2017年2月28日火曜日

百年後の或る日

 偶然知ったのですが、今年は日本の国産アニメーションが誕生して100周年に当たる記念すべき年だそうです。
 現存している最も古い国産のアニメ映画「なまくら刀」( 作:幸内純一)が大正6年、すなわち1917年で、これから起算して100年目が今年というわけです。この100年間で製作・発表されたアニメ数は1万1723作品(15万8442話)にも上るそうで、この数字が客観的に多いのか少ないのかはともかく、今では世界的に認知されている日本のアニメ文化は、過去からの膨大な蓄積の上に成り立っていることはわかります。
 そんな中、東京国立近代美術館フィルムセンターが所蔵している、太平洋戦争前に製作・上映された64作品が「日本アニメーション映画クラシックス」というウエブサイトで公開されています。
 ほとんどが白黒 ~しかしごく一部ながら、もうすでにカラー作品もあった!~ であり、音声も無音(字幕)ですが、絵を一枚一枚手書きし、一コマずつ撮影して作品に仕上げるのは非常に根気のいる作業だったことでしょう。


2017年2月27日月曜日

平成を生きる昭和世代

 三重県総合博物館(津市)で開催されている企画展「植木等と昭和の時代」に行ってきました。
 わしは年齢的には完全なドリフ世代で、クレージー・キャッツの全盛時代はまったく知らないのですが、テレビで渋い脇役として活躍していた植木さんはよく見ていましたし、「逆噴射家族」といったある意味で危ない作品にも出演する大物俳優、といった認識は持っていました。
 植木さんが三重県出身でありお父さんは僧侶だったというのも地元では有名な話で、大きな口でカッカッカッ!と笑う「無責任男」のイメージとはかけ離れた、生真面目で礼儀正しい紳士だったというエピソードも、まあそこそこ知られた話ではないかと思います。
 さて今回、わしが企画展に行ったのは、もう一つのテーマ「昭和の時代」に惹かれたからでした。これは先日、人材育成コンサルタントで(有)支縁塾社長の 大谷由里子さんの講演を聞く機会があったことが影響しています。

2017年2月26日日曜日

伊勢市駅前に複合ビル計画

 中日新聞(2月26日付け)によると、JR伊勢市駅前の現在は駐車場となっている旧三交百貨店跡地に、12階建ての複合ビルを建設する計画が進んでいるそうです。
 地権者らは建設主体となる「伊勢まちなか開発」という株式会社も設立しており、3年後の完成を目指して「伊勢市の玄関口にふさわしいビルにしたい」と意気込んでいるようです。
 旧三交百貨店は平成13年に閉店しましたが建物は長らく放置されたままで、解体された後、ようやく昨年にビジネスホテルが開業しました。しかし残りの土地は駐車場であり、駅前の地の利を使った土地活用が懸案となっていました。
 記事によると、建設予定地は約2000平方メートルの広さで、1階はテナントとして商店や医療機関を想定し、2~4階が駐車場、5~7階は公共施設を誘致予定、8~12回は30戸の賃貸マンションと40戸のサービス付き高齢者住宅となる予定だそうです。

2017年2月23日木曜日

海外協力隊OBが尾鷲ツアーを

 日本も元気にする青年海外協力隊OB会のホームページによると、青年海外協力隊の経験を生かし、“日本の地域を元気にする活動”に取り組むOB・OGや、活動に興味ある関係者が、他地域のOB・OGを訪問して情報交換を行う「OBを訪ねる旅」が3月4日(土)、5日(日)の2日間、三重県尾鷲市で開催されます。
 参加対象は、青年海外協力隊OB・OGのほかに、その関係者や家族・友人、興味ある一般の方なら誰でも参加できるとのこと。
 平成18年度3次隊でベリーズに派遣され青少年活動に従事した経験を持ち、現在は尾鷲市に在住している村田さんが担当となって、典型的な日本の「地方」といえる尾鷲市の企業や観光施設の見学、地域おこし協力隊員との交流などを行う内容であり、非常に有意義な企画だと直感しましたので紹介しておきます。

