント」と題された2時間ほどの講演でしたが、非常に有意義なものだったのでメモしておきます。
 秋元さんは平成13年、まだ大学生だった21歳の時に、岐阜市の商店街のイベント運営やタウン情報誌を事業とするNPO法人、G-netを起業。その後、大学生を中小企業経営者に弟子入りさせ、ビジネスを共に考えて行動する「ホンキ系インターンシップ」事業や、中小企業向けの大学生の就職マッチング支援事業に業態を転換し、事業規模(年商)1億円、常勤雇用者12名にまで成長させました。これは全国的に見ても大変な成功で、経済産業省の「ソーシャルビジネス55選」など多数の表彰を受けています。
 現在はG-netの代表理事は退き、オカビズのセンター長として中小企業の売り上げアップのためのコンサル業務に従事されていますが、ここも年間で2000件以上もの相談が殺到する、行列のできる経営相談所として全国的に有名になっています。

2017年7月4日火曜日

赤福、外宮前に「第二おかげ横丁」を整備か

 先月だったか、日本経済新聞の中部経済板に、「三重県の優良企業」みたいな連載記事があり、赤福の濱田益嗣会長のインタビューが載っていました。濱田会長は昭和30年代の高度成長期に、必ずや日本にもレジャーブームが巻き起こること、そしてその中でも伊勢詣でのような「心の観光」が強みになるであろうことを確信し、伊勢の小さな餅屋に過ぎなかった赤福の大量生産と流通網拡大に巨額を設備投資し、大々的なテレビコマーシャルによって伊勢名物・赤福のイメージを消費者に刷り込むことに成功しました。平成に入ると「おかげ横丁」の企画、構想、開発の陣頭指揮をとり、今や年間500万人以上の観光客が訪れる、日本を代表する複合テーマパークに成長させています。
 平成19年には赤福が賞味期限を改ざんしていた「赤福偽装事件」の責任を取る形で社長を退任しましたが、今でも、おかげ横丁のデベロッパー会社である濱田総業の会長として伊勢志摩の経済界に隠然とした力を持っていると言われています。
 それゆえに日経新聞も齢80になるという濱田氏のインタビューを取ったわけでしょうし、昨日(7月3日付け)の日経MJにはそのダイジェスト版である「第2のおかげ横丁」なる構想が大きく取り上げられていました載っていました。

2017年7月3日月曜日

お疲れさま、「地方創生」

 今日(7月3日付け)の日本経済新聞・朝刊のコラム「時流地流」には、読んでいて思わず頷いた人も多かったことでしょう。「地方創生」の宴のあと というタイトルで、安倍首相が自身をトップに据える本部組織までも立ち上げて取り組んだ地方創生が最近めっきり存在感を低下させており、地方自治体の関連予算が膨らむ、いわゆる地方創生「バブル」も一時は話題になったものの、そんな言葉も3年で文字どおり泡と消えてしまった、と論じています。
 確かにこれは事実で、グーグルトレンドで検索すると、地方創生本部が設置表明された平成26年6月ごろから急激に検索数が増大し、多少のジグザグはあるものの、トレンドとしては徐々に減少傾向となっています。

google trends より


2017年7月2日日曜日

三重大学が国際忍者研究センターを設立

 三重大学が、全国初となる ~したがっておそらく世界初となる~ 国際忍者研究センターを設立しました。
 忍者の本場ともいえる三重県伊賀市の、三重大学伊賀サテライト内に事務所を置き、準教授1名を選任研究員に配置。今まで本格的な学術検討が少なかった忍者について、伊賀地域に残る古文書を収集・解析するなどして、忍者や忍術を体系づけた学問にしていくことを目指すそうです。また、忍者をテーマにした漫画や小説、映画などの資料も収集して調査研究を行い、将来的には集めた資料を一般公開することも予定しているとのこと。
 三重大学では、国内外の研究者による(仮称)国際忍者学会も設立予定で、来年2月には伊賀市で第1回の学会開催も計画されているそうで、毎日新聞によると、忍者研究センター長の安食和宏・同大学人文学部長は「その地ならではの研究をして、地域の活性化に寄与するモデルにしたい」と抱負を語っているそうです。
 確かに伊賀忍者は三重県にとっても重要な地域資源なので、地元の大学との学術的な連携により、より歴史が検証され、世界に情報発信されれば、地元への文化的、経済的な効果は決して小さくないでしょう。

2017年7月1日土曜日

元地域おこし協力隊員が町を提訴へ

 中日新聞などによると、三重県南伊勢町の臨時職員の女性が、町を相手どって慰謝料や休職中の給与などの損害賠償を求め、津地裁伊勢支部に提訴しました。
 この女性は昨年7月に、地域の活性化や若年層の定住を促す「地域おこし協力隊員」として他の男女2名の隊員と共に南伊勢町役場に1年契約で採用されていました。
 活動の中では、集落の祭で、途絶えていた行事を半世紀ぶりに復活させたのに携わるなどしていたそうですが、職場でのパワーハラスメントが原因で休職に追い込まれたとして提訴に至ったものとのこと。ちなみに、南伊勢町では同時期に採用された隊員のうちもう一人の女性も、理由は不明ながら今年3月で退職しています。
 はんわしブログでも地域おこし協力隊については何度か取り上げています(最下段にリンクあり)が、全国で隊員の累計が4000人にもなったこの活動は、大きな成果を上げている反面、このようにトラブルになったり、早期退職するケースも相次いでおり、一つの曲がり角に来ていることは間違いありません。端的に言えば、隊員の意欲や能力を活用して生き残れる集落(自治体)と、活用できず衰退がほぼ確定的となった集落とが、この数年間で明確に判別されるようになったということです。

2017年6月29日木曜日

静岡県でBiz版地方創生会議が

 時事通信社の「官庁速報」によると、静岡県富士市が、中小企業向けの経営支援で有名な 富士市産業支援センター(f―Biz/エフビズ) からノウハウを学んだ全国の15市町の首長らを集めて、「Biz版地方創生会議」を開催するとのことです。
 f―Bizは、富士市が平成20年8月にオープンさせた中小企業支援機関で、運営費は市が支出し、中小企業者は無料で経営相談を受けることができます。小出宗昭センター長を中心としたスタッフによる、販路開拓や創業などへの的確なアドバイスが支持を得て相談件数は年々増加し、平成28年度は4400件という驚異的な実績にのぼりました。
 一方で、市や町といった基礎自治体がf―Bizで職員研修などを受けた上で、同様の事業を始めるケースも全国で次々生まれています。そこで、こうした自治体同士が集まり、地域産業活性化の意義などを話し合う場を設けることにしたとのことです。(「よろず支援」モデル市町が結集=中小企業コンサルで意見交換―静岡県富士市/2017年6月29日)