2017年2月22日水曜日

プリントちよがみ〈伊勢型紙〉が新発売

  折り紙や千代紙、和紙工芸用品などの製造販売大手、 ショウワグリム(本社:東京)が、三重県の伝統的工芸品である 伊勢型紙(伊勢形紙) のデザインを使った
  プリントちよがみ〈伊勢型紙〉 を新発売しました。
 鈴鹿市で伊勢型紙の製造と販売を行っている、大正13年創業の老舗 オコシ型紙商店とコラボしたもので、伝統とデザイン性を兼ね備えた伊勢型紙の職人が丹念に彫り抜いた、手彫りならではの温かみある文様を、透けるような紙に色鮮やかに合わせた千代紙だということです。
 1月末から販売開始され、「花ざかり」と「花鳥」の2タイプがあって、それぞれ、2柄×2色調×各6枚の24枚入りで、税別300円です。
 伊勢型紙とは着物の生地を染色するのに使う紙のことです。元来は染色の道具なので一種の消耗品でした。生活様式の近代化による着物文化の退潮に伴って、型紙も姿を消してしまって不思議ではなかったはずでした。

2017年2月21日火曜日

ミッフィーに関して初めて知ったこと

 ウサギのキャラクター「ミッフィー」の生みの親、ディック・ブルーナ氏が先日、故郷のオランダ・ユトレヒトで亡くなったそうです。89歳でした。合掌。
 JCASTニュースによれば、ブルーナ氏は1953年(昭和28年)に絵本作家としてデビュー。生涯で124冊もの絵本を手掛けましたが、1955年に発表したミッフィーは代表作で、世界50か国語以上に翻訳され、8500万部以上発行されているそうです。
 日本では昭和39年に「ちいさなうさこちゃん」として福音館から翻訳、出版され、以来、絶大な人気を集めています。日本国内だけで5000万部絵本が売れているそうです。
 そんな中で、いろいろネットを見ていたら、ミッフィーという名前は実は英語名であり、本名はナインチェ・プラウス(Nijntje Pluis)だというのを初めて知りました。横綱白鳳関の本名が、ムンフバト・ダヴァジャルガルだと知った時くらいの衝撃です。

2017年2月20日月曜日

三重交通が免許返納者向けサービスを拡充へ

 三重県内全域で路線バス等を運行している三重交通が3月1日から、運転免許返納者を対象としたバスの運賃割引制度を拡充します。
 すでに三重交通は、運転免許返納者を対象として、グループ4社のバス路線が乗り放題となる「セーフティーパス」というフリー定期券を発売しています。しかし今年3月12日に改正道路交通法が施行され、高齢運転者対策が強化されることなどから、現在のセーフティパスをリニューアルするとともに、免許返納者がバスに乗車して運賃を支払う際に「運転経歴証明書」を提示すれば、本人と、その家族など同伴者1名の運賃を半額に割り引く制度を新たに設定するとのことです。
 運転免許返納者向けのバス運賃割引制度は他都道府県でも実施されていますが、フリー定期券と運賃割引き制度の並列や、同伴者への割引適用は全国でも初となるそうです。

2017年2月19日日曜日

地方自治体「競争」の一側面

 高市総務大臣が先般の記者会見で、ふるさと納税の返礼品をめぐる課題を整理して、今春をめどに改善策をまとめる方針を明らかにしました。 
 「ふるさと納税」の寄付者に対して地域特産品の返礼する制度は、法令で定められているわけではなく、地方自治体があくまでも任意のお礼として行っているものです。返礼が特産品のPRになったり、自治体が取り組む創意工夫の発揮手段として評価する声がある一方で、自治体間の競争は過熱しており、地方を応援するという趣旨を離れて、高級肉や高級魚、コメや野菜などを格安で購入できる一種の「通販」としての認知が急速に広まっています。
 総務省は平成28年にも各自治体にふるさと納税の趣旨に反する返礼品を行わないよう要請しましたが、千葉県勝浦市のようにそれに従わず、高額商品券を返礼し続けてそれがネットに転売され、間接的に「税金を使った金儲け」に手を貸しているお粗末な ~亡国的ともいうべき~ 自治体も後を絶ちません。