 Biz版地方創生会議には富士市のほか、独自にBizを開設している愛知県岡崎市、広島県福山市、長崎県新上五島町などの12市町と、現在開設準備中の千葉県木更津市、京都府福知山市、島根県邑南町の3市町が参加するそうで、平成30年度には首長による「全国Bizサミット」に格上げして全国発信していくとのことです。

2017年6月28日水曜日

商品が普通に流通すること

写真は本文と関係ありません
 わしは食品スーパーやデパ地下めぐりがほとんど趣味といってよく、時間があるとイオンの食品売り場をうろうろしているのですが、ふと、名前を知っている東紀州(三重県南部の、尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町の2市3町からなる地域)の生産者や企業の商品が並んでいると、つい嬉しくなってしまいます。
 東紀州の産品といえば、価格以外にあまり差別要因がない干物のような日配品であったり、生産量(収穫量)が少なく、そもそも地域外に流通することが少ない茎漬けのような商品であったり、というイメージがかつては強いものでした。
 しかし、関係者の努力によって、今はイオンをはじめ、ぎゅーとらのような地域スーパーの店頭でもよく見かけるようになりました。おかげ横丁にある食品店では、かなりレアな季節限定商品なども置かれていて、東紀州の商品はかなり消費者に定着してきた感があります。

2017年6月27日火曜日

伊勢おやきの新作商品を食べてみた

 このブログではたびたび 伊勢おやき を取り上げていますが、このあいだ、高速道路の御在所サービスエリアに寄ったら、屋外テントで伊勢おやきを売っていたのを見つけました。


 通常メニューのほかに、夏季限定だという「みそなす」と「新姫(にいひめ)レモン」という新メニューがあったので購入してみました。

2017年6月26日月曜日

山藤の「串焼きひもの」を食べてみた

 もう一年以上前からこういうものがあるということは知っていたのだけれど、実際に一度も食べたことがなかった「串焼きひもの」を買ってみました。製造しているのは三重県南伊勢町にある、山藤(やまとう)という高級干物のメーカーです。


 一口大に切られて竹串に刺さった干物が、あからじめ調理されて(焼かれて)真空パックに入ったものです。イベントの特売で買ったので、これ3つで税込み1000円でした。

2017年6月25日日曜日

法に触れなければ問題はない

 ホームページに掲載すべき産業廃棄物の認定施設リストから特定業者を抜かしていたり、県の物品等調達優遇制度において、企業が障がい者を就労させていることを確認すべきなのを怠っていたり、原則として県外在住者の子弟は県立高校に越境入学できないところ、スポーツ強豪校などで違反事例が見つかったりと、ここ数カ月で「不適切な事務処理」が次々と明らかになっている三重県庁。わしのような一事務職員にとっては、正直なところ、明日は我が身ではないかと身につまされる気がします。
 行政事務には膨大な実施要領やマニュアル、手順書があり、無数の事務手続きが定められています。これらすべてを熟知し、まったくミスを犯さずに遂行するのはそれなりに難しさがあり、それゆえに稟議とか相互チェックが重要で、もちろん県庁でもそうした手続きは決まっているのだけれど、多くの業務を抱え、時間に追われていると、事の大小にかかわらず、いつ、どこにミスや過失や錯誤が潜んでいるかはわからないものです。
 伊勢新聞のコラム「大観小観」が、一連の不適切事例の謝罪会見時に、事務処理にミスはあったが法令には違反していない、と弁明する県職員について書いています。

2017年6月24日土曜日

志摩市がソーラー建設抑制条例を制定

 三重県志摩市が、太陽光発電施設、いわゆるソーラー発電所などの設置を抑制する条例を制定し、7月から施行することとなりました。三重県内の自治体としては初めての制定となります。
 条例は「再生可能エネルギー発電設備の設置と自然環境等の保全との調和に関する条例」が正式名称。太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーによる発電施設の建設が、志摩市の優れた自然環境や景観の消失、農林水産業への影響をもたらしかねない ~市民団体などによれば、すでに開発行為も含めて大きな影響をもたらしている~ ことから、再生可能エネルギーの普及と生活環境の保全との調和を図るために制定されたものです。
 条例の主な内容は次のようなものです。
1)条例が適用されるのは、太陽光発電設備のうち事業区域の面積が 1,000 平方メートル以上、発電出力が 50 キロワット以上、または海上など水面域に設置するもの。など。
2)市長は市自然環境保護審議会の意見を聴いたうえで、景観の保全が必要な区域や、災害の危険性が高い区域、農地・漁場などとしての保全が必要な区域などを「事業抑制区域」に指定できる。

2017年6月22日木曜日

三重県内のダムリンク

 今年の梅雨の前半は、予報に反して空梅雨でした。わしの知り合いの農家も皆さん大変苦労されているようで、今日は津市にある安濃(あのう)ダムの貯水率が6月20日時点で4.8%となり、6月としてはこの10年間で最も低い率となったことが大きく報じられました。(安濃ダムのホームページによると、6月22日時点では有効貯留率は10.2%にまで回復したようですが。)
三重県公式ウェブサイト 安濃ダムのページ より
また、宮川ダム(大台町)でも渇水が進み、今日から農業用水は35%の節水となったとのこと。

2017年6月20日火曜日

人類初のおかしなかき氷機が新発売へ

タカラトミーHPより
 三重県を代表する食品といえば、赤福、井村屋あずきバー、ベビースターラーメンの3つですが、GIGAZINEによれば、このたびタカラトミーから、井村屋あずきバー専用のかき氷機「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」が新発売されることになったそうです。
 井村屋あずきバーは、一説には世界一固いアイスと言われているそうで、確かに通常のアイスキャンディーに比べても固さは突出しています。これはわざと固くしているわけではなく、ぜんざいと同じ、あずき、砂糖、コーンスターチ、塩、そして水あめで作られていて、通常のアイスに添加されている柔らかくするため材料が含まれていないことが一因とのこと。また、食物繊維の多いあずきがぎっしりと詰め込まれているため含有する空気の泡が少ないことも、固い理由だそうです。

2017年6月19日月曜日

ギンザシックスに行ってみた

 今年4月、東京・銀座にオープンした GINZA SIX(ギンザシックス) に行ってきました。
 ギンザシックスは銀座6丁目にあった松坂屋銀座店の跡地に建設された、4万7000平方メートルもの床面積を有する巨大商業施設。事業主であるJ.フロントリテイリングは百貨店の老舗である大丸と松坂屋が合併して誕生した会社ですが、この背景には量販店や専門店の進出による百貨店というビジネスモデルの長期衰退があります。ギンザシックスも「脱・百貨店」のコンセプトで建設されたものと報じられ、実際にJ社の山本良一社長は東洋経済の取材に「呉服屋から百貨店に変わったのと同等レベルの大きな変革をしていかないといけない」と語っており、イノベーションの具現化がこのギンザシックスであることが垣間見えます。
 わしも前々から関心はあったのだけれど、銀座に行くような用事もなく、週末、偶然に東京に行く機会があったので、ほんの1時間ほどですが行ってみました。
 結論から言えば、わしには生涯縁がない高級ブランドの集積地でしたが、店内のデザインやインテリアなどはやはり非常に非凡なものを感じたのでメモしておきます。

2017年6月18日日曜日

瑞風効果は難しい

 JR西日本が運行する豪華寝台列車「瑞風」(みずかぜ) ~正式名はトワイライトエクスプレス瑞風、だそうです~ が6月17日から運行を開始しました。
 京都・大阪から下関に至る、1泊2日の4つの片道コースと2泊3日の周遊コースがあって、運賃は最も価格が安いもので一人27万円。最も高額なのは周遊コースのザ・スイート利用で125万円。贅が尽くされた車中で景観を見ながら食事を楽しむなどのほか、途中では「立ち寄り観光地」で下車し、専用観光バスで目的地まで送迎されるなど、本当のセレブ旅行、超高級鉄道旅が演出されているそうです。
 驚くべきことに高額な瑞風の旅行は人気沸騰中で、チケット入手は数か月待ち状態とのこと。豪華寝台列車はJR九州のななつ星や、JR東日本の四季島なども先行しており、今まで日本にはなかった新しい鉄道旅として定着しそうです。
 山陰線、山陽線の沿線各地は大歓迎ムードで、住民らが小旗を振って迎えたり、民謡踊りや太鼓などのイベントなども開かれたというニュースが伝えられていますが、果たして地元が期待する「瑞風効果」なるものが本当にあるのかにわし的にはやや不安を感じるところではあります。

2017年6月17日土曜日

公開で直接討論しらたらどうか?

 一部の自治体による高額返礼品が全国で問題となっている「ふるさと納税」制度ですが、国(総務省)が5月24日、三重県鳥羽市と志摩市に対して(両市が返礼品に使っている)「真珠製品は資産性の高い宝飾品に当たる」ことを理由に返礼品から削除するよう要請する文書の送付があったと各紙が報じています。
 この文書は4月1日に総務大臣が全国の自治体に対して、①返礼品額の上限の目安を3割とする、②宝飾品や時計、カメラなどは返礼品に加えない、③高額な物品は返礼品にしない、などを趣旨とした通知を送ったことを受けて、総務省市町村税課長名で送られてきたものだそうで、志摩市の竹内市長は「真珠は地場産業の根幹で容認はできない」、「(市内の)真珠生産額が160億円あったピーク時の4分の1まで落ち込む中、(伊勢志摩)サミットやふるさと納税で回復傾向に転じた。宝飾品ではなく魚介類と同じ水産物」と反発し、鳥羽市や、真珠養殖が盛んな長崎市などと連携して国への働きかけを強めていくと述べたとのことです。(5月31日付け毎日新聞、伊勢新聞など)


2017年6月16日金曜日

あなたの隣で「無知」が口を開けている

 NPO法人Mブリッジが コミュニティビジネス実現への第一歩 というセミナーを6月17日(土)10:00~12:00、松阪市市民活動センターで開催するそうです。コミュニティビジネスとは
・市民が主体となって、地域が抱える課題をビジネスの手法により解決する事業の総称NPO法人コミュニティビジネスサポートセンターによる定義)あるいは、
・住民自らが地域コミュニティを元気にすることに目的をおき、社会的排除に会う人を出さない。かつ地域固有の資源を積極的に活用し、コミュニティ内外の問題解決と生活の質の向上を目指し、そこに住む人々が活き活きと快適に働き、暮らすことに主眼をおいた新しいタイプの21世紀のビジネスコミュニティビジネス総合研究所による定義)のことです。
 政治や行政、学校といった、いわゆる公的なセクターの機能不全が深刻な現在、地域課題を「民」が主体になってビジネスの手法で解決し、継続していくべきなのは時代の必然です。この意味で、今回のセミナーは非常に有意義なものであると断言できます。

2017年6月15日木曜日

相対的に見てみよう

 三重県が「平成28年観光レクリエーション入込客数推計書・観光客実態調査報告書」を公表しました。
 これによると、平成28年の三重県内の観光入り込み客数は4189万人となり、平成27年から267万人(6.8%)の増加となりました。これは伊勢神宮の式年遷宮があった平成25年の4080万人も上回り、現在の統計方法となった平成17年以来で最多の数字となりました。
 地域別に見ると、伊勢志摩が1000万人で7.3%増。中・南勢が824万人で何と30.7%の大幅増。その一方で、伊賀は5.3%減で303万人にとどまりました。
 観光地別に見ると、伊勢神宮が4.3%増の874万人、賢島エスパーニャクルーズが51.8%増の16万人、英虞湾景観(ママ)が41.9%増の15万人となっています。
 この結果を「G7主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の開催の効果」などと言っている人もいるようですが、国土交通省観光庁が先だって発表した「観光白書」によると、どうもこれは、そうではありません。

2017年6月14日水曜日

日本社会が沈滞している理由

 今から数年前です。町ゆく庶民に「一番パンダが多くいる都道府県はどこだと思いますか?」とインタビューする番組をやっていました。
 東京ロケと思われ、そのためか半信半疑に「東京?」と答えるか、「それは東京でしょ。上野動物園!」と断言している人がほとんどで、最後に「それは実は和歌山県です」と教えられると一様に驚愕していました。
 「ええっ! 和歌山にパンダがいるの!?」というふうに。
 面白おかしく映像を創るのがテレビですから、正しく答えた人は全部カットされていたのでしょうが、このような情報格差というか、地域格差の認識は、東京の人だけでなく、地方に住んでいる人も実は同じではないかと思います。東京には何でもある、東京が一番である、とは東京都民だけ、首都圏の住民だけでなく、全国の人が何となくそう思っているのです。