<29年2月26日追記>
 勝浦市役所は2月28日までの寄附の申込み受付分をもって高額商品券の返礼は終了すると発表しました。(市ホームページでの告知はこちら

2017年2月18日土曜日

趣味ではなく職人を目指す

 伊勢春慶の新製品開発や技術伝承に取り組んでいる「伊勢春慶の会」が、4月から塗師(ぬし)の養成講座を開講することとなり、現在、塗師志望者を募集しているそうです。(読売新聞 「伊勢春慶」塗師目指そう 2月15日付け)
 伊勢春慶とは、古くから伊勢市で生産されていた春慶塗の漆器のことです。室町時代に伊勢神宮の宮大工が、御造営材の払い下げを受けて始めたものと言われており、重箱やお膳、お盆、切溜(きりだめ。調理の時に切った材料を入れておく重箱)などの日用雑器として大量に生産されました。
 しかし、高度成長期にプラスチック製品が普及すると、製造に手間がかかり、日常の手入れや塗り直しが必要な漆器は次第に使われなくなり、ついには一大産地であった伊勢でも産業としての伊勢春慶は終焉を迎えたのです。
 ただ、技術は細々ながら途絶えることなく伝承されており、平成16年に有志で設立された「伊勢春慶の会」が、人材育成として塗師養成講座を不定期開催しています。

2017年2月16日木曜日

熊野の雲海が見られるという「ツエノ峠」

 ごく最近わしも知ったのですが、三重県の最南西部に当たる熊野市紀和町にツエノ峠という雲海の名所があるそうです。
 東紀州情報発信ブログ&Twitter によると、ツエノ峠は標高644m。熊野市内から30分ほどで山頂まで車で登れるそうです。
 また、熊野市観光公社がYoutubeで「紀和ツエノ峰・丸山千枚田の雲海動画」を公開しています。



2017年2月15日水曜日

小池知事が「お膳立て」を禁止

 時事通信社のjiji.comによると、東京都の小池百合子知事が、都議会の本会議での質疑について、都職員が議員に代わって質問を作成することなどを取りやめるよう都庁内の各局に指示したことが分かりました。
 都議の質問を職員が「お膳立て」するケースもあったため小池知事が問題視したもので、平成29年度予算案を審議する都議会定例会が2月22日から始まるのを前に、是正が必要と判断したものです。(都議の質問「お膳立て禁止」=小池知事が職員に指示 2月8日付け)
 地方議員が議会で当局に対して政策を糺したり選挙民の声を届ける機会は、本会議での「質問」が最も重要なもので、いわば議員にって晴れ舞台、日ごろの政治姿勢と普段の研鑽を発揮する場でもあるはずです。

2017年2月14日火曜日

昨日のように思い出す

 それが何月何日のことだったか全く覚えていないし、時間も夜だった以外に覚えがないのですが、その瞬間のことだけは今もはっきり記憶しています。
 学生だったわしはテレビを見ていました。テレビ東京はまだ東京12チャンネルという名前で、他局に比べて明らかに低予算、低俗もしくはマニアックな番組ばかりやっていたのですが、そのかなりマニアな音楽番組の一つに「ポップス倶楽部」というものがありました。
 高島忠夫サンが司会をしており、彼はもともとジャズの歌手かミュージシャンの出身だったとかで、NHK以外ではほとんど放送されていなかったジャズのナンバーをよく取り上げていました。
 前後の脈絡は忘れましたが、視聴者からの葉書を読んだあと、「あなたのリクエストは、アル・ジャロウのレパートリーにはきっとあるじゃろうと思います」と言って紹介したのが Al Jarreau の Your Sweet Love という曲だったのです。

2017年2月13日月曜日

アマテラスの誕生

 伊勢神宮・内宮の別宮である瀧原宮はわしの大好きな場所であり、今までに何度となく参拝しましたが、この本 アマテラスの誕生 筑紫申真著(講談社学術文庫) を読んで、さらに瀧原宮への関心が高まったので、ちょっとだけ内容をご紹介します。
  伊勢神宮(内宮)の創建は垂仁天皇25年、太陽神たる天照大神(アマテラスオオミカミ)がご神託によって五十鈴川上流にある現在地に鎮座したとされています。
  ところが、この垂仁天皇は実在したのかが疑わしく、したがってこの話は西暦何年ごろに当たるかもわからず、さらにこの鎮座の記述は「日本書紀」にはあるものの「古事記」にはない、などから史実としては不明というのが定説となっています。
  しかしこの「アマテラスの誕生」は、内宮創建は文武天皇2年(698年)の出来事だったと断定します。さらに驚くべきことに、アマテラスはもともと蛇の姿の男神であって、それが長い時間をかけて太陽の女神にして、皇室の祖先であったとの説話に変化していったと言うのです。