2017年6月13日火曜日

日経MJ 2017年上期ヒット商品番付

 日経MJの6月7日号に、恒例の日経MJヒット商品番付(2017年上期(1~6月))が掲載されていました。
 6月と12月、このヒット商品番付のニュースを見るたび、本当に時間が経つのは早いなあと実感しますが、それはさておき。
 今回は東の横綱は大相撲「稀勢の里」。日本人横綱(今は日本出身横綱と呼ぶそうですが)の誕生は19年ぶりで、白鳳関が盤石の一強で少々マンネリ気味だった大相撲は、確かに大きく盛り上がりました。MJは「ケガをしながら逆転優勝した(稀勢の里の)姿に心を動かされたように、土俵際から巻き返し、底力を発揮した商品やサービスに引かれる消費者が多かった。」と分析しますが、まあこんなの理屈はどうにでも付くのでしょう。
 西の横綱は、わしにとって名前だけ知ってはいるけど全く未知、未触の商品である「ニンテンドースイッチ」でした。

2017年6月12日月曜日

注目のソーシャルビジネスセミナーが津で

 日本政策公庫や三重県信用保証協会などが構成している、「三重ソーシャルビジネス支援ネットワーク」の主催により、7月3日(月)14時から、津市のアスト津で ソーシャルビジネスセミナー in 津 が開催されます。
 ソーシャルビジネスとは、環境、福祉、まちづくりなどの分野における社会課題を継続的な事業で解決するものの総称(NPO法人コミュニティビジネスサポートセンター 代表理事 永沢映氏による)であり、企業による通常の事業活動では採算が取れず、かといって行政機関が解決に税金を投入しても効果が持続しない、という相反する状況を「ビジネス」の手法で解決しようとするものです。
 地域課題を解決するプロセスの中で、収益をあげられる(マネタイズできる)部分を見つけ、あるいは創造してビジネスモデルを作り上げ、実際にその事業を行うことで利益を生み出し、それによって事業を将来にわたって持続していくというもの。
 普通に考えても経営が難しそうなソーシャルビジネスですが、セミナー講師を務めるのは、あの秋元祥治氏です。必聴のセミナーといえるでしょう。

2017年6月11日日曜日

仏都・伊勢を往くの「中間まとめ」

業務連絡
 一部の方からご好評を得ている「仏都・伊勢を往く」シリーズですが、投稿にラベルとかタグがないので検索しにくいというお声をいただきました。
 ですので、ここで軽くまとめておきます。


2017年6月10日土曜日

仏都・伊勢を往く(田宮寺編)

 明治以降、新政府の方針により神仏分離が命令され、伊勢神宮のお膝下である伊勢の町(宇治・山田)ではそれが特に徹底されたため、現在では多くの仏教寺院やお堂は姿を消してしまいました。
 しかし、江戸時代以前には伊勢神宮・内宮(ないくう)の鳥居前町である宇治、外宮(げくう)の山田とも、多くの寺院が建ち並んでおり、たくさんの僧侶が神前で読経などを行う、いわゆる「法楽」を盛んに行っていました。伊勢は神都であるとともに仏都でもあったのです。
 伊勢神宮の神職の中にも仏教に帰依する者が多数おり、末法思想が浸透した平安時代後期になると、祭主や禰宜といった高級神職が一族のための氏寺を建立する事例さえ現れます。この田宮寺もそういった法楽寺の一つです。

2017年6月9日金曜日

なぜ日本は自販機であふれているの?

 GIGAZINEに、100万回以上も再生されるほどの人気を集めているという、アメリカのニュースメディアであるVoxが公開した動画が紹介されています。(リンクはこちら
 なぜ日本にはこんなにも自動販売機が多いのか(Why Japan has so many vending machines.)とタイトルされたこの4分ほどの動画は、Voxのレポーターが日本滞在中に「自動販売機がどこにでもある」ことに気付き、その原因を考察したものです。


 その結果、彼がたどり着いた結論は、わしにとっても非常に示唆に富むものだったのでメモしておきます。

2017年6月8日木曜日

三重県でも梅毒患者数が急増

みえ保環研ニュース 第64号より
 近年、性感染症である「梅毒」が国内でふたたび流行していることが、様々なメディアで報じられています。
 やや古い記事ですが、日刊SPA!によれば「国立感染症研究所のデータによると、’11年には全国で827人だった感染者数が昨年は2697人に増加。さらに今年(はんわし注:平成28年)の7月3日時点で2000人を超え、年内に4000人に達する可能性も出てきているのだ。・・・さらに深刻なのは女性の感染だ。’10年以降の5年間でなんと5倍。」とのこと。(2016.09.04付け 若い女性の「梅毒」感染が急増。医師も危惧する異常事態
 詳しくは日刊SPA!を読んでいただくとして、それでは三重県はどうなのかと思って検索したら、三重県保健環境研究所が今年3月発行の「みえ保環研ニュース(第64号)」で、この事実を伝えていました。すなわち、三重県内でも平成23年から梅毒患者が急増しているというのです。

2017年6月7日水曜日

熊野で夢のオーディションが!

 わしは東紀州ほっとネット くまどこ で見るまで知らなかったのですが、地元ではすでにかなり有名な話らしいです。
 このたび、熊野市の漁村、二木島町を舞台にした劇場公開長編映画「海にのせたガズの夢」が制作されることになり、7月から撮影が開始されるというニュースです。
 監督の矢口鉄太郎氏は小学生の時に尾鷲市に引っ越し、三木里小、北輪内中から木本高校へ進学した経歴を持つ、東紀州地域に非常にゆかりの深い人物。
 卒業後は東京の映像専門学校に進み、TBS勤務を経て現在はCMやテレビ番組のディレクターとして活躍しているとのこと。
 5月にはヒロイン役の神谷えりなさんなどキャスティングも決まり、6月24日(土)と25日(日)には三重県熊野庁舎において「夢の地元オーディション」が開催されるそうです。くまどこによれば、オーディションは年齢不問で自己PRのあと簡単な芝居があり、これにパスすれば同映画に出演できるとのことです。(事前申し込み要)
■くまどこ 6/24・25 映画「海にのせたガズの夢」の「夢の地元オーディション」開催(2017/06/05)

2017年6月6日火曜日

興味深い経営革新承認数の推移(マニアック)

*マニアックな内容なので、中小企業支援関係者以外は無視してください*

 わしが中小企業から経営相談を受けたときに、まず薦めるのは「経営革新計画の承認制度」です。
 中小企業等経営強化法という法律に基づく国の支援制度であり、
1)中小企業がこれまで自社では取り組んでいなかった、新商品・新サービスの開発や生産・提供、新たな生産方式や販売方式の導入などの新たな事業活動を行う場合で、
2)付加価値額などが年3%以上伸び、かつ、経常利益が年率平均1%以上伸びる計画(経営革新計画)を作成し、
3)その計画を都道府県知事が承認すること
により、政府系金融機関による低利融資や、信用保証の特例、特許料などの減免措置が受けられるというもので、中小企業にとって非常に有利な支援制度ということができます。
 平成11年度にこの制度が発足して以来、全国でのべ6万3千件以上の計画認定があり(平成28年度末時点)、多くの中小企業が経営の革新、すなわちイノベーションに取り組んでいます。

2017年6月4日日曜日

住民のものだけではない市長選挙

 尾鷲市の市長選挙が6月4日に告示されたとのことです。わしは当然もはや市民ではないし、特定の政治的立場もありません。しかし、このブログは尾鷲在住の方にもご覧いただいているようなので、尾鷲市長選は市民(有権者)だけのものではなく、三重県全体、いや全国の過疎地域全体に情報共有されるべきものだと思います。
 どう言うことか。
 よく田舎(失礼!)の首長選挙や議員選挙では、「○○市から日本を変えよう」とか、「△△市の活性化なくして日本の活性化なし」などというスローガンが唱えられます。日本はこれからさらに少子化と高齢化が進みます。尾鷲市や鳥羽市のような地域は、来たるべきこれらの課題の先進地であり、もしこうした地域で子供の数が増えたり、高齢者が生き生き暮らせるような施策を行い、成果を上げることができたなら、これが日本全土に展開されるようになる。つまり、地域イノベーションの先頭に立つことができるのです。
 選挙活動は票目当てなのは当然ですが、少なくない候補者は、きっと我が市、我が街・村がそういった成功例を生み出す地域となりたいと本心から確信してはいるのだと思います。(思いたいと言うべきでしょうか。)

2017年6月2日金曜日

「宮川堤」が土木学会選奨土木遺産に

 国土交通省三重河川国道事務所のホームページによると、一級河川宮川の下流、伊勢市内の右岸堤防(通称「宮川堤」)が平成28年度土木学会選奨土木遺産に認定され、先月名古屋市内で認定書授与式が行われたとのことです。
 推奨土木遺産とは、歴史的な土木構造物の保存に資することを目的に設立された認定制度で、三重県内では5例目となります。
 宮川堤は、近世(江戸時代)に伊勢神宮・外宮とその鳥居前町である山田の市街地を洪水から守るため築かれた堤防で、本堤と刎出し(はねだし)、堤外植樹等で構成され、現代でも治水機能を持つ土木遺産であることから認定に至ったそうです。
 伊勢市役所ホームページにある「宮川堤の歴史年表」を見ると、外宮と山田の街の歴史は、宮川の洪水との闘いの連続だったことがわかります。
 今では想像することが難しいですが、古代~中世の宮川は河道が一定しておらず、現在より南側(市街地側)には複数の支流が流れ込んでおり、大洪水が数十年おきに常襲していました。

2017年6月1日木曜日

尾鷲名物「ガスエビ」を知っているか?

 三重県尾鷲庁舎裏にあった昼食専門店「凛」が惜しくも先日閉店してしまいました。そこで昼メシに食べたいろいろな尾鷲の魚、イカ、タコ、エビ、貝、海草の豊富さと美味しさは、わしにとって新鮮な驚きでしたし、今となってはおそらくもう二度と食べられないものも多いだろうと思います。その代表的な一つが「ガスエビ」です。
 ガスエビは尾鷲ではかなりポピュラーな食材ですが、尾鷲以外の場所ではあまり見るこ
ガスエビ(尾鷲市役所HPより)
とができません。少なくとも、伊勢、鳥羽のスーパーなどで売られているのをわしは見たことが一度もありません。
 正式にはヒゲナガエビという体長10cmほどの深海に棲むエビで、尾鷲で沖合底曳網漁が行われる秋から春にかけての季節の味です。(北陸にも「ガスエビ」というエビがあるそうですが、これはトゲクロザコエビという尾鷲のガスエビとは別の種類らしいです。)
 なぜガスエビという名前なのか?ですが、「背わたを取るとき、ガスの臭いがプンとするのでガスエビと呼ぶのだろう。」ということだそうです。(一日一魚から引用。リンクはこちら。)

2017年5月31日水曜日

佐藤琢磨氏に県民栄誉賞を

 モナコグランプリ、ル・マン24時間レースと並んで自動車の世界3大レースと言われている「インディ500」で佐藤琢磨選手が日本人ドライバーとして初優勝しました。
 インディ500は「インディアナポリス500マイルレース」の略称で、アメリカ・インディアナ州のインディアナポリス・モーター・スピードウェイで毎年5月に開催される北米最大の自動車レースです。
 佐藤選手の優勝がどれほどの偉業なのかが日本の報道ではピンときませんが、当然ながらアメリカでは大ニュースであり、冷泉彰彦氏によると「(インディ500は)野球ならワールド・シリーズ、NFLならスーパーボールに匹敵するほどのスポーツイベントであるとともに、こうしたカーレースを支持しているのは白人が多いことから、白人の保守層を象徴するイベントでもあり、ここで日本人が優勝を成し遂げたことは、「クールジャパン」の多様性を示す意味でも大きな功績」だとのことです。(リンクはこちら
 デンバーの地方紙の記者が、佐藤選手の優勝を人種差別的なニュアンスで論評して大きな世論の反発を受け、結局解雇されたことも、このような文脈の中ではなるほどと理解できます。

2017年5月30日火曜日

尾鷲市VS熊野市カタログの戦い

 三重県の南のほうの、何となく「あのへん」と一括りにされてしまいがちな尾鷲市と熊野市。人口は尾鷲市が18,537人に対し、熊野市は17,545人とほぼ同じくらいで地形も気候も似ており、地域外から見るとまるで双子のような両市ですが、実際にはお互いが東紀州地域の盟主の座を巡って「ライバル視」している関係です。
 また、わしが実際に住んでみた経験でも、ざっくり言って尾鷲は漁師文化、熊野は農業文化という違いは、わりと顕著です。
 わしは、この両市が強力にプッシュしている地域産品の通販のカタログをほぼ同じタイミングで入手したので、さっきしみじみ見比べていたのですが、やはり2つの市で違いというか個性を強く感じたのでメモしておきます。(深い意味はないので深読みしないでください。又、当事者の方々にはどうかお気を悪くなさらず。)
 左が、協同組合尾鷲観光物産協会が行っている「尾鷲まるごとヤーヤ便」、右が一般財団法人熊野市ふるさと振興公社の「熊野を贈る 2017夏ギフト版」です。