2017年2月12日日曜日

丁酉、一白水星とはどんな年か

 わしの愛読する月刊 商業界がこの3月号から装丁をリニューアルし、ホッチキス留めみたいなスタイルになりました。
 これのほうが見やすいといえば見やすいし、表紙もイラストに変わって、ネットとの競争激化で苦戦が伝えられる雑誌業界では、専門誌とはいえこうした変革にチャレンジしているのでしょう。
 わしが常々、自分の力不足も実感しているのは、三重県(庁)は商業やサービス業の中小企業支援をいろいろ行っており ~以前のブログでも県による認証や表彰制度に触れました~ それなりに成果があるとは思うものの、この「商業界」にせよ、やはり専門誌の「食品商業」とか、日経MJなど、マーケティングや仕入れ担当者が読んでいるメディアに三重県内の中小企業や生産者が取り上げられることが大変に少ないことです。
 良いものを作り、あるいは良い商売さえしていれば、おのずとメディア側が見つけ、取り上げてくれるようになるはずというのは幻想です。

2017年2月11日土曜日

沢村栄治の碑「全力石」に行ってみた

 わしが普段よく使っている近鉄宇治山田駅の正面に、明倫(めいりん)商店街という古びた一角があります。
 明倫というのは、明治時代に伊勢市内で設けられた学区(小学校区)の名称で、中国の古典・孟子に由来しているそうですが、それはともかく。
 伊勢のような地方都市の商店街は全国どこでもそうですが、ここ明倫商店街も半分以上が店を閉め、ほとんどシャッター街となっています。
 その起死回生の挽回策かもしれません、最近は「沢村栄治生誕地の商店街」として売り出しており、往年の大投手沢村栄治にまつわる展示やイベントを時々開催しています。
 ただ、沢村投手が活躍したのは戦前で、昭和19年には亡くなっています。その活躍を実際に見た人はもはや数少なく、伝説の部類に入る人物かと思いますが、今年はその生誕100周年に当たるとのことで、明倫商店街内に新しく顕彰碑が建ったニュースを聞いたので見に行ってみました。

2017年2月9日木曜日

業務改善助成金は「使える」か

 わしの仕事場に、最近異常に松木安太郎サンの顔のドアップが氾濫しています。厚生労働省による中小企業を対象にした支援制度「業務改善助成金」のPRキャラクターになっているようで、やたらポスターやチラシが貼りまくられているのです。さいわい、真冬なので暑苦しくありません。
 「業務改善助成金」とは、安倍内閣が提唱する一億総活躍社会を実現するための措置だそうで、中小企業の生産性向上を支援し、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)の引上げを図るための支援制度とのこと。
 具体的には、中小企業が生産性を向上させるための設備投資やサービスの利用などを行い、それによって事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合には、その設備投資などにかかった費用の一部を国が助成するという内容です。
 生産性向上、事業場内最低賃金といった難しい言葉が並びますが、これを簡単に説明するとこうなります。

2017年2月8日水曜日

統一したほうがいい

 このたび三重県庁が「みえセレクション」選定品を発表しました。
 みえセレクションとは、三重県産の農林水産物や三重県内で加工・製造された食品や酒類などのうち、「独自性」と「信頼性」について審査の上、特徴ある優れた産品を選定する制度です。
 平成25年からスタートし、4回目の選定となる今年は、伊勢製餡所の「伊勢あんもなか」など15品目が選ばれました。選定品や選定事業者は、今後、三重県が広く全国にPRを行い、新たな販路開拓や販路拡大を後押ししていくとのことです。
 わしがよく知っている東紀州(三重県南部の尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町及び紀宝町の2市3町からなる地域)からも、梶賀まちおこしの会「鯖子(さばこ)のあぶり」三和水産の「真鯛みそ 極(きわみ)」モリタの「種まき権兵衛ラーメン しお」の3つが選ばれましたが、この3社ともきちんとした真面目な姿勢でものづくりをしているのはよく承知しているので、今回の受賞も順当というか、大いに納得できるところです。