2017年5月29日月曜日

「棚獲得」競争に敗れたカール

 今は亡き三橋美智也さんの甲高い歌声と、口の周りがヒゲで真っ黒なカールおじさんのコマーシャルであまりにも有名な、明治製菓の定番商品であった「カール」が今年8月いっぱいで生産拠点が集約され、東日本での販売を終了することが大きな衝撃を与えています。
 わしの子供のころからあるお菓子で、小学生くらいまでは本当によく食べていましたが、思い返してみると大人になってから、少なくともここ20年近く自分でカネを出してカールを買った記憶がありません。食べたのは、セミナー後の懇親会なんかで、大皿に盛られたスナック菓子の一つとしてつまんだ程度で、販売終了となると大騒ぎするけれども、普段は見向きもしなかったわしにも販売終了の責任はあるのでしょう。
 明治製菓がこの決断を下した理由について、マスコミやネットでは情報がいろいろ飛び交っていますが、今日の日経MJに、「カール退場の真の原因はコンビニの商品棚の獲得競争に敗けたからだ」みたいな考察があって面白かったのでメモしておきます。

2017年5月28日日曜日

指導力と「思いつき」の間

 先週、政府の教育再生実行会議に出席した安倍首相が「キッズウイーク」なる制度の導入に意欲を示したそうです。小中学校の夏休みなど長期休暇の一部を、別の時期に移して一週間程度の長期休暇とし、休日を分散取得するという仕組みです。
 読売新聞の記事によると、今年の夏休み、8月の最終週(8月27日(月)~31日(金))を、たとえば11月の第2週(11月5日(月)~9日(金))にブロックで移す、というイメージになるようです。(5月12日付け リンクはこちら
 このようにすると、つまり夏休みは5日間短くなり、その代わりに11月に平日5日間プラス土・日の1週間の連休「キッズウイーク」が新しく生まれることになります。(ただし、実際に「キッズウイーク」をいつの時期に設定するかは国が決めるのでなく、地方自治体や学校に任せるということのようです。)
 この目的は、政府が進めている働き方改革の一環として、親子で過ごす時間を増やすために、保護者の有給休暇取得を促すのが狙いとされます。しかしそれと同時に、いやそれ以上に、政府の本音は観光需要の分散化や消費需要の喚起にあることは明白でしょう。

2017年5月26日金曜日

こんな国と競わなければいけないのか

 今日の三重県は、昨年ちょうど今ごろ開催されていたG7主要国首脳会議(いわゆる「伊勢志摩サミット」)の回顧ニュースが喧しい一日でした。
 サミット会場となった志摩市のホテルなどの警備費用に340億円が支出され、三重県が行った道路整備や歓迎イベントなどの費用にはさらに93億円もが支出されたそうで、サミットで首脳たちが話し合った内容よりも、マスコミや県民の関心は三重県にもたらされた経済効果が果たして投資費用に見合っているのかどうかにもっぱら集まっているようです。
 しかし当然ですが、400億円以上もの政府支出は公共工事と同じで、莫大な投資効果をもたらします。これによって伊勢志摩地域が大きく潤ったことに疑う余地はありません。
 一部の報道では、同じ伊勢志摩地域内でも地区によって、あるいは業種によって恩恵に濃淡があったことが批判されていますが、これも謂れのないことで、すべての地域のあらゆる企業、住民に平等な経済効果が生まれることなどあるはずがありません。

2017年5月25日木曜日

地方企業にとっての働き方改革

 地方経済にとって「まち・ひと・しごと創生」などと煽られた地方創生ブームは昨年度いっぱいでピークアウトし、次のブームは「働き方改革」に移ってきているようです。
 わしも仕事柄、三重県内の中小企業経営者や商工団体関係者とはよくお話しするのですが、2~3年前から政府の地方創生政策により中小企業向けに新商品・新サービスの開発や設備投資に対して様々な補助金がばら撒かれていたものの、多くの経営者や関係者がそのころ口にしていたのは「人手不足」であり、新卒者の確保も難しく ~この数年で高卒者、大卒者の就職率は劇的に回復しました~、さらに中途採用もどんどん厳しくなっている中で、このままでは地方の中小企業は忙しすぎて黒字倒産するところも出てくるだろう、とよく耳にしました。
 その意味で、ようやく政府の中小企業対策も、多様な労働力の活用や、子育てや介護と両立できる働き方の確立などに目が向けられてきた感があります。
 そのような大きな経営環境変化の中、伊勢市にあるICT企業、株式会社コムデックが非常に興味深いセミナーを行うようですので情報提供しておきます。

2017年5月24日水曜日

食べてみないとわからない

 たぶん今年の3月ごろ、道の駅 紀伊長島マンボウ(三重県紀北町)でこの、鰹のなめろう を購入しました。
 なめろうとは、鰹とかアジとかの旬の魚を包丁で細かくたたいて、みじん切りにしたネギやショウガなどの薬味、味噌や醤油などを混ぜてさらに叩き、ペースト状にした料理です。
 素朴ながら意外に手間がかかり、何より新鮮な魚でないと作れない一品です。全国各地の漁村でこの「なめろう」は郷土食として食べられてきており、紀北町でも、いわば「地元の人だけが食べてきた美味しいもの」的なご当地メニュー、おふくろの味ということができます。
 そんな「なめろう」がこの値段で買えるとしたら、しかも三重県産の鰹や野菜で作られたものだとしたら、これは非常にお買い得なものだと思います。
 問題はこの、まるで宇宙食のようなパッケージです。

2017年5月23日火曜日

地域活性化の正攻法に思える

 今日ふと紀南新聞オンラインを見ていたら、わしにとって大変な驚きに思えるニュースが載っていました。団結して熊野地域活性化 美し国おこし引き継ぎ という5月18日付けの記事です。
 美し国は「びしくに」ではなく、「うましくに」と読ませます。先代の三重県知事が提唱した政策で、日本書紀に「伊勢の国」(はんわし注:古代国制であり、現在の三重県の一部に当たる)が「都にも近い、美しい国(うましくに)」であるという表記があることから着想したもので、三重県の多様な自然や風土、文化、伝統を総称した「文化力」なる概念を定義し、文化力を使って県内の各地域を活性化していこうという社会運動でした。
 この文化力とやらがあまりにも漠然とした概念だったため、政策としての「美し国おこし」活動は、市民活動、地域ビジネス、文化、農林水産業、商工業、福祉か、はたまた教育か、いろいろな分野のさまざまな活動がごった煮となって、かえって外部からは(内部からも)何をやっているのかがよくわからない運動になってしまいました。
 その後、美し国おこしを提唱した知事が退任して、新知事からは前任者の政策ゆえまったく顧みられることがなくなり、自然と県政からは消滅し、そのうち事業も終了して、わしも含め多くの県職員も忘却の彼方にあった、その「美し国おこし」が、紀南新聞が報じるところによれば、熊野市や南牟婁郡ではまだまだアクティブだというのです。