2017年2月7日火曜日

徳島県が東京に「アンテナ・ホテル」を

 毎日新聞などによると、徳島県は今年度内に、徳島の食や文化の魅力を発信する宿泊施設を東京・渋谷に開設するとのことです。
 その名もTurnTable(ターンテーブル)。徳島へのU・Iターンのきっかけになってほしいとの願いから命名されたそうです。
 現在、ほとんどの道府県が東京にアンテナショップを開設していますが、物産店やレストランが中心で、その多くは東京駅周辺や銀座、日本橋など繁華街に立地しています。
 一方、TurnTableは渋谷駅から徒歩で10分ほどの「奥渋谷」と呼ばれる、飲食店が多いエリアのビルを改装して設置されます。徳島県産の食材を使うレストランや、その食材を販売するマルシェ(市場)、数十人が宿泊可能な相部屋形式のドミトリー、イベントスペースなどの複合施設で、地方自治体のいわゆるアンテナショップが宿泊施設も併設するのは極めて珍しいと思われます。

2017年2月6日月曜日

三重では珍しいミカン?「天草」

 石本果樹園のみかん頒布会で、ポンカン、いよかん、ハッサクなどのミカンたちとともに、「天草」というミカンが送られてきました。

 ミカン業界は産地間競争が激しく、国や地方自治体は、より美味しく、より栽培しやすいミカンの新種の開発にしのぎを削っているし、農家側としても扱う品種を多様化して経営の安定化を図ったり、まだ知名度が低いうちにいち早く栽培に取り組み、市場シェアを席巻する経営戦略を取ったりするので、わしなどには信じられないくらいたくさんの聞きなれないミカンが世に流通するようになってきました。
 この「天草」というのも全く知りませんでした。勉強になるっス。

 写真のようにピンポン玉みたいにまん丸いのが「天草」です。シールが直に貼り付けらているのでかろうじてそれとわかります。
 あと「カットして下さい」と謎めいたメッセージが付記されていますが、これは皮が固い、もしくは薄いので、手でむかずにナイフで切って食べなさいという意味かと思います。

2017年2月5日日曜日

五輪塔を比較してみる その2(マニアック)

(承前)五輪塔を比較してみる その1(マニアック)

 伊勢市にある 大五輪(おおごり)の五輪塔 と高い共通性があるという奈良・西大寺の叡尊(えいそん)上人の五輪塔を見に行ってみました。
 東大寺といえば大仏が全世界的に有名で、奈良ばかりでなく日本を代表するお寺ですが、それに対して西大寺は、正直なところ知名度では全然比較にならないほどパッとしません。
 しかし西大寺は8世紀の奈良時代後期、称徳天皇によって建立された歴史の古いお寺で、最盛期には東西二つの五重塔をはじめ壮大な伽藍を有していたそうです。
 その後、平安時代に入ると寺勢は衰退してしまいますが、鎌倉時代の1235年(文暦2年)に叡尊が入住すると、「仏教を盛んにし、民衆を救済する」を表す「興法利生」を唱えて、真言律の振興や救貧施療に従事し、各界から支持と崇敬を集めて、西大寺は根本道場として再び繁栄を迎えたのです。
 わしはまず、近鉄西大寺駅の南口から徒歩で数分の西大寺をお参りした後、その境内から600mほど離れた奥之院(体性院)に向かうことにしました。ここ体性院に、例のその、叡尊上人の五輪塔があるはずです。
 西大寺境内の周辺は住宅と店舗やビルが建ち並ぶ完全な市街地ですが、体性院に向かう道はかつての農道かあぜ道がそのまま道路になったものらしく、めちゃくちゃ道幅が狭いのです。

2017年2月4日土曜日

五輪塔を比較してみる その1(マニアック)

 伊勢はなかなかに歴史が奥深いところです。
 伊勢神宮があるために神話の時代から歴史の表舞台に登場しますし、古いものが街なかに何気なく存在しています。中には長い間に史実が埋もれてしまい、今ではこれが何なのか、目的や由来がわからなくなってしまっているものもあります。
 その典型が、伊勢市楠部町にある石造の五輪塔 大五輪(おおごり)の五輪塔 ではないかと思います。恥ずかしながらわしも先日初めて行ってみたのですが、住宅地の中に忽然とそびえている巨大な五輪塔はまさに異空間であり、圧倒されるような迫力があります。
 この塔も、誰が、いつ頃、何のために建立したのか判然とせず、今までさまざまな説があったようですが、近年になって奈良市の西大寺と関係がありそうだという説が有力となり、神道の拠点である伊勢に仏教が深くかかわっていたことが知られるようになりました。
 観光ルートから外れているため、この五輪塔をほとんどの観光客は目にしていないであろうことは残念なので、簡単に紹介しておきます。(マニアックな内容です)