2017年5月22日月曜日

官僚は何をしなければいけないか

不安な個人、立ちすくむ国家 より
 経済産業省の次官・若手プロジェクトなる勉強会が先日公表した「不安な個人、立ちす くむ国家 ~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」という資料がネット上で話題を集めているそうです。
 わしの知り合いの何人かもSNSで取り上げていたのでこのサマリーを読んでみたのですが、正直なところ、普通の行政機関なら、あるいは一定規模の企業とかNPOなら、すでに数年前から議論の段階はとうに済んでいる論点であり、わしにとってあまり目新しい気付きはありませんでした。
 これはかなりの人がそう感じたらしく、ライブドアニュースの記事でも、この資料に対しては賛否両論があるみたいなまとめがされています。
 要はこれからの日本では少子高齢化が進み、国の財政支出は年金や医療費などの社会保障費が多くを占め、ますます硬直化する。なので発想を逆転し、老人福祉は削減して若年者向けに教育費の支援などに政策を移行して、意欲と能力のある個人(若者)が能力を存分に発揮できるような社会のあり方にしなくてはいけない、というものです。

2017年5月20日土曜日

仏都・伊勢を往く(蓮台寺編)

 平安時代中期、世界が終末に向かうという、いわゆる「末法思想」が貴賤を問わず人々に広く信じられていたころ、伊勢神宮でも神仏習合が進ん多くの寺院が建立されて、読経や祈祷などの仏事(法楽)が盛んに行われるようになりました。
 伊勢神宮の神官が仏教に帰依することも珍しくなく、先月書いた 仏都・伊勢を往く(金剛証寺編) で取り上げたように、伊勢志摩の最高峰である朝熊岳の山頂には平安時代に神官が願主となってお経を奉納した経塚が今も残り、国宝に指定されています。
 伊勢神宮の高級神官(祭主、禰宜)の一族がお寺を建立した例も多く、今日取り上げる蓮台寺(れんだいじ)もその一つです。
 蓮台寺というと、多くの方は柿を思い出すことでしょう。伊勢市内で盛んに栽培されている特産の柿で、実際に「蓮台寺」と検索すると、ヒットするほとんどは「蓮台寺柿」に関することです。
 この柿ももともとは蓮台寺の僧が伝えたものだそうですが、肝心のお寺のほうは明治初年に伊勢(宇治山田)で吹き荒れた廃仏毀釈によって、明治2年に廃寺となってしまいました。

2017年5月19日金曜日

津松菱の三重物産展に行ってみた

 津松菱で5月22日(月)まで開催されている、ふるさと三重物産展に行ってみました。
 ほぼヤバくなっている津市中心市街地の丸之内商店街で、一人気を吐いているのが津市で唯一の、そして津以南の三重県でも唯一となるデパート(百貨店)の津松菱です。
 昨日書いたイオンが究極のデフレ消費型ビジネスモデルだとすると、わしにとっては少々不思議な気もするのですが、反対に、デパートで買い物をするような ~セレブなのかプチ贅沢なのかはともかく~ 消費者層も地方都市には確かに存在していて、地味で小規模とはいえデパートがビジネスとして成り立っているのは、津市の懐の深さというか消費者層の厚さというか、何だみんな意外にお金持ってるやんか、的な感慨を新たにするわけですが、それはともかく。
 第15回目になるという三重物産展には、北は川越町、四日市市から、南は熊野市、御浜町まで、34店が出店。さらに復興支援として東北と熊本からも8店が出ており、合計42店のブースが会場にひしめき合っていました。

2017年5月18日木曜日

イオンモール津みなみ、来年11月開業へ

 昨年2月に閉店し現在は更地になっている、津市高茶屋小森町の旧サンバレー跡地に建設されるのが、仮称「イオンモール津みなみ」という複合商業施設であることが明らかとなりました。(中日新聞朝刊 5月18日付け)


 サンバレーの後継施設がイオンモールであることはすでに昨年秋に公表されていましたが、今回明らかとなった施設概要では、敷地面積約6.8ヘクタール。店舗は4階建てで、総合スーパーのほか専門店街と映画館が併設されるとのことです。

2017年5月16日火曜日

鉱山資料館の来場者が倍増

紀和鉱山資料館HPより
 今日の朝日新聞朝刊に、熊野市紀和町にある熊野市紀和鉱山資料館のニュースが載っていました。(5月16日付け 紀和鉱山資料館リニューアル 10年で来場者倍増)
 紀和町は熊野市の南西端、すなわち三重県の最南西に位置し、北山川を挟んだ対岸は和歌山県です。奈良時代から銅が採取されていた歴史を有し、昭和に入ると近代的な設備を備えた紀州鉱山として繁栄し、昭和53年に閉山しました。
 ここ紀和鉱山資料館は古代から採掘場で栄えた紀和町の歴史や、近代鉱山時代の掘削機器などの資料、各種の鉱物標本などが展示されている県下で唯一の専門博物館です。
 ただ、マニアックな内容で、かつ、熊野市街地からクルマで30分近くかかることもあり、一時期は年間2千人弱の入場者でしたが、平成27年には4千人を超え、倍増!
 熊野市も今春、約855万円を投じて外観をリニューアルし、一層の入場者増に向けた追い風と期待されています。

2017年5月15日月曜日

(不定期連載)東紀州の産品レビュー

 この「はんわしの評論家気取り」には特別なテーマはなく、わしの関心があること、とくに三重県南部の地域経済活性化とか、それにつながる「イノベーション」、「地方自治」などをつらつら書き連ねているものです。
 しかし、もともとはわしが東紀州(三重県南部の尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町及び紀宝町の2市3町からなる地域)で見たり食べたり、買ったりした産品を紹介するブログから始まったものなので、今日は初心に帰って、最近東紀州で購入した 
・有限会社モリタ(紀北町)の「種まき権兵衛うどん」と、
・めでたい屋(三和水産株式会社)(尾鷲市)の「ゆず香る 真鯛の味噌茶漬け」
 をレビューしてみます。
 まず権兵衛うどんのほうから。モリタは古くから紀北町で製麺業を営んでおられ、主に地元スーパー向けの袋入りの「うどん」「焼きそば」など製造してきました。10年ほど前から、尾鷲湾で取水が始まった海洋深層水を使って新商品開発に取り組み、権兵衛ラーメンのしょうゆ、みそ、しお、冷やしラーメンをシリーズでリリースしています。

2017年5月14日日曜日

市町村はカネ余り?(マニアック)

経済財政諮問会議資料 より
 政府の経済財政諮問会議が5月11日に開催され、その席上、伊藤元重学習院大教授など民間委員4名が、市町村が積み立てている財政調整基金などの基金残高は21兆円もの巨額にのぼっており、残高の大きい市町村についてはその要因を国(総務省)が把握するとともに、地方財政計画の改善によって財政資金配分を見直すよう提案したことが各紙に報じられていました。
 わしは何となく ~三重県を筆頭にして~ 程度の差はあれ道府県や市町村など地方自治体はどこも財政難で金策に窮していると思っていたので、このニュースを意外な気持ちで読んだのでした。
 内閣府のホームページに、その民間委員が提出した資料が掲載されていて、なかなか面白かったのでメモしておきます。

2017年5月13日土曜日

日本の稼ぎの構造が変化

 昨日の日本経済新聞に「日本の稼ぎ 投資が軸」という、わし的には大変注目すべき記事が載っていました。(5月12日付け リンクはこちら
 アベノミクスにより輸出型大企業を中心とした企業業績は向上しており、日本と外国との貿易とか、外国への投資で儲けた額を示す経常収支の黒字額が、平成28年度にはリーマン・ショック前に迫る20兆1990億円にまで回復したことがまず一点。
 もう一つはその経常黒字の中身で、かつては黒字のほとんどを占めていた「貿易黒字」がリーマン以前の4割の水準に落ち込んだ一方で、企業が持つ海外の株式や債券の配当などから得る「所得収支」の黒字額が経常黒字の9割近くを占めたことです。
 日本経済が貿易立国型から投資立国型へ、「稼ぐ構図」を大きく変えていることが非常に顕著なのです。このことは、わしら一般庶民の生活にも徐々に影響を与えるでしょう。

2017年5月11日木曜日

ブロックチェーンを活用した電子地域通貨

 岐阜県高山市の飛驒信用組合がスマホアプリを活用した電子地域通貨のプラットフォームを導入するとのことです。「さるぼぼ倶楽部コイン(仮称)」と命名されたこの電子地域通貨はICT企業(株式会社アイリッジ)と連携し、ブロックチェーン技術を活用してセキュリティを確保しつつ、システム投資コストの低減を可能とするものであり、金融機関による地域通貨の電子化は業界初とのことです。
 地域通貨とはエコマネーとも呼ばれ、お札や硬貨といった普通のお金ではなく、市町村とか商店街など特定のエリア内だけで通用する通貨のことです。アイデア自体は古くからあるもので、わしが知る限り三重県でも15年近く前に四日市市の中心商店街でJマネーという地域通貨が発行されていたことがあります。(今でもあるのかな?)
 なぜわざわざ地域通貨を作るのかですが、地域通貨で支払えばボランティア活動で返してもらえるとか、コミュニティ活動の対価に使えるといったように、一般のお金以外の価値を地域で流通できるようにするためです。広い意味で「コミュニティの活性化」を目指すもので、四日市をはじめ過去の全国の導入例も目的は地域活性化のためでした。

2017年5月10日水曜日

EV化はミニバイクから始まる?

HONDAホームページより
ある友人と話していたら、今年最大のニュースはホンダの50ccバイク、モンキーが今年8月をもって生産終了となることだと断言していました。
 彼は今は引退しているものの若いころバイク乗りで、バイトして最初に買ったバイクが中古のモンキーだったとのこと。
 マニアから見るとモンキーはまったく無駄のない、最もベーシックなバイクだそうで、これを分解して組み立てなおしたり、パーツを改造したりを繰り返すことで、メカの勉強をし、さらに大きなバイクに乗り換えていくことが一般的だったそうです。
 発売から50年目になるという古参モデルであるからこそ引退が惜しまれるのでしょうが、わしにとって意外だったのは、それまで何となく50ccバイクは排ガスが少なく、環境にあまり負荷をかけない乗り物と思っていたのに、モンキー生産終了の理由が「今後強化が進む排ガスの環境基準に対応できないから」というものだったことです。

2017年5月9日火曜日

熊野古道伊勢路の来訪者が7%減

 東紀州地域振興公社がユネスコの世界遺産である熊野古道の三重県側、つまり熊野古道伊勢路の平成28年の来訪者数を公表しました。この調査は同公社が、馬越峠や松本峠など区間内に17カ所ある観光スポットに来訪した客数を、地元のガイドによる案内者数などから推計して算出しているものです。これによると来訪者は平成27年から約7%の減となる32万7500人であり、2年連続で減少する事態となっています。
 熊野古道伊勢路の来訪者は、かつては年間10万人程度だったところ、平成16年に世界遺産に登録されると一大ブームとなって来訪者は順調に伸び、平成21年には20万人に倍増し、世界遺産登録十周年となった平成26年には42万9千人と過去最高となりました。
 しかしこれ以降は減少傾向となっており、同公社は「熊野古道ブームが一段落した」とみて新たなPR戦略を模索しているとのことです。(中日新聞 5月7日付け)

2017年5月8日月曜日

仏都・伊勢を往く(神宮寺編)下

(承前) 仏都・伊勢を往く(神宮寺編)上

 海徳寺は名鉄碧南駅から歩いて10分ほどの場所にありました。
 この付近は「大浜てらまち」と呼ばれているようで、確かに立派なお寺がたくさん建っています。かつてのこの町の繁栄ぶりが偲ばれます。
残念ながら今は地方都市特有のやや寂れた ~人通りがほとんどない~ 雰囲気もありますが、お寺のウォーキングイベントの定期開催など、寺町であることを活用した活性化の取り組みも進んでいるようです。そのためか街なかの標識や案内板は大変充実しており、これは伊勢志摩も見習うべきと思いました。
 さて、海徳寺は室町時代に創建された浄土宗のお寺で、江戸時代には徳川家の御朱印寺(徳川家から寺領を安堵されたという意味でしょうか?)として栄えたそうです。