2017年2月3日金曜日

「俺の街自慢」プレゼンバトル

 わしは日経MJに時々載ってる、ウソかホントか訳がわからないようなニュースが大好きなのですが、今日も見つけてしまいました。(2月3日付け)
 相手の地元をけなしながら我が街を自慢する戦い、名付けて「シティ プライド バトル」が全国で増え始めているというのです。もちろん、わしはそんなの見たことも聞いたこともありません。
 MJに取り上げられていたのは、東京・三ノ輪と川崎のバトルというものでした。この取り合わせ自体、異業種格闘技的な印象を持ってしまいますが、もちろんきちんとルールはあります。
 その街の歴史、名物、家賃相場など11のテーマが設定され、1つずつプレゼンし、もう一方はそれをけなしながら自分の街のプレゼンで応酬するというスタイルで進行していくそうです。
 笑点で甲府出身の小遊三サンと秩父出身のたい平サンがお互いの田舎度をけなしている、あんな感じかと思ったりしたのですが。
 くわしいバトルの内容は記事を読んでいただくとして、わしが興味深く思ったのは、このように俺の街自慢を繰り広げるプレゼンターの多くが、実はそこに引っ越して数年ほどの新参者だということです。「地元なんて何の興味もなかった」と告白する彼らが数年で熱く変わったのはなぜでしょうか?

2017年2月2日木曜日

SuicaとICOCAとTOICA、衝撃の結末

 数日前からネット上では、全国のさまざまな交通系電子マネーの中で最強のカードはどれか、という話題が盛んでした。
 ここで言う「最強」とは、ICカード内にお金がチャージされていなくても改札を入れるかどうかという評価軸によります。 ICカードの残高が初乗り運賃以下しかない場合、Suicaのエリアではそもそも改札内に入れないそうです。これはJR東日本ユーザーにとっては常識のことらしく、急いでいるときに限ってこういうことはよく起こるので、わずかな残高不足なのにとイライラしたことを経験した方も少なくないようです。
 しかし、JR西日本のICカードである「ICOCA」は、1円以上残高があれば改札に入ることができます。同じJRでも東日本と西日本のいわば「寛容さ」の違いが、東京と大阪の地域や人の雰囲気の違いにも通じると、話題を集めていたのです。
 ところがここに思わぬ伏兵が現れました。JR東海の「TOICA」は、なんと残高がゼロ円でも入場できるというのです。
 JR東海の主戦場の名古屋は堅実・倹約な ~大阪の人はケチだが、名古屋の人はドケチだと言われる~ 土地柄で、わしにとってはゼロ円入場OKという「寛容さマックス」さが不釣り合いのようにも思えたのでした。

2017年2月1日水曜日

焼け石に水か、それとも

 たとえばあなたが、何かにチャレンジしていたとします。必ず成功させたいと思っています。
 しかし何回トライしても、どうしてもうまくいかない。そんな時、あなたがとる方法は次の二つでしょう。
その1 あきらめて別の方法を試してみる
その2 成功するまで同じ方法で挑戦し続ける
 これはどちらがいいか、一概に言えません。世の中の成功者にその秘訣を聞くと「絶対にあきらめたりせず、やり続けたことがよかった」と答える例は非常に多いからです。
 多くの人が今のやり方をあきらめるのは、やり続ける根気がなくなることもあるでしょうが、やり続けるための費用が底をついてしまうせいもあるでしょう。
 その時、さらに2つの条件が追加されたらどうでしょうか。
条件1 あなたのチャレンジは他人との競争であって、しかもチャレンジ期間は4年間と決まっている。
条件2 チャレンジに掛かる費用はすべて他人が提供してくれる
 これなら、最初の問いへの「その2」の答えを選択するハードルはずっと低くなると思います。
 別の新しい方法を考えなくてよく、懐も痛まない。
 全国各地の自治体で今繰り広げられている「人口獲得競争」がまさにこの構図なのです。